バトル・ロワイアル 誰が為の戦場か・・・   作:しきん

3 / 10
どうも、しきんです。
他の作者様のバトル・ロワイアルSSを見て絶賛勉強中でございます。


第1話

俺は走った。もっと、もっとビルから離れた所へと。その一心でひたすら走った。

 

どのくらい走ったのかは分からない。俺はいつの間にかビルからだいぶ離れた所にいた。

 

高い所・・・山の頂上だろうか。それに、家もある。

 

「これで当分の間は一安心か」

 

どう見ても人間じゃない奴もいた。あんなのとも殺し合わなければならないなんて、どうかしてるよな。ハハハ・・・だが、ここで倒れる訳にもいかないんだ。

 

俺は、生まれて初めて誰かを殺さず、尚且つ誰にも殺される事無く生き延びる方法を考えた。

 

考え始めてから少し経った時、俺はある事を思い出す。

 

「そういえば、武器が支給されていたんだっけな・・・少し見てみるか」

 

俺はバッグの中身を確認する事にした。

 

そう考えながらバッグをあさり、その中に入っていたそれを見る。

 

「お、おい・・・これって、まさか―――!?」

 

バッグに入っていたのは―――

 

[男子33番 白銀武]

身体能力:A

頭脳:B

武器:???

スタンス:とりあえず生き延びる

思考:本当にあったなんて・・・!?

身体状態:正常

精神状態:驚愕

 

 

あーあ、殺し合いなんて勘弁してくれよ。急にあんな事言われたってなぁ・・・。

 

男子29番、武内樹は酷くしょげ暮れていた。

 

本当なら、今日はレビンを納車する筈だったのに、こんなとこに連れて行かれて、更に殺し合いなんてな・・・拓海もいたし、早く合流しよーっと。

 

「あっ、そういや武器がバッグの中に入ってるって、あのおっさんが言ってたな。強い武器だと良いなー。何せ化け物がいたし・・・せめて銃でも無いと、もし襲われたら勝ち目無いよ。どーれ、中身は―――」

 

栄養ドリンク。

 

栄養ドリンクのような何かが幾つか入っている。

 

イツキの支給武器はγ-グリフェプタン。カテコールアミンをベースとした物質で、人体に投与されるとドーパミンやノルアドレナリンに似た脳内伝達物質を生成する、言うなればある種の麻薬である。服用すると『火事場の馬鹿力』を出し続けさせると共に多幸感を発生させ、破壊衝動を齎す反面、凄まじい禁断症状も引き起こしてしまう為、定期的に服用する必要がある。

 

なん・・・だと・・・

 

勿論、そんな事など全く知らないイツキは絶望のどん底に落とされたような表情となっていた。

 

こんなので戦えるか!てゆーか・・・そもそもこんなの武器ですらねーよ!!

 

こうなったら・・・化け物とか殺し合いに乗ってる奴とかの目を搔い潜って拓海と合流するしかないな。出来る事ならこんな島から―――

 

しかし、イツキの思考は強制的に終わりの時を迎えさせられる。

 

突如としてイツキを背後から刺されるような痛みが襲う。

 

「ぎゃあああああ!?」

 

あ―――が、が―――

 

イツキは一体何事かと振り向いた。

 

眼前にいたのは、黒い丸刈りの男。

 

「だ・・・誰・・・?」

 

余りにも急な事態に、イツキは冷静な判断をする事もままならない。訳も分からず、自分を刺した相手に何者かという問いを投げかけてしまう程だ。

 

「これから死ぬ奴に何も言う事は無い。これは私からの手向けだ」

「ぐ、ああ―――」

 

丸刈りの男―――男子04番、草加拓海の返答を聞いた途端、パニック状態に陥ったイツキは辺りをキョロキョロと見回した。

 

その時、イツキの視界にある物が映った。

 

それは、自分の腹から突き出ている刃。

 

あ・・・ああ・・・・・・

 

「ぎゃあああああああああああああああ!!!」

 

人生最後の断末魔を上げた直後、イツキは背と腹から血飛沫を吹き出しながら前に倒れた。

 

イツキの死を確認した草加は視線をイツキのバッグに向ける。

 

バッグに入っているγ-グリフェプタンを見つける。

 

「これは・・・飲み薬?使いどころに気を付ける必要がありそうな物だが、ありがたく貰って行こう」

 

草加はγ-グリフェプタンを自分のバッグに入れると、装備している支給武器である立体機動装置のアンカー付きワイヤーを近くの木々に射出し、素早い空中機動でその場を去った。

 

[男子04番 草加拓海]

身体能力:B

頭脳:S

武器:立体機動装置

   γ-グリフェプタン

スタンス:優勝してジパングを創生する

思考:次の相手を探す

身体状態:正常

精神状態:正常

 

[男子29番 武内樹 死亡]

 

 

「にゃああああああああああ!!だ、誰か!誰か助けてえええええ!!」

 

大声を上げながら、それは逃げていた。

 

金髪赤眼、そして猫耳が特徴的な、マスコットキャラのような謎のナマモノ。

 

女子06番、ネコアルク。

 

地下にある猫の王国(グレートキャッツビレッジ)に住んでいる、完全無欠の猫である。

 

だが、ここ最近では天敵(+α)に振り回される事もあり、永遠のライバルに一族を一網打尽にされ、バイオレンスなバイオリニストからは一方的に可愛がられ、挙句の果てには家政婦に捕まって動物実験の被験体にされたり、仕舞いには苦労して従えたメカメイドにさえも乱雑に扱われる。

 

ここまでくると、逆に凄いかもしれない。

 

そんなネコアルクにも、願いはある。

 

それは、猫の王国(グレートキャッツビレッジ)の再興。

 

そして、現在―――

 

ネコアルクはテスト開始早々、逃走劇を繰り広げていた!

 

対する追手は、黒髪黒眼、左目は潰れていて、褐色の肌と黒い口ひげが特徴的な中年のサイヤ人。

 

男子21番、パラガスである。

 

「パラガスでございます☆そこの猫!お前を含む俺以外の参加者を全員葬り去れば、俺の敵は最早1人もおらん!!俺の帝国は、永遠に不滅になるという訳だあ!!」

 

パラガスにも願いがある。

 

ネコアルクの願いが猫の王国(グレートキャッツビレッジ)の再興であるならば、パラガスの願いはベジータ王への復讐を果たし、最強の宇宙帝国を築き上げる事である。

 

パラガスは目を点に、口を小さくし、両手を上下にバタバタと振りながら走っている。

 

一言で表すならば『荒ぶるパラガス』、略して『荒ガス』。

 

「なんだ、あのキモい親父!?明らかに殺意の気を放っている!!え、ええい!こっち来るにゃ!!」

 

てゆーか、アタシに支給された武器が無駄に重くて走りづらい!

 

何でこんなのが武器として支給されるのか、理解に苦しむ・・・!!

 

ネコアルクの支給武器はハイパーハンマー。

 

かの伝説のモビルスーツ、RX-78-2ガンダムの武器の一つとして有名な、棘とチェーンの付いた鉄球だ。

 

尤も、ネコアルクが持っているのはそれを10分の1のスケールに落とし込んだものなのだが、それでも武器としては重い方だ。

 

しかも、重さの弊害はただ単に持ち主の足枷になるというだけではない。

 

このハイパーハンマーの場合、投げて使うのがスタンダードな使い方であるが、これには投げた時に持っている者が引っ張られてしまう危険性も孕んでいる。

 

故にネコアルクにはハイパーハンマーをマニュアル通りに使う事が不可能だったのである。

 

「ファァァアアアアア!!!」

 

パラガスは奇声を上げながら、尚もネコアルクに迫って来る。

 

う、うわあああ!?不味い、このままでは追い付かれる!!

 

こ、こうなったら―――

 

「いい加減にしろおおおーーーーーっ!!」

 

ネコアルクはパラガス目掛けて、ハイパーハンマーを思い切り投げた。

 

渾身の一撃は、見事にパラガスに直撃した。

 

「Door!?」

 

パラガスはハイパーハンマーを上半身に受けた。恐らく、顔面にも棘が当たっているだろう。

 

そのまま仰向けに倒れるパラガス。上半身の彼方此方から血が出ている。

 

「ね、猫に殺されるとは・・・これもサイヤ人の、定め・・・か―――」

 

パラガスはそう言い残し、力尽きた。悲願は、達成されなかった。

 

「え・・・?し、死んだ???よっしゃぁーーー!!大勝利だにゃ!!ざまあみろ、アスパラの化身!!野菜系キャラが最強と言われていた時代は、とっくの昔に終わりを迎えたのである!!」

 

フフフ・・・さ~て、コイツの武器をちょろまかしますかな。何が出るかな、何が出るかな―――

 

パラガスのバッグの中を見る。

 

入っていたのは、蓋のようなものが付いた瓶が五つ。中には金属特有の光沢を放つ液体が入っている。

 

え、何・・・?

 

何これ・・・水銀?

 

クロムスプラッシュ。

 

爆発範囲内にいる物体をクロム化させる特殊な手榴弾である。

 

クロム化した状態で高速移動する際は、丸い形が特徴的なブロブ形態となる。

 

更には紙や木材といった可燃物に耐火性を付属させる事も出来る為、上手く使えば非常に強力な特殊武器と言えるだろう。

 

だが、そんな事など知る由も無いネコアルクは動揺を隠せない。

 

冗談じゃねー!!こんなの、使い道があるとすれば、川の上流から流して公害攻めにするぐらいでは!?

 

そもそもこの親父はこんなのを使って、どうやってアタシを殺すつもりだったのか!?

 

あの何とかサイエンスとかいう連中の正気が疑われますニャ・・・。

 

はあ・・・アタシに支給された鉄球といい、この水銀といい、本当に大丈夫??

 

不安に襲われながらも、ネコアルクは歩き出す。

 

[女子06番 ネコアルク]

身体能力:B

頭脳:C

武器:ハイパーハンマー

   クロムスプラッシュ5個

スタンス:優勝して猫の王国(グレートキャッツビレッジ)を再興する。

思考:良い武器が欲しい・・・

身体状態:正常

精神状態:正常

 

[男子21番 パラガス 死亡]

 

 

私立黒須学園 3年B組 名簿

 

 

[男子01番 スティング・オークレー]

 

[男子02番 ディアッカ・エルスマン]

 

[男子03番 金田一一]

 

[男子04番 草加拓海]

 

[男子05番 藤原文太]

 

[男子06番 シン・アスカ]

 

[男子07番 アウル・ニーダ]

 

[男子08番 碇シンジ]

 

[男子09番 泉研]

 

[男子10番 キラ・ヤマト]

 

[男子11番 ジョン・メイトリックス]

 

[男子12番 サイ・アーガイル]

 

[男子13番 ボルガ博士]

 

[男子14番 遠野志貴]

 

[男子15番 魔王]

 

[男子16番 トール・ケーニヒ]

 

[男子17番 高橋涼介]

 

[男子18番 風間真]

 

[男子19番 アスラン・ザラ]

 

[男子20番 ネコアルク・カオス]

 

[男子21番 パラガス]

 

[男子22番 ボンドルド]

 

[男子23番 スティーヴン・アームストロング]

 

[男子24番 藤原拓海]

 

[男子25番 ラウ・ル・クルーゼ]

 

[男子26番 ミイホン]

 

[男子27番 レグ]

 

[男子28番 スラリン]

 

[男子29番 武内樹]

 

[男子30番 高橋啓介]

 

[男子31番 ハイネ・ヴェステンフルス]

 

[男子32番 ベネット]

 

[男子33番 白銀武]

 

[男子34番 スライバ]

 

 

[女子01番 アルクェイド・ブリュンスタッド]

 

[女子02番 吾妻楓]

 

[女子03番 遠野秋葉]

 

[女子04番 赤城]

 

[女子05番 シエル]

 

[女子06番 ネコアルク]

 

[女子07番 キアナ・カスラナ]

 

[女子08番 比良坂夜露]

 

[女子09番 加賀]

 

[女子10番 兼志谷シタラ]

 

[女子11番 リコ]

 

[女子12番 フレズヴェルク]

 

[女子13番 ステラ・ルーシェ]

 

[女子14番 ラフィー]

 

[女子15番 翡翠]

 

[女子16番 轟雷]

 

[女子17番 ジャベリン]

 

[女子18番 鑑純夏]

 

[女子19番 無量塔姫子]

 

[女子20番 琥珀]

 

[女子21番 オーゼン]

 

[女子22番 ブローニャ・ザイチク]

 

[女子23番 百科文嘉]

 

[女子24番 ヘラルド]

 

[女子25番 スティレット]

 

[女子26番 綾波レイ]

 

[女子27番 式波・アスカ・ラングレー]

 

[女子28番 エンタープライズ]

 

[女子29番 ガスト]

 

[女子30番 雷電芽衣]

 

[女子31番 ベルファスト]

 

[女子32番 源内あお]

 

[女子33番 天城]

 

[女子34番 綾波]

 

[女子35番 真希波・マリ・イラストリアス]

 

[女子36番 バーゼラルド]

 

 

生存者、残り67名

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。