戦姫絶唱シンフォギア~魂を纏う者~   作:難波01

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奏と奏者とデート発言

女神・スミア、いや駄女神・スミアは一発殴るべきだと和真は思っていた。

 

「和真、ライブメタルを見せておくれよ」

 

ファーブニルとの決闘の後、流石にマリア達が結果を見届けたこともあってか弦十郎から検査入院しろと言う指示が飛んできた。

 

先の病院にその日のうちに投獄(誤字にあらず)された和真は、事情を知っていて尚且つ退院後は同僚ともであろう目覚めたばかりの奏と同じ部屋にされた。

 

検査の結果、バリバリの健康体らしい奏さん。医師達は「奇跡だ!」と驚いていたが其

処はそれ、和真は奏を完全回復させた犯人が分かっているので何も言わない。

 

奏って個室じゃなかった?と思ったがコレは病院側の配慮らしい。

 

健康体とは言え三年間も寝たっきりだったのだ、病室こそ移動になったが経過観察らしい。

 

んで、防音も完璧。監視カメラなんぞあるわけもない。

 

さらにはスミアから和真とライブメタル達の事情まで聞いて、この有様である。

 

どうでも良いが、奏が近い。

 

「い、いきなりどうした?」

 

「いや、ゼロって和真と一緒に戦っているんだって翼から聞いて、あの女神の話が本当

で驚いてさ。あの時お礼も満足に言えなかったんだ」

 

「・・・・奏さんや、駄女神の奴なんか言ってった?」

 

「ああ、青と赤はエックスとゼロが補佐に入っているって。」

 

それを聞いて和真はモデルXとモデルZをベッド備え付けのテーブルに置く。と同じタイミングで扉が開いた。

 

「和真さん、奏さん!おみま・・・何でくっ付いてるんですかぁ!?」

 

響を始めに奏者が入ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アンタってホントアレよね。』

 

(お、俺のせいじゃない・・・)

 

呆れるモデルLに精一杯の反撃をする和真。

 

「武藤はすぐに復帰できるのか?」

 

「おう、打撲程度だそうだ。一日は様子見で入院だと」

 

翼に答えると奏者一同ホッと胸を撫で下ろす。

 

「その様子じゃ、大分無茶してんだね」

 

それを見て奏は呆れ笑い。

 

「そうなんですよ~!奏さんも元気になって良かったです!」

 

「アタシとしちゃあ複雑なんだけど、ありがとな。響」

 

そう言って笑い会う響と奏、奏も一連のことはスミアから聴いたと言っていた。

 

今のS.O.N.G.に響が必要なことは理解しているとも、それでも助けた相手が今は肩を並べる戦友と言うのは落ち着かないものなんだろう。

 

「私達は初めましてになるわね。マリア・カデンツァヴナ・イヴよ、アガートラームを使っているわ。」

 

「暁切歌、よろしくデス!」

 

「月読調です、よろしく」

 

「雪音クリスだ。イチイバルの奏者をしてる」

 

と初の顔合わせ組も自己紹介が終わったところで、翼が切り出そうとしたときだった。

 

もう一人、来訪者が居た。

 

「おや、和真さん。人気者ですね」

 

「・・・・緒川さん、何時の間にきたんですか?」

 

それは兎も角、とタブレットを取り出した。

 

「兎も角、なんだ」

 

「変わらないねぇ、緒川さんは」

 

呆れてか驚いてか調が言うと笑いながら奏が続く。

 

「今後の方針が決まりましたので伝えに来ました。奏さんは退院後S.O.N.G.へ参加、奏者チームへ合流となります。保管されていたギアはエルフナインさんが修復・改良を行ってくれています。」

 

「イグナイト可能になるということで良いのか?」

 

和真が緒川に尋ねると首を横に振った。

 

イグナイト・モジュール、シンフォギアの現状で言う切り札のようなシステム。

 

絶唱は決戦機能としては一撃で撃破出来る保障がない上に奏者事態も死に直結するダメージを負う可能性のある諸刃の剣、エクスドライブと言う全力モードはいつでも使えるわけではなく確実性にかける。

 

ならばもう一つの決戦機能・暴走を意図的に制御して切り札としたものだ。

 

「ギアの方はエルフナインさんに考えがあるそうです。それと調査部の調べで例のライオンみたいな敵の潜伏場所が大まかにはですが絞り込めています。数日中のうちに作戦が発令されるかと。」

 

それだけ言うと緒川は「ごゆっくり」と言って病室を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

司令室ではデータの解析が進んでいる。

 

「奏ちゃんが目を覚ますとは」

 

「良かったじゃない。はい、冷たい物どうぞ」

 

「冷たい物どうも」

 

藤尭がぼやくと友里がアイスコーヒーを渡しながら言う。

 

「そうなんだけど・・・まぁ、和真君も居るからあんな事にはならないと思うけど」

 

やはり、旧二課からのメンバーにとっては奏が倒れたあの事件を忘れられずにいる者が多い、藤尭もその一人で、奏者ではない、新たな存在に大いに期待している一人でもある。

 

「和真君とて一人では限界がある。彼らが全力を出せるよう、俺達がしっかり支えてや

らないとな」

 

そこに弦十郎も加わった。手に持っているデータディスクに藤尭は思わず呟く。

 

「司令、それは・・・」

 

「察しが良いな、咲也。追加の解析データだ」

 

「ただいま戻りました。」

 

渡されたディスクを見ながら嫌な顔をする藤尭と珈琲ブレイクを楽しむ司令部OTONAチーム。

 

そこに緒川が戻ってきて、弦十郎が「ご苦労」と迎える。

 

「健康体と言うのは本当のようですね、奏さんもすぐに退院できそうですよ」

 

奏の診断結果、医師の説明からざっくりと弦十郎に伝える緒川。

 

「その口ぶりだと、和真君は相変らず人気な様だな」

 

何かを悟る弦十郎。

 

「ええ、奏さんも懐いていました。まるで皆さんのお兄さんみたいな存在になっていますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『逃げるな』

 

「無茶言うな、あんな空間にいてみろ。精神的に持たんわ」

 

売店まで避難した和真にモデルZが言うと即答する。

 

取り合えず、人数分のジュースを買って缶の入ったビニールを受け取って病室に戻る。

 

一日入院とだけあって和真側には殆ど荷物はない。が、宛がわれたベッドは今や女子会状態で和真のスペースはなかった。

 

「ほい、差し入れ」

 

「あら、気を使わなくても良かったのよ?」

 

取り合えずマリアに渡して、和真はパイプ椅子に座ろうと椅子を探す。

 

何と言うことだろう、パイプ椅子も彼女達が使っている。

 

(ま、良いか・・・)

 

内心呟いて窓際を陣取ることにした。

 

「そう言えば、和真さんの話聞いたことなかった!」

 

「む、確かにそうだな。」

 

響の一言に翼が同意する。

 

「アタシらの過去は知ってるって話だよな?しかもパヴァリア光明結社までの戦いも知ってるんだろ?」

 

「は?いや、何でそうなる!?」

 

更にクリスが乗っかって弄りがいのある玩具見つけた表情だ。

 

一言で言おう、悪い顔をしている。

 

「それは不公平だと思う。」

 

「そうデスよ、洗いざらい吐いて楽になるデス」

 

何と言うことか、退路はザババコンビに塞がれてしまった。

 

「アタシはスミアから聞いたから良いけど」

 

「私は知らないわ。今度飲みに行った時にでも聞こうかしら」

 

「待て、マリアはとことん酒に弱いだろう」

 

奏は一人したり顔、マリアは飲みの席でと誘うが翼が止める。

 

さて、どうした物か。退路はない上に味方もいない、こういう話になると女子と言うのは際限なく深彫りしてくるというのは和真の偏見だが、この場合はあながち間違いではない。

 

「和真さん、私とデートしましょう!」

 

逃げ道を探して視線を泳がせていると響が、若干頬を赤く染めて言った。

 

和真はもう考えることを止めて外を見た。

 

 

あ、空が青い。

 

 

この時のモデル達は、

 

『デートってアレでしょう?異性二人で出かける奴!』

 

『振るな、モデルL。俺はよく分からん』

 

『でもさ、一番経験豊富なのモデルZだよ?』

 

『ッ!?』

 

上からモデルL→モデルZ→モデルX→モデルZである。

 




奏さんのガングニールは、破損が激しく使用不能状態で回収・保管されていると言う設定です。

奏さんのギア強化はシンフォギアXDから拝借しようと思います。

さて、どうなる事やら・・・。

ヒロイン決めねば。
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