東京レイヴンズ~二天龍を従えし者~【本編完結】   作:眠らずの夜想曲

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第15話~強襲?これが?~

―――屋上。

 

 

「お、夏目」

 

 

声に反応してこちらを向く。

 

 

「おまえがここに来るなんて珍しいな」

「明日から塾だと思うと……」

「夏目が女だってことと俺の嫁ということは知れ渡ってるだろうしな」

「そ、それもそうですけど、倉橋さんのことが」

 

 

あー……泣いてたしな。

しかも結構ガチ泣きだった。

でもいいものが見れた。

 

 

「まぁ、騙してたかんな……ま、覚悟決めるしかねぇ」

「覚悟、ですか?」

「あぁ、正面からぶつかる。しぶとく謝る。道はいくらでもある……隠し事をしない本当の友になれるかもしれない」

「刃は前向きだね」

 

 

前向きか……それならどれだけよかったことか。

 

 

「あれから一年……なんだかあっという間でした。刃くん……」

「なんだ?」

「ありがとう。この一年あなたがいてくれてよかった」

「何言ってんだ。これからも一生そばにいてやる」

「はい!!」

 

 

うーん……こんなラブコメは何千年ぶりかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、登校。

 

 

今日は俺と夏目と冬児の三人で登校している。

しかし、視線をあちらこちらから感じるな……

うっとおしい。

 

 

「案の定と言うか、夏目のことはかなり広がっているようだな」

 

 

確かに……

 

 

「おはようみんな!!」

 

 

天馬はいつもどおり俺たちに話かけてきた。

うーん、こいつはいいやつだな。

 

 

「おはよう、夏目くん」

「天馬くん」

 

 

おぉ、少し夏目の顔が明るくなったな。

 

 

「この前は大変だったね。今はまだ男子寮なんでしょ?大丈夫?」

「うん、刃と同じ部屋だからね。結界も協力だし、それに刃が守ってくれるし///」

 

 

顔を赤くしながら照れくさそうに言う。

このこの、かわいいやつめ。

 

 

「そ、そうなの!?刃くん……」

「んだよ?」

「うらやましすぎる!!」

 

 

……ハッ!!

最高だね。

 

 

「よう鈴鹿。おまえも一緒か」

「うん、僕が来るまで一人でそわそわして待ってたんだよ」

 

 

ふーん、かわいいいところあるじゃないか。

 

 

「え、ちょっ、メガネ!!勝手な妄想こかすな!!ぜんぜん待ってないし!!」

「……何もってんだ?」

「ふぇ!?ぁあいや、これは……」

 

 

動揺しながらすぐに後ろに隠してしまった。

 

とりあえず、学校に向かうことにした。

でも鈴鹿が何を隠しているかが気になるな……

 

 

「夏目くん、ご両親は?」

 

 

天馬が訊く。

 

 

「あぁ……うん」

「夏目のとこは親父さん一人だからな……それに基本連絡取らないし。案外隠し通せるかもな」

「あとは京子だな……」

 

 

それな。

面倒ったらありゃしない。

つか、だいたい昔会ったのは俺だろ。

 

 

「そうだな……」

 

 

まぁ、どうでもいいんじゃないですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――教室。

 

 

教室に入ると、みんな無言で夏目を見ていた。

夏目はずっとうつむきっぱなしだ。

教壇の前にたち、頭を下げる。

 

 

「土御門……」

 

 

男子生徒の誰かが声を出す。

 

 

「この間はありがとな!!」

 

 

立ち上がって言う。

おぉう?

思ってたのと反応が違うねぇ……

 

 

「おまえらがいなきゃ、俺、死んでたかも!!」

 

 

それを皮切りに、女子生徒も言う。

 

 

「私も!!」

 

 

さらに広がっていく。

 

 

「私も感謝している!!」

「ありがとう!!」

 

 

だが夏目は……

 

 

「でもあれは……僕らが巻き込んだせいで……」

 

 

だがそれも簡単に返されえる。

 

 

「みんな無事だったんだからいいじゃないか」

 

 

この一言に、みんながうなずき、同意する。

なんだ、なかなかいいクラスメイトじゃないか。

 

 

「みんな……ありがとう」

 

 

目尻に涙を浮かべながら礼を言う。

その時だった。

 

ガラガラガラ

 

教室の扉が開けられる。

入ってきたのは京子だ。

俺、夏目、冬児、天馬と鈴鹿が京子に注目するが、それを気にせず扉を閉めて自分の席に着く。

 

 

「倉橋さん……」

 

 

夏目が悲しそうに呟く。

 

授業中も、ずっと上の空だった。

そんなに気にするか。

 

キーンコーンカーンコーン

 

授業終了のチャイムがなる。

京子は足早に教室から出て行った。

仕方ねぇ……

 

俺は京子の後を追う。

 

 

「まてよ、京子」

 

 

後ろでは冬児と天馬が見ているので、変なことはできない。

肩に手をかけ、こっちを向かせる。

 

 

「悪かったな、事情はメールで説明した通りだ。夏目の性格はおまえも知っているはずだ。理不尽な、クソみたいなしきたりだろうと、律儀に守っちまう。たがな……おまえにまで黙ってたのは悪かったと思っている。後悔してる……すまなかった」

 

 

しばらくして、京子が口を開く。

 

 

「私……私、言ったよね?昔、夏目くんの家で男の子に会ったって。それで、その子のこと……好きになったって」

「あぁ……一目ぼれしたってな。だが夏目は本当は―――」

「男の子だった。その子は!!やさしかったわ。初めて会った生意気な私のことを少しも嫌がらなくて、ちゃんと覚えてる。土御門くんでしょっ?て聞いたら、少し迷ってたけど、うんってうなずいた。あの子は絶対に男の子だったわ!!」

 

 

……それ、俺ですね、はい。

なんとなく予想はしていましたよ。

見事、予想的中です!!

おめでとう!!

……めでたくねぇ。

 

 

「……それってさ、お「じゃあね///」…おい」

 

 

顔を赤くして、去っていった。

……夏目からOKでるかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、朝。

 

 

ピロロロロロロ

 

着信?

誰だ?こんな朝っぱらから……

俺は画面に表示されている文字を見て驚愕する。

 

親父

 

な、なんで親父から?

とりあえず読もう。

 

『こっちは大丈夫だ、心配するな』

 

……やべぇ、そんなこと言われたらさ―――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――食堂。

 

 

『未明になって判明した陰陽道の名門、土御門家の火災は消防隊が駆けつけた時は、すでに自然鎮火しており、現在出火の原因を調査中です』

 

 

俺はテレビで報道されている内容を聞いて、旋律した。

いくら破門されたとはいえ、実の親ではないと言え、俺の親だ。

恨み?

そんなものはあるわけがない。

心配だ……

もし、これが人によるものだとしたら……

俺は全力で、全力全壊で相手をしてやる。

 

 

「や、刃?すごい顔だよ?怖いよ……」

「ん?あぁ、すまん」

 

 

夏目に言われちまった……

 

 

『焼け跡からは、遺体などは発見されておらず、建物の所有者である、土御門泰純は今だ連絡が取れない状況とのことです。当局は―――』

 

 

臭ぇな……

こら、陰陽庁がかかわってんな……

今はまだ行動を起こすべきではないか?

いや……

悩むな。

でも、面倒なことになった。

 

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