「えーっと、あれも買った...それも買った、と」
お買い物用に書いておいたメモを見返し、書いてあるものが今手元にあるか、一通り確認をしていく。...うん、全部揃ってる。
私は今、お夕飯の材料やら幽々子様のおやつやらを買いに人里まで足を運んでいる。野菜にお肉にお饅頭、とほとんどがお腹の中へと消えていくモノたち...まぁ、買い出しってそういうものですもんね。
空を見上げる。おてんと様はてっぺんを少し通りすぎたところ。所謂おやつの時間ですね...今日の分はまだ残ってた筈、うん。幽々子様は今頃、お気に入りのお饅頭を口に詰め込んでいるだろう...想像に易い。
さて、夕方まで時間があるとは言え、早く帰るに越したことはない。さてさて、今日の献立はどうしようかなぁ...
「美味しいあんみつ、いかがっすか~」
きゅるるるぅ~
......なんでこんなところばっかり主に似てしまうんだろうか...ぐすん。
「うわぁ...凄い、いっぱいいるなぁ」
日々鍛練を積んではいるものの、腹の虫に勝つことは出来ず声のする方へ歩みを進めると、大盛況の甘味処が見えて来た。見たところ、どの席も埋まりに埋まっているらしく、満員御礼と言ったところだろうか。これじゃあ食べられないかなぁ...。
「あ、妖夢ちゃん。久しぶりー、やっほー!」
「へ?...あ、貴女は...」
しょんぼりしている中で、お店から聞き覚えのある声が私の名前を呼ぶのが聞こえた。この方は、この前の宴会でお世話になった...ひとまずは挨拶を返しておく。
「妖夢ちゃんもあんみつ食べに来たのー?美味しいよ!」
「はい、そうなんですけど...」
「んー?...あっ、そういうこと...」
手元には目当てのあんみつが...しかし周りは席が空いておらず、どうしたらいいのか...。んー...また日を改めましょうか、ちょっと名残惜しいケド...。
「じゃ、一緒に座る?」
「へ?」
自身の膝の上をぽんぽんと叩きながらそう言われ、間抜けな声で返してしまう。いや、でも流石にこんな人の大勢いるような中でそんな
ぐぎゅるるるぅ~
「!...んふふー、遠慮しなくて良いよ?」
「.....はいぃ...///」
多分だけど、周りに漂う半霊もほんのり赤くなっていただろう...うぅ...///
おやっさんに妖夢ちゃんの分のあんみつを追加してもらって、のんびりと待つ。いやぁ、ラッキーだったなぁ...妖夢ちゃんが偶然、偶然通りがかるなんてなぁ...あー、偶然偶然。
「はいよ!あんみつお待ちどうさん!」
「あ、ありがとうございます...」
待ちわびた、みたいなキラキラしたおめめで器を受け取る妖夢ちゃんは...もう、ね。優勝よ優勝、異論は認めん。ちなみに私はもう食べ終わり、両手で腰周りをがっちりホールドしている。
んー、それにしてもこの綺麗な髪よ。透き通ったような白、勿論さらっさらよ。皆どんな石鹸使ってるんだろう...くんかくんか
「んふふー、どうです?美味しいですか?」
「ふぁい!ほいふぃへひゅ!」
グッハァ?!は?可愛いか?可愛すぎんか?おいコラ次またおんなじことやってみろ?有無を言わさず結婚だかんな?あぁん?
...失礼、少し興奮しすぎましたね。平常心平常心...すーはーすーはー、くんかくんか
「良かったです。ささっ、ここはおねーさんの奢りですから、好きなだけ食べちゃってくださいな」
「へ?そ、そんな...流石に悪いですよ、それに」
「はい、あーん」
「え?あ、あーん...むぐ、んくっ」
「美味しいですか?」
「...はい、美味しいです///」
観念しましたね?んふふー、さらっとあーんまでできちゃって、もうお腹いっぱいですねー。
「なら良かった。ほらほら、まだまだありますよー?あーん」
「ちょ、自分で食べられますからっ...て、あ、あーん...むぐぅ///」
「ふふーん、素直に奢られちゃってくださいな」
器が空っぽになるまでそのやり取りは続いた
「あ、ありがとうございました...奢ってもらったり、なにからなにまで...」
「んふふー、良いよ。また一緒に食べよ?」
「は、はい。それじゃあ、また...」
「ん、ばいばーい!」
再三お礼なんて良いよ、というやり取りもありながら、そう言い、妖夢ちゃんとは別れた。ふー、お腹いっぱいだー。色んな意味で。さてと、お会計お会計、と。
「おやっさーん!モリチカにツケで!」
「あいよー」
楽しいね、うん。それでは、また