こちらでは私、吉井玲が学校のテストとは異なる形式の問題を出していきたいと思います。
正解が一つに限られる画一的なものではなく、もっと自由に幅広い回答が可能な出題形式です。決して個人的な調査を目的にしている訳ではありませんが、質問には正直に答えてください。
決して個人的な調査を目的としているわけではありませんが、質問には正直に答えて下さい。
問 あなたの今までの異性とのお付き合いや経験について、英語で答えて下さい。
《解答》
姫路瑞希の答え
『I have no associated with a male.』
吉井玲のコメント
瑞希さんは今までに男性とお付き合いをしたことはないのですね?
それは大変結構なことだと思います。学生の本分は勉強ですからね。
尚、異性と付き合うという意味で用いる場合の『associate』は
主に否定的な内容を伴います。
間違いではありませんが、『romantic overture(男女交際)』等の単語を
用いると更に良いかと思います。
坂本雄二の答え
『I was kissed while sleeping.』
吉井玲のコメント
英文としては正解ですが、内容が少々気になります。
寝ている間に接吻をするとは、最近の日本の高校生は随分と進んでいるのですね。
我、愚弟がそのような真似をしていないのか、
あの子の解答がとても気になってしまいます。
吉井明久の答え
『英作文ができませんでした。』
吉井玲のコメント
・・・。
悠斗「ゴホゴホ、・・・はあ。」
康介「38°。」
みゆき「休んだ方が良いわよ。」
食べ物の恨みで川に叩き落された悠斗は発熱していた。
福原「三浦君、今日は学校を休んだ方が良いでしょう。
担任の高橋先生には私から伝えておきます。」
俺が知る限り、コイツが学校を休むのは何年振りだろうか。
さくら「せっかくですから、ゆっくり休んだ方が良いですよ。
最近、夜遅くまで起きてたんだから。」
悠斗「あ、ああ・・・。」
エイミー「死にかけデス。」
いや、ただ、慣れないかぜにかかってるだけだから。
福原「それでは私は先に行きますので、
みなさんも遅れないように行ってください。
三浦君、くれぐれも無理はしないように
休んでください。」
そう言って先生は部屋を出ていった。
ともか「そ、その・・・悪かったとは思ってる。」
悪かったとは思ってるんだな。
康介「さて、俺らも行くか。大人しく寝解けよ。」
みゆき「しっかり休んでね。」
エイミー「早く良くなってクダサい。」
さくら「ともかちゃん?」
ともか「・・・。」
康介「おい?」
一向に動こうとしない生野。
悠斗「・・・すまん。」
ともか「なに?」
悠斗「ゲーム取ってくれ。徹夜でやってたから電源を・・・。」
生野がプルプルと震えだした。
そして次の瞬間、
悠斗の携帯ゲーム機を叩き割った。
悠斗「ゴホッ、んしてんの!ゴホゴホ。」
ともか「バッカみたい。」
そう言ってずんずんと部屋から出て行き、
ともか「行こう。」
・・・
エイミー「あ、ハイ。」
生野の追いかけるべきか迷うエイミー。
みゆき「ちょ、ちょっと。」
ともか「いいのよ。そんなバカほっといて。」
さくら「お大事に、待ってください。」
さくらが生野を追いかけ、エイミーがその後ろに続く。
みゆき「康介?」
やれやれ、
康介「辛いなら医者行っておけよ。
早く行かないと並ぶことになるからな。
保険証と診察券は棚のコップを並べている隣りにあるから。」
そう言いながら、生野が割った携帯ゲーム機の残骸を集める。
顔をひきつらせながら笑みを作る悠斗
悠斗「ああ・・・。」
康介「それと、昼飯、レンジの中に入れておいたからな。
無理して食うなよ。」
悠斗「・・・わかった、ゴホ。」
みゆき「え?」
康介「行くぞ。今日も当番だったろ。」
みゆき「あ、うん。」
康介「じゃあな、お大事に。」
みゆき「それじゃね。」
携帯ゲーム機だった残骸を始末して、
皐月壮を出ると、見える位置にみんなが居た。
どうやら途中までは待っていたみたいだが、
我慢できずに行ってしまったらしい、生野が。
康介「さあ、少し急ごうか。」
みゆき「う、うん。」
いつもより少し早めに歩を進める。
みゆき「ねえ――。」
康介「あれはな、アイツなりに気を使ったんだ。」
みゆき「え?」
あれ?違ったの。さっきのこと聞きたかったんじゃないの?
みゆき「ともかを気遣って?」
良かった。もし間違ってたらすごく恥ずかしかったところだ。
康介「それもあるだろうが、まあ、みんなにだろうな。」
まったく、不器用な奴だ。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
みゆきと別れて校舎の階段を上がり、
教室に入るといつものメンバーが集まって話していた。
姫路がしゅんと俯いていた。
エイミー「どうシマシたカ?」
明久「おはよう。康介、エイミー。」
ムッツリーニ「……おはよう。」
秀吉「おはようじゃ。」
雄二「よ。」
美波「おはよう。」
瑞希「おようございます。」
皆から挨拶を受けてこちらも返す。
エイミー「おはヨウゴざいマス。」
康介「おはよう。それで、何かあったのか?」
雄二「昨日、お前らが帰った後も勉強していたんだが、
夜も遅くなってな。俺が姫路を家まで送って行こうとしたんだが、
姫路が途中でダダこねてな。
それで、帰りが遅くなって親に怒られたんだ。」
へえ、そうなのか。姫路が雄二のことを気に病んでか。
康介「お前のか?」
雄二「違う。姫路の親だ。」
なるほど。それなら考えられる。
瑞希「はい。今週は学校以外は外出禁止にされちゃいました・・・。」
康介「そうか。」
皐月壮のはそう言うのは無いなあ。
一応学校の寮なのに・・・。
まあ、夜遊びする奴はいないからな。
康介「(駄々をこねるほどの何かがあったのか?)」
雄二「(まあ、チビッ子が明久を放さないでな。
それで島田の家に残ったんだ。
それで、姫路が心配して島田の家に帰ろうとしてたんだ。)」
小声で雄二に聞いた。なるほど。
明久「それにしても雄二。」
雄二「なんだ?今日の勉強会の事か?」
明久「あ、いや、まあ、それもあるんだけどさ。」
雄二「?なんだ?」
明久「二日連続で女の子と夜遅くまで出かけているうえに、
昨日は途中までだけど姫路さんと夜道を二人きりでしょ?
霧島さんは怒らないの?」
雄二「・・・・・・。」
雄二の顔色がどんどん悪くなっていった。
そして、絞り出すような声で、
雄二「・・・ま、まぁ、大丈夫だろ。ばれなければ何の問題も――。」
翔子「……雄二。今の話、向こうで詳しく聞かせて。」
いつの間に入ってきていたんだ!?
全く気付かなかった。
雄二「まぁ待て翔子。お前は勘違いしている。
お前の考えているようなことは何も起きていないし、
そもそもお前に俺が責められる謂れは無いと――。」
翔子「……うん。言い訳は向こうでゆっくりと聞かせてもらう。」
雄二&霧島 退場。
PiPiPiPiPi!!
直後、明久の携帯のメール着信音が鳴り響いた。
明久は携帯電話を取り出してメールを開く。
【Message From 坂本雄二】
たすてけ
明久「雄二から『たすてけ』だってさ。」
おそらく『たすけて』と打ちたかったんだろうな・・・。
秀吉「ふむ。こうなると放課後の勉強会は厳しそうじゃのな。」
美波「そうね。瑞希も坂本もいないとなるとね。」
ムッツリーニ「………(こくり)」
明久「それじゃ、勉強会は中止か・・・。弱ったな・・・。」
瑞希「ごめんなさい。私が昨日我儘を言ったばかりに・・・。」
明久「ああいや、姫路さんは全然悪くないよ。」
秀吉「康介は教えることはできんのかの?」
康介「俺は用事があるから無理だ。」
いくら悠斗とはいえ、一日で治るわけないからな。
皐月荘でするのも病気を移してしまうかもしれない。
翔子「……吉井。」
明久「ぅわっ!」
なんなんだ。霧島の気配を感じさせないうごきは。
明久「き、霧島さんか。びっくりした・・・。どうかしたの?」
翔子「……勉強に困ってる?」
明久「あ、うん。そうなんだよ。」
・・・霧島のシャツについてる赤い液体に思わず目がいった。
アレは恐らく血糊に違いない。いや絶対そうだ。
翔子「……それなら、私も協力する。」
明久「え?協力って?」
翔子「……週末に、皆で私の家に泊まりに来るといい。」
明久「いいの、霧島さんっ?」
翔子「(こくり)……吉井にはいつかお礼をしたいと思っていた。」
とんとん拍子で話が進んでいった。
秀吉「皆で、ということはワシらも良いのかの?」
翔子「……勿論。」
美波「週末ってことならウチも行けそうだし、
お邪魔しちゃおうかな。瑞希はどう?」
瑞希「た、多分大丈夫です。
ダメでも、なんとか両親を説得しますっ!」
ムッツリーニ「……参加する。」
エイミー「私もシマス。」
康介「みんなに相談してみよう。」
いつもの面子の参加が決定。
明久「雄二は参加できるのかな?」
たぶん大丈夫だろう。
何しろあれは血糊なのだから。
そんな明久の質問に、雄二の代わりに霧島が答えた。
翔子「……大丈夫。」
明久「あ、そうなの?」
翔子「……うん。きっと退院しているから。」
明久「そっかそれは良かった。」
その言葉を聞いてみんなでにこやかに頷き合う。
・・・・・・退院?