問 『足が出る』という慣用句の意味を答え、それを用いて文章を作りなさい。
《解答》
音羽康介の答え
意味:予定以上にお金がかかり 赤字になること
例文:今月の皐月壮の食費は足が出た。
教師のコメント
お金は計画的に!
吉井明久の答え
意味:蹴る事
例文:雄二はすぐに足が出る。
教師のコメント
坂本君は好戦的ですか。
翔子「……ちょっと疲れた。」
そういいながら霧島は雄二を拘束していたもろもろの器具をガチャガチャ外していく。
雄二「プハァア。」
・・・
瑞希「そうですね。ボールが見つかるまではお言葉に甘えて休みましょうか。」
休憩の為に、バレーボールをしていた皆がプールから上がってくる。
明久「お疲れ様。皆凄く気合が入っていて、観ていて面白いよ。」
瑞希「あ、はい。ありがとうございます。私も皆と一緒に遊べて嬉しいです。」
明久「あはは。それは良かったよ」
優子「そういえば、どうしてプールを借りることができたの?」
明久「まぁ、ちょっとイロイロあってね。
プールの掃除を引き受ける代わりに一日貸してもらったんだよ。」
優子「色々って?」
康介「ガスを止められ、水しか出ないから
夜に学校のプールに忍び込んで鉄人に干されたんだろ。」
みゆき「ガス止められるって・・・」
明久「ちょっと!体裁が・・・」
優子「まだ、ガス代払ってなかったの!」
明久「ああ、いや、その時間がなくて・・・」
優子「大体、吉井君は――」
☆明久SIDE
木下さん、また怒らせちゃったなあ。
優子「――仕方がないから手伝うわ。」
明久「えっ!?」
意外な言葉だった。
優子「なによ!迷惑なの?」
明久「いや、そんな事はないよ。
だって、木下さんはこっちから呼んだわけじゃないし、なんか悪いなあって。」
優子「そんな事で気に病む必要ないわ。」
明久「それじゃあ、お願い。」
そこまでいうなら手伝ってもらおう。
優子「うん。」
秀吉「姉上も」
優子「ちょっと秀吉、こっちにおいで。」
秀吉「ま、待つのじゃ姉上。まだ何も言っておらん!」
優子「いいから、ね。こっちにおいで。」
秀吉「あああ」
姉妹で何かあるのかな。それより今度お礼しないとなあ。
瑞希「吉井君!私も手伝います!」
美波「う、ウチも手伝うわ。」
明久「えっ、いいの。」
美波に姫路さんまでなんか悪いなあ。
瑞希「はいっ。手伝わせてください。」
美波「ええ。」
明久「ありがとう。美波、姫路さん。」
瑞希「い、いえいえ。・・・あ、そういえば・・・」
姫路さんが何かを思い出したかのように手を打つ。
これは、やっぱり・・・
・・・・・・・
○康介SIDE
みゆき「ガスを止められてるってことはご飯も食べられないのね。」
康介「いや、電気コンロだったはずだ。ただ、食材が何もないがな。」
悠斗「くわぁ痛てえ。」
悠斗が足を押えながらやって来た。
康介「どうしたんだ。」
悠斗「いや、なんでも。」
大方、姫路と霧島を双眼鏡で眺めていたのが生野にばれたといったところか。
瑞希「あ、そういえば―――」
姫路がポンっと手を打つ。
これはまさかの――
瑞希「ちょっと失敗して人数分用意できなかったんですけど――」
姫路が言い終わらないうちに
雄二「第1回っ!」
明久「最速王者決定戦っ!」
雄二・明久「ガチンコっ!水泳対決っ!!」
秀吉「イェーッ!!」
雄二「明久、ルール説明だ。」
明久「オッケー!ルールはとっても簡単。
ここのプールを往復して、最初のゴールした人の勝ちという、
誰にでもわかる普通の水泳勝負です。」
どこが普通の水泳勝負だ。命を懸けたの間違いだろうが。
エイミー「何かスルンですか?」
あれ?ムッツリーニは
明久「ムッツリーニは?」
愛子「ムッツリーニ君ならあっちで寝てるよ。」
明久「へえ、突かれたんだね。」
雄二「今からプールを往復する勝負をするんだ。」
愛子(だって、あのままだったらムッツリーニ君本当に死んじゃうんだから)
エイミー(勝って師匠に褒メテもらイマス)
秀吉「ワシは観戦させてもらおうかの。」
明久「駄目だよ秀吉!僕らは仲間じゃないか。(一人だけ逃げるなんてずるいよ)」
秀吉「しかしのう。」
さて、秀吉にかかってくれてる間に
康介「よし、弁当食べるか。」
みゆき「そ、そうね。みんなもどう?」
優子「じゃあ、頂こうかしら。」
エイミー「師匠の分ヲ取って置いてイイデスカ?」
愛子「それはボクがするから!」
悠斗「さて、眺めるとしようか。」
ともか「アンタは泳いできなさいよ。」
さくら「頑張ってください。」
逝きたくないと涙流し俺を見る。お前も逝こうと。
康介「悪いが結構作りすぎたんでな。作った手前の残しちゃマズいし。」
道連れを増やそうと必死だ。
明久「大丈夫だよ僕が全部食べてあげるから。」
瑞希「吉井君そんなにおなかが空いているんですか?」
美波「アキってば食いしん坊ね。」
葉月「お兄ちゃんおなかたくさんすいてるですかっ?」
瑞希「それなら全部たべても・・・」
語るに落ちるとはまさにこのこと
明久「そ、それはみんなに悪いし!」
雄二「いや、明久ここは姫路の好意に甘えてだな。」
秀吉「そうじゃな。ワシらは良いから明久に食べさせてやってくれんかのう。」
悠斗「そうだな。明久に遣るよ。」
明久「で、でも」
瑞希「吉井君、はいどうぞ。」
姫路が明久に手作りのワッフル(服毒薬)を渡す。
明久「で、でも、ごめん姫路さん。僕だけだなんてやっぱり悪いよ。」
くそう、人柱が出来たと思ったのに
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
○康介SIDE
ともか「それじゃあ、行くわよ!」
殺人ワッフルは全部で三つあるらしい。
つまり二位までが食べる事を逃れるという事になっている。
明久:雄二:秀吉:悠斗:俺の順に並んでいる
まず、明久と雄二は互いにつぶし合うから問題ない。
悠斗にはかなわないが秀吉に体力で負ける事はないだろう。
この勝負、生き残れる。
ともか「位置について、」
目指すは二位
ともか「よーい、スタートっ!」
飛び込み台を力をこめて蹴る。
着水し、前方を見ると悠斗が少しずつ追い抜いていく。
右を見ると秀吉は居ない。
浮上して泳いでいると
明久と雄二はお互いを潰し合ってくれてるし、ふっ、勝った。
勝ったぞこの勝負。生き残るのは俺だ!
□みゆきSIDE
明久・雄二「「「くたばれぇぇっ!!!」」」
雄二「明久、テメエ卑怯な真似してくれるじゃねえか!この恥知らずが!!」
明久「その言葉、そっくりそのまま返してやる!!」
吉井と坂本が互いに飛び蹴りをして取っ組合をしている。
葉月「ねぇ、おねえちゃん。
水泳なのに、どうしてお兄ちゃんたちはまだプールに入らないですか?」
美波「観ちゃだめよ葉月。バカがうつっちゃうからね。」
優子「吉井君と坂本君は何をしたい分け?」
翔子「……まだまだ子供。」
瑞希「そうですね。」
一方、三浦は康介をグングン突き放しての1位、
その後ろに康介が木下より若干前に出ている。
そのまま逃げ切って欲しい。
愛子「あのさ、二人とも。取っ組み合いも良いけど、
三浦君は折り返し、木下君と音羽君はそろそろ折り返しだよ?」
愛子にそう言われ康介達を見る吉井と坂本
☆明久SIDE
雄二が拳を振りかぶる動きに合わせて必殺技を叩き込もうとしたところで、
愛子「あのさ、二人とも。取っ組み合いも良いけど、
三浦君は折り返し、木下君と音羽君はそろそろ折り返しだよ?」
工藤さんからあまりうれしくない情報が舞い込んできた。
雄二「おい明久!ヤバいぞ!」
明久「ホントだ!雄二なんか相手にしている場合じゃない!」
ついつい雄二との格闘戦に熱くなっちゃったみたいだ。
うわっ悠斗早っ!!
明久「雄二!このままじゃ僕らの負けは各停だよ!?」
雄二「そうは行くかっ!俺は悠斗と康介をやる。明久は秀吉をやれ!」
□みゆきSIDE
優子「な、何をやっているの吉井君と坂本君は!?」
さくら「止めようとしてますね。」
○康介SIDE
前方に雄二が立ちふさがっていた。
悠斗「な、雄二、おまえなにやtt(ブクブクブク)」
まずい、隣のレーンには明久が・・・
スピードを落として隣りのレーンを泳いでいる秀吉の後ろに続く。
秀吉「な、何じゃ明久!? お主は隣じゃろう!?」
明久「ダメだよ秀吉!ここは通さない!」
さらに隣のレーンに移る。
雄二「あ、明久!康介がそっちに行ったぞ!」
明久「え?、ちょ、ちょっと」
☆明久SIDE
悠斗「な、雄二、おまえなにやtっ!?ガゴボパッ」
雄二「悪いがここで沈んでもらう。」
そう言って悠斗の頭を抑え込む雄二。相変わらずやることが汚い。
だけど、今は命がかかっているんだ。そんなことは言ってられない。
悠斗「(ブクブクブク)」
急いでレーンの半ばまで行くと康介に続いている秀吉の姿が目に見えた。
なんとしても、ここで止める。
泳いでくる秀吉を・・・捕まえった!
秀吉「な、何じゃ明久!? お主は隣じゃろう!?」
明久「ダメだよ秀吉!ここは通さない!」
秀吉「明久、離すのじゃ!」
強引に秀吉が進もうと手足を動かす。まずい。逃げられる!そんな時、
雄二「あ、明久!康介がそっちに行ったぞ!」
明久「え?――」
し、しまった。秀吉が・・・
明久「――ちょ、ちょっと」
先に進もうとする秀吉にしがみつく。後は康介を
ズルッ
明久「え?」
いきなり抵抗が無くなった。
瑞希「よ、吉井君っ!何やってるんですか!?」
明久「へ?」
瑞希「それです、それ!」
どうしたんだろう。そんなに血相を変えて、
僕の手を指さしてくる。
・・・僕の持ってるこれって
ともか「それって木下の・・・」
明久「あはは、そう言えばこれって秀吉の水着に似ているね。」
秀吉「んむ? そう言えば胸元が涼しいのう。」
何か違和感を覚えたのか、秀吉もその場に足をついて立ち上がった。
その姿を見て、とても致命的な事に気付く。
あれ?ここからだと背中しか見えないけど、・・・
○康介SIDE
康介「ふう、なんとか泳ぎ切ったけど・・・」
秀吉が上半身裸で、
ムッツリーニ「……死してなお、一片の悔いなし……!!」
プールサイドに居たムッツリーニから大量の赤い液体が・・・
プールに流れ込んで赤く染まっていく。
ともか「吉井、はやく木下に!!」
明久「って、やっぱりこれ秀吉の水着!?ごごごごめんなさい!
神に誓って僕は何も見てないから!」
秀吉「待つのじゃ明久!ワシは男じゃぞ!どうしてそこまで慌てるのじゃ!」
雄二「うおっ! 大丈夫かムッツリーニ!?この出血量はマジでヤバくないか!?」
ムッツリーニ「……構わない。むしろ本望……!」
愛子「わああっ!ムッツリーニ君!?観たらだめだから!」
工藤がムッツリーニの視界を塞ぐ。
エイミー「し、師匠!!」
愛子「血が、血が止まらないよう!」
工藤さんの声にもならない悲鳴が確かに聞こえた。
美波「き、木下っ!早く胸を隠しなさい!土屋の血が止まらないから!」
秀吉「いいいイヤじゃっ! ワシは男なのじゃ!胸を隠す必要はないのじゃ!」
姫路「木下君、わがままを言っちゃダメです! 土屋君が死んじゃいます!」
康介「雄二、秀吉をやれ!」
雄二「お、・・・」
翔子「……雄二?」
優子「だ、代表、今はそんな事言ってる場合じゃないでしょ!」
さくら「そうです!早くしないと!」
みゆき「きゅ、救急車を呼んでくる!」
優子「秀吉!」
秀吉「い、いやじゃあぁぁ!」
ともか「大人しくなさい!ほら、早く!」
美波「木下!いい加減にしなさい!」
葉月「バカなお兄ちゃんたち、いつも楽しそうで羨ましいですっ」
美春「お姉さま、愛しています・・・。」
結局、ムッツリーニは何度も峠を迎えながら、僕らと救急隊員の懸命な延命措置で一命を取り留めた。
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そして、週明けの朝
☆明久SIDE
鉄人「・・・吉井、坂本。ちょっと聞きたいことがある。」
現れるなり朝の挨拶もせずに鉄人が僕らを低い声で僕らを呼び出した。
雄二「断る。」
明久「黙秘します。」
それに対して、僕と雄二は拒否の構えを取る。
すると、鉄人はプルプルと震え始めた。
鉄人「・・・どうして――」
一度言葉を区切って大きく息を吸う鉄人
鉄人「――どうして掃除を命じたはずなのにプールが血で汚れるんだ!?
鉄拳をくれてやるから、生活指導室で詳しい話を聞かせろ!!」
響くは教室中を揺るがすような大音響。
雄二「説教なんて冗談じゃねぇ!むしろ死人を出さなかったことを褒めてもらいたいぐらいだ!」
明久「そうですよ!本当に危ないところだったんですからね!」
鉄人「黙れ!お前達の日本語はさっぱりわからん!拳で語り合った方が速い!」
雄二「ええい、この暴力教師め!逃げるぞ明久!」
明久「了解っ!」
鉄人「貴様ら、今度は反省分とプールの掃除では済まさんぞっ!!」
そして、必死の抵抗もむなしく鉄人に捕まる僕と雄二。
殴りながらも一応事情を放すと、鉄人はため息交じりに一言、
鉄人「・・・今度の強化合宿の風呂は、木下を別にする必要があるようだな。」
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◆愛子Side
でも、良かった。
ムッツリーニ君木下君に反応したってことは胸が小さくても良いんだ。
ぐたぐだになっちゃった気がしますが何とか2.5章が終わりました。
次回はようやく3章です。