ネコ耳ステラのGBN探訪!(仮) 作:しろくないくま
フレディーたちの暮らす村での防衛戦本番当日が来た。
ビルド・ダイバーズのメンバー集合場所であるメインフロアの一角に集まる。
「どうしたんだよ。時間までにはまだ時間があるだろ?」
「それはそうだが……村の人たちと会う前に、きちんと作戦を説明しときたい。」
ヒロトは自身の建てた防衛戦の作戦を淡々と説明する。
「何?一つあるうちの回廊を塞ぐ?」
「なるほど……そうすれば、一方に集中して敵を殲滅できるな。」
「回廊を防いだら、ステラが敵を後ろから追い立てるんだ。」
「ステラが……?」
「そうだ。ステラが追い込んだ敵をカザミ、メイ、パルがが押さえて、一機ずつ俺に送ってくれ。あとは俺のビームライフルで仕留める……ッ!」
「ヒロト、何でそんなまどろっこしいことをするんだ?要は追い込み漁をするんだろ?一ヶ所に集めたんなら、一網打尽に撃ち取りゃ良いんじゃないか?」
「ダメだ。それだと村に被害が出てしまう……」
「昨日の模擬戦じゃ、防衛には成功しただろ!」
「20回目でね…………」
ステラはボソッと、痛い所を突いた。
「うぐッ………」
「それにマイヤたちに、ステラ約束した……マイヤたちの村、一つ目たちから守るって……カザミ、約束を守れないと言うなら………」
そう言ってステラは、どこからともなくロープを取り出し、カザミに見せる。
「ヒ……ッ!!?」
カザミの顔がひきつり、青ざめた。
よほど、この間のお仕置きが効いたのだろう。
「わ、分かった……リーダーとして、相棒の作戦に賛成しよう。」
「相棒って、いい加減にしてくれ。俺はお前の相棒になった覚えは……」
「まあまあ、ヒロトさん。」
「作戦は決まったんだ……早くフレディーの所に行こう。」
フレディーとの待ち合わせ時間になり、向こうの世界に召喚された。
そして、村長や村の年長者に立案者のヒロトが、詳しく説明する。
彼の説明に村人たちは、締まりが悪く気持ちの整理がつかない。
その様子を見かねたカザミが檄を飛ばす。
集会場はシーンとし、やがて覚悟を決めた村人たちは戦闘のために準備を始めた。
その後、ビルド・ダイバーズのメンバーは、年長のジリクの所にやって来た。
ジリクは孫のフルン、アシャ、トワナと自身の畑の世話をしている。
「ふざけるなァァーーッ!!!」
ヒロトから説明を聞いたジリクは開口一番、彼らを怒鳴った。
その声に子供たちは動きを止める。
「ここに一つ目たちを誘い込むだとッ!!?何の冗談だァッ!」
先祖代々、大切にしてきた土地が戦闘で荒らさせる……ジリクに取ってとても我慢できるモノではない。
村長のトモイからも頭を下げてお願いされる。
「トモイ………勝手にしろ。」
ジリクは渋々、許可を出した。
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ビルド・ダイバーズと村人たちは戦闘に備えて準備を始める。
早々に避難を開始する一部の村人はメイの機体を見て腰を抜かしていた。
「う、うわァァァーーッ!」
「こ、こんな所に一つ目がッ!!?」
そこへやって来たメイは、村人に説明する。
「安心しろ。コイツは一つ目ではない……私の機体、ヴォドム・ポッドだ。」
別の場所では、カザミが『ジャスティス・ナイト』を操り、メイン武装のショットランサーで穴を掘っていた。
その様子を尊敬な眼差しで見つめる少年たち……
「スッゲー!コレさえあれば一つ目なんて目じゃねぇ!」
「御神体さまをこんなに間近で見られるなんて……!」
「ありがたや、ありがたや~」
『御神体ねぇ~良くわかってるじゃねえか……♪』
少年たちから崇められ、カザミは鼻高々だ。
しかし、カザミの機体よりも大きな歓声が上がる機体がある。
それは、パルヴィーズの『ヴァルキランダー』だ。
「聖獣さまだ。」
「なんと神々しいお姿……」
「カッコいい!」
様々な歓声に製作者のパルヴィーズは気恥ずかしそうにしている。
そこへ村の子供たちがやって来た。
「わぁー!」
「これがパルのガンプラ~?」
「あ、うん。ヴァルキランダーって言うんだ。」
「やっぱり、しっぽがあるって良いよな!」
「ステラお姉ちゃんのガンプラもカッコいいし、速いけどパルのガンプラも負けてないよ~♪」
パルヴィーズは子供たちに褒められ、とても嬉しそうだ。
そこへマイヤがやって来た。
「アシャ、トワナ、フルン、見つけた!こんな所で何やってんのッ!!?遊んでないで、みんなのお手伝いをしてちょうだい。」
「「「えーーッ!!?」」」
三人は嫌そうに声をあげる。
「あら?そんなこと言うんだ~?」
そう言って、マイヤはげんこつを三人に見せた。
なんだか言ってもやっぱり子供……げんこつには勝てない。
三人は落胆しながら、避難の手伝いに向かう。
「村を助けてくれることには、ちゃんとお礼を言わないとね?ありがとう………」
「い、いえ……そんな……みなさんとの約束ですし……」
「でも、あんまりこの子たちをたぶらかせないでよ?」
「えぇッ!!?た、たぶらかすッ!!?」
マイヤはパルヴィーズに釘を刺した上で、子供たちを連れて立ち去って行った。
「何だ?たぶらしたのか?」
機材を持ったメイが、パルヴィーズに尋ねる。
「ち、違いますよ……ッ!!?」
自身をあわてて取り繕うとするパルヴィーズ。
「ステラ、見てた。パルがアシャたちをたぶらかすところ……」
ステラが病んだ瞳でパルヴィーズを見つめている。
「ステラという者がありながら、パルの浮気モノ……行こ、メイ……」
「あ、ああ……」
なぜか不機嫌なステラに手を引かれてメイは、パルヴィーズのもとから去って行く。
「勘違いですよ!ステラさん……ッ!待ってくださーい!」
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「ったく……いったい、アイツらは何をしているんだ……」
双眼鏡でステラたちを見ながら、ヒロトはため息を吐いていた。
彼も作戦準備の仕上げに余念がない。
新しく用意したサポートマシンを小高い場所に設置する。
作業を終えたヒロトは、他のメンバーに合流しようとジリクの自宅前に差し掛かった。
「ジリクさん!早く避難しましょう!」
フレディーはジリクに避難を促す。
「馬鹿なことを言うな!ワシはこの畑からは絶対に離れん!」
「どうしてですかッ!!?今晩、ここいらでは戦闘が……」
「うるさい!ワシはどこにも行かん!」
フレディーの説得にもジリクは頑なに応じない。
彼らの話しを聞いていたヒロト。
「アンタ、まだ残っていたのかッ!!?」
「ほう、誰かと思えば創造主さまではないか……」
ジリクは皮肉を込めて、ヒロトに向き直る。
「ヒロトさま!お助けください!」
ヒロトに気づいたフレディーは、ジリク説得の手助けを求めた。
「ジリクさん、どうして避難しないんですか?ここいらは今晩、戦闘区域に入ってます!」
「ふんッ……逆に聞くが、なぜワシがここを離れたくないか、お前は分かるのか?」
「え?」
「見なさい。丹精込めて作った作物の芽がやっと出たんだ……ここ最近は一つ目の影響でさっぱりだった……」
ジリクの畑には、小さな作物の芽が一つだけ生えていた。
ヒロトはジリクの話しを聞いて、昔のことを思い出す。
『ヒロトはこの世界はスキ?……』
昔、行動を共にしていた少女の言葉がヒロトに響いた。
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その日の晩……
敵の襲撃をヒロトが確認した。
『敵を確認した。数は………30ッ!!?聞いていたよりも、ずっと多いな。』
『フレディー!また情報と違うじゃねェかァッ!!?』
『カザミ。お前はリーダーだろ……少しは落ち着け!パルも覚悟は出来ているな?』
『え、ええ……』
『ステラはどうだ?』
コックピットで静かに敵を待っていたステラは、ヒロトの通信に応えた。
「大丈夫。ステラ、うまくやる……!」
『敵は15……予想されてた数よりも多いぞ?』
「任せて……」
敵のデスアーミーがステラの待つ、回廊に到達する。
トラップを仕掛けてあるポイントに先頭集団が来た瞬間、ヒロトの仕掛けた『アッザム・リーダー』が起動した。
敵の先頭集団はアッザム・リーダーの凄まじい放電攻撃の前に侵攻を止める。
その瞬間をステラは見逃すことなく、指定されていた岩壁を『ビームライフル』と『アロンダイト』、『エクスカリバー』の柄頭を改良して作った『ビーム突撃砲』を使い正確に狙撃し、岩壁を崩落させた。
これにより先頭にいた敵の約半数を生き埋めにした。
「こちら、ステラ……作戦成功。敵、ヒロトたちの方に合流する。」
ヒロトたちに通信を入れる。
『こちら、ヒロト。了解した……』
「ステラ、次の段階に入る……敵をそっちに追い立てる。」
ステラは残った敵をヒロトたちの方に追い立て始めた。
デスアーミーの歩調に合わせて……
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戦闘開始の狼煙はマイヤたちが避難している所からも、しっかりと見えた。
「みんな聞いてくれ!村に誘い込まれた敵たちは、創造主さまたちの活躍で各個撃破されてる!」
フレディーの親友『ストラ』の報告に村人たちは大いに盛り上がる。
「ふん、何が創造主だ……」
盛り上がる村人とは、真逆のジリクは悪態をついていた。
その時だった。
「大変よ!アシャたちがいないの!」
血相を変えたマイヤが村人のもとに飛び込んで来た。
「何だとッ!!?」
アシャ、トワナ、孫のフルンの面倒を良く見ていたジリクはが愕然としたのだった。
次回に続く。