ことり「どうも、皆さんこんにちは写真部唯一の1年生花見ことりです。」
康介「唯一の2年生、肩書は副部長の音羽康介です。」
ことり「え~と先輩?このコーナーは何ですか?」
康介「さあ、バカテストと文月新聞のかわりだから適当にやればいいんじゃない。」
ことり「適当って…、何を話せばいいんですか?」
ポン、ポン、ポン、ポン、ポン、ピカ~ン!
康介「じゃあ、取りあえず写真の歴史について説明しましょうか?」
ことり「歴史ですか?考えもしなかったですね。」
康介「適当に説明していくから。
まず、1839年にフランスの画家が発明し当時は銀板写真という名前で発表された、
んだけども、現在のような高性能なカメラではなく、露光時間が日中で10~20分かかり、
とても肖像写真に使えるような代物ではなかったんだな。
まあ、この点については明るいレンズが開発されたのと感光材料の改良によって
最短で数秒程度の露光時間ですむようになったんだけども、問題はまだまだ山積みだったわけ。」
ことり「問題ってなんですか?」
康介「扱いがすごく難しかった。
今みたいに何の知識もなくてもボタンを押せば写真が撮れるなんて時代じゃなかった。
話を戻すと、わずか4年後、日本の最初に写真機材をオランダ船が長崎に持ち込まんだ。
がそのまま持って帰らてしまい。5年後の1948年、薩摩藩の藩主らが実際に購入し、
部下の市来四郎らに研究させたんだけれども、さきほどのように扱いが難しく、
市来が写真撮影に成功したのは1857年と言われている。」
ことり「日本で初めて写真が撮られたんですね!」
康介「いいや、ペリーが1954年に再来航した時に伴った写真家が日本で人物や風景撮影していたんだ。
そして、フイルムが初めて日本で使用されたのは、日清戦争にて測量の為に取った写真と言われている。
その後、フイルム写真は着々と進化を続け、カラーテレビが開発されたように、カラーフイルムも開発された。
話は変わって、1975年デジタルカメラをアメリカの会社が開発、その後日本の会社が商品化するも全く売れず、
その後も各社から発売されはしたものの大量の不良在庫を抱える始末となった。
しかし、それからわずか十数年でフイルムは衰退し、デジタルに変わったことを、当時、誰が予想きただろうか、
100年以上もの歴史を持ったフイルムカメラがデジタルカメラに取って代わることを、経営戦略を誤った会社は
相次いで倒産してしまった。とまあ、大夫はぶいたけど。こんな感じで良かったかな?」
ことり「良いんじゃないんですか?」
康介「と、まあこんな感じで終らせていただきます!」
須川「ぐぅぅ……。爪が、爪がぁぁ……!」
崩れ落ち手で爪を抑える須川君
まさか爪切りで倒せるなんて思わなかった。
明久「これはこれで、自分の才能が怖いけど、今はとにかく先を急がして貰おう。」
須川「湯、吉井君……。裏切り……もの(ガク)」
深爪しか外相がないのに息が絶え絶えの須川君をの残し階段を上る。
しかし、
雄二「やはりここまで来たか、明久」
姫路「吉井君、いう事をきいてください。」
二人がラスボスのように僕の行く手を防ぐ。
明久「雄二、姫路さん……。どうして僕がここに来ると?」
雄二「屋上はこの学校の告白スポットだからな。単純なお前なら下見も兼ねてここに来ると思っていた。」
くそっ。さすがは雄二だ。僕の施行を完全に読んでいる。
雄二「トイレにでも行けば、誰にも邪魔されずに済むんだけどな。」
あっ!?
明久「ごめん雄二。僕、ちょっとおなかが痛いから先にトイレに行ってくるね。」
瑞希「吉井君、ずっと気づかなかったんですか……?」
姫路さんが心配そうに僕を見ている。その視線は耐えがたい!
明久「雄二!どうしてそこまで僕の邪魔をするのさ!そんなことしても、
雄二にとってのメリットなんて何もないはずなのに!」
それ以上突っ込まれないためにも気になっていた事をきく。
雄二は真剣な顔で、
雄二「そうだな。確かにお前の言う通り、こんな行動は俺にとって何のメリットもない。
いや、それ以前に俺は、彼女が欲しいなんて言う気持ち事態が全くない。」
明久「だったら、どうして……?」
雄二「そう言う問題じゃないんだよ、明久。俺はただ、純粋お前の幸せがムカつくんだよ。」
明久「アンタは最低の友達だ!」
そもそも友達かどうかも疑わしい!
雄二「さて明久。『大人しく手紙をよこせ』何て野暮なことは言わねぇ!本気でかかって来い!」
雄二は学生服を脱ぎ、ネクタイを外した。
改めて見せつけられる悪友の体は、しなやかで無駄のない理想的な筋肉の突き方をしている。
雄二「姫路、上着を持っていてくれるか?」
瑞希「あ、はい。」
雄二は姫路さんに上着を渡して身軽になり、軽くシャドーをして見せた。
シュッと鋭い風音が鳴る。それだけでわかる。喧嘩の素人徳郎との違い。
あの野郎……本気で僕を殺るつもりだ。
瑞希「吉井君、やめておいた方が……」
姫路さんが近くまで来て心配げに僕の表情をうかがっている。その心配も無理はない。
雄二は見ての通りかなり喧嘩慣れしている。僕の勝率はかなり低い。でも、
明久「けど、僕のやめる気なんてなれないから。」
勇気を出して手紙をくれた女の子の為、僕の将来の為、ここで諦めるわけにはいかない。
瑞希「そうですか……。わかりました。もう止めません。」
明久「……ごめん。心配してくれたのに。」
瑞希「いえ……。何だか吉井君らしいです。」
明久「僕らしい?―――と、これ持っててもらえる?」
瑞希「あ、はい。」
僕も上着を脱いで、少しでも身を軽くする。
それにしても、こうして本気で献花するなんて随分と久しぶりだ。
しかも相手は雄二。一度たたかったからわかるけど、勝てない。
この身震いは上着を脱いだせいだけじゃないだろう。
雄二「・・・・・・明久」
明久「雄二、勝負だ!」
拳を握って構えを取る。
しかし雄二は構えるどころか頭に手を組んで
雄二「お前、バカだろう。」
明久「へ?」
呆れたような雄二、視線の向こうでは
瑞希「あ、あの、手紙がポケットに入ってるみたいなんですけど……観ちゃっていいんですか?」
姫路さんが僕の上着のポケットから封筒を取り出している。え~っと……
明久「だ、ダメだよっ!戦わないでそれを見るのは反則だよ!」
雄二「お前がバカなだけだろうが!やれ、姫路!その手紙を始末するんだ!」
雄二は僕を羽交い絞めにして姫路さんのところに行きたくても行けない。
くそう、雄二!仕返しして遣る!!
瑞希「………あれ?こ、これってまさか?」
姫路さんは手紙を手にして戸惑っていた。あまりにあっけなく手に入ったから裏があると思ったのだろうか?
やさしい姫路さんの事だ。人の思いが込められた手紙を勝手に読んだり破いたりしないだろう。
明久「姫路さん」
瑞希「えっ!?あ、はい。なんですか?」
明久「僕にはわかっているよ。
やさしい姫路さんが手紙に込められた人の気持ちを踏みにじる事なんてできないこと。
だから、おとなしく―――」
雄二「手紙を細切れにするんだ!」
明久「違う!雄二、卑怯だぞ!そうやって僕の台詞みたいにつなぐのは!」
雄二「卑怯結構!」
瑞希「はいっ!わかりました!」
明久「いや、『はいっ!』じゃないよ!姫路さん!ああああっ!そんなに破いたら、
もう絶対読めないよね!?返して!ぼくの幸せを返して!」
叫んでる間にも手紙は破られ、原形をとどめなくなっていた。
雄二「まさか、本当に姫路が破るとは思わなかった。……すまん、明久」
雄二が驚いた様子で姫路さんを見ていた。
もちろん僕も、まさか姫路さんがそんなことするなんて思っていなかったから。
雄二「せめてものわびだ。」
雄二は散らばった紙くずを集めて持ってきてくれた。
あれをつなぎ合わせれば、もしかしたら。そう思うと希望が湧いて来た。
明久「最後の可能性にかけてこの紙くずをつなぎ・・・何やってるのさ!」
シュッボ
メラメラメラメラ…
雄二「未練を断ち切れたな明久。」
明久「断ち切れないよ!水!水は?」
雄二「俺はおまえの幸せが嫌いなんだよ!」
明久「知ってるよ!」
紙くずはすぐに燃え尽きハイになった。
瑞希「坂本君は手紙の主が誰だったか気にならないんですか」
雄二「全然興味がないな。もっとも、俺は明久の幸せの妨害が出来ればそれでいい。もっとも、――」
瑞希「は、はい?」
雄二「誰からの手紙か見当はついたがな。」
瑞希「えっ!?」
姫路さんは驚いて目を大きく開ける。
雄二「確かに、他人が書いた手紙を破ったら問題があるよな?」
瑞希「そ、それはその……」
明久「雄二!まさか手紙をだれが書いたのかわかったの?」
雄二「教えると思うか?」
くそ、バカ雄二。
瑞希「あああ、ダメですっ!聞いちゃダメですっ!」
コペッ
突然姫路さんに首を捻られた。
雄二「姫路!明久の首が真後ろを向いているぞ!」
瑞希「ご、ごめんなさいっ!私大変なことを!」
雄二「まあ、気にするな。同姓化しておいてもあの連中に殺されるだけだからな。」
もうろうとする意識の中、雄二が刺した方向に耳を傾ける。
『アキィ~、アンタよくもやってくれたわね~!』
『吉井ぃ~殺すぅ~』
『ガンホー、ガンホー!』
願わくば、無事に雄二に復讐ができますように……
◇瑞希SIDE
まさか落としちゃった手紙が吉井君の靴箱に入っていたなんて!
きっと拾った人は親切でやってくれたんだろうけど……。
私の所為で酷い目に合わせちゃってごめんなさい、吉井君。
でも、吉井君が言ってくれたように、この気持ちは手紙じゃなくて……直接伝えたいから。
だからもう少し待っていてください。明久君!
●康介SIDE
三沢「へえ、吉井がラブレターをねえ。」
秀吉「それで皆、出払ってしもうての。」
三沢「いいねえ。若いって。」
みゆき「先生は貰わなかったんですか?」
三沢「俺はな。男子校だったんでな。貰ったことは無いんだよ!」
みゆき「す、すみません。」
卓袱台を足で押しのけて、畳に寝転がる三沢先生
三沢「しかし、休憩貰っているみたいだな。」
いや、完全に寛いでるから
康介「鉄人にどやされますよ。」
三沢「ばれなきゃ大丈夫だって」
康介「それはマズいでしょ。」
三沢「固いこと言わない!」
みゆき「というか音羽が言う資格ないんじゃない。」
秀吉は頷いて
「確かにのう。二人は若干似ているところがあるからのう。」
なんてこと言うんだ!
ぐぐぐぐ、スー、ぐぐぐぐ、スー
後からいびきが聞こえてきた。
・・・おいおい、嘱託でしょ、ババアに首切られちゃうよ!
秀吉「この大胆さ、やはり康介に似ておるの。」
秀吉のその言葉に深く考えさせられた。