と言うわけでかなりギリギリの回です。これでアウトだったら書き直す。
僕がメイド喫茶で働くことになった数日前、ジョゼフから一人娘イザベラに挨拶するように命令され、イザベラの下に来ていた。
「ふぅん……本当にそっくりだね、あんた達。顔だけだったらまるで区別出来ないよ」
「ははっ、この【氷竜】のマルク、いざとなればご主人様の影武者となります故」
「てことはフェイスチェンジの魔法でも使っているのかい?」
「いいえ。偶々私の顔がご主人様と瓜二つだっただけです」
「へぇ……それだけ瓜二つの存在なのに、何故話題にならなかったのか不思議ねぇ? 7号?」
「……彼の故郷は秘境にある。だから気がつかなかった」
「だったらなんでガリア国王の血を継いでいる青髪なんだい?」
「!」
「【氷竜】のマルク、28歳。経歴不明のメイジで二つ名の由来は世にも稀なフェイスチェンジならぬボディチェンジの使い手で氷を司る竜になれるところから来ている。……マルクが現れてからこれだけの情報を調べられたのにそれよりも過去の経歴が不明ってのはあり得ないんだよ。いくら秘境に住んでいたとは言ってもね」
鋭過ぎる……この世界のイザベラは僕の世界のイザベラよりも賢いのかもしれない。
「父上や叔父上の血を継いでいるなら父上や叔父上が真っ先にマルクを認知して自らの子供として扱うことになるから私やあんたの兄弟って訳でもない」
「何故ですか?」
「はっ、あんた顔は似てても頭はバカのようね。あんたは男で私達は女。男であるあんたが父上か叔父上の下に生まれていたなら認知しないと後継者争いに響くからよ。後継者のいる王子の方がなにかと有利だからね。よしんば血を継いでなかったとしても叔父上があんたを無理やり表舞台に出したはずよ」
確かに筋は通る。もしこの世界で秘境で生まれ育っていたなら政治的に利用されていたはずだ。
「さて、【氷竜】のマルク。あんたに聞くわ。一体何者なの?」
「……王女様、それにはこちらを握って頂ければわかります。少々複雑な経緯故に」
「ナイフ?」
イザベラがそのナイフ──地下水を握ると意識を失い、目が虚ろになる。何度も見た景色で恒例なんだけどどうにかならないの?
「お仕置きね」
「へっ?」
「そこのメイド、例のお仕置き服を持ってきな!」
「ひっ!」
「早く!」
「は、はいぃぃっ!」
メイドが慌てて外に出ていき、暫くするとメイドが持ってきたのはミニ丈のフリフリメイド服といったクラシカルな物を除いたメイド服だった。中にはシースルー……透け透けのメイド服もありいくら華奢な体格の僕とはいえ着たら男だとバレること間違いなしのものもある。
「さてマルク、あんたに命ずるわ」
「何なりと」
「このメイド服を使ってメイド喫茶を経営しなさい。もちろんあんたも着てね」
「ははっ」
本音を言うなら着たくないし、何ならそこにいるイザベラに着せて着せ替え人形にしたいくらいだ。
「ふん、そういう所は人形とそっくりね……決めた」
イザベラを着せ替え人形にしたいとは思っていないでしょ。などと思っていると男性、特に性欲が強い人にとって最も恐ろしいものを取り出した。
「人形、これ何だかわかるかい?」
まだ純粋なタバサがフルフルと横に振るが僕はそれを一週間だけ着けたことがある。その恐ろしい兵器の名前、それは──
「貞操帯よ。男性用のね」
イザベラが取り出した恐ろしい兵器とは男性用の貞操帯。一度装着すると鍵が開くまで自慰は当然、女の子といやらしいことも出来なくなる。更に恐ろしいのは男性用に限って興奮することすら許されなくなり、興奮したら竿に激痛が走りまともに立てなくなってしまう。
「メイド喫茶であんた自身の1日の売り上げが平均以下だったら杖を取り上げてこれを装着して貰うよ。平均を超えるまでずっとね」
なんて恐ろしいことを考えるんだこの姫様は。
「畏まりました」
「変態」
ボソッとタバサが呟くがイザベラがそれに気付かずに高笑いを始める。
「楽しみねぇ。取り敢えず丁度良いサイズの貞操帯にする為にマルクの竿のサイズを測らせてもらうよ。人形、そいつを取り押さえな!」
「許して」
そういってタバサは僕の杖を弾き、僕をバインドで拘束する。無論抵抗もしようと思えば杖を弾かれる前に出来たけどそれだとタバサの顔を潰すことになるから止めた。
「さてご開帳!」
そして地下水で僕のズボンのベルトと特注のパンツを斬り、股間を見せるとそこには巨大な蛇がいて流石のイザベラも顔を徐々に紅潮させて玉座に座り込み頭を抱えた。
「え、何、あのサイズ。お父様よりも大きいんだけど……」
イザベラがぶつぶつと呟く一方で他の従者も顔を紅潮させたり青ざめたりする。
「あんな見た目であんな凶悪なモノを……あれで突かれたら……濡れるわぁ……」
「なんだよあのサイズ……どう贔屓目に見ても負けてるんだけど……」
ちなみに僕の竿を見て紅潮させたのが女従者、青ざめたのが男従者である。
「ふ、ふんっ! とにかく続きをやるわよ!」
「ムッツリスケベ」
僕がそう呟き、イザベラを硬直させると続いて罵倒する。
「従者に任せればいいのに姫様が直々に測るなんて、そんなに僕の竿が気になるの? 変態さんだね♥️」
「な、なななっ!」
「だってそうでしょ。ご主人様に拘束させて自分はその股間のモノを見ているんだよ? 変態と言わずしてなんていうの?」
容赦ない言葉責めにイザベラが顔を真っ赤にして震え出す……あ、やりすぎた。
「うがぁぁぁぁっ!」
鞭が何発も入り僕の顔をアザだらけにするとともに息を切らしながらも徐々に冷静になっていく。
「はぁーっ……はぁーっ……これだけ私を辱しめにして覚悟は出来ているんでしょうね?」
──なにこの可愛い生き物、もっと責めてみたい。
僕にそんな加虐心が芽生え、つい言ってしまった
「僕を縛っていやらしいことをするなんて姫様はSMプレイが好きなんだね」
その瞬間、何かがぶち切れる音が響き、イザベラの鞭がこれ以上ないスピードで僕を痛めつけた。
「よしコロス!」
「させない」
「人形あんた私に逆らう気?」
「違う。ここでマルクを殺したら未来永劫【変態姫】と呼ばれることになる。それを止めにきた」
「そんな訳ない!」
「ご主人様のいうことは道理だよ。姫様は無自覚だから仕方ないけどムッツリスケベも変態さんもそしてSMプレイが好きということを否定してないよ」
僕がそういうとイザベラが考え込み、しばらくすると顔を青ざめ、そして声を荒げて警告する。
「あんた達! 今のやり取りは絶対に忘れなさい! 忘れなかったらどんな目にあうか分かっているんだろうね!」
「ははっ、我々は何も見ておりませぬ!」
従者一同声を揃えてそう応えた。
それからイザベラは自分で測るような真似は控えて代わりに従者が僕の竿を測ろうとするがその度にからかうと男女共に顔を赤くし、どもってしまう。
「……もういい、私がやる。貴方達は下がって」
そんな様子をみたタバサが見かねて僕を竿のサイズを淡々と測り、からかっても一切反応せず終わらせ、イザベラに報告する。
「汚されちゃった……ご主人様に」
「うるさい」
「げふっ!?」
泣き真似をすると杖で腹を殴ってあしらうタバサ。もし同じ立場なら僕だってそうする。
「よくやったね、人形。初めてあんたのことを使えると思ったわ。それに比べてあんた達は……!」
「ひいっ!」
「罰としてこれからマルクが働く店で私がいいというまでそこで働きな!」
イザベラがそう宣言すると特に男から絶望の悲鳴があがる
「私もメイドとして働けってことですか?」
「誰があんたの女装姿をみたいって言ったんだい? 厨房とか裏方で働け!」
それはそうだろう。ごつい男の女装姿なんて僕の女装姿よりも需要がない。
「マルク、あんたにも罰として一週間貞操帯をつけて貰うわよ?」
イザベラが従者の手から特製の貞操帯を奪い、それを見せつける。
「もっとも、あんたが一週間のうち一日の売り上げが一回でも1位でなくなったらこれを更に一週間つけてもらうけどね」
あ、悪魔だ……どうしてこんなことに……
「一週間、せいぜい頑張りな。あーっはっはっ!」
そしてその数日後、今に至る。他の従業員が素人なこともあり何とか連続で売り上げ1位を連続で取り続けているがそれでもかなり辛い。
「さあご主人様もやりましょう♥️」
「萌え萌えキュンキュン♥️美味しく~な~ぁ~れっ!」
手で♥️を作り、営業スマイル全快でオムライスに向けてそう言葉を放つ。
……何でこんな馬鹿馬鹿しいことをしているんだろうか。死んだ目でオムライスにサービスし終えると他の
「ねぇマルク様、おっぱいを大きくする方法って殿方に揉んで貰えるといいんですって。そこでお願いなんですけど、マルク様に揉んで貰えないでしょうか?」
そんな他のメイドさんが僕に対しての弱点を思い出した、といった所だろうか。貞操帯を数日間も装着している僕に色仕掛けをすることで動きが鈍くさせて、売り上げを落とそうとしたんだろう。
どうやって断ろうか、などと考えていると他のメイドさんが僕の背中にぶつかり、バランスを崩すと相談してきたメイドさんのすぐ近くに壁ドンをしてしまう。
「ふふっ、ダメだよ。そんなエッチなメイドさんは。メイドさんはご主人様に奉仕するのがお仕事なんだよ?」
自分で言っておいて訳がわからない。だけどキメ顔だったことや壁ドンの影響でつり橋効果があったこともあり、そのメイドさんは素直に「はい……」と応えてくれた。
「マルクちゃーん! 今のを俺にもやってくれ!」
「あっ、ずるいわよ、私にも!」
それを見ていた
その次の日、ようやく最終日となり制服に着替えるとメイド服がミニしかなく貞操帯の関係で特注のパンツを履けない僕にとってこのミニスカメイド服は、女装がバレるリスクが高く、これをしたのは
シースルーのメイド服だったらもろバレるけどあれは何故か開店当日に無くなっていたから不幸中の幸いだ。
「さて、どうしようか」
ミニスカにはミニスカのメリットがある。確かに女装がバレるというリスクはあるがそれ以上に見えそうで見えない絶対領域を生み出す凶悪な武器でもある。例えばキュルケがタイトスカートを履いてそれがミニになったら誰だってそこをガン見するだろう。でもパンツが見えそうで見えず悶え苦しみ、さらに色々な方法で見ようと努力する。その方法を使って売り上げを稼ぐ。
その方針に切り替えて、竿を貞操帯ごと押し上げ少しでもバレないようにし出勤する。
「なにっ、マルクちゃんがミニスカなんて今日は天国か!?」
最初に入ってきた
「クルって回ってわおっ、一着のポーズ」
サイトが提供した電波を受信したポーズを取らされるがそれでもスカートの中身は見られることなかったようだ。
「くっ、これでもダメか! ならば仕方ない……サンクだ! サンクのルールはわかるな?」
サンク……確かイカサマ賭場だったけ。あの時は地下水が給士を乗っ取ってエコーが化けたものだとわかったんだけどあの時地下水がいなかったらイカサマをどうやって見破っていたのかわからない。そんな懐かしさを覚えていると無条件で頷いていた。
「もちろんですご主人様。やりましょう」
「よし、儂が負けたら100エキュー払おう、その代わりマルクちゃんが負けたらスカートの裾を4セント*1あげて貰おう!」
たかがスカートの裾を4セント上げるだけで100エキューも賭けるなんて変態貴族にもほどがある。僕個人としては絶望させたいから受け入れたいけど店としては受け入れる訳にはいかない。
「ざんね──」
「審判係として了承しましたわ。さあマルク店長、席にお座り下さい」
審判係の
「
「ああっ、この冷たいじと目がたまらんっ!」
駄目だこいつ何とかしないと。変態は僕の世界の住民だけかと思ったけどこの世界でもいるにはいるんだ。
「それではルールを説明します。今回行うゲーム、サンクは3回勝負。そのうち勝利数が多い方が全体の勝者としています。引き分けなどで勝利数が同じ場合は条件を折半──」
「それはいやじゃい! 50エキュー損して得られるのが2セントしか上がらないのはいやじゃいっ!」
いやどっちでも変わらないと思うんだけど。
「──ということですので、どちらかの勝利数が多くなるまで続け、多くなった方が勝者になります。次に──」
それからルールを説明していきゲームが始まる。そして案の定、その変態貴族はボロ負けした。そりゃそうだよ、僕こういうゲームは博徒として生きていくくらいには滅茶苦茶強いもん。
その後、変態貴族、変態成金のバカ達が他の
僕の売り上げ金がとんでもないことになったのは言うまでもなく、その後僕がいなくなった【テーブルゲームもやれるメイド喫茶】は【メイドさんが食事を提供する賭博場】に変わっており、その事についてかなりイザベラに怒られた。
後書きらしい後書き
この回に関しては真面目にR18であるかどうか議論の余地があります。アニメでも下半身裸でも挿し絵に上半身写せばセーフなので、読者の皆様は上半身のみ見ているイメージでお願いします。もしどこからどうみてもアウトなシーンがあればそこの部分だけコピペして作者のメッセージボックス等にお願いします
感想は感想に、誤字報告は誤字に、その他聞きたいことがあればメッセージボックスにお願いいたします。また高評価やお気に入り登録、感想を送ったりすると作者のモチベーションが上がります!