ある日森の中
~
「いや、絶対こっちもだって!」
「虎男の話聞いてたの?この箱に全部入れるのが正解なの。」
「でも、これじゃ全部入りきれないよ!絶対この箱も入れるんだよ!」
「だから、それじゃほかのものの入れるところが…」
「まだ箱がいっぱいあるから…」
「~~~!」
「~~~!」
「あの…木材はあの箱ですけどけど…言ってきましょうか?」
「いや、いい…もう一度言ってくる。」
深い森の中の村で、揉め事を始めた双子を止めるため、鞭を強く握り締める虎男。今日も平和だ。
ここは、緑と自然に恵まれた村、
今日もホール双子は仕事である。といっても大したことは無く、ただほかの国に輸出する品物を仕舞う手伝いをしてる。といっても、ほかには依頼が来ないし、二人はとても暇だったので引き受けたのだ。
…一緒に付いて行った虎男は、早くも後悔してる。
「…ったく。戦闘のときは仲良くやってけるのに、なんでこんな基本な仕事はまともに協力しないんだ?」
「だってルーナが…」
「そりゃソーラが…」
「悪い。聞いたのは忘れてくれ。とりあえず、あっちにも仕舞うモンがある。ソーラはここに残って、ルーナはそこを始めろ。」
「「…はい…」」
「…本当に、手間かかせるな。」
引き離した瞬間に、なんか嫌がってるなしかめっ面。なんなんだ、彼らの関係は…
「あの…なんか迷惑でしたか?この仕事…」
「いや、気にしなくてもいい。なんだかんだと、あいつらの関係がわかりづらいだけだ。」
虎男は、隣で仕事の成り行きを見守る少女に返事した。
彼女は、この村に住む女の子で、村を出入りする人々の案内役として働いていた。服装は緑色のセーターに落ち葉を縫い合わせたものに、腰に巻かれた深緑のスカートだ。両手両足には同じ葉っぱのバンドをつけている。ポニーテールに束ねられた彼女の金色の髪の毛は、肩から蔓のようにぶら下がる。
彼女はここに住むリーファン、ミントである。緑色の瞳を心配そうに双子の方に向けるのを見て、虎男は申し訳なく…
「だからいいって。なんだかんだで仲良いんだよ、あの双子。」
「そう…ですか。」
「…それに、半端なほうが、逆にいい方かもしれないしな。」
「え?どういう…」
「ああ、これはこれは、虎男殿。」突然現れた大男に
「そ、村長様!」
「久しぶりですね、オーク村長。」
がっしりとした体の大男が歩いてきて、ミントはビシッと
、虎男は挨拶代わりに帽子を傾ける。
「ホッホッホ!相変わらずか、お前んとこは。」
「おかげさまで。ここのリンゴは栄養たっぷりだから、いつも元気でいられますよ。」
「そうか、そりゃ何よりだ!エクザビエルとイベッタは元気か?あれから進歩したか?」
「微妙ですね。」苦笑しながら、虎男は双子の方に手を向ける。「彼らは留守です。ちょっと新人の教育をね。」
「ホッホウ…彼らか?なかなか優秀そうではないか。」
「まあ、そうですね。性格には少し個性を感じる気もするけどね。」
「?そうかの?」
「あの、虎男さん?」
「お?」ソーラとルーナは虎男の隣に立ってる。「もう終わったのか?」
「はい…」「まあね…」
(完全にしょげてる…分かれるとこうなるのか…)
「…?なんじゃ、元気ないのう。仕事が嫌か?」
「違うと思う…」
これ、俺のせいか?俺のせいなのか?
「…えーと、とりあえず仕事はこれぐらい見たいだ。ソーラ、ルーナ、もう休んでいいぞ。」
「え?」「でも、ほかの依頼は…?」
「ああ、エクザビエルたちがいるから大丈夫だ。それに、ちょっとここに用事もあるから、数分だけ遊んでいいぞ。」
「本当!?」
お、激変!ルーナは…ソーラほどじゃないけど、目を期待に光らせる。
…よほど一緒にいたかったらしい。まったく、この双子は…
「余り迷惑にならないと約束したら、少しウロウロしたって…」
「虎男殿。」
「ん?はい?」
「もう行ってかれたぞ。ミントも一緒に。」
「…」
本当だ。煙が少し立つ意外、彼らがいた気配がいない。
「…勝手にさせた後がこれかよ…」
「ホッホッホ!なに、彼らはまだ若い!」オーク村長は大声で笑い、虎男の肩を強く叩く。「お前もそういう時代もあったじゃろう?」
「…確かに、ね。」苦笑いしながら、虎男は肩を軽く揉む。「あの時は、辛い思い出で散々なことになってたけどね。」
「ホッホッホ!そんな昔話をしてたら、すぐに老けるわい!」
「そうだな。それじゃ耳がおかしくなる前に、話を済ませましょうか?」
「そうじゃな。ここでの立ち話もあれじゃ。私の家にいこうかの。」
「いいんですか?では…」
深い森の中の緑の町。
今も、まぶしい太陽に照らされながら、静かに元気に成長してます。
数分後に訪れる、「闇」に覆われてしまうことを、誰もが予測できずに…
すっかり遅くなっちゃいました…763(なむさん)!