「だってルーナがそこに置こうっていったじゃん!」
「慎重にとも言ったよ!あんなぶっきらぼうな置き方見たことない!」
「重かったから仕方ないじゃん!ルーナが手伝ってくれば良かったのに!」
「無理だって。あんたが取っ手を取ったら、私が刃物を取ることになるから。」
「刀で散々指切ったのに、何で今それで文句言うんだよ!」
「それとこれは別。拳銃馬鹿のあなたにはわからないわ。」
「なんだと~!」
「文句でもあるの?」
(叱ろうとしたつもりが…こうなるとは)
喧嘩し始めてしまったホール双子を前に、虎男は途方にくれてしまった。
「まあまあ、誰のせいで武器置き場が壊れたのかはおいといて…勝手なことをしないように。始めの日以前に怪我されちゃ困るからね。」
「「…はい。」」理解したように答えるが、二人とも睨み合ったまま。まだ、二人の間は収まらないらしい。
「ほらほら、睨めっこはやめて、そろそろ食べるぞ。せっかくの飯がまずくなる。」
「「…はい。」」
(ほんとに、ダメだこりゃ…)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~食堂~
「「ご馳走様でした」」
(…どうなってるんだ、この兄妹!?)
カレーを食べる途中、ピリピリだった二人は、いつの間にか和解したように、むしろ二人で仲良くイベッタとエクザビエルと話し合い始めた。二人には始め抵抗を感じていたイベッタと、もともと人物関係が薄いエクザビエルと、数分間で元から友のように会話した。
~ソーラ&エクザビエル~
「へえ、じゃ、あの剣はもともとエクザビエル先輩のものだったんだね。」
「まあな…」
「あんな思い剣を扱えるのに、なんかもったいない感じです。」
「そうでもない。もっといい武器を使ってるからな。」
「その
「「
「ええ、すごい!後で見せてもらってもいいですか?」
「…怪我はよせ。」
~ルーナ&イベッタ~
「弓、か…軽いな、すごく。大きいのに」
「へへ、そうだろ!いくらでかくても、背負っていくことができねえ物ほど使えねえからな!物質探すの苦労したんだ。」
「そうなんだ…私もソーラも、比較的小さな武器を使うけど…」
「まあ、小さいも越したことねえけどよ。やっぱサイズはでかいもいいぜ!いくらでも殴り飛ばせるからな!」
「ふーん。でも、狭いところじゃ扱うのは難しいんじゃ?」
「そうでもないぜ。ホレ。」
「…!たたんだ?」
「「弓矢セット アルテミス」は自由に長さを調節できるんだ!そのほうが、明確に打てるだろ!」
「仕込み杖みたい…武器もいろいろ工夫できるのね。」
「すっかり花が咲きましたね~。」
皿の片づけを終えたソフィアは、虎男の隣に座る。
「ああ…すごいな。なんかもう一員、って感じだ。まだ勧誘会も始めてないのに。」
「ふふ…今からでもする?」
「え?」ソフィアの提案に、虎男は驚く。「でも、あいつらの都合が…」
「それなら大丈夫だよ!」
「両親の許可で、いつでも仕事初めてもいいんだ。」
「うお!」ホール双子がいつの間にか会話を終わらせ、虎男のほうを向いてる。「お前ら、聞いてたのか!」
「だって、僕たちの話をしてたんでしょ?」
「いやでも耳に入るよ。」
(聖徳太子か!?)「えーと、まあ…いきなりだからちょっと無理かも知れないけど…」
「いいんじゃないかな?」そういったのはなんとイベッタ。「こいつら、この年でここに入るんだろ。それなりにすごいってことじゃないか?」
「俺も賛成だ。鉄は熱いうちに打つもんだ。さっさと済ませたほうが、後の処理が早く済むんじゃないか?」エクザビエルも同意。
「う…確かに、そうかもしれないが…」虎男はいったん戸惑う。が、それは双子の期待の眼差しにより、粉々になってしまった。
「…そうだな。やってみないことはないか。」
「おし!やった!」「やっぱり早く来てみるもの…」
「ただし!」そこで虎男はきつくテーブルを叩く。「これを本気だ打と思え。ここで落ちたら、二度とチャンスがないと…」
「わかってる!絶対落ちないって!」「自慢じゃないけど、こっちは毎回モンスターと試合をしてる。」
「…よし!ならばちょっとついていけ!イベッタもエクザビエルも一緒だ!」
「おう!バシバシやるぞ!」
「…簡単に落ちないようにな。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~練習部屋~
説明しよう!
スターブレイズ事務所のトラベラーと認識される前に、テストを取ることが必要だ。具体的には三つの試練。
ひとつ、「障害コース」
剣山の穴や立ちそびえる壁、さまざまの苦難を乗り越えるものにしかクリアできない試練。
約300メートルのコースで、普通なら十数分はかかるコース。
結果…
「タイム!」
ゴールラインで待つイベッタは、ホール双子が同時にラインを切ったことを見極め、ストップウォッチをとめる。
「…8分9秒。やるじゃないか、お前ら。」
「うん…まだまだいけるよ。」
「…あの…ぜ…動く床は…ぜぇ…なんなの…ぜぇ…」
「…まあ、二人ともちょっと休憩な。特にルーナ。」うつむけに倒れたままのルーナに、イベッタは水筒をわたす。「何せ、これが序盤に過ぎないからな。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ひとつ、「旗取りコース」
迷路の中の拠点に配置され、迷路に潜む旗を拠点まで持っていくコース。ただし、迷路の中を見回る「警備」(この場合エクザビエルとイベッタ)につかまると、持ってる旗を取り上げられ、数秒間「牢屋エリア」で捕まった状態に。パートナーが助けに行かなければ動けなくなる状態だ。
結果…
「まて、お前!」
「や~い、捕まえてみろ~!」
現在イベッタは大量の旗を背負ったソーラを追跡中。イベッタは踏ん張るが、旗を担いでなお速度を落とさないソーラに追いつくことはない。が…
「追い詰めた。」前方の角からエクザビエルが現れ、ソーラを閉じ込める。「もう逃げ場はない。」
「…そうだね。」ソーラは背負った旗を背中から降ろし…ニヤっと笑う。「別に逃げないけどね。」
「…!」
「ルーナ!」思いっきりソーラが投げた旗の束はエクザビエルの頭上を渡り、反対側のルーナの手に収まる。
「な…捨て身だって!」
「まあ、場合によってはね!」ルーナに気を捕らえたイベッタの隙を見て、ソーラは彼女の横をすり抜け、再び走り出す。
「く…しまった!逃がすか!」
「おい待て!」エクザビエルが呼び止めようとするが、遅かった。あわてて後ろを向くが、ルーナの姿も見えない。
「…ちっ。しつこいガキどもだ。」
とった旗:全20枚、つかまった回数:ゼロ、かかった時間:十分
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「…すごい。成績が半端ないわ。」
「まあ、始めとしちゃ、すごいよな。」
試練の成り行きを見るソフィアと虎男は、感心するばかり。
「あいつらの
「確かに、そういう関係かもしれないわね。」ソフィアは、自分の見た双子の印象を表した。「まるで、晴れと雨のように、互いになければ欠かせない存在みたい。」
「…詩人だな。」
「まあ、それはどうも。」
「でも、勧告された二人だ。これぐらいやってもらわなきゃ、期待はずれだ。そして…」虎男は、腰からぶら下がる、オレンジと黒のしま模様鞭を握る。
「最後の試練が、楽しみだ。」