バカな親友らとテストと召喚獣   作:音羽2600

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第17問

 それでは最後に、頭の体操として一風変わった英語のクイズをどうぞ。
 【①】と【②】に当てはまる語を答えてください。

   『マザー(母)から【①】を取ったら【②】(他人)です。』


《解答》
 姫路瑞希の答え
  『マザー(母)から【M】を取ったら【other】(他人)です。』

  教師のコメント
   その通りです。Motherから『M』がなくなるとother(他人)という単語になります。
   こういった関連付けによる覚え方も知っておくと便利でしょう。


 土屋康太の答え
  『マザー(母)から【M】を取ったら【S】(他人)です。』

  教師のコメント
   土屋君のお母さんが『MS』でも『SM』でも、先生はリアクションに困ります。


 吉井明久の答え
  『マザー(母)から【お金】を取ったら【親子の縁を切られるの】(他人)です。』

  教師のコメント
   英語関係ないじゃないですか。

 三浦悠斗
  『マザー(母)から【 】を取ったら【 】(他人)です。』
  わかりません(涙)

  教師のコメント
   難しく考えなくても・・・



第19話バカテスト英語:大切なものを守るためには2

 

☆

 

~放送室~

 

 

雄二「邪魔するぞ!」

 

「な、何だお前ら!?」

 

明久「雄二!ここにいるのはタバコ吸ってるバカだけだし、

   置いてあるのは学園祭で密かに取引されてたアダルトDVDくらいだよ!」

 

雄二「そうか、とりあえずタバコとDVDを押収して先に急ぐぞ!」

 

明久「そうだね! 校則違反だもんね!」

 

「ど、どろぼう! 泥棒!」

 

 

~廊下~

 

 

美波「あれ? アキに坂本じゃない?

 

愛子「そんなに急いでどうしたのカナ?」

 

優子「どうせまたバカな事してるんでしょ。吉井君と坂本君!遊んでないで片付けを――」

 

霧島「……雄二」

 

明久「ごめん美波、ちょっと急ぐんでまたあとで!」

 

雄二「悪いな!」

 

優子「――何か落としたわよ?」

 

美波「えっと『女子高生緊縛物語』……何コレ?」

 

愛子「な、なんてモノを持ってるのさ!?」

 

翔子「……雄二、覚悟はできてる?」

 

明久「逃げよう雄二!何だか美波を中心に、闘気の渦が見えるんだ!」

 

雄二「誤解だ、翔子。それは明久が勝手に!」

 

明久「雄二!なんで僕の所為にしてるのさ。」

 

優子「待ちなさい!吉井君、坂本君。何であなたたちがこんなものを持っているのよ!」

 

真っ赤に顔をした木下さんが叫ぶ。

 

明久「うわぁっ!追って来たぁ!」

 

 

校舎を一階から四階まで探しても見つからないので、僕と雄二はグランドの隅などの人目のつきにくい処を探していた。

 

雄二「マズいな……。随分と時間をロスした。」

 

明久「そうだね。あいつら一体どこに――ん?」

 

何か見慣れないものが校舎の隅に置いてある。あれはなんだろう?

 

雄二「見つけたか?……なんだ。ただの打ち上げ花火じゃないか。」

 

明久「あ、恒例の締めに使う奴?へぇ~こんなところに保管していたんだ。」

 

テレビでみるような布に包まれた丸い玉が置いてある。

 

明久「あれ?打ち上げのための大砲みたいなのがないけど?」

 

雄二「そっちは打ち上げ場所に設置してあるんだろ?一応花火も火薬の塊だからな。

   寸前まで火の気のない場所に保管しておくのが鉄則だ。」

 

明久「さすが試験校、お金があるね。こんなに大きな打ち上げ花火を用意しているなんて」

 

雄二「感心してる場合か? そろそろ向こうも何か動きだす筈だと……」

 

Prrrrrrr!

 

僕の携帯が鳴りだした。

 

明久「もしもし?」

 

秀吉『見つけたぞい。新校舎の屋上じゃ』

 

明久「新校舎の屋上!」

 

雄二がムッツリーニから借りた双眼鏡で新校舎の屋上を見始める。

 

雄二「やべぇ!あいつら、屋上の放送設備を準備してやがる!」

 

明久「なんだって!?」

 

向こうの狙いは後夜祭用の設備か!

 

明久「秀吉たちはどこに居るの?」

 

秀吉『正門じゃ!』

 

遠すぎる。

 

雄二「明久!奴らそろそろ放送を始めるみたいだぞ!」

 

ここからじゃ間に合わない。待てよ!

 

明久「……雄二」

 

雄二「やっぱりお前も考えたか?」

 

明久「だよね。他に方法はないよね?」

 

雄二「そうだな。――起動(アウェイクン)!」

 

 

 

 

屋上にて。

 

▲常夏コンビSIDE

 

常村「夏川、そっちの準備は大丈夫か?」

 

夏川「大丈夫だ。へへっ、これが流れりゃ俺達の逆転勝利だな。」

 

常村「そうだな。これで受験勉強なんかしなくても……なんだおまえら!?」

 

 悠斗「康介!どこだ!」

 

 ともか「待ちなさい三浦ぁぁ!」

 

 悠斗「助けてください!」

 

夏川「待て待て、俺達は――やめろ!? 」

 

ドスッ、ボコ、グチャ

 

 

 

●

 

康介「ムッツリーニ、秀吉!」

 

秀吉「康介!今、・・・」

 

康介「事情は分かってる。ムッツリーニ、やつらより先に放送を占拠する。

   守衛室の警備員をやってくれ。」

 

ムッツリーニ「……承知」

 

康介「久保、放送を頼む。」

 

久保「…わかったよ。」

 

にやりと笑う久保。

 

さて、そろそろ悠斗が屋上に着いた頃だろう。

 

生野に電話を掛ける。

 

ともか『もしもし、音羽』

 

悠斗はやられた後だったか。

 

康介「ああ、頼みがある。そこに居る3年の坊主とモヒカンをやってくれ。頼む。」

   悠斗1日好きにしていい。」

 

ともか「まだ。」

 

康介「2日だ。」

 

ともか「まだよ。」

 

康介「何が要求だ?」

 

ともか「……、」

 

康介「早く言え。時間がないんだ!」

 

つい怒鳴ってしまう。

 

ともか「ビーフシチュー」

 

康介「なにい!んな時間と金のかかるものを!」

 

ともか「嫌ならやらないわよ。」

 

ぐぐぐ、あのアマめ。

 

手を合わせる久保

 

 久保『清涼祭にお越しくださいましてありがとうございました。お忘れ物のないように・・・・・」

 

康介「わかった。条件をのもう。」

 

すると、電話の向こうから笑い声が聞こえる。

 

ともか「フ、フ、フ。もう片付けたわよ。じゃあね。シチューよろしく。」

 

ぐぐぐ、

 

康介「あのクソアマァァァァ」

 

くそう。よりによっても俺が、俺が、俺がはめられたなんて。

 

秀吉「落ち着くのじゃ。」

 

取りあえず片付いたと思っていると、

 

 

『///ドォン!///』

 

 

 

康介「なんだ?何が起きた?」

 

空襲か!?

 

秀吉「あ、あれは!」

 

秀吉が指差せてる方を見ると

 

康介「花火か?」

 

久保「どうやらそのようだね。全く無茶をするね。」

 

電話を掛けるがでない。屋上には生野と悠斗が居るはずだ。奴らが巻き込まれるのは構わないけど。

 

すると、2発目

 

『///ドォン!///』

 

康介「こりゃあ、いたずらで済まされないぞ。」

 

久保「まあ、何とかするように頼んでみるよ。」

 

苦笑いしながら答える久保

 

秀吉「これで、一件落着じゃな。じゃが、常夏コンビは大丈夫かの。」

 

ムッツリーニ「……因果応報」

 

確かに。

 

久保「出来る事なら教頭室に充ててくれないかなあ。」

 

康介「そんな事言って良いのか。」

 

続いて3発目

 

『///ドォン!///』

 

久保「気持ちがいいね。」

 

康介「確かに腹に響くこの音はいいが。」

 

久保がその先を言えと言っている。

 

康介「できれば俺もあの場に居たかった。」

 

久保が驚いたように目を大きくして

 

久保「吉井君たちのところにかい?」

 

俺は頷いて、

 

康介「バカなことを考える奴は五万といるだろうけどさ、それを実行しようって奴はそうはおらんでしょ。

   俺はね。バカなことやりたいの。まあ、人に迷惑を掛けない範囲でさ。」

 

久保は面食らったような顔をした。

 

久保「僕もだよ。」

 

そう言ってほほ笑む。

 

秀吉「お主ら…」

 

するとさらに4発目。しかし、弾道がそれて校舎に…『///ドォン!///』

 

康介「なあ、久保」

 

久保「さすがにこれにはね。」

 

Prrrrrrr!

 

液晶ディスプレーには悠斗の名前が表示されている。

 

康介「もしもし、生きてるか?」

 

ともか『アンタ!ふざけるのも大概にしなさい!』

 

康介「何の事だかさっぱりわからんな。」

 

おそらく花火のことだろうけど

 

ともか『火薬が爆発したのよ!』

 

康介「そうか。それは打ち上げ花火じゃないか。」

 

ともか『打ち上げ花火じゃないか。じゃないわよ!

    危ないじゃないの!死ぬかと思ったのよ!」

 

康介「生きてるじゃん。」

 

ともか『死ぬかと思ったのよ!アンタただじゃ済まさないからね!』

 

康介「花火を打ち上げたのは明久と雄二なんだがな。俺は関与していない。」

 

ともか『関与していないで済まされる問題じゃないわよ!』

 

だめだな。興奮して話が通じてない。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

☆

 

『///ドォン!///』 パラパラパラ

 

雄二「外したぞ明久!もうちょい下だ!」

 

双眼鏡を覗き込んでいる雄二から指示が出る。くそっ。一発目はハズレか!

 

『 現代国語

  

 Fクラス 吉井明久      70点』

 

表示される点数、ランダムで選ばれるみたいだけど、日本史じゃなくて良かった。

 

明久「もうちょい下だね。」

 

さっきの感覚を思い出し、召喚獣に対して微調整を行う。

 

雄二「いけ、点火っ!」

 

明久「了解!」

 

没収したライターがこんなところで役に立つなんて、導火線に着火させ、屋上めがけて投げつける。

 

 

ヒュ~……『///ドォン!///』

 

 

人の力では到底届かない一――つまり屋上まで飛んでいき、打ち上げ花火が炸裂する。

 

流石人の何倍もの力を持つ召喚獣だ。遠投距離も半端じゃない。

 

雄二「よし、スピーカーの破壊を確認!」

 

明久「花火って怖いね。」

 

雄二「そうだな。あ、まだ放送機材が残ってる!さっきより右にも一撃くれてやれ!」

 

明久「おうっ!」

 

言われた通り、今度は右に方向を修正する。

 

雄二「次弾用意!」

 

明久「わかってる!」

 

もう一発、召喚獣に花火をしっかりとかまさせる。

 

物に触れることができるっていうのは、こういう時に便利だ。

 

明久「いくよ雄二!」

 

雄二「やれっ!」

 

明久「ファイヤー!」

 

二尺玉から伸びた導火線に没収品のライターで火を付け、思いっきり投げる。

 

まさか花火の打ち上げを体験できるなんて思いもしなかった。

 

雄二は双眼鏡で屋上を見ながら

 

雄二「よし、放送機材にも命中!これで向こうは何でも出来なくなったはずだ。!」

 

明久「そっか!それじゃ、いい加減ここに居るのも危ないし。」

 

雄二「そうだな。常夏コンビに一発ブチ込んだら逃げるか。」

 

明久「そうだね。」

 

やっぱり悪は徹底的に滅ぼさないといけないよね、うん。

 

導火線に着火して雄二の指示を待っていると、

 

鉄人「貴様らぁっ!何をやってるかぁっ!」

 

明久「うあっ!」

 

しまった。背後から突然ドスの利いた怒鳴り声が聞こえ、つい投げてしまった。

 

ヒュ~……『///ドォン!///』

 

雄二「あ、明久!学校にぶち当たったぞ!?」

 

明久「ああっ!校舎がゴミのようだっ!?」

 

校舎の一角に当たった花火が壁や窓を破壊してがれきの山を築きあげた。

 

竹原「き、君たち!よりによって教頭室に何てことをしてくれたんだ!」

 

慌てふためいた声が聞こえる。これほどの事件はこれまでも、これから先もないだろう。

 

鉄人「吉井に坂本ぁっ!貴様ら無事に帰ることができると思うなよ!」

 

そしてお馴染みの低い声。この声だけは聴きたくなかった。

 

雄二「鉄人に向かって残りの花火を投げろ!」

 

明久「そんなことしたら僕はただじゃ済まないよね!?」

 

雄二「お前の死を無駄にしない。」

 

明久「雄二!貴様ぁ」

 

僕だけ犠牲になるなんてそんな事は許されない。

 

鉄人「安心しろ!二人とも、今日は絶対に帰らせん!」

 

明久「違うんですよ先生!僕らは学園の存続の為に」

 

鉄人「存続だと!?馬鹿を言え!たった今お前らが破壊したばかりだろうが!」

 

明久「そ、それには深いわけが!」

 

というかその一端の原因は鉄人にもあると思う。

 

雄二「恩に着るぞ明久!鉄人を引きつけてくれるとは!」

 

明久「しまった!ズルいぞ雄二!先生、向こうに坂本が逃げました!」

 

鉄人「まずは吉井ぃ、貴様だぁ!今日は帰さんからな!覚悟しろよぉ!」

 

明久「何で僕なの!?僕にそんな趣味はない!誰か助けてぇっ!

   変態教師に犯されそうです~っ!」

 

鉄人「貴様!よりによって何て悲鳴をあげるんだ!」

 

こうして鉄人との耐久マラソンが幕を開け、

 

学園祭の思い出は恐怖と筋肉痛で埋め尽くされることになった。

 

 

●康介SIDE

 

久保「ところで、どうして屋上だとわかったんだい?」

 

康介「ああ、奴らの立場になって考えたら、盗聴した内容を持ち運ぶ意味がないし、

   大勢の人がいる今のうちにばらした方が良いだろ。

   放送室は真っ先に気づかれることは奴らも考えているだろうし、職員室はまずない。

   残るのは屋上ということだ。」

 

久保「なるほど。すごいね。よくわかったじゃないか。」

 

康介「自分でもそう思う。」

 

 

 

 

 

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