戦姫絶唱シンフォギア~魂を纏う者~   作:難波01

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今後について

本部行きのヘリに乗る直後に和真は振り返る。

 

其処に止めていた乗用車数台は見事に廃車確定だし、駐車場は間違いなく使い物にならないくらい荒廃していた。が、墓地は無事だった。

 

奇跡としか言いようがないが、マリア達の大切な人が眠る場所は守れたようで何よりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしても、バカ以外にも身体張って他人助けるお人よしが居るとはなぁ。武藤?」

 

「あ、酷いよ!クリスちゃん!」

 

ロックオンを解いて直ぐにマリアと翼がヘリ備え付けのメディカルキットで応急処置をしてくれていた時、クリスが言うと響が抗議した。

 

「御人好しか、否定はしないけど」

 

「そう言う物ではないぞ、雪音。武藤のおかげでマリアは傷を負わずに済んだのだ」

 

確かにと苦笑すると翼がフォローする。

 

「貴方は墓地や周りに被害が出ないように戦っていた。それは時に貴方を縛る枷になるわ。」

 

お怒りモードのマリアの説教は続いた。

 

それだけ心配をかけた、言葉の端からそれは伝わる。

 

「悪かった、無茶は控える。」

 

和真がそう言うとむぅ、と頬を膨らませるマリア。

 

「マリアもその位にしてやれ、和真も聞いて分からぬ輩ではあるまい」

 

「翼さんや、それだと俺が常に無茶をするって聞こえますぞ?」

 

「む?そうか、武藤は何処か立花と似た雰囲気があるからかもしれんな」

 

「えぇ!そうなんですか!?」

 

助け舟を出した心算だろう翼の言葉に驚く響。

 

うん、女子特有のけたたましさがある。慣れん。

 

「平気で攻撃に飛び込んで庇う所とかな!」

 

笑うクリス。

 

「でも、助けてくれてありがとう。」

 

一転して優しい声音で言ったマリアに苦笑する和真だった。

 

ヘリは間もなく本部に到着した。

 

 

 

着陸したヘリに近づく姿があった。

 

「和真さん!」

 

「マリア!」

 

切歌と調だ。二人は着陸により吹き荒れる風の中、駆け寄った。

 

「大丈夫だった!?」

 

「私は大丈夫。」

 

「うわっ!和真さん、酷い怪我してるデス!!」

 

「和真君!」

 

さらに弦十郎も駆け寄ってくる。

 

「大分無茶をしたようだな?」

 

「無茶の咎は後ほど。見た目ほど酷くありません、軽症です。確証も得ました」

 

真剣な表情へ切り替わった和真は、弦十郎に言う。

 

「そうか、先ずは状況の整理を始めるぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

司令室に集まった面々。

 

因みにだがエルフナインからもこっ酷く怒られた。

 

見た目ほど酷いわけじゃなく、左腕は包帯男状態ではあるが至って問題はない。

 

割れたガラスの上を素足で走ったくらいの傷だ。

 

問題ある?大丈夫だ、本人的には問題はない。

 

「さて、和真君。確信を得たとは?」

 

弦十郎が和真に問うた。

 

「敵はレプリロイドだと言う事、後は四天王たちを裏で使役する奴が居る事です」

 

カズマが答え、その場に居た全員が唸った。

 

「そうか・・・。最悪の想像とは形に成るものだな」

 

答えを出した和真に弦十郎は深く頷く。

 

自分が予測した通りとは言え、その中でも最悪の想定。

 

これはこちらからすると良いものではない。

 

「あの、何処で判断したんですか?」

 

響が首をかしげて尋ねる。

 

「鍔競り合った時、僅かな駆動音が聞こえた」

 

と和真は答えてみせる。

 

「だが、何故敵は撤退した?アルカノイズを出せば、我等は分散せざる終えなかった位は分かっているはず」

 

翼が疑問を吐く。

 

「後は幾度もアルカノイズで陽動しておきながら、シンフォギアの性能を知らないように思える口ぶりをしていたわ」

 

マリアが感じたことを言う。

 

実際、その通りなのだ。奏者四人とロックマン一人、アルカノイズで奏者を二人でも削れれば、ファントムには勝機があった。

 

何より、ファントムの勝利条件はS.O.N.G.のロックマン・・・自分の殺害のようだった。

 

「アドバンテージは、シンフォギア。四天王に限らず、レプリと戦闘するときは一対多を心がけた方が良いでしょう」

 

「ふぇ、なんでデスか?」

 

切歌が和真に疑問を投げた。

 

「バカ二号!相手はロボットって言ってんだ。今まで私らが相手にしてきた誰とも違うんだぞ?」

 

クリスが言い、切歌は頷く。

 

シンフォギア奏者は、今までの事件記録を見るに「人外」との戦闘は初めてではない。それ故に、感覚が麻痺しているのかもしれない。

 

「まぁ、ファントムのお蔭で敵の狙いの一部に俺の殺害が入っていること・シンフォギアの性能が把握されていない事を確認できたのは収穫として・・・」

 

「うむ、四天王とやら以外にアルカノイズを使っていた奴が居ると言う事か?」

 

和真が呟きながら、できればあいつ等だけで終わって欲しいと語外に匂わせていると弦十郎が引き継く様に言った。

 

「その通りです。ファントムにはライブメタルが装備されているようには見えませんでした。と言うかモデルの本人な訳で・・・って所から推測するに恐らく、各モデルを強化パーツとして装備した個体が居ると見るのが打倒でしょう。」

 

「そうなると、当面は武藤さんを一人で行動させるわけには参りませんね」

 

「だな。今後の方針は見えてきたぞ。」

 

和真が持論を一通り展開し終えると緒川が提案し、弦十郎は同意してにやりと笑う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何だ?逃げ帰ってきたのかよ、ファントム」

 

場所は変わり、何処か神殿を思わせる風貌の室内で、歩いているファントムに声が掛った。

 

赤みの強いオレンジ色の装甲と勝気な男性の声音、背負ったマルチブルランチャーが目を引く闘将・ファーブニルである。

 

「弁解のしようもない。その通りだ」

 

「らしくねぇことするからだぜ、お前は闇討ちが本業だろうよ」

 

「見ておきたかったのだ、かつての主が選んだ男を。」

 

「あら、貴方も?」

 

そんな二人に歩み寄る四天王の紅一点、妖将・レヴィアタン。

 

ヘルメットに装備されたウォータージェットは、遠めに人で言うツインテールに見える。彼女の主武装はハルバートだ。

 

「気になるのよ、アイツが認めた男でしょう?私と(あい)し合えるかもしれないじゃない!?」

 

「ああ、いけねぇ。レヴィアタンの病気が始まった」

 

とろんっとした表情になったレヴィアタンを呆れならみるファーブニルとファントム。

 

「お前たち、今後の方針が決まったぞ!」

 

そこにハルピュイアが現れ、何かを告げていた。




因みに、本作の四天王は、レヴィアタンはヤンデレ傾向、ファーブニルは頭の回る戦闘馬鹿、ファントムは仕事人的な立ち居地。

ハルピュイア?

アイツは復元主とのパイプ役、苦労人ポジです。
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