バカな親友らとテストと召喚獣   作:音羽2600

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第10問:国語


問 『一期一会』という四文字熟語の意味を答えなさい。
   また例文を作りなさい。

      
《解答》
 水谷みゆきの答え
  『意味:生涯に一度限りであること。
   例文:一期一会の出会いを大切にする。』

  教師のコメント
   はい正解です。



 吉井明久の答え
  『意味:一学期に一回会うという事
   例文:鉄人には一期一会でも会いたくない。』


  教師のコメント
   ・・・。




第10話バカテスト国語:強化合宿3日目 決戦前夜1

☆明久SIDE

 

 

明久「う、う、酷い目にあった。」

 

体中が悲鳴をあげている。

 

それにしても姫路さんと美波の笑顔の折檻が怖かった。

 

雄二「あ、ああ。そうだな。」

 

秀吉「しかし、災難じゃったな。今日は何もしていなかったというのにのう。」

 

天使のような声をかけてくれる秀吉

 

ムッツリーニ「……あらぬ疑い。」

 

玄関で鼻血を出して倒れていたムッツリーニは突入して来た女子に体を踏まれ、

 

なぜか興奮し、出血大量でついさっきまで生死をさまよっていた。

 

秀吉「昨日、一昨日の行動から疑われても仕方ないと思うのじゃが。」

 

雄二「確かにな。さて。」

 

雄二は体を起こす。

 

明久「どうしたの雄二?もうお風呂に行くのは嫌だよ。」

 

雄二「ああ、同感だ。ちょっくらシャワーを浴びてくる。」

 

雄二はそう言って部屋のシャワー室に行く。

 

その後、僕→ムッツリーニ→秀吉 の順でシャワーに入った。

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

雄二「さて、これから作戦を説明する。」

 

あれだけ僕らを焦らしたんだ。

 

きっとB・Cクラスを強力させる作戦を考えているはずだ。

 

雄二「男子の劣情をあおる!」

 

そう言って雄二は各室に備え付けられている浴衣を取り出した。

 

明久「それをどうするの?」

 

雄二「着せて写真を撮り全男子の暴れる獅子を目覚めさせ俺達に協力させる。」

 

明久「ふ~ん、雄二の作戦っていつもそんな感じだよね。」

 

雄二「ほっとけ。」

 

明久「でも、効果はありそうだよね。じゃあ、秀吉。」

 

秀吉「・・・またワシが着るのかのう・・・?」

 

浴衣を渡された秀吉は何だか不満そうな顔をしていた。

 

雄二「まあ、そんな顔するな秀吉。姫路と島田にも着てもらうからな。」

 

秀吉「いや、ワシ一人で着るのが不満とかそういうワケではないのじゃが。」

 

不満じゃないなら良かった。

 

雄二「それじゃあ明久、姫路と島田に連絡を取ってくれ。

   ムッツリーニはカメラの準備を。」

 

雄二の指示に従って僕は携帯電話を取り出す。

 

え~っと・・・あ、あったあった。二人のメアドを探しだしてメール文章を作成する。

 

 

明久→姫路・美波

【ちょっと話があるんだけど、僕らの部屋に来てくれないかな?】

 

 

よし、こんなもんかな。送信ボタンを押す。

 

Pi,Pi,Pi,Pi

 

一分もしないうちに姫路さんからの返信だ。

 

 

姫路→明久

【わかりました。お菓子とか持って遊びに行きますね。】

 

 

写真云々を抜かしてうれしい返事だ。

 

Pi,Pi,Pi,Pi

 

今度は美波からだ。

 

 

美波→明久

【別にいいけど、こんな時間にどうしたの?】

 

う~ん、警戒してるみたいだ。さて、どう返していいものか。

 

下手に返すとマズいし・・・

 

返信の内容を考えていると

 

Pi,Pi,Pi,Pi 

 

うん?須川君からだ。

 

 

須川→明久

【気になったんだけど、お前はどうしてそこまで覗きに必死なんだ?

 そもそも本当に女好きなのか?坂本の尻が好きだって言っていた気がするんだけど】

 

 

へっ!?

 

須川君からのメールを読んで絶句した。

 

僕にそんな趣味は無い。とんでもない誤解だ。

 

すぐさま返信しようと返信文を作成する。

 

 

【もちろん好きだからに決まっているじゃないか!雄二なんかよりずっど!】

 

 

よし、あとは返信ボタンを押して

 

へ? あれ、美波宛・・・

 

これはあれだ。世にいう勉強のし過ぎで頭がおかしくなったんだ。

 

目おこすってもう一度み・・・た。

 

 

【メール送信完了 島田美波】

 

 

明久「ゴふっ」

 

とんでもない破壊力だ。

 

取りあえずおつちゅくんだ吉井明久、冷静になって対応策を考えればいい。

 

深呼吸をして気を静め、送った文章を見る。

 

 

【もちろん好きだからに決まっているじゃないか!雄二なんかよりずっど!】

 

 

なんて男らしくて力強い告白文なんだ。

 

明久「バカぁっ!僕のバカぁっ!ある意味自分の才能にびっくりだよ畜生!」

 

こここコイツは僕の人生が始まって以来の最悪の事態だ。

 

よりによって僕の事をうじ虫かサンドバックとしか考えていない美波にこんなメールを送ってしまうなんて!

 

絶対に振られてしまうだろうし、きっと美波は『振った相手に会うの気まずいから』

 

と部屋に来てくれないだろう。作戦は失敗の挙句、ボクは予期せぬ失恋。今日は厄日か!?

 

とにかく訂正メールを!きちんと弁明すれば腕一本で済ましてくれるかもれない。

 

雄二「どうした?さっきバカの悲鳴が聞こえたが?」

 

明久「今は僕の邪魔をしないで雄二!大変な事にな!?」

 

雄二「あらっとと!!」

 

 

ツルン(雄二がバナナの皮で滑る音)

 

ドタッ(雄二が僕を巻き込んで倒れる音)

 

バキッ(雄二が僕の携帯電話を踏み潰す音)

 

 

雄二「明久。大変な何だ?」

 

明久「たった今キサマが作った状況だ。」

 

僕の携帯電話は今や複数の電子パーツへと分解されて、

 

見るも無残な状態になっている。電話はもちろんメールも明らかに不可能だ。

 

雄二「ん?これはお前の携帯電話か。すまん、今度修理して返す。」

 

誰が何と言おうとこのバカをシバき倒す権利があるはず。

 

明久「いや、今はそんなことどうでもいいから、とりあえず雄二の携帯電話を貸して!」

 

雄二「あ、ああ。別に構わんが。」

 

雄二はそう言って僕に携帯電話を差し出す。

 

雄二が好みそうなシンプルな形状だ。すぐに美波の電話番号を探し始めたけど、

 

 

アドレス帳 登録一件

 

『霧島翔子』

 

 

雄二「む。翔子のヤツ、また勝手に俺の携帯を弄りやがったか。機械オンチのクセに・・・。

   これでまた家でアドレス帳を入力し直さないとならないじゃないか。」

 

明久「・・・」

 

当然美波の番号やメアドを暗記しているわけないし、僕の中で何かが色々と終わってしまった。

 

雄二「明久、そんなに深刻そうな顔をしてどうしたんだ?

   まるで間違えて島田に告白とも取れるようなメールを

   送ってしまって弁明しようとしたところで俺に携帯電話

   を壊されてなにもできなくなってしまった、なんて顔をしているぞ?」

 

なるほど、これは致し方ない。

 

明久「あははっ、何を言っているのさ雄二。そんなことあるわけないじゃないか。」

 

雄二「そうだよな。そんなことになっていたら流石に携帯電話を壊した俺が極悪人みたいだもんな。」

 

普段から極悪に非道がくっつく癖に

 

明久「まったくだよ。あはははははっ。」

 

 

雄二→翔子

 

【もう一度きちんとプロポーズをしたい。今夜浴衣を着て俺の部屋まで来てくれ。】

 

 

うん、まあこんなもんだろ。送信とっ。

 

雄二「うん?今なんか俺の携帯で何か――ゴバっ。ななななんてことをしてくれたんだキサマ!」

 

明久「黙れ!キサマも僕と同じように色々な物を失えぇぇ!」

 

雄二の携帯を部屋にあったそばにあった電気ポットのなかにブチ込んだ。

 

この前うっかりトイレに落としてしまっても動いていた僕の携帯だ。

 

98°のお湯の中なら使えなくなるはず!

 

雄二「おわぁっ!あ、あぢぃいいいい!」

 

ふっ、バカめ。手を突っ込んで取り出そうとしたが失敗に終わった雄二。

 

雄二「キサマ、ただで済むと思うなよ!これじゃ、弁解できないだろうがっ!」

 

明久「そう!その気持ち!それが今、僕が雄二に抱いている気持ちだよ!」

 

雄二「何をわけのわからんことを!

   と、とにかく今は翔子の部屋に行って誤解を解いてこないと大変なことに!」

 

 

ガラッ(雄二が廊下に続くドアを開ける音)

 

 

ドゴッ(廊下にいた鉄人が雄二に拳を叩き込む音)

 

 

グシャベキグチャッ←(雄二がテーブルを巻き込んで壁に激突する音)

 

 

鉄人「部屋を出るな!」

 

明久「了解です。」

 

物言わぬ雄二の代わりに僕が返事をする。

 

この部屋に対する教師側の警戒態勢は万全だ。

 

明久「ちなみに秀吉とムッツリーニはまだ携帯電話買ってないの?」

 

秀吉「うむ。特に必要ないからの。」

 

ムッツルーニ「……いざというときに鳴り出すと困る。」

 

仕方がない。明日にでも美波には事情を説明しておこう。

 

秀吉「ところで、この部屋は片付けないとまずいのではないかの?これでは布団も敷けぬぞ。」

 

明久「そうだね。とりあえず片づけて秀吉の撮影を始めよか。」

 

倒れたテーブルを起こし、床に散らばったものを拾い、ゴミはゴミで一か所に集めておく。

 

秀吉の荷物は右(ドサッ)、割れた花瓶やガラスの破片は左(ポイッ)、

 

僕の荷物は右(ドサッ)、気絶している雄二はゴミだから左(ゴロッ――ザク)

 

雄二「ほぁああ!せ、背中にガラスの破片がっ!」

 

明久「あ、雄二。起きてたなら手伝ってよ。」

 

雄二「待て!お前には俺の背中の傷が見えないのか!?」

 

明久「大丈夫。致命傷ではなさそうだから」

 

若干赤く染まっているけどゴキブリ並の生命力を有する雄二なら大丈夫だろう。

 

雄二「そう思うならお前にも、こうだっ!」

 

明久「ああっ!僕の着替えがガラスの破片まみれに!?」

 

雄二「お前もこの痛みを味わえ!」

 

明久「それなら浴衣を着るからいいさ!秀吉とペアルックだしね!」

 

ムッツリーニ「……羨ましい。」

 

秀吉「お主ら・・・ワシの性別を完全に忘れておらんか?」

 

なんてことをやってるうちに時間は過ぎていく。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

○康介SIDE

 

 

家にもどると鈴姉と蓮はもう風呂から上がっていた。

 

鈴姉の近くに行くと良いにおいがしてくる。

 

蓮「パパ、どこ行ってたの?」

 

康介「ああ、ちょっとね。」

 

とりあえず風呂に入るか。

 

康介「親父たちは?」

 

鈴「今日は戻らないかもね。」

 

康介「よくやるよ。ホント。それで、婆ちゃんもか?」

 

鈴「そうね。帰ってこないし。」

 

康介「わかった。」

 

そう言って俺は風呂に入った。

 

・・・・・・・・・・・・

 

夜行で帰れば小倉に5時台に着いたはず。

 

そこから6時20分くらいのの新幹線に乗って大阪、大阪から列車を乗り継いでいけばに宇奈月に行けるはずだ。

 

ただし、蓮が寝てくれたら、静かにでられるんだけどなあ・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

風呂から上がると蓮は船を漕いでいた。

 

鈴「疲れちゃったみたい。」

 

康介「そりゃあそうだろう、誰かさんがいろいろ連れまわすんだから。」

 

鈴「だって・・・」

 

頬を膨らませて言う鈴姉。

 

康介「それじゃ、上に連れて行くか。」

 

そう言って蓮を起こさないようにそっと抱える。

 

鈴「あ、先に行って布団引いて来るね。」

 

タッタッタッと階段を上がっていく鈴姉に対し俺は静かに上がっていく。

 

鈴姉が敷いた布団に蓮を寝かせる。

 

蓮「・・・パパ、おねえちゃん・・・」

 

寝言か。

 

鈴「うふふ、夢の中で遊んでいるのかな?」

 

康介「夢の中ぐらい休めばいいのに。」

 

そう言うと鈴姉は笑い出した。

 

つられて俺も。

 

さて、

 

康介「じゃあな。」

 

鈴「?どうしたの?」

 

康介「今から帰るんだ。夜行でな。」

 

そういうと鈴姉は寂しそうな顔をした。そのさみしそうな顔がいや何でもない。

 

鈴「そう、なんだ。」

 

康介「ああ。じゃあ。」

 

鈴「あ、明日じゃダメなの?」

 

康介「ああ、ちょっと明日じゃ間に合いそうにないからな。悪い。」

 

いや、間に合うだろうけど蓮が騒ぐだろうし・・・。

 

鈴「いや、そんな・・・。そ、それじゃ、タクシー呼んでくるね。」

 

康介「すまん。」

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

☆明久SIDE

 

 

―――コンコン

 

 

控えめなノックの音が聞こえてきた。

 

明久「あ、いらっしゃい、姫路さん。あれ?廊下で鉄人に絡まれなかった?」

 

瑞希「西村先生はいましたけど、お菓子をあげたら通してくれました。」

 

そう言って手作りと思しきお菓子を見せてくれる姫路さん。

 

明久「さらば鉄人。安らかに眠れ・・・」

 

鉄人の冥福を心から祈ろう。

 

瑞希「ところで、明久君はどうして浴衣姿なんです?」

 

明久「これ?部屋にあったのを着てみたんだ。折角あるならと思ってさ。似合うかな?」

 

実は僕の着替えがガラスの破片まみれになったせいなんだけど、そんなこと説明する必要ないよね。

 

瑞希「はい。とっても似合ってます!綺麗な肌や細い鎖骨が凄く色っぽくて!」

 

・・・何か大切なものが失われた気がする。

 

雄二「姫路。よく来てくれた。」

 

瑞希「こんばんは坂本君。お邪魔しますね。」

 

雄二「早速だが、プレゼントだ。」

 

雄二が手に持っていたものを姫路さんに渡す。

 

瑞希「浴衣、ですか? ありがとうございます。ところで話って・・・?」

 

何の脈絡もなく渡された浴衣に戸惑う姫路さん。

 

明久「話というか、姫路さんにお願いがあるんだ。」

 

瑞希「お願い?」

 

明久は話題を変えるかのように姫路に話しかける。

 

明久「うん、実はね。その浴衣を着た姫路さんの写真を撮らせて欲しいんだ。」

 

瑞希「え・・・っ?」

 

明久「あ~、その、なんて言うか・・・。」

 

どう説明したらいいんだろう?困ったな。

 

瑞希「・・・その、明久君と一緒なら、いいですよ・・・。」

 

説明する前に答えてくれた姫路さん、僕と一緒にとういう条件付きで承諾してくれた。

 

やっぱり一人で写るは恥ずかしいよね。

 

明久「それくらいお安いご用さ! 僕も秀吉も一緒に写るから!」

 

それで僕をフレームアウトさせてもらえればいい。

 

いや、ムッツリーニなら勝手に僕を外すだろうけど・・・。

 

瑞希「(折角おそろいの格好で明久君との写真が撮れると思ったのに・・・)」

 

ふと見ると姫路さんが不満そうに頬を膨らませていた。

 

条件を呑んだのに、何かまずいことでもあったのだろうか。

 

瑞希「まぁ、明久君ですから仕方ないですよね・・・。

   それじゃ、ちょっと着替えてきます。」

 

浴衣を持って着替えに行こうとする姫路さん。

 

撮った写真を人に見せてもいいか聞いておくべきじゃないだろうか?

 

変な写真を取るつもりじゃないけど、友達としてそれくらいはしておくべきだ。

 

明久「姫路さん、ちょっと待って!」

 

瑞希「はい?」

 

姫路さんを呼び止めて、雄二にアイコンタクトを送る。

 

明久→雄二『姫路さんに写真を見せて回ることを教えるからね。』

 

雄二はそれに対して

 

雄二→明久『まさか教えないつもりだったのか?』

 

といった表情を見せた。

 

明久「実は撮る写真なんだけどさ、友達とかに見せてもいいかな?」

 

瑞希「え? 浴衣姿をですか? そ、それは少し恥ずかしいです・・・。」

 

雄二「何を言っているんだ姫路。

   浴衣姿程度で恥ずかしいと思っていたら明久の存在はどうなる?

   バカの上に変態なんて、生きていけないほど恥ずかしいことじゃないか。」

 

明久「放して秀吉っ! 雄二の頭をかチ割ってやるんだ!」

 

秀吉が僕の服を掴んで邪魔をする。

 

なんだろう、雄二のフォローはいつも僕を不幸にする。

 

雄二「とは言え、何もタダで頼もうなんてワケじゃない。それなりの礼はさせてもらおう。」

 

雄二がそう告げながらチョイチョイと姫路さんを手招きした。

 

瑞希「なんでしょうか?」

 

特に警戒した様子もなく姫路さんが歩み寄っていく。

 

そして二人は僕に背を向けて小声で会話を始めた。

 

 

雄二「(・・・明日の朝・・・・・・久の寝顔写真を・・・)」

 

瑞希「(・・・当ですか・・・・・・なら・・・くらでも・・・)」

 

 

一体何を話しているんだろう?ちらちらと姫路さんが僕の方を見ているのがとても気になる。

 

雄二「交渉は成立した。問題ないそうだ。」

 

瑞希「はいっ! 少しくらいなら浴衣の裾をはだけてもいいですっ!」

 

なんだ?何が彼女をそこまで奮い立たせたんだ?

 

明久「とにかく協力してくれてありがとう。それなら早速準備をお願いできる?」

 

瑞希「はいっ!」

 

俗衣を抱えて部屋のトイレに入る姫路さん、衣擦れの音が妙に僕の心を乱していることは秘密だ。

 

ムッツリーニ「……(キュッキュッ)」

 

ムッツリーニは一心不乱にカメラのレンズを磨いている。

 

明久「ムッツリーニ、一つお願いがあるんだけど。」

 

ムッツイーニ「……なに?」

 

明久「あのさ――」

 

言いかけて少し恥ずかしくなる。雄二と秀吉に聞こえないくらいの声で

 

明久「(――一枚だけでいいから、その、僕と姫路さんのツーショットを・・・)」

 

ムッツリーニ「(……貸し、一つ。)」

 

ムッツリーニは小さく笑みを浮かべた。

 

これはみんなに内緒の僕の思い出用ということで。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

ムッツリーニが血の海に沈んだ為に若干時間はかかったものの、秀吉と姫路さんの浴衣姿はバッチリ写真に収めることができた。

 

まだプリントアウトはしていないけど、きっとそれ見て覗きの為に奮い立たない男なんていないはずだ。

 

もしいるとしたら、その人は同性愛者である可能性が高いと言える。

 

写真を撮り終えて姫路さんが自分の部屋に戻ると、

 

鉄人や美波たちのシゴキに遭っていたせいか、すぐに電気を消して寝息が聞こえ始めた。

 

 

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