ネコ耳ステラのGBN探訪!(仮) 作:しろくないくま
「このイタズラッ子!何度、遺跡に立ち入っちゃいけないと言えば分かるのッ!!?」
姉のマイヤから盛大なゲンコツもらうフレディ。
「だって~!」
「だってじゃ、ありません!」
マイヤがフレディを怒るのも彼を心配してのことである。
「ほら、マイヤ。お客人の前じゃぞ……」
村長で二人の親でもあるトモイもマイヤを諌める始末。
「姉さんは分かってないんだよ!僕が神殿の石板を扱ったから、こうやって創造主さまたちが………」
「創造主かビルダーさまかは知らないけど、そんなのって何万年も前の話でしょッ!!?」
姉の怒りように幼いフレディはビクつかせいた。
しばらくこの押し問答は続くことになる。
「ちょっと、出てくる………」
ヒロトは立ちあがり外へと向かった。
「おい、どこに行くんだ?」
「散歩だ。」
カザミにぶっきらぼうな返事を返すヒロト。
「ログデータは見るから安心しろ。」
ヒロトは村長宅を出て行った。
村長はこの村の周囲で起きていることを詳細に教えてくれた。
この村に来る前に見た惨状は一目ことデスアーミーの仕業であること、そしてこの村にもやがてその一目たちが攻めて来ることも……要約すればこの村の防衛をビルド・ダイバーズにお願いしたいと言うことだった。
「と言うことは、どうするんだ?村長の話ではかなりの数なんだろ……」
「わあァァーーッ!!?」
大切な話をしていると、急にパルヴィーズが叫ぶ。
なんと村の子供たちが、パルヴィーズのしっぽをいじっていた。
「フカフカだ~♪」
「しっぽ、しっぽ~!」
「ミミ~!」
大人気のパルヴィーズ、ステラも交じって戯れる。
「戦利品、三匹増えた!」
イベントが全く進まない。
そんな雰囲気に我慢ならないカザミが、子供たちを邪険に扱う。
そんな彼にムスッとした子供とステラ。
彼女と子供たちの思考が一致した。
「がぶっ!」
「いてぇェーーッ!」
子供の一人、トワナがカザミの手におもいっきり噛みついた。
それに続けと言わんばかりに、アシャとフルンもカザミに噛みつく。
「ぎゃあァァァーーッ!」
「おお~頑張れェ~」
ステラは子供たちを応援していた。
「ねえねえ、お姉ちゃん?」
アシャがステラに声をかける。
「どうしたの?」
ステラはアシャに目線を合わせた。
「あの二つ目は、なーに?」
「…………ガンダム。」
「ガンダム?」
「ガンダム♪」
「「「ガンダム……ッ!」」」
子供たちは大はしゃぎ。
「あとから、ステラのガンダムに乗せて上げる。」
「ほんと~ッ!!?」
「うん!」
「「「わーい!」」」
子供たちは嬉しそうに外に出て行った。
その後、村長たちと話し合いをした。
「と言うわけで簡単な話、バッーと行って、ダァーッと倒せば良いんだよな!」
語彙力の足らないカザミ。
「まあ、そう言うことです。私たちの村をよろしくお願いします。」
改めて村長から頭を下げられた。
「ただいま。」
散歩を終えたヒロトが帰ってきた。
「遅いぞ。もう話しは終わっちまったぞ。」
「ああ……」
「あの、これ……」
マイヤが五人分の飲み物を差し出した。
どうやら、フレディを助けてくれたお礼だろう。
「大切な弟を助けてくれたお礼です。このくらいしかできないけど………」
ステラたちはマイヤの作った飲み物を取る。
「しっかし、最大で20機となるとアレだな~この辺りに爆弾設置して一網打尽に全部吹っ飛ばすってのは、どうだ?」
カザミがとんでもない作戦を立案した。
そのまま、マイヤの差し出した飲み物に手を伸ばす。
しかし、マイヤはその飲み物が乗ったお盆をすかさず引き、カザミに取らせない。
「おっ………」
「それって本気………?」
マイヤの声に静かだが、怒気がこもる。
「一目をやっつけたところで、住む所が無くなれば、私たちどうすればいいのッ!!?」
彼女はカザミを怒った。
「イイッ!!?で、でもよ……コレッて、悲しいけど戦争なのよね……」
カザミは場の空気を読んでか読まずか、ファーストガンダムのキャラクター『スレッガー中尉』の名台詞を口にする。
「何なのッ!!?その態度ッ!!!バカにしてるのッ!!?」
マイヤの怒りは治まるところを知らない。
「えっと、コレは………」
「やっぱり、アンタたちは創造主さまでも何でもないわ!」
「だから、何度も言ってるだろ!俺たちは創造主じゃねェッ!!!ビルダーだ!」
カザミもムキになり啀み合う。
「姉さん!落ち着いて!創造主さまにそんな言い方……」
フレディは二人を止めようとしたが、どうしようもなかった。
困り果てるフレディ。
そんな彼の頭を優しく撫でた、ステラは言い争いをする二人の間に割って入る。
「そこまで……!」
ステラの声にケンカがピタッと止まった。
「ステラ、マイヤに謝る……カザミ、マイヤにヒドいこと言った。」
ステラは頭を深々と下げて謝る。
「どうして、ステラちゃんが謝るの?悪いのはコイツなのにッ!!?」
マイヤがカザミを指差した。
フルフルとステラが首を横にふる。
「カザミ、ステラたちのチームリーダー。リーダーの言葉でマイヤ悲しませた。だから、謝る……」
「そうだな。ステラの言うとおりだ。リーダーの不始末は我々、チームメイトがきちんと正さないとな……マイヤと言ったな?」
「え?あ、はい!」
「この度はウチのリーダーが失礼なことを言った。この通りだ……」
メイもマイヤに頭を下げた。
「ヒロトとパルもマイヤに謝る。」
「え?俺もか……ッ!!?」
「うん!」
「す、すまなかった……」
不本意ながら、ヒロトも頭下げる。
「ご、ごめんなさい!」
パルヴィーズも流れで謝った。
「みんな、謝った……あと、リーダーだけ。」
ステラはカザミを見据える。
「…………わ、悪かった。」
最後にカザミがマイヤに謝罪した。
「ステラやみんなが謝ってくれたし、私も許すわ……」
「ありがとう。マイヤ……大好き。」
ステラは仲直りに証拠にマイヤに抱き着き、頬ずりをする。
「く、くすぐったいよ。ステラ////」
その後、ヒロトたちは詳細な作戦を考えた。
しかし、その話し合いの中にステラとカザミの姿がない。
「どわァァァーーーッ!助けてくれェーーーッ!」
なんと、ステラはカザミをガイアにロープで括り付け、猛スピードで走らせていた。
アシャとトワナ、フルンをコックピットに乗せて……
「カザミ、お仕置き。反省する…………!」
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次の日、ステラたちは本番前の予行練習のために、ヒロトが作成したクリエイトミッションをすることになった。
フレディの暮らす村のデータをもとに作ったステージだ。
防衛目標まで入って行くには、高い崖に囲まれた二ヶ所の回廊を通らなければならい。
と言うことは、この二ヶ所を守り切れば良い。
カザミの『ジャスティス・ナイト』とパルヴィーズの『ヴァルキランダー』が回廊Aを……
メイの『ウォドムポッド』とヒロトの『アースリィガンダム』が回廊Bの防衛を担当する。
ステラの『ガイアガンダム』は、本番当日では、その機動力を武器に遊撃隊として行動する。
このクリエイトミッションでは、今回ステラは敵役リーオ部隊の一員だ。
『Mission! Are you lady………GO!』
模擬戦がスタートした。
スタートと同時にカザミの『ジャスティス・ナイト』が飛び出した。
『行くぜ!ジャスティス・サンダー…………ッ!』
「カザミ、遅い。」
ステラは防御特化型リーオに対して的確に指示を出す。
シールドを四枚装備したリーオが、カザミのジャスティス・ナイトを封じた。
他にも回廊Bを防御するメイとヒロト相手に、数機のリーオを差し向け陽動をしかける。
ステラ一人の戦術に四人は完全に翻弄されていた。
『パル!あとを頼んだぜ!』
『エェーーッ!!?』
パルヴィーズの『ヴァルキランダー』が守る回廊Aに、ステラの『ガイア』を筆頭にリーオたちが雪崩れ込む。
パルヴィーズは必死にステラたちの迎撃を試みるが、彼女の機動性とリーオのチームワークの前に無意味だった。
防衛拠点にステラたちの侵攻を許してからは、一回戦が終わるのはとても早かった。
「ステラ、勝ち♪」
『クッソーッ!もう一回だ!』
『了解した。次は編成を変えてみよう。』
二回戦はメイとカザミ、ヒロトとパルヴィーズと言う編成だ。
戦闘が始まると、またもや独断専行でカザミが突っ込んで来る。
『行くぜェーーッ!ジャスティス・サンダー………ッ!』
「カザミ、また来た。」
同じように防御特化型リーオに彼を任せる。
『また、お前かよッ!』
手薄になった所を、ステラが突いた。
メイの『ウォドムポッド』から誘導ミサイルが、ステラに向けて発射される。
「ステラのガイア、ミサイルより速い!」
ステラのガイアは急ブレーキを掛け、方向転換するとスラスターを全開でカザミの方へ向かった。
「ステラ、何をする気だ?」
メイは不思議に思った。
ステラのガイアはグングンと加速し、ミサイルはその後ろを追いかける。
そして、カザミの機体の真上をガイアが飛び越えた。
メイの放ったミサイルは目標を見失い、カザミの機体を巻き込んで爆発した。
『どわぁーーーッ!!?』
カザミをフレンドリーファイアで撃破したステラは、再び防衛拠点目指して侵攻する。
メイはビーム砲やミサイルなどで迎撃するが、ステラのガイアには自慢の高機動で当たらなければ、かすりもしない。
そのまま、メイを素通りし防衛拠点にまたもや楽々と侵攻したステラ、防衛拠点を完全に攻略した。
「二回戦もステラの勝ち。」
『まだまだァァァーーッ!!!』
三回、四回と数をこなす。
しかし、野良チームの『ビルド・ダイバーズ』の面々には、全くと言って良いほど、チームワークと言うモノがなかった。
カザミの突撃思考、メイは仲間を巻き込んでの攻撃、ヒロトはスタンドプレーが目立ち、パルヴィーズに至ってはパニックを起こし、無差別に攻撃をする有り様……
20回戦でようやくステラ率いるリーオ部隊から防衛拠点を守りきることが出来た。
『ミッションコンプリート……防衛成功だ。』
ヒロトから通信が入る。
しかし、拠点の被害は甚大……残りポイントは1~2%ほどだ。
『やっと、終わった……』
『終わりました……』
カザミとパルヴィーズは疲れきっている。
『防衛には成功したが、拠点パラメーターはほぼゼロ……ボーナスポイントもゼロだ。』
メイは冷静に分析した。
『一応、勝ちは勝ちだ。』
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次の日は本番と言うことで、それぞれ解散した。
ヒロトとステラは一緒に帰る。
ちゃっかりと腕を組んで………
「ステラ、どうしてこう毎回、俺と腕を組むんだ?」
「…………………分かんない?」
惚けながらなも、ステラは頬を赤らめていた。
「アァーーーッ!」
二人の後ろから大声がする。
声のした方へ振り返るとヒナタが二人を指差していた。
「あ、ヒナタ……」
「ヤッホー……」
「ちょっと、二人とも何腕組んでのッ!!?」
「あ、こ、コレは………」
しどろもどろのヒロトと違い、ステラはボーッとヒナタを見つめている。
「ヒナタ?怒ってる?」
「べ、別にお、お、怒ってないわよ////」
二人の雰囲気にヒナタは少しツーンとしていた。
ステラと別れたヒロトとヒナタは、彼の自宅前近くまで来た。
「ねぇ、ヒロト……」
「どうした?」
「今日は元気ないね。GBNで何かあったの?」
「たいしたことじゃない……ただクリアすれば良いと思うんだけど、本当にそれだけで良いのかなって……」
「じゃあ、やってみれば良いんじゃない?ヒロトのやりたいことをおもいっきり!」
ヒナタは彼を背中を一押しする。
「えっ………?」
ヒロトは彼女から、急に突拍子もないことを言われてキョトンとする。
「何?そのキョトンとした顔?私がテキトーなことを言ってると思っているでしょ?」
「あ、うん……」
「違うって!ヒロト、ずっとそうだったから言ってるの!昔、上級生と鬼ごっこした時さ~逃げ道作ったり、隠れる場所見つけたり、ワナ作って鬼をハメたりして私たちを助けてくれたよね?」
「子供の時の話だろ?」
「何言っての!今だって、『ガンダム』に疎い私に本貸してくれてる。」
「それは……」
「ヒロトは変わらないよ………いつも助けてくれる。ヒーローみたい♪自分のことは………」
最後の方が良く聞き取れなかったヒロトは、不思議そうにヒナタを見つめるだけだった。
「ほら、早く帰ろう♪」
「あ、ああ……」
次回に続く。