戦姫絶唱シンフォギア~魂を纏う者~   作:難波01

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誰だって実験材料にはされたくないよね~(シミジミ)


少女とペンギンは仲良しである

IFとは、あの時こうして居ればとか、ああしていればこうなったんじゃね?と言う可能性の話を指す時に良く用いられる用語である。

 

かつてマリア達元レセプターチルドレンが遭遇した“ギャラルホルン”案件でF.I.Sがルナアタック事件後に世界に幅を利かせた世界線の話があった。

 

それは死に別れたマリアの妹、セレナが生きていてマリアが死んだというIFの世界線。

 

そんな世界線である遺跡から一体のペンギン型ロボットが発掘されたことが今回の切欠だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ~・・・ペンギンさん・・・」

 

マリアが食堂で南極動物図鑑を眺めながらあるページでうっとりと掲載された写真を眺めている。

 

それはペンギンの写真がある。

 

「あ~!もう、可愛いなぁドイツもこいつも!!」

 

最終的には頬ずりまではじめてしまう始末、恥ずかしくないのだろうか。

 

「マリアは可愛い物が好きなんだな」

 

和真が声をかけるとドキッ!と擬音が浮かぶほど分かりやすい反応をするマリア。

 

「そ、そうよ。悪いかしら?」

 

「悪いとは言ってないだろ。ま、意外ではあるけどな」

 

(何かしら?この見られてはいけない感・・・・物凄く恥ずかしい!)

 

カラカラと笑いながら用事を済ませる和真を赤面しながら睨みつけるマリアだった。

 

 

 

 

 

 

 

待機組の傷も癒えて、フルメンバーで動けるようになった実働チーム。

 

一部では部隊と言っても良いんじゃね?と言う声が上がっているが部隊と言うほどの人数でもないのであくまでチームに収まっているとか。

 

現在、実働チームで誰が一番強い?と言う話題から白熱して模擬戦に発展していたりする。

 

シュミレーターで再現された東京首都を舞台にクリスが持ち前の火力を発揮して翼を屠り、弾幕を突破した奏にクリスが吹き飛ばされ、切歌が翼といい勝負を見せて、調が響に吹っ飛ばされる。

 

奏者達の総当りが済んだ所で観戦に回るわけだ。

 

「アッシュと和真か・・・どっちが勝つと思う?」

 

クリスが疑問を口にした。

 

奏者対ロックマンと言う構図は今までも和真と模擬戦をすると成り立っていたが、ロックマン対ロックマンと言う戦いは見たことがない。

 

四天王との戦いを見たことはあるが、別物だろう。

 

「うむ、手数のアッシュに対して武藤は錬度といったところか」

 

「でもロックマンとしてはアッシュさんの方が先輩らしいですし」

 

以前のデータ収集を見ていた翼は個人的に評価し、アッシュ的には先輩風を吹かせたいのでそう言っていたのを聞いた調が翼に尋ねる。

 

「アタシラ的にロックマンって言ったら最初に浮かぶのは和真だしな」

 

奏が汗を拭いながら言った。

 

 

 

 

「「ロックオン!」」

 

二人が動いた。

 

アッシュがモデルAを、和真がモデルXを纏ってロックマンとなった。

 

互いにレーザーショットとXバスターを向け合って牽制を放ちあう。

 

「成る程、随分修羅場を潜ったみたいじゃない!?」

 

「そらぁ四天王と散々戯れたからな!」

 

互いに壁を蹴り上がり、牽制合戦を終えると姿が変わる。

 

和真はモデルZXへ、基本スタイルに戻ってZXセイバーを抜き放ち、宙へ身を躍らせた。対するアッシュは、

 

「トランス・オン!」

 

ダブルロックオンとは異なる変身能力で以前戦闘したフォルスロイド・・・コンドロック・ザ・バルチャロイドに変身した。

 

「鼓膜破れても知らないからっ!アタシの歌を聴けぇ!!」

 

ギターハンマーから轟音を奏でるアッシュ。今までにない攻撃方法に面食らった和真はモロに音波攻撃を受けてしまった。

 

「う、るせぇっ!!?」

 

思わずメットの上から耳を手で塞ぎ、いくらか緩和を試みるも意味はないと直ぐに気がつくと頭に響く轟音に耐えながら、何とかバランスを取りZXセイバーを振り下ろす。

 

「ホラホラ、彼女にいいとこ見せないな!」

 

「ガッ!?」

 

コンドロックの移動機能はホバーらしく、無駄のない動きで避けられてしまった。それどころか背後に回りこみ、ギターハンマーで吹っ飛ばされてビル内部に消える和真。

 

「出てきなさいよ、この程度でくたばるわけ無いでしょ!?」

 

トランス・オンを解除したアッシュが声を張り上げると出てきたのは氷龍(フリージングドラゴン)だった。

 

とっさにレーザーショットを連射して、氷龍(フリージングドラゴン)を砕くアッシュ。

 

 

 

奇抜な攻撃方法にぽかんとする奏者一同。

 

「あれは予想外ね、歌を武器にするとは」

 

「歌と言うよりアレは騒音デスよ」

 

マリアが呟くと切歌が異を唱えた。

 

「アッシュさん、今度はモデルLXにソックリな姿に!」

 

戦場でのアッシュの変身に驚く調。

 

 

 

互いのハルバートがぶつかり合う。

 

アッシュが上から振り下ろしたハルバートを和真が角度をつけていなすとハルバートを軸に全身を使った回し蹴りを放つ。

 

「うぇ!?」

 

アッシュはバランスが崩れたことを利用して体を低く保ち、妙な声を上げながら蹴りを回避する。

 

「まだまだ、こんなもんじゃないぞ!」

 

「嘘、武器をそんな風に!?」

 

今度は和真が攻めに転じる、突きを繰り出すと思わせて地面に突き立ててアッシュの脚を氷で拘束。棒高跳びの要領でアッシュの頭上をとってそのままハルバートを叩き付けるように背後へ着地。

 

頭に直撃を受けたアッシュがダウンする。

 

多くの変身形態を持つアッシュにはない、各モデルの特徴を突き詰めた戦い方の和真。

 

「武器は使いこなして何ぼだと思うぞ、()()?」

 

「うわぁ・・・アンタ、呷るの上手いとか言われない!?」

 

「かもな!」

 

今度は和真がモデルHX、アッシュがモデルZXに変身して目まぐるしく動きながら戦いを繰り広げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっているな!」

 

「あ。師匠。お疲れ様です!」

 

朗報を仕入れた弦十郎が様子を見に来れば、何時ものように響が居の一番に気がついて挨拶をする。

 

強化ガラス一枚隔てた先ではクナイとナックルバスターから放たれるエネルギー弾がし

のぎを削る光景だった。

 

因みに和真がモデルFXでアッシュがモデルPである。

 

「凄まじいな、二人は」

 

弦十朗も唖然とする。

 

アッシュは六つのロックマンの姿に加えてフォルスロイドとしての姿も複数所持、それだけ戦術の幅は広く、歴戦の猛者とも言える奏者達を寄せ付けなかった。

 

和真はそれぞれ優位な属性を持つモデルで対応し、優勢を取る堅実な戦い方。

 

四天王やアッシュ・・・ロックマンシリーズを知っているからこそ、ちょっと矛を交えただけで対応出来るようになる。

 

詳しい分析はさて置き、決着がついたようで道路の中央でアッシュがレーザーショットを手放した。

 

「和真が一枚上手のようね」

 

マリアが呟いてシュミレーターを切った。

 

 

 

 

 

 

 

「悔しいっ!後ちょっとだったのにっ」

 

「伊達にS.O.N.G.のロックマンなんて呼ばれてないんでね。にしてもギリギリだった」

 

「二人共、お疲れ様。」

 

「アッシュは凄いね!色んなスタイルで戦えるんだ!」

 

悔しがるアッシュに、意地になっていた和真が言う。

 

そんな二人に、特にアッシュの戦い方に目をキラキラさせた響が少し興奮気味に声をかけるとマリアが言う。

 

「ほぇ~お義兄さんってとても強かったんですね?」

 

そんな奏者達の中に見慣れない子が居た。

 

「セレナ!?」

 

「いらっしゃい、セレナ。何時の間にこっちに?」

 

驚くマリアと向かえる調。

 

「ついさっきです。あの人が切歌と調の言っていたマリア姉さんの恋人・・・凄い人ですね。」

 

セレナ、マリアの妹が平行世界から来訪していたらしい。てか来たなら自然に溶け込ま

ないで声を掛ければいい物だ。

 

「セレナ。それは誰から聞いたのかしら?」

 

そんな妹の肩に手を置いて目線を合わせるマリア。

 

平行世界、マリアが死んだ世界線の彼女は諸事情で冷凍睡眠(コールドスリープ)していた経緯があり、身長は調より少し低いか同じくらいなので、当然、マリアの方が身長は高いのだ。

 

「え?切歌が言っていたのだけど、違ったの?」

 

「あ~・・・セレナ。そのことなんデスが」

 

「和君は私の彼氏だよ!」

 

さも当然のように言って小首を傾げるセレナに歯切れの悪い切歌が弁明しようとした時、和真の右腕を響が抱き寄せた。

 

因みに告白以降、響は和真のことを和君と呼んでいる。

 

「え?え、ええ!?」

 

流石に感づいたのかセレナが素っ頓狂な声を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

「つまり、切歌と調はアンタが告白するちょっと前にギャラルホルンで向こうに渡って

そう話していたって訳か。確かにアンタ等二人はマリアとくっつけたがってたもんな」

 

話を聞いた奏がバツの悪そうな表情で視線を泳がせる切歌とセレナに謝っていた調の話を纏めた。

 

「セレナ、私と和真はあくまで親しい友人。それ以上でもそれ以下でもないわ」

 

「そうですか・・・ちょっと残念。マムも喜んでいたから」

 

「ところでセレナ君、キミがこちらに来たという事は何かあったのか?」

 

マリアがはっきり告げるとしゅんと落ち込むセレナ、コレには少し気まずくなった和真だったが弦十郎が用件を尋ねる。

 

「あ、そうでした。武藤和真さんってレプリロイドについて詳しいんですよね?」

 

「レプリロイド・・・だと!?」

 

セレナの口から出た単語に驚く一同、代表して毎回のように弦十郎が仰々しく言ってみる。

 

「あ~・・・弦十郎さん?こうなるとライブメタルがギャラルホルンに反応するかどうか、調べる良い機会ってことで」

 

「そうね。マムにぬか喜びさせておくのも忍びないわ」

 

「そうですね!行きましょう、和君。マリアさん!」

 

なぜか、マリアと響があまり乗り気でない和真よりも張り切っていたのは余談である。

 

「あ、ああ。セレナ君についていって問題を解決してきてくれ、その間に少しでも吉報を仕入れておく」

 

弦十郎も面食らった様子で言う。

 

 

 

 

いつもならセレナ生存世界線に渡るのは大体、マリア達元F.I.Sメンバーだった。

 

今回は例外として、マリアと響、和真の三人が行くことになって問題と言うか誤解を解きに行くといったほうが正しい。

 

後は、何でセレナがレプリロイドを知るのかと言う調査である。

 

「コレがギャラルホルンのゲートね・・・・」

 

シンフォギアを纏う三人の後ろでモデルZXへダブルロックオンを果した和真が呟く。

 

「推測どおりなら問題なく通れるはずよ」

 

「私達は先に行きますね」

 

そう言ってセレナとマリアはゲートを潜った。

 

「それじゃ、行こう?」

 

「ん?ああ・・・気乗りしないけどな・・・」

 

響が和真の手を引いてゲートに向かう時、和真は何時ものようにぼやいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

F.I.S研究所日本支部に昨日興味深い機械ペンギンが運び込まれ、セレナのシンフォギア・アガートラームと共鳴現象を引き起こしたことから。F.I.Sではこの機械ペンギン・・・自称・寒冷地用レプリロイドの試験運用が決定したのがことの発端である。

 

「クワー!俺で実験とか正気の沙汰じゃない、断固拒否するクワ!」

 

「聞き分けのないことを言う物ではありません。解体されそうなところを拾われた命なのですよ?」

 

「レプリにも人権があるクワ!」

 

「残念ながらこの世界で貴方は備品に過ぎません」

 

必死に成人男性の腰ほどの大きさのペンギンレプリが老婆と口論している。

 

ナスターシャ・セルゲイヴナ・トルスタヤ、F.I.S研究所日本支部の指揮官兼責任者である。

 

ペンギン型レプリロイド、アーシー・ペンギーゴ(後はペンギーゴ)はどうやらセレナに救われ、この研究所に置いてもらっている。

 

流石にS.O.N.G.ほど寛容ではないようで、未知のロボットのデータを取りたい或いは取れと本部から指示を受けているのだろう。

 

「セレナが帰還次第、シンフォギア及び聖遺物との共鳴実験を「嫌クワー!」ま、待ちなさい!ペンギーゴ!」

 

車椅子のナスターシャからすれば、おなかをソリ代わりにして高速移動するペンギーゴに追いつけるわけもない。が、

 

「ほげっ!?」

 

開いた扉の先でペンギーゴは誰かにぶつかった。

 

 

 

 

 

 

「エックス!お前・・・アレ?エックスの反応とゼロの反応が一緒くたに出てるクワ?!」

 

「駄目ですよ、ペンさん。またマムを困らせてましたね?」

 

下敷きになっている青年から出る知っている反応に驚くペンギーゴ、そんなペンギーゴを嗜めるセレナ。

 

「久しぶりね、マム!」

 

「どうも~お久しぶりです!ナスターシャ教授」

 

「イツツ・・・初めまして。このペンギン破棄していいですかね?良いよね!?」

 

「駄目ですよ!」

 

ナスターシャへ挨拶する響とマリア、僅か後ろで和真がペンギーゴを押し退けながらそう言うとセレナが庇うように抱き寄せた。

 

そこで「あ、コイツあの二人とも違うクワ」とペンギーゴも落ち着きを取り戻す。

 

「初めまして、貴方が切歌たちの話に良く出てくる武藤和真ですね?」

 

「え、ええ。こうして生でお会いするのは初めてになりますが・・・」

 

「分かっています。マリア達だけでなく貴方まで来たのはペンギーゴの件ですね?」

 

「・・・話が早くて助かります。俺もあくまで知っているに留まる程度ですが、情報は共有しましょう。」

 

「後は、貴方達の話も聞かせてもらえると嬉しいわ。マリア」

 

フッとナスターシャの厳しい表情が和らいで微笑んで見せた。

 

それは例えるなら旅立つ娘に向けるような視線だ。

 

嬉しさやら寂しさやらを孕んだ暖かい視線。

 

「マム、そのことについてなのだけれど」

 

マリアが説明を始めた。

 

 

 

 

 

 

「成る程、あの二人の勘違いという訳ですか」

 

「変に喜ばせてしまったようでごめんなさい、マム。」

 

マリアが一頻り説明を終えるとナスターシャ教授は溜息を一つ吐いて納得した。

 

「おい、お前!何でエックスとゼロの反応が出ているクワ!?」

 

「チョイ黙れ突っ込み担当似非ペンギン。てかエックスに破壊されたよな?それもイレギュラー戦争初期ごろに・・・そんな奴が何で割と生物チックなボディで発掘されてんの?ま、誰の仕業かは何と無く察しがつくけど」

 

「和君もペンギンさんのこといえないよ?」

 

脇でがたがた騒ぐ和真とペンギーゴを響が嗜める。

 

セレナに抱かれるペンギーゴはどう見ても普通のペンギン、和真の知るXシリーズのペンギーゴのような戦闘用アーマーではなく、水族館に出したらきっとアイドルになる事受け売り、そんな感じである。

 

「武藤和真さん」

 

「はい!?」

 

ナスターシャの有無を言わせない迫力に和真は声が裏返り、ペンギーゴも何故か一瞬身を強張らせる。

 

「貴方の知るレプリロイドの知識の共有をお願いします。このままでは彼を分解しかねないのです」

 

「嫌クワ~!」

 

ナスターシャの一言に悲鳴を上げるペンギーゴ。

 

「それについては勿論、後ペンギーゴで実験とかしないでやってもらえると」

 

「分かっています。」

 

取り付く島がねぇ。

 

和真はそう思った。

 

 

 

 

 

 

 

和真がナスターシャにレプリロイドとは何ぞや?と知っていることを説明している間、マリアと響、セレナは共同スペースにいた。

 

セレナの隣にはペンギーゴがちょこんと座っている。

 

「それにしても、ファントムやハルヒュイアとは違うのね」

 

「誰クワ?」

 

まじまじと見るマリアが呟くと首を傾げるペンギーゴ。

 

「エックスさんの息子らしいよ?」

 

「あの腰抜けの息子!?」

 

響が言うと大層驚くペンギーゴ。

 

ペンギーゴは最初のシグマの反乱、ライブメタルが製造されるより遥か昔のイレギュラーハンターで、伝説の英雄としての頭角を現す前のエックスを知っている。なので自分が大破してからこの世界で再起動するまでの空白の時間がどれほどか知らない。

 

「ペンさん、ご飯ですよ~」

 

セレナが徐にいわし(丸々一匹)を飼育員のようにペンギーゴの眼前に持っていくとパクッと丸呑みにして見せる。

 

「セレナ、出切れば水揚げほやほやが良いクワ」

 

「鮮度については我慢してください。マムのお蔭でお魚食べられるんですよ?」

 

「食べちゃった!?」

 

「ちょっと、そんな事して壊れないの!?」

 

これには響とマリアも驚いた。

 

しかもだ、ペンギーゴは鮮度がどうのとケチをつけているようでセレナの反応を見るに毎回のようである。

 

「何を言う!この世界にはエネルゲン水晶がないクワ。となれば趣向の域を出なかった食事機能を用いてエネルギーを補給するしかない。お前等だって食事抜きは辛いに違いないクワ!」

 

「確かに辛いよね!」

 

唖然とするマリアにとは対照的に、特に深く考えない響はペンギーゴに同意した。

 

 

 

 

 

 

和真とてレプリロイドが人間に近いロボットと言うくらいしか、言うなれば触り程度しか知らず、構造がどうのと言うは専門外だ。

 

ナスターシャが期待するような回答は得られなかった。が、マリアが好意を寄せたという切歌たちの言葉もあながち嘘ではないのだろうと思わせる収穫もあった。

 

「そちらもレプリロイドに関してあまり詳しくデータが得られているという訳ではないようですね」

 

「その通りです。あの、差し出がましいようですがペンギーゴをもっと大切にしてやってください」

 

「何故です?あれは先史文明の遺跡から発掘された機械です。生物ではありません」

 

「確かに機械“です”が、人間の付き合い方一つであり方は変わると思いませんか?」

 

ナスターシャが目を見開いた。

 

雑に扱った結果を知っているから、と和真の目が語る。

 

「彼らには意思がある。従来の機械と同じ様に扱うのは失礼だと俺は感じます」

 

「・・・・そう、ですね。それはそうとお腹は大丈夫ですか?」

 

「理解が得られようで何よりで・・・・今度から飛び出すの抑制してもらえます?」

 

和真の腹からは血が滲んでいたそうな。

 

 

 

 

話が終わり、特に異変という訳でもないので和真と響とマリアの三人は元の世界線に戻る為にギャラルホルンのゲートを潜る。

 

ライブメタルのスキャンもF.I.Sで行ったが結果は変わらず鉄片だった。これはシアールでも仲間に引き込めれれば変わるかもだが。

 

と言うかペンギーゴは先史文明の遺跡から発掘されたとナスターシャは言っていた。

和真の仮説が正しければ、現在を稼動するアルカディアのレプリ&フォルスロイドとは別に遥か過去から眠るレプリロイドが居るのかもしれない。

 

「ペンさんみたいにこの世界にも居るのかな?」

 

「どうかしらね・・・と言うか私にはセレナ見たく手なずける自信はないわ」

 

「え?ペンギーゴの奴、セレナちゃんに懐いていたの?」

 

「うん。何ていうのかな?動物園の飼育員さんみたいな関係だったよ?」

 

わくわくと肩で語る響が言うとマリアは呟いた。

 

ふっと思い返すと妙にリアルな生物チックなボディのペンギーゴを抱き抱えるセレナは大きめのぬいぐるみを抱える歳相応の女お子に見えたなぁっと思いながら弦十郎へ報告に向かう。

 

余談ではあるが、後日に切歌と調がギャラルホルン・ゲートを潜ってペンギーゴを見に行ったのは別の話。

 




・本作ペンギーゴ

原作のように戦闘用アーマーではなく、言及している通り生物チック(ケープペンギンまんま)の外見となっており、戦闘用というよりはるか未来のペットロボットのような感覚でセレナと仲良しです。

何故か聖遺物と共鳴したと言うデータがあるため、F.I.Sの本部から一目置かれている。




・セレナが和真を義兄呼び

これは切歌と調が先走って「きっとマリアと付き合う」などと言っていた影響。
誰もつっこんでいないがそういうこと。
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