仮面ライダーが鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮をとります   作:reednaoki

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3話 少女の悲しみと”城戸真司”という男

「…よし」

 

川内に言われた通り青葉の部屋の前に到着した真司は気持ちを入れる。その扉を前にするだけでも禍々しいオーラが漂っているが、それでも――と手をかけた

 

「…入るよ」

 

ガチャりとドアを開けてまず目に入るのは散乱した雑誌類。そしてその中にポツンと佇む少女だけ

 

その少女は真司を黙認して、俯いた

 

「……何の用ですか」

 

その少女の声は明らかに暗い。というより――生気がない。そんな声を聞いた真司は少女に近づいていく

 

「…俺は城戸真司。ここで働く事になった…まあ、雑用係になるのかな。これでも前まではジャーナリストとして働いてたんだよ」

 

出来るだけ明るい声音を保ちつつ真司は笑ってみせる。しかし少女はそんなこと関係ないと言うように俯いたままだ。よく見ればその服は所々破れていて…その、目のやり場に困るがここはぐっと我慢する

 

「…そんな格好で居たら風邪ひいちゃうよ」

「……艦娘は、風邪なんてひきません」

「そんなわけないだろ。艦娘だって見た目は人間じゃないか」

「……中身は兵器ですから」

 

全てを否定する言葉。それはまるで全てを否定されて―――というより存在自体を否定されてしまい自分すらも信じれなくなってるようにも思えた

 

「……」

「それに…貴方には分からないでしょう?艦娘の気持ちも…戦うっていう、意味も…」

 

少女は静かにこちらを向いた。その目は黒く淀みきってて生きているかすら怪しい目をしている

 

それでも真司は少し息を吐き少女の前に座る。そんな少女の気持ちは―――誰よりも、痛いほどに分かる

 

「――分かるよ。だって俺も君たちみたいに戦いに身を投じてきたから」

「……え?」

「戦わなきゃ生き残れなかった。―――戦わなきゃ、大切なものは守れなかった」

 

そう言ってポケットからデッキケースを取りだして強く握りしめる。

 

「だけど、守りたかったものはほぼ奪われた。どれだけ抗っても、人が生み出す欲が強すぎて止めれなかった…」

 

人間同士が戦うライダーバトル。願いを叶える為に人と人が行うバトルロイヤルの果てにあるのは――人間の死だ

 

「―――君が兵器だっていうなら俺の方が兵器だよ。結局人間同士の戦いを止めるどころか加速させてしまう要因になったんだから」

「…」

「……でも俺は艦娘が兵器だなんて思わない。君たちは世界の驚異と戦ってるんだろ?だったら褒められて当然じゃないか」

 

ぽんぽんと青葉の頭を撫でて真司は笑ってみせる。本当なら艦娘達に頑張ったねって言ってあげなければいけなかった筈なのだ。自分たちの為に戦ってくれてありがとうと、言ってあげなければいけなかった筈なのだ

 

ふと真司の頬に、少女の手が添えられる。その行動にビックリするがその生気を帯びて少し潤ませながらもしっかりと己を見据える目からは逃げることは出来ない

 

 

「それなら城戸さんだって、兵器じゃないですよ。誰がなんと言おうと…青葉は認めません。だって城戸さんは―――人が傷つくことを悲しめるじゃないですか」

「…え?」

「そう見せないようにしてたのかもしれませんが…表情に出すぎててバレバレですよ」

 

 

少女はそう言って少しはにかむ。初めて見せてくれた少女の表情、そしてその言葉に心が洗われた気がして真司もつられて笑みを浮かべた

 

 

――全く、これじゃあ自分の方が助けられてしまってるではないか

 

 

取り敢えず青葉の笑顔は取り戻せた。あとはその身体の傷を治すだけだろう

 

 

「…じゃ、早く入渠して傷を治そっか。みんな心配してるよ」

「城戸さんが一緒に入ってくれないといやです」

「…はい?」

「……城戸さんが一緒じゃないといやです」

 

今とんでもない言葉が聞こえた気がする。入渠するのを自分と一緒じゃないとって嫌って、それはつまり…

 

 

「ちょ、待って待って。入渠って言わばお風呂に入るようなものでしょ?そこに男の俺が居たらまずいんじゃ…」

「……城戸さんが居ないと、やです」

 

 

 

……目を潤ませながら頼むのは、反則じゃないだろうか

だけどそれをしたら士に何を言われるか分かったもんじゃない。それだけはなんとしてでも避けなければ

 

 

「………だったら外で待つからそれで勘弁して。青葉ちゃんが出てくるまで絶対離れないから」

「………………へたれ」

「な、何か言った?」

「いえ〜?城戸さんは優しいな〜って言っただけですよ…」

 

 

こんな可愛い子からこんな誘いを受けたら一目散に飛びつきそうなのに…城戸真司という男は優しいけれど乙女心は分からない。それを実感した青葉は小さく溜息を吐く。だけど諦めるつもりなどない。この温もりを、手離したくない

 

だから宣言する。自分が守るべき――”大切な人”に向けて

 

 

「――絶対振り向かせてみせますから、覚悟してくださいね城戸さん!」

「お、おう…?」

 

 

 

 

 

 

 




真司君って乙女心分かるんですかね?いや、分からないか…だってスペシャルの時アレだったもんね…


次回は扶桑姉妹回です。こらそこ、不幸姉妹とかいわnギャァァァァ!!?(爆撃)
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