マゼラン銀河外縁部・ヤマト
「半径、二百宇宙キロに敵影なし」
「なあ古代、もうこの辺に敵はいないんじゃないか」
「そうだな。ヤマトは敵捜索任務を終了し、帰投する」
「古代さん、ガミラスから通信です。〔イスカンダル上空二謎ノ敵影多数。バーガー大佐ノ艦隊ガイスカンダルヲ守ルタメ交戦中。支援二来テ欲シイ。〕だそうです」
「わかった。作戦を決めよう。全員中央作戦室に集まってくれ」
中央作戦室
「敵はイスカンダル付近に三百三十二隻、上空に五十隻です」
「わかった。作戦はこうだ。まず敵艦隊から五千宇宙キロの地点で航空隊を下ろし、航空隊は上空の敵を殲滅。その間にヤマトは小ワープで敵艦隊の後方から接近、ガミラス艦隊と挟み撃ちで敵を叩く。以上だ」
「了解しました」
「航空隊の指揮は山本一尉に一任する」
「任せて下さい」
「作戦会議は以上だ。全艦、ワープ準備」
「はい」
第一艦橋
「全艦、ワープ準備完了」
「全艦ワープ」
イスカンダルから五千宇宙キロ
「ワープ終了」
「コスモタイガー隊全機発艦!」
第二格納庫からコスモタイガーが発艦する。
「全機急ぐぞ‼」
「了解!」
「航空隊全機発艦完了」
「よし、我々は小ワープで敵艦隊の後方にワープする」
「ワープ!」
イスカンダル付近、バーガー艦隊
「デストリア級五隻轟沈。クリピテラ級六隻被弾! 損害増えています」
「〔ノイ・バルグレイ〕波動防壁貫通。被弾しました」
「おい、これは不味いぞ」
「敵艦隊後方にワープアウト確認。ヤマトです」
「古代来てくれたか!」
「ワープアウト終了。全艦第一戦闘配置。全砲門開け!」
「全武装発射準備完了」
「撃ち~方、始め‼」
ヤマトの主砲が敵を捉え、次々に撃沈していく。またドレッドノート級二隻も攻撃を開始する。
「艦首魚雷てぇ」
ヤマトの艦首から六発の魚雷が発射され、宇宙に華を咲かせる。
その頃、イスカンダル上空では
「全機、敵を撃破せよ」
「了解」
コスモタイガー隊が到着し、採掘艦隊に対艦ミサイルを撃ち始めた。
「イーヤッホー、一隻撃沈」
「坂本、ふざけるな!」
「わかってますって」
採掘艦隊は一つ、また一つと数を減らしていく。
「おい、こっちも負けてられないぞ。全艦攻撃を続行」
ガミラスも隊列を立て直し、反撃を与えていく。一方、敵艦はみるみるうちに数を減らしていく。
「デーダー司令、味方艦、被害拡大。百三十五隻まで減りました」
「こしゃくな、全艦何としても叩きのめせ!」
「デーダー司令」
「どうした!」
「採掘艦隊が攻撃を受け、ほぼ壊滅しました」
「何だと! くっ、全艦イスカンダルに降下し、あのいまいましい都市ごと吹き飛ばしてしまえ!」
「はっ」
第二征服艦隊は降下を始めた。
「敵艦隊降下を始めました。敵の目標はマザータウンです」
「全艦何としても食い止めるんだ!」
地球艦隊・ガミラス艦隊も降下を始めた。その間にも各艦から放たれるビームが敵艦を貫き爆発させていく。しかしガミラス艦隊の被害は甚大で、残り二十隻まで減っていた」
「第一・第二主砲てぇー」
二つの主砲から放たれる六門の筋が敵艦を貫通する。
「敵艦残り、三十隻です」
「艦首魚雷てぇー」
六つの魚雷がすべて命中し敵艦が爆発する。また、爆発までいかなくても煙を上げ、水面に落下していく。
「火力を前方の旗艦に集中!」
「撃ち~方始め‼」
九門の青い筋が旗艦に向けて向かっていく。しかし、ギリギリの所で避けられる。
「敵艦残り一隻です」
ドレッドノート級やガミラス艦隊の頑張りにより残りは敵旗艦一隻となった。
「主砲てぇー」
「たいらげろ!」
ヤマトから放たれた九門の青い筋とノイ・ランベアから放たれた六門の赤い筋が交わりながら飛んでいく。
「デーダー司令避けきれません!」
「馬鹿な、この私がやられるはずが……うわ────」
「敵艦全て撃破しました」
「勝った!」
「よっしゃー」
艦橋で各々が声をあげて喜ぶ。
「よし、航空隊全機帰還する」
「山本、よくやってくれた」
「ありがとうございます。古代さん」
「ノイ・ランベアより通信です」
「よお、古代久しぶりだな!」
「バーガー、元気だったか?!
「ああ、さっきは危なかったけどな。よく来てくれた。助かったぜ」
「こちらこそ間に合ってよかった。イスカンダルも被害はないみたいだし」
「イスカンダルは絶対に守らなければならない存在だからな。被害を出させないのは当たり前だ。ところで古代、戦いが終わったら今度近いうちに酒でも飲もうぜ」
「わかった。考えとくよ」
「古代さん、スターシャさんからです」
「ヤマトのみなさん、そしてガミラスのみなさん。イスカンダルを守って頂きありがとうございました。お陰で助かりました」
「私たちには、イスカンダルに恩があるのでこのくらい当然の事です」
「でも助けていただいたことに変わりはありません。本当にありがとうございました」
「では、私たちは地球に帰還します」
「そうですか。お気をつけて」
「はい。全艦発進準備」
「古代くん、待って」
「どうした雪?」
「レーダーに感。超大型の物体が接近してきます。パネルに出します」
パネルに映し出されたのは全長八百メートルを超える壺のような逆円錐形のような真っ黒な物体だった。物体の中央辺りには丸く膨らんだ物が八個確認できる。
「何だこれは、とりあえず全艦第一戦闘配置で待機」
「私は、暗黒星団帝国第二征服艦隊司令メルダースである。先ほどの戦い、見事であった。しかしこの自動惑星ゴルバには勝てまい。降伏するがいい。さもなければ、お前たちは宇宙の塵となるだろう。一分だけ時間をやろう。じっくり考えるがいい」
「私たちは降伏などしない。戦い抜く」
「そうか。貴様らたちの意見はよくわかった。存分に相手をしてやろう」
これを含めてあと三話です