アクタージュ 暗殺者(になるはずだった)ルート 作:朕好こう
賽は投げられた
私はいつも怯えている。
景ちゃんに嫌われたくない。
千世子ちゃんに嫌われたくない。
最初から感情なんて無ければ良かったのに。
こんなに苦しいなら、■なんて知らなくて良かった。
でも、私は頑張らなきゃいけない。弱くて醜くてどうしようもない私だけど、景ちゃんと千世子ちゃんの隣に居なきゃいけないから。私と2人では釣り合っていないけど、傍に居たいんだ。
だから、私はもう少しだけ頑張る。少しでも傍に居れたらその後は死んでもいいから。私なんて居なくなってもいいから。
お願いします、神様。私を勝たせてください。彼女達に勝つことだけが、唯一の資格に成りうるから。
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皆さん、お久しぶりです。今日は仏の顔も三度までな“羅刹女”編をプレイしていきたいと思います。
今回の舞台、“羅刹女”に於いては、恋歌ちゃんは景ちゃんサイドを狙おうと思います。理由は“星の王子さま”編で喋ったと思います。なので“星の王子さま”編を見直してください(露骨なマーケティング)。
“羅刹女”編で、1番気をつけて欲しいのは感情値ですね。怒りと嫉妬を取り扱う作品ですので、メソッド演技持ちの景ちゃん、恋歌ちゃんは呑み込まれ易いです。感情値はこまめに確認しましょう。見落としがあるといけませんからね!
感情値は冷静がベストです。対策としてステータスの『精神』を優先的に上げたり、アビリティで『無我の境地』等を取るのも有りですね。
ただ学生時代に『無我の境地』を獲得すると、テニス部やサッカー部に誘われます。その場合はゲームが唐突に超次元へと変貌するので気を付けてください。私は1回だけ、そのルートに突入しました。テニス部のエースとして活躍するのは楽しかったですが、これって演劇のゲームですよね…?
そんなことはさておき、早速“羅刹女”のオファーが来ましたね。…うん?オーディション結果じゃなくてオファー?なんか、おかしいぞ??まるで恋歌ちゃんが主役として出るみたいじゃないですか。
>貴女は天知心一に呼ばれたビルの一室に入る。そこには貴女を呼んだ天知心一の他に、夜凪景、百城千世子、明神阿良也、星アキラが座っている。全員が貴女に視線を注ぐ中、貴女は元気に挨拶し空いている席に座る。
アイエエエ!?シュエン!?シュエンナンデ!?
「遅刻しなくて何よりです」
>天知心一は笑みを浮かべると、説明を始める。
「今回の舞台は“羅刹女”。3つのグループからなるトリプルキャスト公演です。サイド“甲”、羅刹女役に夜凪景さん、孫悟空役に王賀美陸さん」
>貴女は王賀美陸の姿を探すが、何処にも居ない。少し息を吐いて、自分の逸る気持ちを抑える。
「サイド“乙”、羅刹女役に百城千世子さん、孫悟空役に明神阿良也さん。そして、サイド“丙”、羅刹女役に頭鬼恋歌さん、孫悟空役に星アキラさん」
だからなんで毎回、恋歌ちゃんとアキラくんの組み合わせなんだよ!!あーもうめちゃくちゃだよ…
本来ならここで景ちゃんと千世子ちゃんの成長を見届けて、新しい編が始まる前に殺る予定だったんですが、恋歌ちゃんが主役で忙しすぎて、殺れるかどうか微妙です。
「主演は今をときめく者ばかりだ。スターズの内紛にも見えなくはないですが、それすら話題になる。これは売れそうですね」
「そうだね。私が主演だもの。絶対、売れるよ」
「売る売らないじゃない。結果なんて後からどうにでもなる。それより誰をどう演じるかの方が重要だ」
「…舞台の結果って興行収入とかだよね?つまり重要なのは数字だよ」
「…」
「…」
>貴女の隣で明神阿良也と百城千世子がひりつく。星アキラは苦笑して頬を掻く。貴女は天知心一に台本はまだか、と問う。
「台本はただいま執筆中でして…」
「ちょっと!」
>天知心一が答えていると、夜凪景が天知心一に何故ここにいるかを問い質す。そして夜凪景は天知心一に嫌いと言うと、天知心一は涙を流す。
「貴女が喜んでくれると思っていたのですが…」
「あーあ…」
「え!?私のせい!?」
「俺はあんたに感謝してるよ、天知さん。夜凪と共演じゃないのは残念だけど、それも有りだ。俺は夜凪の芝居を霞ませる。頭鬼の芝居もね」
「…面白いこと言うね、阿良也さん。私が2人の芝居を越えて霞ませるんだよ?」
>百城千世子は獰猛な笑みを浮かべて、明神阿良也を見据える。
なんか、恋歌ちゃん標的にされてません?こちとら無害なんですけど。
「そ、それで私の共演者はいつ来るの?」
「あぁ、遅刻していましたが、今来ました」
>薔薇の花束を持った美丈夫が夜凪景を抱き抱える。貴女は思わず、席を立ってしまう。彼は、私の
「会えて光栄だ、新宿ガール。君のための薔薇だ。君に良く似合う」
「ば、薔薇…?」
「お近づきの印に」
>貴女はダメ、と大きな声を出してしまう。何故か嫌な気持ちになる。彼と景ちゃん…夜凪景がそんなことをするのを私は見たくない。
「ん?なんだ?」
>声に気づいた彼はこちらに目を向けると笑う。
「おお、あん時のガキじゃねーか。屋上で月を見てた」
「…恋歌を知ってるの?」
「あ?名前なんて覚えてねーよ。ただ、ちょっと面白い演技をするから喋った程度だ」
>貴女は王賀美陸に名前を覚えられていないことに悔しさを覚えながらも、自分のこと自体は忘れていなかったことに嬉しさを覚える。
「ていうか、新宿ガールもガキだな。まぁ、安心しろ。この俺がお前を女にしてやる」
「あ、そういうのは間に合っているわ」
「…ウルフギャングでTボーンステーキってのはどうだ?」
「す、ステーキ!?恋歌も連れて行っていいかしら!?」
「あぁ、いいぞ。お前も来るだろ?満月ガール」
良くねーよ!!王賀美陸とかとつるんでられるか!俺は家に帰らせて貰う!!
いや、本当に。冗談抜きで王賀美陸と恋歌ちゃんは相性が悪いです。小手先で勝負するのが恋歌ちゃんなので、存在そのものが武器な王賀美陸は相性最悪なんですよね…
>貴女はステーキの魅力につられ、王賀美陸の誘いに頷く。
馬鹿か!?勝手に選択するのどうにかなりませんかね!?このゲーム!!皆さん気をつけてください、このゲームはクソゲーですよ!!
因みに勝手に選択するのは仕様です。『知力』が低いと、一定の確率でコマンドを受け付けてくれません。ポケ○ンで例えるとバッジが足りてないのにレベルが高くて言うことを聞いてくれない状態ですね。
なので、投稿者が悪いです。ですから、この実況のBANだけはどうか見逃してください。お願いします。
「はぁ…確かに共演者を知るのに……おい、百城千世子、聞いてる?」
「…夜凪さんと王賀美陸が恋歌ちゃんとステーキ?ふぅん……恋歌ちゃんもそんな簡単に誘いに乗るんだ…へぇ、別にいいけど……」
「…これ、僕、空気じゃないか?」
>天知心一が手を鳴らし、全員の視線を集める。
「さて、皆さん。話も弾んできたところでしょうが今日はお開きです。公演は数十のカメラで撮影、それらを全国シネコン、動画配信サイトでも公開予定。演劇であり、映像にもなる。現状、国内最大規模の舞台でしょう。他のキャストもオーディションを終え、審査中。来週には、稽古に入れる状態です。では皆さん、いい舞台にしましょう」
切りがいいので今回はここで終了します。また次回、よろしくお願いいたします。
……はぁ、しんどいなぁ。
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ステーキが美味しい。久しぶりにこんな凄いお肉を食べたわ。
隣の席にいる恋歌が幸せそうに肉を頬張るのを見て、私も幸せになる。このままお肉ごとお持ち帰りしたいわ。
「すみません、僕も誘って頂いて」
「ん?お前は自分で払えよ」
「あ、そうですよね…」
「冗談だ。奢ってやるよ、星アリサの息子だろうとな」
「…知ってたんですか」
「顔も名前も覚えて無いがな」
王賀美さんとアキラ君が会話している。2人とも真剣な顔をしているから、邪魔しないように恋歌の食べている姿をずっと見ている。口にソースが付いているから、舌で舐めと…じゃないわ、流石に公衆の面前だもの。ティッシュで拭き取る。…でもちょっとくらいなら舐めても怒られないと思うの。
「景ちゃん、このお肉美味しいね!私、毎日通おうかなぁ」
「そうね。でも毎日通ったら、恋歌のお小遣いだと半月も持たないわ」
「そっか…残念」
肉でテンションが上がる姿も可愛いし、しょんぼりするのも可愛い。ここがお店じゃなかったら、確実にキスしていた。
日に日に愛が増していくのを感じる。理性が飛びそうなくらい、恋歌を愛している。
一緒に寝る時も偶然を装って服を脱がそうとしてしまうし、一緒にお風呂に入ってる時も胸を揉もうとしてまう。
…冷静に考えると、これって変態的な行動なのでは?
そんなわけ無いわ。愛し合う人は皆やってること。た、多分、皆やっていることだわ?そうじゃないと私が変態認定される。ちょっとくらいえっちなことは合法なの。
ちなみに、恋歌の胸は柔らかかったわ。
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私は、王賀美陸の偽物だ。そして、恋歌ちゃんも私と同じ王賀美陸の偽物。
きっと私と恋歌ちゃんのゴールは同じだった。ただ過程が違っただけだ。
彼女は王賀美陸になる為に自分を作り変えた。仮面を被るだけの私と違って、彼女はさらに深い所に目を向けた。
普通の手段で、王賀美陸そのものに成れないなら、自分の意思を限りなく薄めて、模倣すればいい。そんな理論だったのだろう。そして彼に近づく為に、彼の行動を、言葉を、精神を刷り込んだ。
私は仮面を作って、統計と学習を繰り返した。王賀美陸そのものに成る事は不可能だとそうそうに切り上げた私は、彼の結果を模倣することにした。彼と同じ、売れる作品を作ることだけに力を注いだ。
でも結果はどちらも失敗だった。
私の女優人生は後2年足らずで終わり、彼女は精神が歪んでしまっている。
私が恋歌ちゃんに最初、怒りを抱いたのは彼女が私と似ていたから。私の心に踏み入って来たのもあるけどそれ以上に似ていたのだ。
私が恋歌ちゃんを愛しているのは、凄く最低な理由だ。彼女が私と同じ偽物だから。同じ穴の狢だから、愛しているのだ。…まぁ、恋歌ちゃんが愛らしいというのもあるけど。
私が“羅刹女”に出演する理由は2つ。
1つは、私の女優人生を長らえさせる為。まだ、私は満足の行く結果を叩き出せていない。夜凪さんにも、恋歌ちゃんにも勝っていない。
もう1つは、王賀美陸との決別だ。私はこの舞台で王賀美陸の偽物を辞める。私は新しい翼を携えて、百城千世子として、舞台に立つ。
私は貴女に愛される女でありたい。私は、貴女を独占したい。貴女とデートがしたい。貴女とずっと愛し合いたい。貴女の笑顔を永遠に見ていたい。
その為には可愛い天使じゃ駄目なのだ。そんなあまっちょろいモノでは、貴女には釣り合わない。
だからこの舞台が終わるまで、私はこの想いを心の奥底に沈める。
舞台が終わって、私が貴女に勝てた時に、この想いをきちんと伝えるために。