王騎 ストラグル   作:ミートソースカブトムシ

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デアラとはあんまり関係無いんですけどガンダムのアスタロトとバエルっていいですよね、かっこいい


友を追いかけ

『王騎の魔術を無意識の内に行使か…美桜、君の魔力を込めたペンダントはもう渡したかい?』

 

「渡したよ。まぁ、効きすぎて倒れられたら困るしフィルターになる箱の中に入れて渡したけど」

 

美桜が電話で話している相手は美桜達の父親である、剣龍(ひろし)だった。

 

『ありがとう、いつもすまない。美桜にこんなに苦労をかけさせて』

 

「気にしてないよ、私は私ができることをしてるだけだよ。お父さん」

 

美桜はほとんど魔術が使えない、しかし何かを束縛する魔術だけは唯一満足に使える魔術だった。それは他人の行動を制限したり、魔術の行使をできなくさせたりと様々である。

 

『あともうちょっと…あともうちょっとだけ待っていてくれ、王騎の体を元に戻す力が手に入るまでは』

 

宏の探している王騎の体を戻す方法、そんな事ができる力など今の世にはほとんど無いだろう

 

(もしも王騎の体の"時間"を巻き戻す事ができたら…"過去"を変える力があったなら)

 

そんな、魔術ではなく魔法の領域に踏み込む様な考えさえ思い浮かんでしまう程に王騎の体を元に戻す。というのは絶望的な状況だった。

 

 

 

 

♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢

 

 

 

 

「おい!士道待て!」

 

士道の名を呼びながら走る。しかし、声は届いていないようだ。

走っている足がいつもより重く、遅い。

いや、足どころか体全体が重く、ダルく感じる。

 

「というか、姉さんからこれを渡された時からだな、このダルさは」

 

美桜から渡された箱に目をやる。渡された時は何も感じなかったが、今では呪いのアイテムか何かを渡されたのではないかと思えて仕方がない。

なら捨ててしまいたいが何故か捨てようと行動に起こせない。

 

「…にしても、追いかければ追いかけるほど嫌な予感が強くなってくな」

 

先程感じた大きなナニカ、あれはきっと空間震の事だ。そして士道を追いかければ追いかけるほど強くなっていく嫌な予感。

先程の大きなナニカが空間震ならこの嫌な予感は…

 

「ッ…ダメだ士道!それ以上行ったらダメだ!」

 

喉がはち切れんばかりに叫んだ。

しかしその瞬間、無人の街をまばゆい光が走った。

 

「なっ!?」

 

耳をつんざく爆音と凄まじい衝撃波が王騎達を襲う、衝撃波によって建物に亀裂が入り、窓ガラスが次々と割れていく

 

「まずっ…」

 

王騎の目に入って来た光景は亀裂が入ったことで自らの重みに耐えられなくなったビルが自分に向かって倒れてきている光景だった。

体が強ばって動かない、時間がとてもゆっくりと流れ、極限まで時間が引き伸ばされる。

そして王騎は倒れてきたビルに飲み込まれた。

ビルに飲み込まれてからはゆっくりだった時間は元に元に戻り、王騎の体をコンクリートの瓦礫などが無慈悲に王騎の体を貫き、潰した。

体が熱い、痛い、鉄の棒が背中から脇腹を貫通して、まるで熱した物を傷口に当てているかのような感覚だ。両腕にはガラスが刺さっていて、動かそうとする度に痛みが走る。

 

「士道…は…」

 

この瓦礫の中では見えない、ここから脱出しようと痛みを無視して起き上がろうとする、どうやら運良くちょっとした空間ができたらしい。

 

「……ダメだ、目が見えなくなってきた」

 

頭が昔の記憶を再生し始める。そしてその記憶に少し引っ掛かりがあった

 

「アレ、なんで知らない事を思い出してるんだ?」

 

なんで転校したなんて記憶を持っている。王騎は転校なんて経験した筈がないのに、なんで知らない友人の顔を思い出している。こんな友人がいた覚えは無い、なんで、なんで、あの少女の名前を思い出せない?

大切な友達だった筈だ。愛想は良くなかったかもしれないけど、俺と唯一仲良くしてくれた少女をなぜ忘れた。

頭が痛い、なんで忘れていたんだ。好きだったのになぜ。

 

『えと、その…ありがとう。こんな私と仲良くしてくれて』

 

「っ!」

 

容姿が思い出せない、声でさえノイズが混じっている。

 

「まだ、死ねない。あいつに会わなきゃ…ダメだ」

 

体から血が吹き出す。

体は既に限界を迎えている。

そんな限界を無視して更にその先へと歩み出す。

美桜から貰った箱は先程の倒壊で壊れてしまった様だ。

中身は不思議な装飾が施されたペンダントだった、箱は壊れてしまったが中身は無事だった事に王騎は安堵した。

 

「中身が壊れてないならまだ良いか…」

 

刺さっていたガラスを払う、ガラスが抜けていった傷口を見ると瞬く間に傷が塞がっていき、鉄の棒がずるりと抜けた脇腹の痛みも消え失せた。

自分でも驚くが、すぐにそんなことが頭から離れる。

無駄な事を考えている暇があるなら今自分の置かれているこの状況をどうにかしようと頭が働く。

 

「行かなきゃ」

 

自分の今思い出せる記憶が目まぐるしい速さで頭の中を駆け巡っていく。

 

「早く、外に出なきゃ」

 

駆け巡る記憶、その中で1つだけハッキリと今の状況を打破できるという確信が持てる物があった。それは七枚のカードと一つの鞘、王騎の持っている最強の切り札。

 

「そうだ、俺には、コレがある」

 

記憶の中から探り当てた、黄金の鞘と七枚のカード。

まだ全てを思い出せてはいない、でも自分のできることは見つけた。

頭の中で浮かんだ言葉を呟く。

 

「…夢幻召喚(インストール)

 

その言葉を呟いた瞬間、王騎の体は黄金の光に包まれた。

 




剣龍 王騎

ステータス

筋力D 耐久D 敏捷D 魔力A 幸運A

保有スキル

対魔力B 直感B

戦闘時ステータス

筋力A 耐久B 敏捷A 魔力A 幸運A 宝具A++

戦闘時保有スキル

対魔力A 直感A 魔力放出A 騎乗B
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