バカな親友らとテストと召喚獣   作:音羽2600

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第11問 :数学

 以下の問題を解きなさい。

       2 
       ― 
  (1)27 3  ←27の2/3乗

      2
      -―  
  (2)8 3  ←8の-2/3乗


 三浦悠斗の答え
 『     2
      ―  
  (1)27 3 =(3√27)2 =( 3√3 3)2 =33 =9


      2
     -―  
  (2)8 3 =(3√8)2 =( 3√2 3)2 =22 =4 』


  教師のコメント
   正解です。さすが三浦君です。



 生野ともかの答え
 『     2
      ―  
  (1)27 3 =(3√27)2 =( 3√3 3)2 =33 =9


       2
     -―  
  (2)8 3 =(3√8)2 =( 3√2 3)2 =22 =4 』
   

   教師のコメント
    模範的な解答です。



 吉井明久の答え
 『     2
      ―  
  (1)27 3 =18


      2
     -―   16
  (2)8 3 =-―― 
          3  』

   教師のコメント
    あなたには指数を教え直す必要がありそうですね・・・。







第11話バカテスト数学:第二次Dクラス戦2

 

 

☆明久SIDE

 

 

皆に送り出されて空き教室にやって来たけど・・・

 

特に何をするわけでもなく、退屈な時間を過ごしていた。

 

いつの間にか、ぼんやりと考え事をしていた。

 

脳裏をよぎるのは、美波のことだ。

 

僕の美波に接する態度は間違っていたんだろうか?

 

美波は僕が気を遣わないでいたことに傷付いていたんだろうか?

 

僕はもう徹底的に嫌われてしまったんだろうか?

 

そんな疑問がぐるぐると頭を巡る。

 

自分の頭の弱さに辟易しながらも必死に考える。

 

う~ん・・・

 

どのくらい時間が過ぎたかわからなくなった頃、

 

気が付けば廊下での喧騒がこちらに近づいて来た。

 

明久「そろそろ、かな・・・?」

 

さっきまでの考えを一旦やめて、目の前の試召戦争に思考を切り替える。

 

そのまま待つことしばらく。

 

 

美春「こんなところに一人でいてくれて良かったです。貴方には話がありましたから。」

 

待ちに待った相手がやってきた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

○康介SIDE

 

 

皆で明久を送り出した後、

 

雄二「さて、これで俺らは清水が来るまでは待機だな。」

 

雄二がそう言うと、

 

瑞希「そうですね・・・ふふっ。」

 

姫路が笑った。

 

雄二「なんだ、姫路?人の顔を見て笑い出すなんて失礼なヤツだな。」

 

瑞希「あ、ごめんなさい。そういうつもりじゃないんです。」

 

雄二「なら、どういうつもりだ?」

 

瑞希「いえ、なんだかんだ言っても坂本君は明久君の事を理解しているんだなって思って。」

 

雄二「んぁ!?な、何をいきなり気色悪い事を・・・!」

 

康介「フ、フハハハッハ。」

 

みゆき「ふふふっ」

 

図星過ぎて笑える!

 

雄二「な、なんだ!?なんなんだおまえら!」

 

いかん、笑いが止まらない。

 

雄二「とつぜん笑い出して、気持ちの悪い。」

 

康介「だってさ、あの作戦、明久のことわかってないとできねぇだろう?」

 

雄二「・・・まぁ、わかっているかはともかくだ。

   アイツの性格を考えると、昨日の話し合いで秀吉たちがいなくなった後、

   清水にどんなことを言ったのかは何となく想像がつく。

   それが清水にとって放っておけない内容だったってこともな。」

 

みゆき「よくわかってるじゃない。」

 

雄二「う、うるさい!」

 

うろたえる雄二は珍しいな。

 

瑞希「私も・・・何となく、ですけど、想像できる気がします。」

 

康介「まあ、明久はすぐに顔に出るからな。」

 

雄二「バカだからな。考えていることがわかりやすいんだ。」

 

今更始まったことじゃないけど、ひねくれてるな雄二は。

 

瑞希「素直なんですよ、きっと。」

 

雄二「それは同意しかねるな。」

 

みゆき「坂本は素直じゃないのね。」

 

雄二「ふんっ。言ってろ!・・・姫路、良かったのか?」

 

雄二、俺、みゆきの視線が姫路に行く。

 

瑞希「はい?何がですか?」

 

雄二「いや、これはお前にとってはあまり良い話じゃないと思ったんだがな・・・。」

 

瑞希「・・・そう、ですね・・・。確かに嬉しい話じゃありませんけど──」

 

「「「けど?」」」

 

恥ずかしそうに

 

瑞希「(──けど、私はそういう明久君に、惹かれているんですから・・・。)」

 

雄二「ん?すまん。聞こえなかったんだが。」

 

瑞希「あ、いいえ。なんでもありません。」

 

姫路の顔が真っ赤だ。

 

雄二「そうか。まぁ、とりあえず・・・」

 

 

「「「ご馳走さんっと(さま)」」」

 

 

瑞希「き、きちんと聞こえてたんじゃないですかっ!」

 

もう完熟トマトだ。

 

 

須川「坂本!階段側がもうすぐそこまで追い詰められてきている。」

 

突如須川が現れた。

 

雄二「わかった。もう少し頑張ってくれ。

   教室の前まで攻め込まれたら戦力を投入して敵を階段まで押し戻す。」

 

須川「了解した。」

 

そういうと須川は前線に戻って行った。

 

雄二「さあて、そろそろか。」

 

これまたいやらしい笑みを浮かべる雄二。

 

するとムッツリーニがやって来た。

 

ムッツリーニ「……明久と清水が接触した。」

 

雄二「ごくろう。」

 

そう言って雄二が立ち上がる。

 

俺らも立ち上がる

 

康介「んじゃ。」

 

みゆき「行こうか?」

 

瑞希「そうですねっ。」

 

雄二「行くぞ、野郎ども!!」

 

 

「「「「「「「おおぉぉぉっっ!!」」」」」」」

 

 

教室から出るとすぐ目の前が戦場だった。

 

F「来たぞ!姫路さんだ!前線のメンバーを交代させろ。」

 

 

 エイミー「師匠!」

 

 ムッツリーニ「……大丈夫だったか?」

 

 

D「代表の坂本と姫路が出てきたぞ!」

 

D「音羽と水谷だ。気を付けろ!」

 

随分と警戒されているな。だが、俺と水谷はまだ召喚しない。

 

雄二「姫路!」

 

瑞希「はいっ!試験召喚(サモン)ですっ!」

 

幾何学的な魔法陣のような紋様が現れた、

 

と同時に『熱線』で周りにいる敵の召喚獣を焼いていく。

 

俺もこんなふうに全体攻撃が出来れば・・・

 

D「ぎゃぃやぁぁああ!!」

 

D「やめて~」

 

塚本「に、逃げるな!突っ込め!前のヤツを盾にして前に進むんだ!」

 

さすが塚本と言ったところか・・・マズいな。

 

康介「雄二?」

 

雄二「ああ、頼む。」

 

康介「合点。」

 

Dクラスの被害は甚大だが、姫路のもとまでもうすぐだ。

 

仲間の召喚獣を盾に、死体を乗り越えて、前進してくる。

 

みゆき「私も!」

 

康介・みゆき「「試獣召喚!!」」

 

 

【数学】

 Fクラス 姫路瑞希   243点  VS  Dクラス 鈴木一郎  120点 

 

      音羽康介   571点   VS       中野健太  143点  

 

      水谷みゆき   73点  VS       笹島圭吾  127点

         

                           鈴木悠太   75点

 

            ・               山田美香  104点

 

            ・               香川希   117点

 

            ・               小野寺優子  85点

 

                             ・    

 

                             ・    

 

                             ・    

 

地獄を突破して来たDクラスのメンバーが武器を構えてやって来る。

 

 

 小野寺「くっ、水谷さん!」

 

 香川「でも、英語みたいに高くはないわよ!」

 

 山田「待って、あの留学生の・・・。」

 

 みゆき「くっ・・・。」

 

 エイミー「手伝イマす!」

 

 ムッツリーニ「……同じく。」

 

 エイミー・ムッツリーニ「「試獣召喚!!」」

 

【数学】

 Fクラス エイミーヤシマ173点

 

      土屋康太    34点  

 

 

みゆきの方は大丈夫そうだ。

 

 

鈴木悠太「俺が盾になる。全員つづけ!」

 

鈴木一郎「悠太、取り付け!」

 

中野「アレ、行くぞ!」

 

笹島・鈴木一郎「「おう!!」」

 

くっ、Dクラスの連中、目つきが違う。アレってなんだ?

 

とにかく、取り付かれたら他の三人に殺られてしまう。

 

悠太と呼ばれていた奴が一番先頭に、他の三人はその後ろにピッタリついて来る。

 

これは刀をつかうのはマズい。刀をつかえば隙が出来てしまう。

 

まず悠太と呼ばれていたヤツの召喚獣は点数が低い。これなら・・・

 

突進してくる召喚獣の剣を鞘でかわし、思いっきり拳を叩き込み沈ませた。

 

その間に後に居た二人目と三人目がしゃがみ、

 

四人目が二人の召喚獣を踏み台に上空を舞う。

 

悠太と呼ばれていたヤツの召喚獣を踏み台になっていた二人にぶつけ時間を稼ぐ。

 

刀を刃先を下に向け、降下してくる四人目に対して、軍刀の刃先を上にして迎え撃つ。

 

相手の刀を済んでのところでかわ・・・せず多少はダーメージを受けたが、

 

降下する力を利用して軍刀は四人目の召喚獣の腹部を貫いた。

 

そして、自分の軍刀の回収は厳しかったので四人目の召喚獣が持っていた刀を奪いとる。

 

その直後、悠太の召喚獣を押しのけた二人目と三人目がやって来る。

 

鈴木一郎「悠太と圭吾の仇!」

 

中野「死ね!」

 

二人の召喚獣が走って向かってくる。

 

俺は召喚獣を反転させ、小走りに走らせ逃げる。

 

 

雄二「お、おい!」

 

 

そして、追いかけてきた二人のうち一人の召喚獣がもう一人の召喚獣より遅れだした。

 

そこで振り返りざまに、一番前に居た召喚獣を腕輪による特殊効果を合わせて斬る。

 

瞬時の事で対応できずに、『風』の力で完全に真っ二つになった召喚獣。

 

もう一人も同じように斬った。その直後、敵から奪い取った刀がポッキリ折れた。

 

鈴木一郎「な、バカな!」

 

中野「くそッ!」

 

康介「ふぅ。危なかった。」

 

 

【数学】

 Fクラス 音羽康介  351点  VS   Dクラス 鈴木一郎  DEAD

                   

                            中野健太  DEAD

 

                           笹島圭吾  DEAD

 

                            鈴木悠太  DEAD

 

 

雄二「なるほど、一人ずつ相手にするためだったのか。」

 

一方、みゆきの方も

 

【数学】

 Fクラス 水谷みゆき   45点   VS   Dクラス 山田美香  21点  

 

      中島和樹    54点   VS        香川希   DEAD

         

      安永弘之    51点   VS        小野寺優子  6点

 

      エイミーヤシマ173点   VS            ・     

 

      土屋康太    54点   VS            ・     

 

            ・                     ・     

 

 

小野寺の召喚獣をみゆきが、

 

山田の召喚獣を中島と安永が、とどめをさした。

 

鉄人「戦死者は補習!!」

 

D「て、鉄人!?見逃してくれ!」

 

D「鬼の補習は嫌だ!放してくれ!!」

 

D「あれは補習じゃない!拷問だ!」

 

鉄人「これは立派な教育だ。

   補習が終わる頃には趣味が勉強、尊敬するのは二宮金次郎、

   といった理想的な生徒に仕立ててやるから覚悟しろ!」

 

D「「「「「いやぁああ!」」」」」

 

 

どこからともなく鉄人が現れ戦死したものを補習室に連行していく。

 

 

 

雄二「よし!お前ら一気に押し返せ!」

 

 

「「「「「「「「おおおぉぉ!!」」」」」」」

 

Fクラスの士気が最高潮に達した。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

☆明久SIDE

 

 

美春「こんなところに一人でいてくれて良かったです。貴方には話がありましたから。」

 

待ちに待った相手がやってきた。

 

良かった。

 

明久「話って、何かな?」

 

歩み寄ってくる清水さんに問い掛ける。

 

美春「そう難しい話ではありません。

   要するに――白黒はっきりさせましょう、というだけです。」

 

そう告げる彼女の目は敵愾心に満ちている。余程僕のことが気に入らないのだろう。

 

美春「幸いにも今は試召戦争の最中です。わかりやすく決着をつけることができます。」

 

清水さんの後ろには布施先生の姿が見えた。

 

僕には清水さんと試召戦争を受ける以外選択肢はない。

 

なぜなら、ここで勝負から逃げれば僕は敵前逃亡で戦死扱いになってしまう。

 

でも、清水さんは僕が断るとは微塵も思っていなかったのかもしれない。

 

僕が決着を望んでいるだろう、と

 

そしてその考えは、恐らく正しい。

 

明久「わかったよ。勝負だ、清水さん。」

 

美春「先生、召喚許可をお願いします。」

 

布施「わかりました。承認します!」

 

布施先生がそう言うと化学のフィールドが展開された。

 

明久・美春「「試獣召喚!!」」

 

二人同時に召喚獣を喚び声をあげると、

 

幾何学的な魔法陣のような紋様が現れ、召喚獣が出現した。

 

僕らは召喚獣に構えを取らせながら睨み合う。

 

清水さんは試召戦争をそれなりに経験しているから、

 

簡単にあしらえる相手じゃない。慎重に攻めないと。

 

美春「・・・そう言えば、

   勝負を始める前に一つ確認しておきたいことがありました。」

 

お互いを睨み合う緊迫した雰囲気の中、

 

清水さんは召喚獣から目線を外すことなく僕に問いかけてきた。

 

明久「何かな?」

 

僕も召喚獣に視線を固定して答える。

 

美春「昨日の話ですが。」

 

明久「うん」

 

美春「あれは、この戦争を起こす為の狂言ですか?

   あの交渉も、最後の言葉も。」

 

清水さんは昨日の不自然な交渉の目的であった、

 

FクラスがDクラスとの開戦を望んでいたことが見破られている。

 

だからこそ、彼女はそんな疑問を抱いたのだろう。

 

明久「それは・・・。」

 

返す言葉がない。

 

果たして、ここで正直に答えたところで信用してもらえるんだろうか?

 

今更何を言っても軽々しく聞こえてしまうだろう。

 

僕らが美波を利用してDクラスを戦争に引きずり込んだのは事実なのだから。

 

美春「どうなんですか?」

 

再び問い掛けられる。だけど、答える言葉は見つからない。

 

美春「そう、ですか・・・。」

 

沈黙を肯定として受け取ったのか、

 

清水さんはそれ以上僕に問うこともなく、ただ言葉を切った。

 

明久「・・・。」

 

美春「・・・。」

 

ほんの数秒、清水さんは俯いて召喚獣から目を放して、

 

召喚獣にも動きがなく、無言の言葉が続く。

 

不意に、震える声で清水さんは呟いた。

 

美春「・・・泣いて、いました。」

 

怒りを伴う静かな口調。

 

美春「・・・お姉さま、泣いていました。」

 

・・・

 

美春「きっかけは、美春の言葉です。・・・でも、原因は、原因は・・・っっ!!」

 

清水さんは俯いていた顔を上げ、僕を睨みつける。

 

その瞳には、烈火のごとき怒りが見て取れた。

 

美春「オマエが・・・!オマエのような男が居るから・・・っ!

   お姉さまが泣く羽目になるんです!」

 

言い終わると同時に清水さんの召喚獣が突っ込んできた。

 

正面からの真っ直ぐな攻撃を僕は力を受け流すようにはらう。

 

明久「ぐ・・・っ!」

 

それなのに、僕の身体に鋭い痛みが訪れる。

 

 

【英語】

 Dクラス 清水美春 112点  VS Fクラス  吉井明久  22点  

 

 

彼我の差は約五倍。圧倒的に僕の不利だ。

 

美春「どうしてオマエのような下郎がお姉さまの傍にいるのです!

   どうして気持ちを弄ぶ下衆がお姉さまと言葉を交わしているのです!」

 

 

駄々っ子のように振り回される相手の剣。

 

その一撃一撃全てが、僕の腕を痺れさせるほどに重かった。

 

美波が泣く羽目になったのは事実。

 

僕らが美波を利用していたのも事実。

 

でも、

 

美春「どうして、お姉さまを利用する為に平然と嘘をつく外道が

   友人面をして近くにいられるのです!」

 

 

ガッ

 

 

相手の剣を木刀で受け止める音が響く。

 

でも、それでも僕は・・・!

 

 

明久「・・・嘘は・・・吐いて、いない・・・っ!」

 

そのまま力任せに相手の剣を押し返す。

 

美春「な、にを、言って・・・!」

 

色々あって、酷いことをした。

 

傷つけたし、泣かせてしまった。

 

僕の言うことなんて薄っぺらく思えるかもしれない。

 

けど、それでも──

 

明久「僕が言った事は、嘘じゃないんだ・・・!」

 

鈍い音をたてながらも、僕の召喚獣は木刀で相手の剣を弾いた。

 

美春「な・・・!?」

 

そう。嘘じゃない。

 

付き合っているという話が演技でも、

 

キスをしたということの原因が誤解でも、

 

僕が清水さんに言ったことに嘘はない。

 

そもそも……僕は、あんな場面で嘘をつけるほど器用じゃない!

 

明久「僕みたいなバカにだって、言って良い嘘と悪い嘘くらいわかる!

   昨日のあれは、紛れもない僕の本心だ!」

 

剣を正面から受け止めたせいで木刀が折れかかっている。

 

五倍という力の差がある相手と押し合ったせいで消耗している。

 

こんな状態で勝ち目なんてあるわけがない。

 

明久「けど、逃げるもんか・・・!」

 

逃げられるはずがない!

 

これはある意味ありがたい機会だ。

 

この一騎打ちを姫路さんや雄二、康介、水谷さんに任せていたら、

 

僕は騒ぎを起こすだけ起こして逃げ出したロクデナシだ。

 

こうして責任を取る機会をもらえたことを、雄二に感謝──

 

 

 

ガラッ

 

「「「「「「「試験召喚っ!!!!!!」」」」」」

 

 

明久・美春「「えっ!?」」

 

 

 

不意に教室内に響く召喚の声。

 

目をやると、そこには点数補充をしていたクラスメイトに

 

ムッツリーニ、康介、水谷さん、エイミー、そして雄二が居た。

 

そして、僕らを囲むように入って来る。

 

どうして僕と清水さんが戦うフィールドの中に他の召喚獣が・・・

 

美春「伏兵、ですか・・・!卑怯な真似を・・・!」

 

僕を憎々しげに睨みつける清水さん。伏兵ってことは、まさか――!

 

明久「雄二!いくら大事な勝負だからって、こんなやり方はまちがっているよ!」

 

まさか、一騎打ちに来たはずの清水さんを大勢でだまし討ちにするつもりなのか!?

 

この勝負がどんなに大事かはぼくもわかっている。

 

それでも、これはあまりにも外道過ぎる。

 

雄二「悪いが、これは勝負じゃなくて戦争なんだ。俺にはクラスを守る義務がある。」

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

○康介SIDE

 

 

それから程なくして明久たちのいる空き教室に到達した。

 

 

   明久「僕みたいなバカにだって、言って良い嘘と悪い嘘くらいわかる!

      昨日のあれは、紛れもない僕の本心だ!」

 

 

明久の大声が聞こえた。

 

雄二「(準備できたか?)」

 

ムッツリーニ「……(コクリ)」

 

雄二「(よし。)」

 

雄二が右手を高く上げ、そして下ろした。突撃白の合図だ。

 

ガラッ

 

「「「「「「「試験召喚っ!!!!!!」」」」」」

 

 

 明久・美春「「えっ!?」」

 

 

驚き、声を上げる明久と清水。

 

ポカ~ンとしている二人を取り囲む俺ら。

 

 美春「伏兵、ですか・・・!卑怯な真似を・・・!」

 

明久を憎々しげに睨みつける清水。

 

いや、明久は知りませんよ。

 

もともと、この勝負は明久を殺るためだったみたいだし。

 

 明久「雄二!いくら大事な勝負だからって、こんなやり方はまちがっているよ!」

 

雄二「悪いが、これは勝負じゃなくて戦争なんだ。俺にはクラスを守る義務がある。」

 

雄二は冷たく言い放ち、手を挙げた。

 

召喚獣の武器を投擲の姿勢をとれとの合図だ。

 

 明久「や、やめ――」

 

 雄二「やれ」

 

雄二が手を振り下ろした。

 

得物は明久の召喚獣に吸い込まれていく。

 

 

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

☆明久SIDE

 

 

雄二「悪いが、これは勝負じゃなくて戦争なんだ。俺にはクラスを守る義務がある。」

 

冷たく言い放ち、雄二は手を挙げた。

 

それと同時に皆は召喚獣の武器を投擲の姿勢を取らせる。

 

明久「や、やめ――」

 

雄二「やれ」

 

雄二は手を振り下ろした。

 

制止する暇もなく得物が飛んできて、突き刺さった。

 

 

――僕の召喚獣に。

 

 

明久「・・・え?」

 

想像もしていなかった事態に頭が一瞬思考を放棄する。

 

そして段々と状況を理解し始めた時、僕の全身に何かが迸った。

 

明久「痛あぁぁあっ!!ねぇ、何コレ!?今までで一番痛いんだけど!?

   全身が!爪先から頭の天辺までのありとあらゆる部分に激痛が!」

 

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

○康介SIDE

 

 

雄二「清水、この通り全ての元凶は粛清した。

   これで今回の件は水に流してくれないだろうか?」

 

 明久「ぎゃぁあああっ!誰か槍か刀に混じって棍棒とかの鈍器も投げたね!?

    鋭い痛みと鈍い痛みのコラボレーションが新境地を切り開いているような!?」

 

痛みでのたうちまわる明久を呆れた目で見下す清水

 

雄二「清水。この通り全ての元凶は粛清した。

   これで今回の件を水に流してはもらえないだろうか」

 

一つ大きな息をついて、

 

 美春「・・・そうですね。まだまだ美春の怒りはまだまだ収まりませんが・・・。」

 

ザクッと良い音を教室内に響かせた。

 

みゆき「(えっ・・・!?)」

 

エイミー「(ナント・・・!?)」

 

 明久「し、清水さん!?もう決着はついたよね!?

    どうして更に追い討ちを――痛だだだっ!

    刃物の痛みが!刃物の痛みがふくらはぎから段々頭に向かって上がって。」

 

 美春「切り刻んだ後あと、

    この豚野郎を放課後まで補習室に軟禁すると言うのなら休戦を受け入れてもいいです。」

 

雄二「約束しよう。

   あとは放課後になるまでそれぞれの教室で点数補充でもやって時間を過ごせばいい。

   その間ずっとコイツは鉄人の餌食だ。」

 

可哀想に、明久。まあ、あきらめるんだな。

 

 美春「ふんっ。何を恨めしそうな顔をしているのです。

    元はと言えば貴方がお姉さまをたぶらかすから悪いのです。

    少しは反省してくるといいです。」

 

ザクザクザク、と何度も僕の召喚獣に剣が差し込まれていく。

 

みゆき「(うわぁあ・・・。)」

 

エイミー「(酷いデス・・・。)」

 

 明久「ははは反省してますっ!美波を傷つけたことを、心から反省してぁぁああっ!」

 

 美春「・・・まぁ、あの言葉が嘘だったとしたら、この程度では許しませんでしたが。」

 

今度は切った場所をゲシゲシと蹴り始めた。

 

みゆき「(・・・。)」

 

エイミー「(・・・。)」

 

全然許されている気がしない。未だに蹴り続ける清水。

 

しばらく蹴っていると、

 

 美春「今回は、このくらいで、許して、あげましょう・・・!」

 

ようやく明久は解放された。

 

雄二「んじゃ、交渉も成立したし教室に引き上げるぞ!」

 

「「「「おーっ!!!!!」」」」」

 

皆は空き教室からゾロゾロと出て行く。

 

康介「お疲れ明久。」

 

みゆき「吉井、耐えなさい。」

 

エイミー「頑張るデスヨ」

 

ムッツリーニ「……明久は一度痛い目に合うべき。」

 

各々明久に一言ずつ手向け、空き教室を後にする。

 

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

 

☆明久SIDE

 

 

誰もいなくなった後、全身の痛みに耐えながら身を起こす。

 

すると、肩にポン、と手が置かれた。

 

振り返るとそこには

 

鉄人「ウェルカム。」

 

鉄人が居た。嫌味な笑みを浮かべた。

 

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