ネコ耳ステラのGBN探訪!(仮)   作:しろくないくま

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第3話 別世界へ……前編

月曜日、学校も終わりステラは今日も『THE GUNDAM BASS』に向かう。

なぜかヒロトの手を引いて……

 

「ちょ、ちょっとステラ、何をするんだ!」

 

「ヒロト、ステラとGBNに行く。」

 

「だから、何で俺を連れて行く?」

 

「ステラとヒロト、友達。だから連れて行く。」

 

「本音は?」

 

「道案内……」

 

ズッコケるヒロトだった。

その様子をヒナタは見つめる。

 

「さすが、ステラ……アメリカ人だからかな?スキンシップが強引なような……まさかッ!!?あの娘、ヒロトのことがッ!!?」

 

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二人はGBNにログインした。

メインフロアに来ると相変わらずビルダーの人数が凄い。

 

「ヒロト。今日は何するの?また、探し物?」

 

「本当はする気なかったが、ここまで来たからな……」

 

「じゃあ、今日はステラも手伝う。」

 

「別に良いよ……」

 

「ううん……」

 

ステラは首を横に振る。

 

「ヒロト、昨日、ステラを案内してくれた。ステラ、ヒロトに恩返しする。」

 

ステラはヒロトの右腕を掴んだまま離さない。

 

「はあ~勝手にしてくれ。」

 

「うん……」

 

その時だった。

体躯が良い、若者に声を掛けられた。

 

「おお!いたいた!よぉ、相棒!」

 

暑苦しい見た目をしている。

 

「また、お前か……いい加減にしてくれ。俺はお前の相棒になった覚えはないぞ。」

 

「良いじゃねぇか!昔から言うだろ?旅は道連れ世は、世は……」

 

「世は、世渡り上手………」

 

ステラが間違った変な答えを言った。

 

「はぁ……ステラ、それを言うなら“世は情け”だろ。」

 

「そうともいう~」

 

どこぞの5才児と似たような誤魔化し方をするステラである。

 

「とにかく、俺には相棒はいらない!」

 

「な~に、水くさいこと言ってんだよ!その娘、お前の相棒なんだろ?一人も二人も変わらねぇよ!」

 

暑苦しいノリの男は、ヒロトの左腕を引っ張ってどこかに連れて行こうとする。

右腕にはステラ、左腕は暑苦しい男……ヒロトは抵抗できずにどこかに連れて行かれた。

 

「あ、そうそう!自己紹介してなかったな?俺は『カザミ』!人呼んで『ジャスティス・ナイト』!キャプテンと呼んでくれても良いぜ!ヨロシクな!」

 

カザミの勢いが止まらい。

 

「お前は何て言うんだ?」

 

「………ヒロトだ。」

 

「ヒロトか!それでそっちのお嬢ちゃんは?」

 

「お嬢ちゃん………私はステラ。カザミ、暑苦しい……ステラ、暑苦しいの苦手………」

 

マイペースで大人しい性格のステラだが、言うときにはハッキリとモノを言う。

 

「な、なんだとーッ!!?」

 

三人はメインフロアから外に出て行った。

そんな三人を後ろから着いて行く影があった。

 

「どうやって、声をかけたら………あぁ、行っちゃうッ!!?」

 

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騒がしい雑踏を抜けた三人は、薄暗い裏道へと入って来ていた。

メインフロアから三人を追いかけている謎の人物も、まだ着いて来ている。

 

「おい!いったい何時まで俺を振り回すつもりだッ!!?」

 

「ステラとヒロト、忙しい。」

 

「ちょっと待ってくれ!えっと確かここらだったよな……?」

 

空間モニターを触りながら、カザミは答えた。

 

「情報屋から聞いたんだけどよ、ここいらでシークレット・ミッションの勧誘があるんだって!誰も行ったことのない未開のステージを舞台にした………」

 

誰も行ったことのない未開のステージ……その言葉にヒロトは興味を示す。

そんな時だった。

ヒロトの纏っているポンチョの裾を、チョンチョンとステラが引っ張る。

 

「ヒロト、ヒロト……」

 

「どうしたんだ?ステラ……」

 

「さっきからステラたちのこと、誰かが付けてる……」

 

「何ッ!!?ど、どこだッ!!?」

 

カザミは辺りをキョロキョロと見渡すが、どこにもそのような影はおろか、気配も感じない。

 

「俺たち以外には誰もいないみたいだけどよ、気のせいじゃないのか……?」

 

「……ムスッ。絶対にいるモン……ステラ、捕まえて来る!」

 

「大丈夫か?無理はしない方が……」

 

「やっぱり、ヒロト優しい……ステラ好き。」

 

ヒロトからステラが離れる。

そのまま彼女は、隠れている謎の人物に向かった。

 

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ヒロトたちを物陰から覗き見る謎の人物。

まだ幼さの残る中性的な顔立ち、褐色肌、青毛で片目を隠すような髪型、狐耳やふさふさ尻尾に華奢な体躯とぶかぶか衣装という、属性てんこ盛りの少年だ。

 

「三人で何話してるんだろう?はぁ~どうして僕は勇気がないのかな?ちょっと勇気を出して声を掛けれたら……」

 

どうやら、ヒロトたちの仲間に入りたいようだが、引っ込み思案のようでなかなか話し掛けることができない。

 

「どうしたら………って、あれ?一人足らない?」

 

彼の言うとおり、ヒロトにべったりとくっついていたステラがいつの間にか消えていたのだ。

その時だった。

 

「ツンツン……」

 

彼の肩を何者かがつつく。

つつかれた彼は、突然のことにビクッと体を震わせた。

ぎこちない動きで後ろを見ると、そこに居たのはステラ……

彼と同じ目線に合わせてしゃがみ、ボーっと見つめている。

 

「う、うわぁーーッ!!?」

 

その後、彼を捕まえたステラはヒロトの所に戻った。

 

「ヒロト、ヒロト……」

 

ツンツンとステラはヒロトの肩をつつく。

 

「ん?」

 

ヒロトが後ろを向くとステラが突っ立ていた。

 

「捕まえた……ドヤッ!」

 

ステラは捕まえたケモ耳の男の子を、自慢気に見せる。

彼女に首根っこを捕まれたケモ耳の男の子は、まるで仔犬や子猫のようだった。

 

「コイツなのか?俺たちを付けていたのか?」

 

「うん、うん!」

 

ヒロトの問いかけにステラは頷く。

 

「キミ、ビルダー。名前、何?」

 

捕まえたビルダーに名前を尋ねるステラ。

 

「ぼ、僕はパルヴィーズと言います。」

 

「ぱ、ぱ、パル……パルヴィ………?キミ、名前、言いにくい。ステラ、キミのこと『パル』って呼ぶ………!」

 

ステラはパルヴィーズを抱きしめた。

 

「パル、ステラの戦利品!この子、ステラが貰う!」

 

「エェ~ッ!!?」

 

「モフモフ~♪」

 

ケモ耳同士で戯れ始める二匹……否、ふたり。

そんな時だった。

突如として謎の空間モニターが皆の前に出現し、モニターの向こうからノイズ混じりの声と映像が映し出される。

 

『だ、誰…………誰か………たす、助け…………助けて、、、』

 

良く分からないが、SOSのようにも聞こえる。

やがて、ノイズも無くなりモニターに映ったのは一匹の犬のような生物……

 

「な、何でしょう?アレは……?」

 

ケモ耳の少年が不思議がっている。

そこへさらに別の人物が加わった。

『檳榔子黒(びんろうじぐろ)色』の美しい長髪と孔雀色の瞳を持つクールな雰囲気で、サイバー風の脚線美の露わになるスーツ姿をしている女性ダイバーだ。

 

「誰……?」

 

ステラが最大限に警戒する。

 

「私はメイ……」

 

モニターからは相変わらず、犬っぽい生き物が助けを求めている。

 

「あっれ?おかしいな……俺が聞いた情報では、バトルの勧誘をしてくるのは、ドラゴンみたいなNPDだったはず……」

 

「でも、アレはどう見ても犬っぽいが……」

 

「ヒロト、あの犬、かわいい。ステラ、アレも欲しい……」

 

『あ、あの!そちらで勝手に話しを進めてますが、よろしいでしょうか!!?助けて下さい!僕……あ、じゃなかった。私は今、敵の追跡を受けていて、創造主様にご神体の力を持って助けて頂く……』

 

「創造……?ご神体って、ガンプラのことか?」

 

「会話形式のエントリーか……」

 

「キミの身柄を敵から守れば良いのか?」

 

『は、はい!そうですぅ!』

 

謎の通信に呼応するかのように、ステラたちそれぞれの空間モニターが展開される。

 

「バトルフィードは?」

 

『ば、ばとるふぃーるど……?』

 

「今、キミがいる場所だ。」

 

『あ、あ~ッ!今、私がいるのは神殿です。敵は今、ここに向かって来てます!』

 

「敵、数は?」

 

『へぇッ!!?数ッ?いっぱい……!30とか40くらい?』

 

「変な情報……中途半端、ステラなんか信用できない……」

 

『本当です!信じて下さいッ!!?』

 

「ならば時間は?」

 

『え、時間?時間って……』

 

「どうやら、タイムアタックでは無さそうだ。」

 

「ヒロトはどうする?ヒロト、行くなら、ステラも行く……!」

 

「決まってるじゃねェか!」

 

カザミが他の者の意見を聞くことなく、勝手にエントリーしようとする。

 

「ちょっと待て!敵の勢力も分かってないのに勝手に話しを進めるなッ!」

 

「大丈夫だぁ~って!最高でも40機が限度なんだろ?」

 

「い、いや!だから!」

 

「俺が30機やる!あとはお前たちが2機ずつやればミッション・コンプリートだ!」

 

「あ、あの~?一人2機だと2機撃ち漏らしてしまいますが……」

 

ステラにモフられる少年が恐る恐るカザミにツッコミを入れる。

 

「カザミ、算数苦手。小学生以下……」

 

ステラも彼を小バカにした。

 

「ふん!こまけェことは良いんだよ!」

 

カザミはリーダーシップを発揮し、エントリーを完了、ミッションが始まった。

ステラを含めた五人は、別のステージへと転移する。

ステラたちが気がつくと、そこは先ほどまでいた裏道ではなく、巨大な岩を使って作られた神殿だった。

 

次回に続く。




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