(仮)大学生選抜 対 ??? ガールズ&パンツァー 作:紅の1233
対マンタック大学
砂漠での戦闘を得意し、地の理を生かしたアウトレンジ戦法を得意とする大学だった。
だが、その大学の戦車は全車両撃破された。
得意とする砂漠地帯の競技場でだ。
各所で煙をあげる砂漠迷彩のM4シャーマンとクロムウェル巡航戦車。
それに混じって、ズルフィカール大学から掻っ払ってきたIS-3やⅣ号中戦車、Ⅲ号突撃砲も同様に白旗をあげた状態でいる。
そして、砂漠地帯に波のように形成された稜線の先から戦車が現れる。
一両や二両どころではない、十両以上の戦車がわらわらと群れをなして砂の丘を越えてくる。
九七式中戦車チハ新砲塔によく似た戦車。
車体全体を溶接や平面ボルトで接合し、チハよりも近代的な形。
いや、外観だけ似ているだけで装甲やエンジンも全く別物の戦車。
一式中戦車チヘだ。
対 第三十八度線農業大学
雨が降る中、第三十八度線農業大学主力のT-34/85が白旗をあげた状態で止まっている。
更に自走砲のISU-152とSU-85もだ。
その中をT-55が疾走していく。
T-55はロシアの戦後第一世代主力戦車、MBTに分類される戦車で世界で一番多く生産された戦車でもある。その数は派生型含めて10万輌にもなる。
56口径100ミリライフ砲を装備しAPDS、離脱装弾筒付徹甲弾を使えば2キロ以上の距離があっても平均貫通力が200ミリ以上になる。
それでいて正面装甲は100ミリ以上で、避弾経始も良好なお椀状の砲搭。
機動力も平坦で時速50キロにもなる。
性能だけを見れば戦車道の規定にある戦車全てを圧倒できる。
第三十八度線農業大学は規定違反の戦車を出してでも勝とうとしていた。
だがその戦車は押されていた。
全力で逃げていた。
「何故だ...何故だ!!!」
T-55の車長は雨の中、顔を伝う雨粒を拭うことを忘れて丘の上を蛇行しながら近づいてくる戦車達を見る。
たまにT-55が砲を撃つが一発も当たらない。
その時、車体前で派手な金属音がした。するとT-55がいきなり急ブレーキをかけるが如く、停車する。
「グッ!!」
つんのめった状態でなに事かと車長がT-55の前部を見ると、そこには履帯の破片と転輪が変な方向に曲がってフェンダーからはみ出ていた。
「なっ!」
パッ、と視線を丘の戦車隊へ移すと全車輌がこちらに砲を向けていた。
その先頭の車輌が発砲した。
砲弾が真っ直ぐT-55へ突っ込んでくる。
パシュ
T-55から気の抜けた音と共に白旗が出る。
『第三十八度線農業大学、全車両戦闘不能。“富嶽技術科学大学”の勝利!』
上を飛ぶ審判が乗る陸上哨戒機“東海”から判定が来る。
T-55に止めを指した車輌から一人の大学生が降りてくる。
バチャッ
「うへー、泥まみれだ。こりゃ後で洗車が大変だな。」
少し長めの髪を手拭いで乱暴にまとめ、ポニーテールにしている。
彼女が降りた車輌の周囲に車輌が集まってくる。
全体的に角ばった車体と砲搭。
砲搭から伸びる56口径五式七糎半戦車砲。
量産されていれば戦況が変わっていたかもしれない、と言われていた幻の戦車、四式中戦車チトだ。
そのチトの派生型チト2と呼ばれる戦車が3輌。
彼女は自身が乗っていた車輌を見上げる。
チトと同じ兵装を積み半自動装填装置まで搭載され、チトよりも大きいその車体。
終戦時に一輌、未完成な状態で見つかった中戦車。
五式中戦車チリだ。
彼女は笑った。
「期は熟した!我らが勝利する日は近いぞ!」
『おぉー!』
周りの戦車から喚声が上がった。
「打倒!大学選抜!!」
彼女に賛同する者達が集まり反旗を翻す。
最終章を観ちゃったから書く、それだけ。
学校名で元ネタどこかわかっちゃう人多そうだ。