戦姫絶唱シンフォギア~魂を纏う者~   作:難波01

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撃槍は急に止まれない。

S.O.N.G.に火災対応の依頼が舞い込んだ。と言うよりは予め予想されていた展開に移送中のヘリ内で作戦を再確認する一同。

 

「現場に着き次第、突破力のある響とマリアで逃げ遅れの救助。」

 

「切歌と調、クリスと翼の四人でイレギュラーが居ると思われる火災ビルを包囲警戒。

絶対に逃がさないように固めた後に」

 

「俺がイレギュラーの討伐・・・・あり?一人にしないんじゃないんか?」

 

弦十郎からのプランを確認する翼とマリア、己の役割を呟いて疑問を持った和真。

 

と言うのも、敵の性格を把握している和真はそれを利用した作戦を勝手に立案し、弦十

郎へ提示するわけでもなく、独断で行う事がある。

 

ま、ファーブニル戦は議論の余地がなかったがそこはそれ。

 

可能な限り、ツーマンセルで行動しろと言う厳命が飛んだのだ。

 

現在、フルで動いて七人なのでどうしても一人はソロ活動になってしまう。

 

「大丈夫!」

 

答えたのは響だった。

 

レプリロイドの起す犯罪をイレギュラー事件と仮称すると決定。

 

今回から、敵をイレギュラーで統一することになった。

 

「最速で、最短で、真っ直ぐに和真君のところに向かうから!」

 

どうでも良いが、響が和真を「さん」ではなく、「くん」になった変化を見逃す奏者達では・・・いやS.O.N.G.一同ではない。

 

因みに二人共まだ記録映像があるとは知らないので特に意識はしていないのだが。

 

「ソイツは頼もしい。そっちも頑張れよ」

 

「うん!」

 

答える和真に力強く頷いてみせる響。

 

こそっと五人は集まって顔を寄せ合った。

 

「おい、アレ以来バカ一号と武藤の距離縮んでねぇか?」

 

「確かに・・・歳の差もあって少しは他人行儀だったのにね」

 

「まさか、響先輩は・・・デス?」

 

「どうだろう?でも、兄妹みたいで良いんじゃないかな?」

 

「うむ、意思疎通は大事だからな!」

 

因みに上からクリス→マリア→切歌→調→翼である。

 

「はいはい!内緒話は後だ、行くぞっ」

 

宙に身を躍らせながら、和真は叫ぶ。

 

「ダブル・ロックオン!」

 

 

 

 

 

 

 

 

本部司令室でも響の変化は微笑ましと思っている人物がいる。

 

「奏者一同、活動を開始!」

 

「響ちゃん、マリアさん、和真君、現場に突入しました!」

 

オペレーターの二人、藤尭と友里に腕を組んで奏とモニターを見ている弦十郎もその一人だ。

 

「弦十郞の旦那。アタシは妹が出来たみたいで少し嬉しいんだけど」

 

「そうか、実った暁には祝ってやらないとな」

 

天井をぶち抜き、さらには壁をぶち抜いてどんどん人を助け出す響の動きは過去一良い物でマリアよりもペースが速い。

 

「生存者の反応、今ので最後です!」

 

藤尭がインカムに報告。

 

「和真君、イレギュラーとエンゲージ!」

 

友里が叫んで弦十郎が真剣な表情へ切り替わる。

 

「さぁ、ここからが正念場だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「このワシを倒そうというか、小僧!」

 

階段を駆け下り、一階ロビーに出たところで床が崩落。難を逃れた和真は、件のイレギュラー・・・フォルスロイド・フィストレオに出くわした。

 

「また火事を起されたら面倒でね。手早く終わらせようか!」

 

「甘いわっ!」

 

ダッシュで間合いを詰める和真に対して飛び上がり、一階の天井へ拳を突き立てるフィストレオ。

 

「なんのっ!?」

 

ZXバスターを向ける和真に、今度は急降下からのキックが繰り出された。避けるわけでもなく腕を交差させて防ぐ。

 

「ちっ、やっぱ知っていると実物は違うな!」

 

「良くぞ防いだ、良い好敵手が居ると見える!」

 

「いや、居るだけで法に触れる(マッスル)と組み手してるだけだ」

 

「・・・・は?筋肉(マッスル)だと!?」

 

フィストレオが和真の反応を褒めると和真はげんなりしたように言う。

 

その反応に呆気に取られ、驚くフィストレオ。

 

フィストレオは自らを修羅と名のるだけあって接近戦、特に肉弾戦を好む好戦的なフォルスロイド。強化に使われているライブメタルも想像は難しくない。

 

『和真君、人命救助は終了した。今、二人がそちらに向かっている!』

 

弦十郎からの通信に「了解」とだけ返し、互いに睨みあう。

 

ZXセイバーに切り替えて互いに出方を伺っている。が、その硬直状態直ぐに崩れた。

 

「この戦い、決着と行こうぞ!」

 

フィストレオが炎を纏い、飛び上がる。和真はセイバーからバスターへZXコンポジットを変形、ノーマルショットを牽制に連射しながら走り出した。

 

壁を蹴って推力を得ようとしたフィストレオだったが、

 

「とぉうぉぉりゃぁぁぉ!!」「何奴ぅああぁ!!?」

 

天井をぶち抜いて現れた響のドリルのように高速で回転するガントレットに腰辺りから真っ二つになった。

 

『敵ながら不憫な奴だ』

 

これにはモデルZも呟かずには居られなかった。

 

 

 

 

 

『へへ、開放してくれてありがとよ。激突嬢ちゃん』

 

「げ、激突!?」

 

すれ違い様にフィストレオ・上半身を一閃の元に破壊した和真。残骸からモデルFを拾った響に届いた声は、先日聞いた物に酷く似ていてそれで居て明るい物だった。

 

自分のことを“激突嬢ちゃん”と呼ばれたことに驚きながらもライブメタル・モデルFを和真に手渡す響。

 

「はい!」

 

「な、何かありがとな」

 

「うん、今度は間に合ってよかったよ!」

 

安心した、そう顔に書いてある響。

 

「一歩遅かったみたいね」

 

そこへマリアが現れた。

 

「何をしたらこんなグチャグチャになるのかしら?」

 

「轢き逃げだ」「そんなぁ!和真君酷いよぉ!」

 

『間違いじゃないね』

 

『そうね』

 

フィストレオ“だった”物を一瞥して、呆れたようにマリアが尋ねると和真は即答し、響がじゃれ付く。各モデルも和真に同意する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本部に帰還するや、司令室で奏の本格参戦が知らされた。

 

まぁ、それは良いんですけど・・・・。

 

「何でデートの映像(ビデオ)があるんですかっ!?」

 

羞恥で顔を真っ赤にして今にも逃げ出しそうな響。残念ながら扉の前には視線をそらす奏者学生組がいる。

 

「・・・・奏さん?」

 

「あ、アタシは録画なんて聞いてないぞ!?」

 

恐らくは弦十郎たちにばらしたであろう、疑わしき人物にぐりんっ!と視線を投げる和真。

 

首の動きの効果音が可笑しい?気にするな。

 

「・・・翼か?マリアか!?」

 

「何故私か!?」「そうよ、私達は仕事をしていたの!追尾は・・・あ!」

 

「ほほう?」

 

奏者OTONA組に睨みを聞かせるとマリアがボロを出した。

 

「と言うことは・・・?」

 

ゆっくりと逃げようとしているクリス達を見てやる。

 

ビクッ!と肩を震わせる三人。成る程、共犯か・・・。

 

「よし、仲間の技量を知るのも大事だな。今から模擬戦しよう、皆で」

 

「だぁー!上等だっ!吼え面掻くなよ!!」

 

真顔で告げるとクリスが自棄になって叫んだ。

 

潔いのはいい事だ。

 

「ねぇ切ちゃん。和真さんの後ろに般若が見える」

 

調が肩を抱き合う切歌に言うとこくこくと頷く切歌だった。

 

 

 

尚、モデルFXのデータと対ロックマン・対シンフォギアのデータがこれでもかと取れた

のは言うまでもなく、最終的に弦十郎と緒川も参戦。

 

翼曰く「叔父様と緒川さんがアイアンクローされてダウンした」らしいのだから和真は本気で起こっていたのが伺える。




和真「朔也く~ん」

藤尭「デバガメしたのは謝るから!」

和真「自覚があるなら・・・・分かるな?」

藤尭「分からないっ!」(逃走)

和真「逃げられると思うてかインテリィィ!!」(追跡)



S.O.N.G.オペレーター、一名募集。


藤尭「死んでないからね!?」
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