仮面ライダーが鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮をとります   作:reednaoki

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忘れぬうちに投稿しなきゃまたゲームの世界に戻っちまう…という訳で初投稿です←


第5話 恋と掃除と初任務と

「…こんなもんか」

 

艦娘と信頼関係が築けた3人の提督は翌日になりすぐ仕事を始めた。というのもこの鎮守府があまりにも手入れがされてないので初仕事が鎮守府内の掃除に決まったのが今朝なのだが

 

「……士って掃除できたんだね」

「失礼だな。掃除くらい出来るに決まってるだろ」

 

提督室を掃除していた門矢士は川内の言葉にそう返しながら次の場所の掃除を進める。確かにあまり自ら率先して掃除することは少ないが仕方が無い場合に限っては自分でやることだってある

「…でも助かったよ。青葉も山城や扶桑も元気になってくれたしさ。……まあ、元気になりすぎってのはあるけど」

「まあな…」

 

青葉は城戸真司と一緒に外掃除すると言って聞かないしあの姉妹に至っては天空寺タケルと一緒に工廠の整理を手伝わせろと圧をかけてくる始末。とりあえず問題だった艦娘達と仲良くなってくれたのは有難いのだが仲良くなり過ぎ、っていうのは否めない。

 

 

「まあいいんじゃないのか?別に困ることでもなんでもないしな」

 

士はそう言いながら川内にお茶の入ったペットボトルを投げ渡す。

 

「……私は困るんだよなぁ」

 

ペットボトルを受け取りながら、川内はそう呟いた。自分はあそこまで積極的に好意を出すことなんて出来ない。特に、その相手がそういうのを嫌いそうだからというのもあるが…怖いのだ。離れてしまった時にその気持ちが暴走してしまうのが

 

 

「……お前なぁ…考えすぎは良くないぞ?」

「へ…?」

 

 

士は少しだけ困惑したように、それでも少しだけ表情を緩ませる。その表情から、川内は目が離せなくなる

 

 

「俺は別に気持ちを全面に押し出されたからって嫌がるなんてことはするつもりは無い。それに俺はこの鎮守府から離れるつもりは無いからな」

「…っ、な…」

「俺をあの二人と一緒にしてもらっては困るな。お前の気持ちは理解してるつもりだ」

 

 

士はそう言ってある程度綺麗になった提督室のソファーに腰掛ける。そしてぽんぽんと隣の空いたスペースを手で叩く

 

 

「少しばかり休憩する。その後食堂の方に行って掃除を済ませるぞ」

「……全く、提督には敵わないなぁ」

 

 

川内は諦めたように頷いてから隣に座り、士の肩にもたれかかる。妹艦を失ってから戦いが怖くなり戦場に出るのは嫌だったけどーーーこの提督の為ならば、またあの戦場に今度は自分の意思で出れるような気がした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「青葉ちゃん大丈夫?寒くない?」

「あ、青葉は大丈夫です!この位の寒さへっ…くしゅ」

「あー…だから言ったのに」

 

 

季節は冬。真司ですら寒いと感じるのにそれより薄着の青葉はもっと寒いだろうに。少し苦笑いしてからおもむろに上着を脱いでから青葉に差し出す

 

「それ、着ていいよ。寒いだろ?」

「えっ!?で、でもそれだと…」

「いいのいいの。青葉ちゃんが隣で笑っててくれたらこんな寒さどうって事ないよ」

 

穢れの全くない笑顔でそんな事をサラッと言うものだから、青葉は少し顔を赤らめて俯いてしまう

 

 

「…城戸さんってほんと、ずるいですよね」

「そうかな?」

 

 

でもそんな貴方だから私は隣に居たいと思ったんですけどね…とは言わない。この気持ちは、ちょっとずつ彼に伝えていきたいから

 

そんな時だった、彼の顔が少し緩んだのは。急なことだったので少し困惑してしまう

 

「青葉ちゃんは可愛いね。表情がすぐころころ変わる所とかさ」

「な、何言ってるんですかっ、そんなに褒めても何も出ませんからねっ!」

まさかの真司からの発言に顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまう。嬉しい筈なのに素直になれないのが悔しいけど急に言われたらテンパるに決まってる

 

 

「別に何も要らないさ。隣で青葉ちゃんが笑っててくれたらね」

「……っ、ほんと、貴方って人は…っ!」

 

 

畳み掛ける様に恥ずかしげも無く言って来るものだからこれは完全に自分の負けだ。惚れた弱みってやつだろう。だって―――素直に喜んでいる自分がいるから

 

 

「……青葉、がんばります」

 

 

城戸真司に聞こえないようにポツリと呟く。今は彼に自分の気持ちを伝えられなくても、いつかは届けてみせる

 

 

――その時は自分らしくスクープとして鎮守府内にばらまいてやろうと誓って

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…こんな感じでいいのかな」

 

 

ところ変わって工廠。天空寺タケルは散らばってしまっている材料等を綺麗に整頓し終わり汗をタオルで拭いていた。見たことない物ばかりで片付けながらどこに置けばいいのか迷ったが山城や扶桑に教えて貰ったお陰で終わりが見えてきていた

 

 

「2人とも大丈夫?疲れてない?」

「大丈夫よ。これくらいなんともないわ」

「提督こそ大丈夫ですか?結構な量ありましたが…」

 

 

扶桑が心配そうにこちらを見てくるが「大丈夫大丈夫!」と答えながら身体を伸ばす。久しぶりの重労働ではあるがこんな事で疲れるわけにはいかない

 

 

「……」

 

 

そんなタケルを見て山城は少しだけ笑みを浮かべる。話す時は大人びていたのにこういう作業をしている時の彼は子供っぽくて、何より頼もしい。それでいて責任感があって自分たちの心配までしてくれるのだからこれで好きになるなという方がおかしいとすら思う。

 

 

それは扶桑も同じだった。真摯に自分たちに関わり同じ仲間として扱われる事がなかったので少しだけこそばゆいが――――それがとても愛おしい

 

 

だから今だけは彼といる時間を心から楽しみたいと思える

 

 

「山城、頑張りましょうね。……タケルさんの為に」

「…分かってますわ。扶桑お姉様」

 

 

扶桑が言いたいことがわかった山城はゆっくりと頷き決意を決める。何があっても彼と共に歩み続ける。

 

 

――――恋敵だろうが姉妹だ。同じ道を歩み続けている”仲間”であり”家族”だからこそ迷いなく頷けるのだ

 

 

全ては天空寺タケル――――いや、ここに来てくれた新しい提督たちの為に

 

 

「戦艦として、仲間として提督たちを支えてみせましょう」

「私たちの誇りとプライドにかけても…必ず」

 

 

だから前を向こう。これから自分たちを待ち受ける戦いが、どれだけ辛く過酷だったとしても”提督”との未来を守る為に――――

 

 

 

 




次回は遅くはなりましたが謹賀新年回です。任してくれ、ネタは浮かんでいるんだ…(フラグ)
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