バカな親友らとテストと召喚獣   作:音羽2600

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第10問:日本史

 問 楽市楽座や関所の廃止を行い、商工業や経済を促した人物の名前を答えなさい。
  
《解答》
 水谷みゆきの答え
  『織田信長』
   
  教師のコメント
    正解です。
    
 
 島田美波の答え
  『ちょんまげ』

  教師のコメント
    日本にはもう慣れましたか?この解答を見て先生は少し不安になりました。


 吉井明久の答え
  『ノブ』

  教師のコメント
    ちょっと馴れ馴れしいと思います。


 三浦悠斗の答え
  『織田将軍』

  教師のコメント
    名前を答えてください。



第12話バカテスト日本史:如月グランドパーク3

●康介SIDE

 

 

康介『間もなく11:36発 如月方面、「普通 如月」行きが発車します。

   ご乗車になるお客様は3番線にお急ぎください。なおこの列車は4両で運行します。』

 

走って改札をくぐってホームに行く人が見える。

 

しかし、かったるいなあ。客が居る手前さぼることはできないし。

 

11:35

 

さあて

 

康介『3番線、如月方面、「普通 如月」行きが発車します。

   閉まるドアにご注意ください。お見送り、写真撮影の方は白線の内側におさがり下さい。』

 

ホームの方で発車のベルが鳴って電車が音をたてて出発していく。

 

「おう、中々様になってるじゃねえか。どうだ?高校出たらウチに就職しねえか?」

 

頭に黄色いヘルメット、作業服を着た人が話しかけてきたおじさん。

 

みゆきの父親の高校時代の友達らしい。

 

鉄道会社は潰れることは無いだろうけど。

 

康介「ま、まあ、考えておきます。」

 

駅舎、ホーム、トイレ掃除、アナウンス、案内・・・俺は水谷の実家で働くはずだったんだけど

 

おじさんめ。まさか売られるとは思わなかった。憂鬱だなあ。

 

悠斗「どうした。そんな顔して。」

 

ホームを掃除してた悠斗が帰って来た。

 

康介「別に、そっちは終わったのか?」

 

悠斗「ああ、ホームの掃除おわったぞ。」

 

康介「駅前は?」

 

「Excuse me」

 

康介「お、OK」

 

外国人だ。

 

「Could you tell me how to get to Tokyo from here?」

 

【ここから東京に行きたいと】

 

康介「ああ、Tokyo station ?」

 

「Yes!」

 

康介「 Use the limited express train?」

 

「Is expensive?」

 

【高い】かってことか。ええっと、

 

康介「Total comes to 4500yen. 2000yen more expensive.」

 

「How long does it take?」

 

康介「It take about 2 hours by the limited express and required time to 40 minutes.」

 

「OK.Use the limited express train.」

 

・・・・・・・

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

△雄二SIDE

 

 

お化け屋敷内

 

薄暗い廊下を翔子と二人で歩く。

 

カツン、カツンとリノリウムの廊下は足音を必要以上に大きく鳴らしているような気がした。

 

雄二「さすが廃病院を改造しただけのことはあるな。雰囲気満点だ。」

 

翔子「……ちょっと怖い。」

 

雄二「こういうのにあまりビビらないお前が怖がるなんて、珍しいな。」

 

翔子「……そうかも。」

 

時折壁に貼られている《順路》というポスターに従って進んでいく。

 

一階は特に何が起こるというわけでもなく、二階に上がり、

 

少し進んだ廊下で初めて何かの演出が顔を出した。

 

【―――じの方が――――――よりも―――――】

 

冷たい風に乗って幽かに聞こえる声。ふむ。怨嗟の声の演出か?

 

翔子「……この声、雄二……?」

 

雄二「ん?そうなのか?」

 

どうやらこれは俺の声そっくりらしい。

 

秀吉に声真似でもさせたのだろうか。

 

確かに自分の声が聞こえてくるなんて怖いといえば怖いが、

 

明久にしては普通の演出だと――――――

 

【姫路の方が翔子より好みだな。胸も大きいし】

 

翔子「……雄二。覚悟、できてる……?」

 

雄二「怖ぇっ!翔子が般若のような形相に!確かにこれはスリル満点の演出だ!」

 

なんて恐ろしいことを考えてるんだあの野郎。

 

まさか俺を生かしてここから出さないつもりか!?

 

なんてビビっていると、バンッと背中で何かの仕掛けが作動する音が聞こえた。

 

よっしゃ!ナイス演出!助かったぜ!

 

雄二「翔子!何か出てきたぞ!」

 

音のしたほうに首を向けると、そこにはさっきまで何もなかったはずなのに、

 

突如あるものが現れていた。それは――

 

翔子「……気がきいてる。」

 

……釘バット?

 

雄二「畜生っ!よりにもよって処刑道具まで容姿してくるとは!

   全く趣旨は違うが最強に恐ろしいお化け屋敷だっ!」

 

翔子「……雄二。逃がさない。」

 

釘バットを持った幼なじみに追いかけられるという斬新なアトラクションを

 

1時間近く楽しむ羽目になった。

 

しかし、明久はコレで俺と翔子がくっつくと思っているのか……?

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アレは秀吉の声真似だと逃げながら説明し、

 

なんとか落ち着いた翔子を連れて俺はお化け屋敷を出た。

 

「お疲れサマでシタ。どうでシたカ?結婚したくなりまシタか?」

 

雄二「アレで結婚を結びつけて考えることができるのはお前と明久ぐらいだろうな。」

 

絆どころか溝が深まった気分だ。

 

「オカしいデスね?危機的状況に陥っタ二人の男女ハ、強い絆デ結ばれルという話なのデスが……。」

 

雄二「まあ、襲い来る危機が結ばれるべき相手自身でなければそうなるかもしれないが……。」

 

この似非野郎、きっと前の明久と同レベルのアレなヤツだろう。

 

翔子「……そろそろ、お昼」

 

翔子が噴水の上の法を見ながら呟いた。

 

そこにある大時計は午後一時過ぎを示していた。そろそろ昼飯か。

 

翔子「……あの、私のバッグ――」

 

「デハ、豪華なランチを用意してありマスので、こちらにいらして下サイ。」

 

似非野郎がスタスタと歩き出す。昼飯も用意してあるのか。

 

さすがはプレミアムチケットだな。

 

雄二「翔子、どうした?」

 

翔子「……なんでも、ない。」

 

雄二「???」

 

一瞬寂しげな顔をしていたような?

 

翔子「……雄二。急がないとはぐれる。」

 

雄二「お、おう。」

 

俺たちがついてくるという自信があるのか、似非野郎の姿が随分と遠くに見える。

 

まぁ、豪華な昼飯と聞いたからにはご馳走になるつもりではあるが。

 

早足で野郎を追いかけ、ほどなく、小洒落たレストランが見えてきた。

 

「コチラでランチをお楽しみ下サイ。」

 

そう言って似非野郎が案内したのはパーティー会場のような広間だった。

 

そこら中に丸テーブルが設置されており、前方にはステージとテーブルが用意されている。

 

この雰囲気、レストランというよりは――

 

翔子「……クイズ会場?」

 

そう。一応丸テーブルの上には豪華な料理が用意されているが、

 

TVでよく観るクイズ会場のような雰囲気になっていた。

 

「いらっしゃいませ。坂本雄二様、翔子様。」

 

ボーイが現れ、俺たちを席に案内する。

 

……コイツも見覚えのある面だな、オイ。

 

雄二「秀吉。ボーイの真似事か?」

 

秀吉「秀吉?なんのことでしょうか?」

 

顔色一つ変えずに切り返してくるクラスメイト。

 

こいつ、役者モードになってやがるな。

 

こうなるとそう簡単に化けの皮は剥がせない。

 

それならば、明久の時と同じように道具を使うとしよう。

 

雄二「違うと言うなら、確認させてもらうぞ。」

 

携帯電話を取り出し、アドレス帳から『木下秀吉』を呼び出す。

 

すると、俺が通話ボタンを押すよりも早くボーイが動いた。

 

秀吉「おぉっと、手が滑ってしまいました!」

 

ポケットから携帯電話を取り出し、噴水のある方向に思いっきり投げつける秀吉(?)

 

遠くから小さくチャポン、と何かが水没する音が聞こえた。

 

雄二「そ、そこまでやるか!?アレもう確実に壊れたぞ!?」

 

秀吉「なんのことでしょうか?」

 

全く変わらないポーカーフェイス。

 

普段あまり使って無いとはいえ、まさか携帯を捨ててくるとは……。

 

敵ながら大したもんだ。

 

秀吉「それでは、こちらへどうぞ。」

 

ボーイに連れられて会場の中を移動する。

 

秀吉「お客様は未成年だということなので、こちらを用意させて頂きました。」

 

席に着くと、ボーイがグラスにノンアルコールのシャンパンを注いでくる。

 

ラベルが見えるように持っているあたり、徹底してなり切ってる。

 

流石は演劇部のホープ。

 

「オードブルでございます。」

 

グラスを置くと、すかさず運ばれてくる料理。

 

豪華な、という前置きは間違いないようで、

 

慣れない料理に苦笑しながらナイフとフォークを手に取ることになった。

 

もっとも翔子はこういった席には慣れているかもしれないが。

 

そしてデザートも食べ終え、ここには特に何の仕掛けもないのか、と安堵しかけたその時。

 

美波《皆様、本日は如月グランドパークのプレオープンイベントにご参加いただき、誠にありがとうございます!》

 

会場に大きくアナウンスの声が響き渡った。この声は島田か。

 

美波《なんと、本日ですが、この会場には結婚を前提としてお付き合いを始めよう

   としている高校生のカップルがいらっしゃっているのです!》

 

飲んだ水が少しだけ鼻から逆流した。

 

美波《そこで、当如月グループとしてはそんなお二人を応援する為の催しを企画させて頂きました!

   題して、【如月グランドパークウエディング体験】プレゼントクイズ~!》

 

出入口を封鎖する重々しい音が聞こえてくる。退路を断つとは、おのれ明久。

 

俺の行動パターンは予測済みということか……!

 

美波《本企画の内容は至ってシンプル。こちらの出題するクイズに答えて頂き、

   見事五問正解したら弊社が提供する最高級のウエディングプランを体験して頂けるというものです!

   もちろん、ご本人様の希望によってはそのまま入籍ということでも問題ありませんが》

 

大問題だバカ野郎!そもそも俺は17だぞ。結婚適齢年齢は18歳以上だ!

 

美波《それでは、坂本雄二さん&翔子さん!前方のステージへとお進み下さい!》

 

ご丁寧にも島田が俺たちの席を示してくれたおかげで、

 

レストランにいる観客が一斉にこちらへと目を向けた。

 

翔子「……ウエデイング体験……頑張る……!」

 

雄二「落ち着け翔子。そういったものはだな、きちんと双方の合意の下に痛だだだっ!

   耳が千切れるっ!行く!行くから放してくれっ!」

 

ただの体験だと自分に言い聞かせ、渋々と壇上に上がる。

 

スタッフの誘導の下、俺と翔子は解答者席へと案内された。

 

美波《それでは【如月グランドパークウエディング】プレゼントクイズを始めます!》

 

俺と翔子の間に大きなボタンが1つ設置されている。

 

これを押してから解答するというオーソドックスなシステムのようだ。

 

正解したらプレゼント、ということは、間違え続けたら無効になるのだろう。

 

それなら俺が間違え続けるとするか。

 

美波《では、第一問!》

 

ボタンに手を伸ばす用意をし、問題を待つ。さて、どんな問題が来る?

 

意識を集中させる。

 

瑞希《坂本雄二さんと翔子さんの結婚記念日はいつでしょうかっ?》

 

おかしい。問題文の意味がわからない。

 

――ピンポーン!

 

しまった。油断しているうちに翔子が勝手にボタンを!

 

だが、いくらコイツでも正解の存在しない問題に答えなんて――

 

瑞希《はいっ!答えをどうぞっ!》

 

翔子「……毎日が記念日」

 

雄二「やめてくれ翔子!恥ずかしさのあまり死んでしまいそうだ!」

 

美波《お見事!正解です!》

 

しかも正解!?島田を睨みつける。

 

すると、島田は観客に見えない角度で、俺に向かって片目を瞑ってきた。

 

さては……出来レースかっ!

 

そこまでして俺たちにウエディング体験とやらをさせたいのか!?

 

いいだろう。それならば――俺は意地でも間違えて見せよう!

 

美波《第二問!》

 

瑞希《お二人の結婚式はどちらで挙げられるでしょうかっ?》

 

――――ピンポーン!

 

と素早くボタンを押し、マイクに口を寄せる。

 

問題自体がクイズではなくて質問と化しているようだが問題ない。

 

不正解を出すなんて、造作もないこと!

 

瑞希《はいっ!答えをどうぞっ!》

 

雄二「鯖の味噌煮!」

 

クッハハハハハ、さすがにこれは

 

美波《正解です!》

 

雄二「なにぃっ!?」

 

馬鹿な!?場所を聞かれたのに鯖の味噌煮が正解なのか!?

 

美波《お二人の挙式は当園にある如月グランドホテル・鳳凰の間、

   別名【鯖の味噌煮】で行われる予定です!》

 

雄二「待ていっ!絶対その別名はこの場で命名しただろ!強引にも程があるぞ!」

 

美波《第三問!》

 

瑞希《お二人の出会いはどこでしょうかっ?》

 

ダメだ、聞いてねぇ……!

 

だが、向こうのやり口はわかった。今度は確実に間違えてみせる。

 

翔子が動くより早くボタンを押し、間違った解答を――

 

翔子「……させない。」

 

ブスッ

 

雄二「ふおぉぉぉっ!?目が、目がぁっ!」

 

――ピンポーン!

 

瑞希《はい、解答をどうぞっ!》

 

翔子「……小学校。」

 

美波《正解です!お二人は小学校からの長い付き合いで今日の結婚までに至るという、

   なんとも仲睦まじい幼なじみなのです!》

 

今、俺が目を突かれたのは見えてないのか!?

 

どこをどう見たら仲睦まじいという言葉が出てくるんだ!

 

問題を聞いてから動き出すようでは遅すぎるようだ。

 

翔子の妨害が間に合わないタイミングで解答する必要がある。

 

こうなったら――

 

美波《第四問に参ります!》

 

――ピンポーン!

 

問題文が読み上げられるよりも先にボタンを押し、妨害が入る前に解答を済ませる!

 

どんな問題が来るかはわからんが、【わかりません】と解答したら100%間違いになるはず!

 

雄二「――わかり」

 

美波《正解です!それでは最終問題です!》

 

うぉっ!?俺の解答を無視したぞ!?問題を無視した仕返しか!?

 

もはや間違えることは不可能だ、と諦めそうになったその時、

 

『ちょっとおかしくな~い?アタシらも結婚する予定なのに、

 どうしてそんなコーコーセーだけがトクベツ扱いなワケ~?』

 

不愉快な口調の救いの神が現れた。その場の全員が声の主を探る。

 

すると、彼らは呼ばれてもいないのにステージのすぐ近くまで歩み寄ってきていた。

 

美波《あの、お客様。イベントの最中ですので、どうか――》

 

『あぁっ!?グダグダとうるせーんだよ!オレたちはオキャクサマだぞコルァ!』

 

茶髪で顔中にピアスをつけた男がスタッフを威嚇する。

 

どこかで見た連中だと思ったら、入場口で似非野郎に絡んでいたチンピラどもか。

 

しかし、お客様といえばなんでも通ると思ってるのか?馬鹿な連中だな。

 

『アタシらもウエディング体験ってヤツ、やってみたいんだけど~?』

 

美波《で、ですが――》

 

『ゴチャゴチャ抜かすなってんだコルァ!

 オレたちもクイズに参加してやるって言ってんだボケがっ!』

 

『うんうんっ!じゃあ、こうしよーよ!アタシらがあの二人に問題出すから、

 答えられたらあの二人の勝ち、間違えたらアタシらの勝ちってコトで!』

 

瑞希《そ、そんな――》

 

慌てるスタッフをよそに、そのカップルはズカズカと壇上に上がり、

 

設置してあるマイクの一つをひったくる。

 

これはチャンスだ。この連中が相手なら間違えられることができる。

 

あとは翔子の妨害を邪魔しておけば、

 

翔子「……ゆ、雄二……?」

 

解答者席の陰で翔子の手を握る。これで目潰しは出来ない。

 

あとは向こうの問題に間違えるだけだ!

 

『じゃあ、問題だ』

 

チンピラがわざわざ巻き舌の聞き取りにくい発音で言う。

 

安心してくれ、どんなに簡単な問題でも間違えて――

 

『ヨーロッパの首都はどこだか答えろっ!』

 

雄二「・・・・・・・・・・・・」

 

「「「・・・・・・・・・・・・」」」

 

言葉を、失った。会場の全員がバカップルに哀れな視線をよせるが

 

『オラ、答えろよ。わかんねぇのか?』

 

空気も読めないらしい。まあ、当然と言ったら当然だけど。

 

美波《…坂本雄二さん、翔子さん。おめでとうございます。

   【如月グランドパークウエディング体験】をプレゼントいたします。》

 

『おい待てよ!こいつら答えられなかっただろ!?オレたちの勝ちじゃねぇかコルァ!』

 

『マジありえなくない!?この司会バカなんじゃないの!?』

 

バカップルがぎゃあぎゃあと騒ぎ立てる中、ステージに幕が下りてくる。

 

明久以上のバカがいるとは世界って広いもんだな。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「おメデとうございマス。ウェディング体験が当たるなんテ、ラッキーでスね。」

 

翔子「……凄く嬉しい。」

 

似非野郎め。ハナから計画に入っていたくせに。

 

雄二「そういえば翔子。お前の持ってきた鞄は何が入っているんだ?随分と大きいが」

 

翔子「……別に、なんでも……」

 

翔子が困ったように答える。何かあるのだろうか?

 

「翔子サン、ウェディング体験の準備があるノデ、このスタッフについていってもらえマスか?」

 

似非野郎の後ろから女性のスタッフが歩み出て頭を下げる。

 

いかにも業界人といった風貌の人だ。

 

「初めまして。貴方のドレスのコーディネートを担当させて頂きます。

 一生の思い出になるようなイベントにする為、お手伝いをさせてください。」

 

そう言ってスタッフは翔子に笑顔を向けた。おいおい、随分と本格的だな。

まさかスタイリストまでつけてくるとは。

となると、如月グランドパークの狙いはアトラクションじゃなくて最初から

このウェディング体験だったってことか。

どうやら今からの時間を目一杯使って結婚式の擬似体験をさせてくるようだ。

 

雄二「ってことは、俺は長い時間待たされるのか?」

 

ドレスを着てメイクをするってことは数時間もかかるような大作業になるだろう。

 

その間俺は何していればいいんだ?

 

「ご安心下サイ。坂本雄二サンについての対応は吉井サンから聞いテ――

 ではナク、ワタシが考えてありマース。」

 

雄二「もう今更隠すことは無いだろう。明久からどんな指示がでているのか?」

 

猛烈に嫌な予感がする。

 

「ハイ、坂本雄二サンは逃亡を考えるだろうカラ、

 コレで気絶させてカラ着替えさせるように、との指示デース。」

 

そういって野郎が取り出したのは、スタンガン。

 

それも清涼祭の時の

 

雄二「ムッツリーニィィィ!!」

 

「少しガマンして下サーイ。」

 

首の後ろでバチンッと大きな音が響き、俺は意識を失った。

 

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