問 ( )に入る正しい言葉を答えなさい
呼吸とは、空気中や水中にある酸素を取り入れ、( )や水を体の外に出すはたらきである。
《解答》
姫路瑞希の答え
『二酸化炭素』
教師のコメント
正解です。
吉井明久の答え
『酸素』
教師のコメント
酸素をとり入れて酸素を出すなんて意味がありません!
☆明久SIDE
拷問に耐えるごと約三十分、解放された僕らは
明久「なんか、今日はいつもよりさらに生命の危機が多いよ・・・。」
秀吉「酷い濡れ衣じゃったのう・・・。なぜだかワシは被害者扱いじゃったのも解せぬが。」
明久「ホント、酷い誤解だったよ。」
ムッツリーニ「……見つかるようなヘマはしないのに。」
明久「雄二、大丈夫?さっきから黙ってるけど」
話しかけると、何かを決意したかのように立ち上がる雄二。
雄二「・・・上等じゃねえか。」
少し怒りを孕んだ低い声が部屋に響く。
明久「え? 雄二、どうしたの?」
雄二「どうせここまでされたんだ!ほんとうにやってやろうじゃねぇか!」
明久「やってやるって、まさか・・・。」
雄二「ああ、そのまさかだ。本当に覗いてやろうじゃねぇか!」
よりよってキミは何を言ってるんだい?
明久「雄二、そんなに霧島さんの裸が見たいのなら、個人的にお願いしたら?たぶん見せてくれるからさ。」
こんなに警戒されているタイミングで覗きに行くなんて、頭が悪いにもほどがある。
雄二「バ、バカを言うな!翔子の裸なんかに興味があるか!」
僕は興味津々だ。
秀吉「ふむ、もしや例の尻にやけどのある犯人捜しかの?」
雄二「そうだ。向こうがあんな態度で来るなら遠慮は無用だ。
思う存分、覗いて犯人を見つけてやろうじゃないか!」
その通りだ。僕らはすでに覗きはんとしての罰を受けている。それなら本当に覗く権利もあるはずだ。
それに僕の恥かしい写真の事もあるし・・・。
ムッツリーニ「……さっきのカメラとマイクは、脅迫犯の者と同じだった。」
秀吉「なんじゃと?それは真かの、ムッツリーニ?」
ムッツリーニ「……間違いない。(コクリ)」
三人が頷き合ってる。
明久「つまり、どういうこと?」
雄二「さすが明久、この程度の会話にもついてこられなかったのか。
つまりな、こういう事だ。」
雄二は頭を抱えて、紙とペンを出して何か書きだした。
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| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 手口が同じ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| |明久の写真を| ――― |俺の声を | |
| |撮影した犯人|  ̄ ̄ ̄ |録音した犯人| |
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
|※犯人を捕まえないと ※犯人を捕まえないと |
| 明久が変態扱い 俺の結婚が確定 |
| |
| || |
| ||使用機材が同じ |
| || |
| |
| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| |明久の写真を| |
| |撮影した犯人| |
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
| ※犯人を捕まえないと |
| 全員が覗き魔扱い |
| |
| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|同一犯によるもの| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
↓
やけどの跡のある女子を見つけたら全て解決!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
雄二「俺とおまえを脅している犯人は同じで、さっきの覗き犯のカメラとマイクがその犯人と同じものだった。
そして、覗き犯はやけどの傷の跡があるという話だから・・・。」
明久「なるほど!そのやけどの跡がある人を見つけれ出せば全部解決するわけだ!」
雄二「これでも迷う余地はないな。」
明久「そうだね。やってやろう!」
覗きなんてほめられたことじゃないけど、この際だ仕方がない。
これも僕と雄二、それぞれの幸せな未来の為!
明久「ってそれにしても相変わらず雄二は霧島さんの事になるとやる気がすごいよね。」
どうしてそこまで頑張るのかって疑問に思うぐらいだよ。」
普段とは大違いだ。
雄二「・・・実はこの前、いつものように翔子にクスリをかがされて気を失ったんだが。」
明久「ご、ごめん雄二。すでに前置きからいろいろ厳しいと思う。」
雄二「目が覚めたらヤツの家に拉致られていたんだ。」
・・・雄二があまりにも嫌がるから霧島さん、強硬手段に出ちゃったのかな?
ホントに一途だなあ。
秀吉「それで、霧島の両親と挨拶をしたのかの?」
雄二「いや、そうじゃない。ただ、ヤツの家に――」
ま、まさか祖父母までいたとか?
雄二「――俺の部屋が用意されていたんだ。」
そろそろ雄二も潮時かな。
雄二「あんな台詞を聞かれたら間違いなく俺は、俺は・・・」
最近雄二の壊れた姿もすっかり慣れてきたなぁ。
ただ、もう少し壊れ方にバリエーションがあってもいいと思う。うん。
秀吉「ならば、すぐにでも向かわねば風呂の時間が終わってしまうぞい!」
ムッツリーニ「……(コクコク)」
明久「え?秀吉とムッツリーニも協力してくれるの?」
秀吉「うむ、友人の危機じゃ。当然じゃろ。」
ムッツリーニ「……(コクコク)」
なんていい友達だろう。
秀吉「・・・雄二には台詞の責任があるしのう・・・。」
ああ、そう言う理由もあるのか。
あれは僕が言わせたのだから別に気に病む必要はないのに。
ムッツリーニ「……女子風呂の場所なら確認済み。」
ムッツリーニがスタスタと部屋を出ていく。その足取りに迷いは無い。
明久「よし、雄二行くよ! さ、起きて!(ボコッ)」
雄二「ぐふっ!・・・はっ!?俺は何を!?」
秀吉「明久も雄二の直し方が手馴れてきたのう。」
ムッツリーニ「……何をしている?後半入浴時間、残り四十分しかない。」
ムッツリーニの目がマジだ。
明久「そうだね。じゃ、急ごう。」
秀吉「了解じゃ」
あえて靴やスリッパは履かずに廊下を靴下で走る。音を立てないためだ。
幸いにも男女ともに入浴時間の所為か人通りは皆無だった。
ムッツリーニ「……この階段を下りて、しばらく進めば女子風呂。」
どうやら風呂場はこの階段の下にある廊下の先らしい。
なるほど、地下にあるから外からの侵入は不可能だ。
雄二「行くぞ、時間がない。一気に突入するぞ。」
皆頷き、息を整え、
雄二「行くぞ。」
雄二の合図とともに階段を二段飛ばしで駆け下りる。
その勢いを殺さないよう長い廊下を突っ走る。
布施「君たち、止まりなさい!」
前方から、鋭い声がした。
布施「更衣室にカメラが設置されていたと聞いて警戒していたら
・・・まさか本当に覗き犯がやってくるとは思いませんでした。」
そこには見慣れた男性教師、化学の布施先生の姿があった。
明久「どうする?雄二」
雄二「構わん!ブチのめせ!」
布施「そこはかまいなさい坂本君!私は教師ですよ!?」
明久「了解!一撃でケリを付ける!」
布施「吉井君も、了解じゃないでしょう!?」
明久「この前の補習の恨みをくらえっ!」
布施「ひぃぃいいっ! さ、試獣召喚ッ!」
突如現れた小さな身体に僕の正義の拳は阻まれた。
秀吉「お主、思いっきり私心で動いておらんか!?」
とっさに後ろに飛ぶ。
あまり成績の良くない生徒が呼びだしても、人の数倍の力を持つ召喚獣。
先生の点でならその力は計り知れない。
雄二「くっ・・・!教師用の召喚獣は物に触れるのか・・・!」
苦しげに呟く雄二。
布施「ふう、間に合いましたか・・・。
まあ、吉井君が『観察処分者』に認定されるまでは雑用を自分たちでやっていましたからね。
物に触れられる方が都合が良いですよ。こういった若者の暴走を止めなければいけない場合もありますし。」
ということは召喚獣の扱いにも慣れているってことか。ますます厄介だ。
明久「けど、卑怯じゃないですか!自分たちで作ったテストで召喚獣を呼び出したら強いじゃないですか!」
布施「正式な勝負ならともかく、自分たちが一方的に暴力を振るおうとしたことを棚に上げていませんか?」
大人は卑怯だ!僕らをいつも詭弁で騙そうとする。
布施「それと、私たちも他の学年の先生が作った問題でテストを受けているのですよ?」
明久「そうなんですか?」
布施「そうなんですよ。『教える側にもそれ相応の学力が必要だ』というのが学園長の方針ですからね。
さて、それでは大人しくしていただけるとありがたいのですが?」
布施先生の召喚獣が構えをとる。
人よりはるかに強い召喚獣が相手になると少し厄介だ。こちらも相応の戦いをしないと。」
雄二「くそっ!こうなりゃ徹底抗戦だ!布施センを召喚獣事叩き潰せ!」
物騒な事を言う雄二、
明久「その意気だよ雄二!ここは任せたからね!」
雄二を盾にして先に進もうとすると
雄二「待てやコラ!」
首根っこを掴まれた。
雄二「一応、お前の科学の点数をきこうか?」
やれやれ
明久「あと1点で二桁だったと思う。」
雄二「先に行ってろ生ゴミ!」
ち、違うんだ!解答欄が一つずれちゃって、ボクの頭が悪いわけじゃないんだ!
秀吉「教師一人では辛かろう。ワシも手伝おう。明久とムッツリーニは先に行くとよい。」
雄二「すまない秀吉、行ぞ!試獣召喚っ!」
秀吉「なに、これも友の疑いを晴らす為じゃ、試獣召喚じゃ!」
二人を見送り先にすすむ。
明久「よしって・・・あれ?もう居ない!?」
ムッツリーニは女子風呂の方へ走れ出していた。置いていかれないように僕も追いかける。
布施「こ、こら!吉井君、土屋君!待ちなさい!」
待てと言われて待つバカはいない。
ムッツリにを追いかけて行くと更に別の先生が立ちはだかっていた。
大島「そこで止まれ。」
ムッツリーニ「……大島先生」
大島「なんだ。」
ムッツリーニ「……これは覗きじゃない。」
召喚を開始しようとする大島先生が動きを止めた。
大島「それなら、何だと言うんだ?」
ムッツリーニは何て答えるんだろう。
ムッツリーニ「……これは――」
呟くような声でありながら不自然と良く聞こえるムッツリーニの声が響く。
ムッツリーニ「――保健体育の実習」
大島「試獣召喚だ。」
ムッツリーニ「……試獣召喚」
どこか不満そうな声で召喚するムッツリーニ、まさかあの話で大島先生を説得できると思っていたんだろうか?
明久「ここは任せたよムッツリーニ、先生を片づけたらまた会おう!」
僕はムッツリーニにまかせて先を行く。
大島「片づける、か・・・。いいか、教師をなめるな!」
【保健体育】
体育教師 大島武 VS Fクラス 土屋康太
663点 441点
明久「・・・はっ?」
去り際に見えた先生の点数は600点越えていた。
明久「まさか点数操作とか?」
鉄人「俺達教師がそんな卑怯な真似するか、バカモノが!」
思わず口にした独り言に聞きなれた声の返事があった。
こ、この声は・・・
明久「て、鉄人!?」
鉄人「西村先生と呼べ!」
筋骨隆々の体でラスボスのように女子風呂の入口を背にして立っている。僕の天敵、鉄人。
鉄人「まったく、お前らは知らないだろうが、教師は教師で勉強をしているんだぞ?
よりよい教育者になる為にな。」
明久「あ、そうなんですか。それは大変ですね~。」
鉄人「ああ、教育者は大変なんだ。」
しみじみと呟く鉄人、外見によらず苦労しているみたいだ。
ところで、
明久「西村先生はどのくらいの点数を?」
鉄人「俺はこの前の担任入れ替わりのゴタゴタのせいで試験を受けそびれてな。今は点数がないんだ。」
明久「そうですか。点数がないんですか。さすがは筋肉バカの西村先生ですね。」
鉄人「吉井、念のため血液型を聞いておこう。」
輸血を想定した台詞に聞こえるのは気のせいだろうか。
明久「と、とにかくそこはどいてもらいます。試獣召喚っ!」
鉄人を突破することが出来ればあとは目的地だ。なんとしても押し切る。
【保健体育】
補修教師 鉄人西村 VS Fクラス 吉井明久
NONE 992点
鉄人「かかってこい吉井。」
拳を構え戦闘態勢をとる鉄人・・・あれ?召喚獣は出さないのかな?
明久「まさか、僕の召喚獣が人に触れる特別性だってことわすれてませんか?」
そう言うと哲司はニヤリとして
鉄人「阿呆、前代未聞の観察処分者のことをわすれるわけなかろう。」
明久「でも・・・。」
鉄人「さっきも言っただろうが、俺は点数がないと。」
と、いうことは召喚できない=生身で戦う。
これは願ってもいないチャンスだ!
明久「そうとわかれば日頃の恨みも込めて―――」
武器をかまえて、
明久「――くたばれ鉄人!」
召喚獣を鉄人めがけて突撃させる・・・かと思わせて横飛びして、死角から木刀を・・・
鉄人「ふんぬっ!」
叩きつけようとしたら鉄人の拳に叩き落された。
カランカランカラン
明久「・・・はい?」
床に転げる木刀、・・・バカな。
生身で召喚獣に勝てるわけ・・・こうなったら召喚獣本隊の力だけで叩き伏せれば問題ないはず!
鉄人「吉井、どうして俺が召喚許可を取り消さないかわかるか?」
外見には似合わない素早い動きで肉薄する召喚獣に小さな蹴りを放つ鉄人。
明久「ほぇ?」
それだけで僕の召喚獣は宙に浮いていた。呼吸を合わせられたか!?
鉄人「いやはや、お前が観察処分者で良かった。」
明久「はい?」
鉄人「召喚獣を殴るだけならば・・・体罰にはならないからなあぁっ!」
明久「ええっ!?今まで一度も体罰なんて気にしたことなんて・・・」
鉄人「歯ぁ食い縛れぇっ!」
瞬間、無防備な召喚獣に鉄拳が五度叩き込まれた。
明久「ごぶふぁっ!?」
視界が裏返るほどの痛みが全身に走る。
胃液が込み上げてきた・・・フィールドバックなのに
鉄人「まぁ、男らしく正面から堂々と現れた気概に免じて停学は勘弁してやろう。
心優しい西村先生が相手で良かったな。」
良くない、全然良くない、召喚獣にバキバキと関節をならしながら迫って来るのだから。
鉄人「まあ、そうおびえるな。きっちり指導を終えたら解放してやる。」
鉄人は視線を僕から奥の方に向ける。
明久「え?って雄二、秀吉、ムッツリーニ!」
捕縛された三人がいた。
鉄人「さて、まずは英語で反省文を書いてもらおうか。文法、単語を間違えたら何度でもやり直しだ!
なあに、終わったら個室風呂を使わせてやろう。」
こうして、初日から涙を流すことになった。
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○康介SIDE
康介「Zzz,Zzz・・・・」