ネコ耳ステラのGBN探訪!(仮) 作:しろくないくま
アシャ、トワナ、フルンの三人が避難所から姿を消した。
マイヤの一言で村人たちは一斉に騒ぎ出す。
三人の面倒を良く見ていたジリクに取ってはなおのことだ。
「ワシは探しに行くぞ!」
「ジリクさん!今は危険です!一つ目たちが……ッ!」
フレディーが止めに入った。
「うるさい!ワシが探しに行くと言ったら、探しに行くんだ!孫のフルンやアシャ、トワナはワシに取っては大切な子供たちなんだぞッ!」
ジリクは子供たちで頭がいっぱいで村人たちの話しに耳を傾けようとしない。
「じゃあ、私も行く!」
そんなジリクだったが、突然マイヤが三人の捜索を申し出た。
「え、姉さんッ!!?」
フレディーは驚く。
「ダメだ!」
「イヤだ!」
「ダメだ!お前まで危険を侵すことはない!」
「ジリクのじっちゃんが止めても私は行くわ!私に取ってもあの子たちは大切よ!」
互いに押し問答し、話しが進まない。
二人の子供たちを思う気持ちは人一倍強かったのだ。
「分かったわい。好きにしろ。」
マイヤの真剣な眼差しにジリクはとうとう折れた。
三人の子供たちを探すために、二人は避難所から飛び出して行く。
「あ、待ってよ!姉さん!」
フレディーも姉のあとを追った。
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一方、戦闘中のステラたちは……
作戦通りに敵を足止めしつつ、一機ずつ村へ誘い入れては撃破するということを繰り返す。
敵の後方集団は、いつの間にかステラのガイアが全て撃破していた。
『へへ♪順調!順調!』
カザミは余裕があるようだ。
だいぶ、気も大きくなっている。
『油断は早いんじゃないか?』
そんな彼を戒めるようにメイが忠告した。
『別に油断なんてしてねェっつうの!』
「カザミ……油断は身を滅ぼす。ステラのパパ、言ってた……」
ステラもメイ同様に彼を注意する。
その時だった。
カザミの機体と鍔迫り合いをデスアーミーの一機が、一度間合いを取ると、彼の機体を踏み台代わりに跳躍した。
『な、俺を踏み台にしたッ!!?』
その隙に二機目の一つ目がカザミの機体の横をすり抜けて行く。
『うわぁッ!!?やっちまった!』
『だから、言わんこっちゃない。』
「カザミ、バカ……」
せっかく忠告したのに、教科書の模範のように失敗したカザミに呆れてモノも言えないメイとステラが不憫でならない。
『う、うるせェーッ!』
『ヒロトさん!一機目は僕に任せてください!』
パルヴィーズは、自身の射線上にいた一機目の一つ目に狙いを定めてトリガーを引いた。
『ヴァルキランダー』の口腔内の砲塔から吐き出された火炎弾は、彼の宣言通りに敵を捕らえて撃破に成功する。
パルヴィーズのアシストのおかげで、対象に余裕の出来たヒロトは、落ち着いてビームライフルで敵を狙撃して迎撃した。
『ナイスアシストだったよ。パル……』
『い、いえ……ありがとうございます////』
パルヴィーズがヒロトに褒められ、嬉しそうにしていると外から子供の声がする。
『あ、聖獣さまだー!』
『やっと、見つけたー!』
『パルーーッ!』
なんと、その声の主は『アシャ』、『トワナ』、『フルン』の三人だった。
戦闘真っ只中、絶対に居てはいけないはずの子供たち、パルヴィーズは焦る。
『アシャ、トワナ、フルン!どうしてここに……ッ!!?』
スピーカーで外の三人を気にかけるパルヴィーズ……
そんな彼を気にもせず子供たちは元気いっぱいだ。
『パル、安全なうちに子供をコックピットに……!』
ステラが通信をパルヴィーズに入れる。
「あ、はい!アシャ、トワナ、フルン!外は危ないから、僕の『モルジアーナ』に乗って!」
パルヴィーズは子供たちを自身のガンプラに乗せた。
「すごーーい!」
ステラのガイアとは違う内装に、子供たちは大はしゃぎ……
「ちょっと、みんな!今は戦闘中………」
はしゃぐ子供たちをおとなしくさせたかった。
コックピットでパルヴィーズたちがワタワタしていると、子供の一人アシャの手が操縦レバーに当たり、パルヴィーズの『ヴァルキランダー』はバランスを崩し、崖上から滑り落ちる。
「うわあぁぁーーッ!!?」
「「「きゃあぁぁーーッ♪」」」
パニックなるパルヴィーズとは相反して、子供たちは終始楽しそうだ。
彼たちの声はスピーカーを通して外に駄々漏れだった。
その声が聞こえたのか、マイヤが戦闘区域に足を踏み入れる。
「アシャ、トワナ、フルン!大丈夫ッ!!?」
マイヤはヴァルキランダーに向かって叫んだ。
『マイヤお姉ちゃん!』
「アナタたち!早く降りていらっしゃい!」
『ええーッ!』
『パルのガンプラの中、スッゴく楽しいよーッ♪』
『楽しいよ……♪』
「アンタたちったら………」
マイヤの拳がプルプルと震えている。
その時だった。
一つ目と呼んでいるデスアーミーの一機が、マイヤの前に立ちはだかる。
そのデスアーミーは、彼女に向けてビームガンと実体剣を複合した武装『アーミーウェポン』を構えた。
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デスアーミーの武装『アーミーウェポン』を向けられたマイヤは、恐怖から萎縮し動けない。
“私、ここで死ぬの……ッ!!?”
敵が武器を振り上げる。
『『『マイヤお姉ちゃーーん!!!』』』
「マイヤ姉さーーん!!!」
その一部始終を見ていた、フレディーや子供たちが彼女の名前を叫んだ。
彼女は目をギュッと瞑り、死を覚悟する。
しかし、いくら待っても何も起きない。
恐る恐るマイヤは目を開けると、いつの間にかステラの駆るガイアがいた。
マイヤの危機に颯爽と駆けつけたステラはガイアを巧みに操り、モビルアーマー形態からモビルスーツ形態に変形させる。
それと同時に右翼に搭載していた実体剣複合ビームソード『エクスカリバー』を素早く抜き、横凪ぎに敵の手首ごと武装を切り払った。
そのまま、ステラはガイアのテイルブレードを操り、敵の腰部に突き刺して、後ろ側に仰向けに引き倒す。
『マイヤ、大丈夫……?』
ガイアの外部スピーカーを通じて、ステラはマイヤに語り掛けた。
「うん……ありがとう、ステラ……」
『マイヤ、ここは危ないから、ステラのガイア、乗る……』
マイヤの前にガイアは膝まつき、彼女に手を差し出す。
戸惑うマイヤをステラは急かした。
『早く乗って……!』
「あ、うん……」
マイヤは差し出された手の平に乗る。
彼女を手の平に乗せたガイアは、その手をコックピットの前まで持ってきた。
ガイアのコックピットハッチが開く。
「こっちこっち……」
コックピットからステラがマイヤに手招きした。
マイヤがステラの前の席に座る。
「安全に座席ベルト、してね。」
「あ、うん……」
マイヤが座席ベルトをしたのを確認すると、ガイアのコックピットハッチを閉め立ち上がる。
「よし!行くよ、マイヤ……!」
「え、えッ!!?ちょ、ちょっと待って、ステラ………ッ!!?ひゃああぁーーッ!!?」
ステラはガイアを駆り、残ったデスアーミーたちを一瞬にしてたいらげてしまった。
ガイアのコックピットに初めて座ったマイヤ、右へ左へ前へ後ろにとグワングワンと振り回され、グルグルと目を回している。
「マイヤ……大丈夫?」
「う~ん…………何とか~~」
全ての敵を撃破した。
肩の荷が降りたのか、ビルド・ダイバーズのメンバーはホッと胸を撫で下ろす。
しかし、ここで予想外の出来事が起きた。
何とステラが生埋めにしたデスアーミーたちが、再度行動を始めたのだ。
「この反応ッ!!?」
「マジかよ……」
「ヒロト!行くぞ!」
メイとヒロトが急行する。
ステラもマイヤを降ろし、フレディーたちに任せるとヒロトのあとを追いかけた。
「パルはみんなの護衛をお願い……」
『あ、はい……!』
「カザミ、ステラと行く!」
『お、おう……って、リーダーは俺だぞ!』
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崖の崩落から生き残った数機デスアーミーだったが、やはり物理的なダメージが大きく、もともと装備していたアーミーウェポンも持てない状況だった。
現場に急行して来たステラたち四人は、現状を見て少し安心した。
「武器を持ってない敵など、俺たちの敵じゃねェッ!」
『ああ、一気に片をつける!』
『了解した……!』
『うん……!』
カザミとステラが前衛となって敵へと突貫する。
その時だった。
ボロボロの状態だったデスアーミーたちが、目映い光を放ち一つに融合する。
『な、何ィーーッ!!?』
「カザミ!止まって……ッ!」
カザミの『ジャスティス・ナイト』とステラの『ガイアガンダム』は、急ブレーキをかけてその場に止まった。
光が晴れるとそこに居たのは、『機動武闘伝Gガンダム』にも登場した『デビルガンダムヘッド』だった。
出現したのは全部で四対。
蛇腹状……または、触手状の身体にガンダムの如き頭部が乗っており、しかもその頭が展開してヘビのような顎と牙が露出するというもはやモビルスーツ及びモビルファイターというよりも完全な妖怪のレベルである代物だ。
『マジかよ……』
「ステラ、初めて見た……」
『こんな事が……』
『だが、この村を守るためにはヤツを倒さないといけないぞ!』
尻込みをする三人に先んじてメイが、合体進化した『デビルガンダムヘッド』に攻撃を開始した。
メイの『ヴォドム・ポッド』からミサイルや高出力ビームが放たれる。
しかし、敵の装甲は頑強で貫くことは、愚か怯ませることもできない。
『デビルガンダムヘッド』の口の部分が展開し、鋭い牙と口腔内に砲塔が現れた。
敵は攻撃をしてきたメイに狙いを定め、口から猛烈な炎を放つ。
『ぐわアァーーッ!』
『メイ!くそッ!』
メイを援護するために、ヒロトがビームライフルで攻撃をした。
彼女に攻撃を行っていたデビルガンダムヘッドは、目標をメイからヒロトに変えた。
そして、別の個体と連携してヒロトを追い込む。
『くッ、なんて連携だ!』
メイからヒロトに攻撃を切り替えたため、彼女は猛攻から解放されたが、機体ダメージは凄まじく行動不能となった。
メイ自身、気を失っている。
残りに二体は、それぞれステラとカザミを翻弄し執拗に攻撃を加えていた。
『どわあァァーーッ!!?』
カザミは敵の体当たりを真正面から受け、吹き飛ばされる。
そのまま彼の機体は、岩壁に叩きつけられた。
「カザミ、カザミ……!」
ステラが彼の名前を呼ぶが、返事が戻って来ない。
どうやら、カザミもメイ同様に気を失っているようだ。
ビルド・ダイバーズは絶体絶命の状況に陥る。
「こ、このままじゃ……ステラたち、負ける……!」
二対一で敵の猛攻を、機動性と運動性を駆使して紙一重で、ステラは回避している。
「ヒロト、ヒロト!どうするのッ!!?」
『わ、分かっている!この重装甲は生半可な攻撃では突破できない!……“アレ”を使うしかない!』
ヒロトはコンソールを操作し、緊急事態の際に用意していた新しい支援機を呼び出した。
その支援機は、赤い装甲に大型の実体剣を搭載している。
デビルガンダムヘッドの攻撃の隙を突いたヒロトは上空に逃げ、『アースリィ・ガンダム』の装甲をパージし、呼び出した支援機から新たな装甲と武装に換装した。
「マーズフォー・ガンダム!」
ヒロトの新たなチカラ『マーズフォー・ガンダム』。
近接格闘戦に特化したモードである。
赤い装甲に大型の実体剣を装備し、切先を敵に向けて構えた。
実体剣の刃は炎熱効果で赤々と輝く。
「はあァァーーッ!!!」
ヒロトのマーズフォー・ガンダムが大地を蹴り、スラスター全開で敵に突撃した。
迎撃のためにデビルガンダムヘッドが硬質の牙をヒロトの機体に向ける。
互いに交差した次の瞬間、デビルガンダムヘッドは縦一文字に両断され爆散した。
一機が撃破され、残った敵は少しばかり狼狽える。
それによって大きな隙を作った敵に、間髪入れずにヒロトのガンダムは剣を突き立て、撃破した。
「ステラもヒロトに負けてられない……!」
ヒロトの活躍にステラも触発されたのか、残り二体のデビルガンダムヘッドを見据える。
そして、戦闘態勢に入ろうとした時だった。
一瞬ガイアの機能が停止したかと思えば、再起動しコックピットの内装やモニターが赤く発光し始める。
「えッ!!?な、何?ステラ……こんな機能……」
突然の現象に戸惑うステラ。
コックピットのメインモニターには、見たことも聞いたこともないシステム名が表示されていた「E、D、I?エ、エディ……EDI-SYSTEM?」
ちなみに『EDI-SYSTEM』とは……理性と呼ばれる精神の箍たがを外し、闘争心・破壊衝動などの原始的欲求を優先させることによって搭乗者の戦闘力を飛躍的に上げるシステムだ。
また、『EXTREME』・『DEEP』・『INVADER』の頭文字から取っており、『超深度人格干渉システム』と呼ばれる。
「グッ………!グガァァーーッ!!!」
システムによって精神の箍を外されるステラは獣ごとき咆哮を上げた。
このシステムによりガイアガンダムの情報処理能力や機動力や運動性能が通常の約3倍になる。
起動と同時にガイアのデュアルセンサーアイは、エメラルドグリーンから深紅のルビーのように輝き炎のように揺らめく。
センサーアイと同じように、各間接からは蒼白い光が炎のように揺らめいていた。
モニターには、タイマーが表示されカウントがスタートする。
時間は300秒(五分)だ。
タイマーのスタート同時にガイアは大地を蹴った、凄まじい脚力でデビルガンダムヘッドの一体に飛び付く。
そして、鋭利で超硬質の『レクスネイル』を使い、敵の顔面の装甲を抉り取った。
装甲を剥ぎ取られ、もがき苦しむ敵に向けてステラのガイアは、さらに追い討ち掛ける。
内部が剥き出しの所に何度も『レクスネイル』を突き立て、ぐちゃぐちゃに破壊した。
ガイアの攻撃によって機能を停止た敵は、大地に倒れる。
最後の一体が、ステラに吠える。
「うるさいなァァァァーーッ!!!」
ステラは鬼気迫る勢いで敵に向かって叫び、走り出した。
敵も只では殺られまいと、牙でガイアを引き裂こうと大顎を開き、猛スピードでステラのガイアに迫る。
「破壊する、破壊する、破壊するッ!!!」
ガイアはテイルブレードを射出、その鋭い切先は迫り来る敵よりも敵の眉間の部分に突き刺さった。
テイルブレードとガイアガンダム本体を繋ぐ『特殊粘性合金製ワイヤー』を高速で巻き取る。
その勢いを借り、瞬時に敵の顔面に取りついた。
デビルガンダムヘッドは彼女の機体を振り落とそうするが、ガイアは絶対に離れない。
「おとなしく、殺られろ……この化け物……がァァァァーーッ!!!」
ステラは絶叫する。
ガイアは彼女の操作で敵の上顎と下顎に両手を突っ込んで、敵の顔面を力任せに引き裂いた。
引き裂いた敵の顔面から潤滑オイルが血飛沫のように吹き出す。
轟音を立ててデビルガンダムヘッドは地に伏した。
破壊した敵のパーツを両手に持って、ヒロトのに方に歩いて来るガイアの姿はまるで悪魔のようだった。
次回に続く。