いや~実は私、スマホで『やる夫 ハーメルン』と検索してハーメルンに入ってみたらバトル・ロワイアルを原作としたものを見まして、本作の制作に取り掛かりました!
まだシナリオは最後まで完成、という訳ではありませんが、何卒宜しくお願い致します!
プロローグ
「・・・ん」
―――もう、朝か。
「・・・んん」
重い瞼が、徐々に軽くなっていく。
視界が開いていく。
目を覚ますと、俺は大きな部屋で、座った状態で机の一つに突っ伏していた。多目的ホールや新幹線、飛行機の客室によくあるような、椅子の後ろ側(?)に付いているタイプのものだ。椅子の方を見てみると、こっちも多目的ホールによくありそうな、座る所が背もたれ側に畳まれるタイプのものだという事が分かった。というか、机があれの時点で大体察しが付く。だが正直、それ以外全く分からない。
「ここは・・・どこだ?」
俺はゆっくりと辺りを見回す。周りには、俺以外の何十人もの人達がいた。その人混みの中には仮面を付けている男や褐色の肌の少女、他の人よりも明らかに筋肉モリモリの男数名、更には明らかに人外である者達・・・一目で多種多様な人達がさっきまでの俺と同様に机に突っ伏していた。
だが、どういう訳か皆揃って共通する点があった。一つ目は机に突っ伏して眠っている事、二つ目は学校でよくありそうな制服(白陵大付属柊学園のものではない)を着ている事、そして三つ目は首に黒い首輪が付いている事だ。
「・・・何がどうなってんだ?」
・・・?ちょっと待て、もしかして―――
自分の身体を見た。
そう、制服を着ていたのは・・・周りの人達に限った事ではない。俺もいつの間にか制服を着せられていたのだ。そして、首には周りの人達同様、黒い首輪が付けられていた。
それ以外にも気になった事がある。それは、普通であれば学校にいない筈の兵士と思しき者達だ。だが、揃いも揃って見た事も無いような装備を身に着けている。中には周りの人達に銃を向けている奴もいる。
次第に周りの人達が目を覚まし、騒がしくなってきた。すると、それを待っていたかのように皆の頭上の照明がオフになり、反対にステージに向けられている方の照明がオンになった。そして、裏方(?)からステージ上に数人の男が出て来た。まるで協会の神父のような黒髪黒眼の男を先頭に、それに続くようにスーツ、ネクタイ、サングラスの三つを黒で統一した男達が数名入る。
最初に入って来た神父の男を中心に黒板の前に並び、私達の方を向いて立つ。神父の男は俺達をまるで獲物を見定めるかのように眺めている。
この男達は何だ?俺達に一体何をするつもりなんだ?そう思った直後、神父の男が口を開く。
「おはよう、諸君。よく眠れたかな。私は今回のテストの進行をを務めるApertureScienceの言峰綺礼という。突然ですが、今から諸君らには殺し合いをしてもらう」
は・・・?殺し合い・・・だって!?
神父の男――言峰の言葉に、周りの人達は突然の出来事に戸惑い、騒めきだす。暫くして教室内が静まると、言峰は話を続けた。
「これより、このテストのルールを説明する。一度しか言わないのでよく聞くように。質問は一切受け付けない」
この言葉によって、教室が静まり返る。説明だけでも聞くしかない・・・そう思った。
「これから私がくじを引き、そこに書かれた名前を読み上げる。名前を呼ばれた生徒は前に来てもらい、1人につきバッグを一つ支給する。中身は1日分の水と食料、コンパスにライト、筆記用具、そして殺し合いに役立つアイテムが入っている。何が入っているのかは開けてからのお楽しみだ。なお、この島に来る時に諸君らの荷物は全て回収させてもらった。これは事前に武器を持ち込んでテストを有利に進めるのを防ぐ為である。バッグを受け取り、この建物から出た時点でテスト開始となる。名前を呼ばれた生徒がバッグを受け取ってから一定時間経過後に私が再びくじを引き、呼ばれた生徒はバッグを受け取りテスト開始、これを繰り返す。このテストにおいて、ルール違反は存在しない。あらゆる手段を以て思う存分殺し合うように。更に、この島には特殊な設備があり、この島では魔法や超能力といった特殊能力は使えない。己の肉体と頭脳そして支給された武器を駆使して戦ってもらう。尤も、支給される武器次第ではこの手の能力を使う事が出来るかもしれない・・・運が良ければ、100%とまでは行かずとも、自らの特殊能力を使う事が出来るかもしれないが。そして、既に気付いていると思うが、諸君らの首に特殊な首輪を付けさせてもらった。その首輪は、我々AS社がいつでも爆破する事が出来る。島から逃げたり、我々に反抗するといった、我々の意に反する行為をした者はその首輪を爆破する。また、首輪を無理やり外そうとしても爆発するので注意するように。生きて帰りたければ最後の1人になるまで殺せばいいという訳だ。そして、最後まで生き残った1人にはケーキと死ぬまで遊んで暮らせる程の大金、そして如何なる願いを一つだけ叶えられる権利をやろう。以上で私からの説明を終わらせてもらう。諸君らの健闘を心から祈る」
最後の1人になるまで殺し合いだと?ふざけるな。ここにどれだけの人間がいると思っている!
怒りがこみあげてくる。
「何なんですか、貴方は!」
突如として大きな怒号が聞こえる。声のした方向に目を向けると、紫色の瞳を有した茶髪の少年がいた・・・なんか、声が俺と同じだな・・・気のせいか?
「貴方の言っている事は滅茶苦茶だ!何の関係もない人達を拉致して殺し合いをさせるなんて、幾ら何でも酷過ぎる!」
「キラ・・・!?」
「ん?おいアスラン、知ってるのか?」
エメラルドグリーンの瞳と紺色の髪が印象的な少年は驚き、金髪の黒人少年がその少年に何か聞いている。
そして更に先程の茶髪の少年に続くように、他の人達も声を上げ始める。
「今の男の子の言う通りだ。何で俺達がこんなところで殺し合わなきゃならないんだ?まさか、プロジェクト4が一枚噛んでいるんじゃないんだろうな!」
蒼い瞳を片方金髪で隠している男が言峰に問い詰める。
「何なんだよ!知らないところに連れてこられて、起きていきなり殺し合えなんて言われて訳分かんないよ!」
茶髪の少年が、頭を抱えて叫ぶ。その声は恐怖心さえも入り混じっているようにも見える。
「え?殺し合い?すまないが、そんな事に吾輩を巻き込むのは止めていただけない?金なら幾らでも出すので、免除してもらいたい」
マスコットキャラのような猫が言峰に取引を持ち掛けようとする。何ていうか―――とんでもなく肝が据わっている!?
「ちょっと待ったちょっと待った!俺、思い出したんだ!今日、親父が危篤で、すぐに駆け付けなきゃならない!代わりに知り合いを攫ってくるから、俺は免除してくれ!頼む!」
首・・・?にマフラーを巻いた、海月に見えなくもない謎の生き物も言峰にそう訴える。
「それは駄目だ。金で免除など認められない。ましてや、他の人間を身代わりにしようなど、以ての外だ。これは諸君らに与えられた
言峰の演説を聞いた人達が口を開く。
「殺し合いか。確かに面白い事になりそうだ」
ミントグリーンの髪の男が興味を示す。
「フフフ・・・戦いとは傷つける事、戦いとは傷付く事、戦いとは痛みを交換する事よ。痛みを通して互いの想いに触れ合うの。すなわち、愛に他ならないわ」
狐耳の女性が顔を赤らめて自らの持論を堂々と展開する。
「ばーぜはねー、みんなで遊ぶの大好きだよー!」
話し方からしてどう考えても精神が幼いのだろう、金髪碧眼のウサ耳の少女がにっこり笑って万歳のポーズをする。
「支給武器、爆発する首輪、特殊能力の使用不可、脱出不可能な島・・・なるほど。これらのルールは口だけは達者なトーシロー共の為に作られたのですな。そうでもしないとメイトリックス以外のこんなただのカカシ共、俺なら瞬きする間に・・・(パチン)皆殺しに出来る。そんなんじゃあ、俺とメイトリックスの戦いまでずーっとつまらない展開ばかりですからな」
フレディ・マーキュリーにそっくりな顔の男が挑発する。
「待って!このゲームに乗る必要は無いわよ!クラスメイト同士で殺し合う事なんて無い!」
さっきのスカーフ海月と同じく海月に近いシルエット・・・ではあるが、明らかに大きい謎の海月が皆に呼び掛ける。
「五月蝿い、そこのデカ海月擬き!!というか、なんで貴女のような化け物まで殺し合う相手になるのですか!?」
ロング黒髪碧眼の少女が謎の海月を指して怒鳴る。
殺し合いにノリノリな者がこんなにいるのか!?
こんな様子を見て、言峰が満足そうに頷き、口を開いた。
「最後に、首輪の威力を諸君らに知ってもらうとしよう。そうだな、アシスタントは・・・」
言峰は俺達を見て・・・
「君にしよう」
そう言いながら携帯電話を取り出して何かの命令を下した直後、不気味な電子音が鳴り響く。
その音が出ているのは・・・
「私・・・?」
「綾波!?」
水色のショートヘア、そして赤い瞳の美少女の首輪だった。
電子音のテンポは、最初こそゆっくりだったが、段々速くなっていき・・・
「碇く―――」
ドガアァンッ!
爆発音と共に、少女の首が爆ぜた。
「あ・・・ああ・・・・・・
綾波イイイイイイイイイィィィィィ!!!」
さっき頭を抱えていた少年の悲痛な叫びが木霊する。
「きゃああああっ!」
「お、おい!嘘だろ!?」
「アンタって人はァーーーッ!」
その惨劇の直後、あちこちから悲鳴や恐怖、怒りが籠った様々な声が聞こえてくる。
それを聞きながら少女の亡骸を見て言峰は黒服に掃除しておくよう命じた。
「さて、諸君。開始前に被験者が1人減ってしまったが、問題は無いでしょう。首輪の威力がどれ程のものなのかが分かったところで、そろそろ始めるとしよう」
言峰はそう言って、黒服に用意させたくじを引く。
「最初の出発者は・・・男子33番、白銀武」
――俺が、最初なのか。
俺は教卓の前へ行き、黒服からバッグを受け取る。すると、言峰が私に話しかけてきた。
「ホールを出て廊下の案内板に従えば外に出られる。そうすればテスト開始だ。検討を祈る」
恐怖で手が出そうになる。だが、何とか耐え抜いた。ここで醜態を晒せば、即座に殺される。そう思うと、出そうになった手が引っ込むような感覚を覚えて抑える事が出来たのだ。
白銀武がホールから出る。
このふざけたテスト・・・バトル・ロワイアルは幕を開けたのだった。
[女子26番 綾波レイ 死亡]
俺は廊下の案内板に従ってわき目も振らず走る。そして、建物から外に出た。
ふと、建物の方向に振り向いて見上げる。その建物は、非常に高いツインタワービルだった。そして、今出た出入口の両脇には体をボディアーマーで、そして頭をヘルメットで覆った兵士が立っていた。再びこのビルに入ろうとする者を射殺する為なのだろう。
そうか、俺達はこのビルの一室に設けられた、多目的ホールを模した部屋にいたのか。このくらいのビルなら、あのホールの一つ、中に置けない事も無い。
・・・いつまでも出入口の近くにいたら他の生徒と遭遇するな。先程のやり取りからして、殺し合いに積極的な人は大勢いる事は間違いない。
畜生!目が覚めたらこんな殺し合いに参加させられるなんて・・・!
俺は、ビルから離れようという一心で走り出した。
[男子33番 白銀武]
身体能力:A
頭脳:B
武器:???
スタンス:とにかく生き延びる
思考:遠くへ逃げるしか・・・!
身体状態:正常
精神状態:正常
全ての生徒が出発し、ホール内にいるのが言峰と黒服達だけになった後、彼らも教室を後にし、ビル内にあるVIPルームへと向かった。そこには、金融界、政界、芸能界、果てには裏社会の大物といった世界に名立たる30人以上ものVIPが顔をそろえていた。
この島にあるApertureScienceツインタワービルは参加生徒を管理する為の部屋だけでなく、VIPをもてなす為の部屋も用意されている。
そう、彼らVIP達はこのテストを娯楽として楽しむ為、この島に来たのである。VIP観戦ルームから生徒達のテストの様子を観戦しているのだ。それも、ただ観戦するだけではない。どの生徒が生き残るかというギャンブルも行われており、テスト1回で国家予算レベルの大金が動くとの噂が絶えない。
そんなVIP達の前に立ち、言峰は挨拶をした。
「私立黒須学園3年B組70名を対象としたテスト、無事に開始致しました。それでは皆様にクラスの名簿をお渡しします。黒字が生存、赤字が死亡を表します。誰が生き残るのか、ぜひとも予想してみて下さい。全滅、という可能性もあります」
[主催]
ApertureScience(Portal)
私立黒須学園 3年B組 名簿
[男子01番 スティング・オークレー]
[男子02番 ディアッカ・エルスマン]
[男子03番 金田一一]
[男子04番 草加拓海]
[男子05番 藤原文太]
[男子06番 シン・アスカ]
[男子07番 アウル・ニーダ]
[男子08番 碇シンジ]
[男子09番 泉研]
[男子10番 キラ・ヤマト]
[男子11番 ジョン・メイトリックス]
[男子12番 サイ・アーガイル]
[男子13番 ボルガ博士]
[男子14番 遠野志貴]
[男子15番 魔王]
[男子16番 トール・ケーニヒ]
[男子17番 高橋涼介]
[男子18番 風間真]
[男子19番 アスラン・ザラ]
[男子20番 ネコアルク・カオス]
[男子21番 パラガス]
[男子22番 ボンドルド]
[男子23番 スティーヴン・アームストロング]
[男子24番 藤原拓海]
[男子25番 ラウ・ル・クルーゼ]
[男子26番 ミイホン]
[男子27番 レグ]
[男子28番 スラリン]
[男子29番 武内樹]
[男子30番 高橋啓介]
[男子31番 ハイネ・ヴェステンフルス]
[男子32番 ベネット]
[男子33番 白銀武]
[男子34番 スライバ]
[女子01番 アルクェイド・ブリュンスタッド]
[女子02番 吾妻楓]
[女子03番 遠野秋葉]
[女子04番 赤城]
[女子05番 シエル]
[女子06番 ネコアルク]
[女子07番 キアナ・カスラナ]
[女子08番 比良坂夜露]
[女子09番 加賀]
[女子10番 兼志谷シタラ]
[女子11番 リコ]
[女子12番 フレズヴェルク]
[女子13番 ステラ・ルーシェ]
[女子14番 ラフィー]
[女子15番 翡翠]
[女子16番 轟雷]
[女子17番 ジャベリン]
[女子18番 鑑純夏]
[女子19番 無量塔姫子]
[女子20番 琥珀]
[女子21番 オーゼン]
[女子22番 ブローニャ・ザイチク]
[女子23番 百科文嘉]
[女子24番 ヘラルド]
[女子25番 スティレット]
[女子26番 綾波レイ]
[女子27番 式波・アスカ・ラングレー]
[女子28番 エンタープライズ]
[女子29番 ガスト]
[女子30番 雷電芽衣]
[女子31番 ベルファスト]
[女子32番 源内あお]
[女子33番 天城]
[女子34番 綾波]
[女子35番 真希波・マリ・イラストリアス]
[女子36番 バーゼラルド]
生存者、残り69名
本作の主催者兼管理者をGLaDOSにしようかと思いましたが、ラストの辺りをどうしようかが思いつかなかったのでストーリー組み直しました。GLaDOSの吹き替えは東山奈央さんがいいんじゃないかなと思う。(※作者個人の意見です)