東京レイヴンズ~二天龍を従えし者~【本編完結】   作:眠らずの夜想曲

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第20話~陰陽の道~

―――???。

 

 

「よう、冬児。鬼武者って感じでカッコイイぞ」

「そういうおまえこそ何だその翼は?神様にでもなったつもりか?」

 

 

俺、神様ですけど……

あぁ、まだ知られてなかったね。

誰にも。

 

 

「こっちに来い!!京子たちも来てるぞ!!」

「あいあい」

 

 

そう言いながら冬児について行く。

途中で眼鏡が何かしてきたが、全て弾き返した。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「京子に鈴鹿か」

 

 

裏庭らしき場所で、京子と鈴鹿に合流した。

 

 

「馬鹿……」

「馬鹿……」

 

 

二人に続けて馬鹿と言われた……

可愛い子に言われると結構クるものがある。

 

 

「忘れ物だよ」

 

 

この声は眼鏡だな……

あいつは何なんだ?

ストーカーなのか?

 

全員が眼鏡の方を向く。

 

 

「今夜はちょっとはしゃぎ過ぎたねぇ。君たち」

「ガキがいきがってんじゃねェぞォ!!」

 

 

攻撃しようと、動作を始めた瞬間だった。

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁッ!?」

 

 

上からガラスの割れる音と、天馬の悲鳴に似た叫び声が聞こえた。

そして、そのまま烏羽織と一緒に……え?

 

俺たちごと連れて行かれた。

一体どこに行くつもりなんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――公園。

 

 

「眼鏡!!」

 

 

鈴鹿が天馬に向かって叫ぶ。

 

 

「何で烏羽がアンタと!?てか、アンタなんでいるのよ!!」

 

 

それはもっともな疑問だ。

天馬のことだから逃げだしたかと思った。

 

 

「刃くん!!伝言があるんだ」

 

 

鈴鹿を華麗にスル―して、俺に話しかけてきた。

 

 

「誰からだ?」

「早乙女涼さん」

 

 

うげぇ……

嫌な予感しかしない。

 

 

「もし君が自ら、泰山府君祭に挑むつもりなら、手を貸すって。先に待ってるからって。僕、彼女に会ったんだ。あと君に、烏羽が必要になるからって」

 

 

この発言に反応したのは京子だった。

 

 

「まさか一人で烏羽を盗ってきたの!?庁舎に侵入して!?」

「京子ちゃん、今はそんなのどうでもいいよ」

 

 

そして、天馬は俺に向き直る。

 

 

「刃くん。夏目ちゃんを生き返らせるの?」

「もちろん。あぁ、あとみんなも聞いてくれ。俺は夏目を確かに生き返らせる。だが、泰山府君祭は行わない」

「「「えぇ!?」」」「……………」

 

 

京子、鈴鹿、天馬の三人は声を上げたが、冬児は何かを考えるようにあごに手を当てた。

 

 

「じゃ、じゃあどうやって夏目っちを生き返らせるの!?」

 

 

鈴鹿が訊いてくる。

これは行ってもいいのか……?

だがどうせ知られることだしな……

生き返らせる方法も、カオスのことも。

 

 

「本来、魂の呪術に関しては人間が手を出していいものではない。これは鈴鹿が身を以て体験したことだ。だろ?」

「う、うん……」

「俺さ、人間じゃないんだ」

「「「「「え?」」」」」

 

 

今度は冬児も声を出した。

 

 

「俺さ、神様なんだよ」

 

 

そう言い、みんなの顔―――反応を見る。

 

 

「か、み……?」

「神って……え?」

「神様ってあの?」

「なるほどな……」

 

 

京子、鈴鹿、天馬はまだ呑み込めていないようだ。

冬児にいたっては納得していた。

 

 

「だからお前は泰山府君祭をやらないと言ったのか。神であるおまえなら、そんなもの必要ないから」

「そうだ……だがな、おかしいんだ」

「おかしい?何がだ」

 

 

それにしても冬児は冷静だな。

いや、冷静過ぎて気持ち悪いわ。

他の三人はまだ混乱しているのに。

 

 

「俺の力がな、反映されないんだよ。神である俺の力が」

「それは……ヤバくないか?」

「あぁ、ものずごくヤバい。だってさ、いや、これは言ってもしかたがないことだ。今はどうしようもない。話を戻すぞ……生き返らせる方法だが、泰山府君祭より大掛かりになる」

「何だと?」

 

 

冬児は目を見開いて訊き返してくる。

そこで、やっと他の三人の混乱が解けた。

 

 

「大掛かりって、どういうこと?」

 

 

鈴鹿が訊いてきた。

こいつ興味深々すぎだろ。

 

 

「この世界ではありえない量の力を呼び出して、魂を下ろす」

「悪いが駄目だ」

 

 

誰だ?

 

声のする方を向く。

 

 

「刃さま!!」

 

 

コンが短刀を構える。

勝手に出てくるなよ……

 

 

「どんな事情があるにしても、禁呪に手を染めるのを見過ごすことはできない。担任なら、お前も同じ意見のはずだな。陣」

 

 

大友まで来てんのか?

後ろに振り返る。

そこには確かに大友がいた。

 

 

「蘆屋道満を引っ張り出したのはお前だな。そこまで本庁が信用できなかったか。どうせ俺に黙ってたのだって、俺の立場を慮ってだろう。生徒さえ解放できれば、後は自分が指名手配されて、万事解決か?相変らず尺にさわる気遣いばかりするやつだよ、おまえは」

「性分でな」

 

 

やべぇ……

大友めっちゃかっこいい。

 

 

「刃くん。禁呪ってのはなぁ、世界の一部を担保にして行うゲームだ」

「何言ってんだお前」

「勝てば見返りはでかいが、負ければ負債も術者だけにとどまらない。無関係の人間を巻き込むことになりかねない。たとえゲームに勝ったとしても、禁呪は最終的に我が身を滅ぼす。ようは毒なのさ、使用する術者そのものを、その心を蝕んでいく。それを身をもって知っているから、君たちの担任は手を出さないんだ。陣、この子たちは俺が引き受ける。本庁が何を言ってこようと、決して渡さない。それでいいな?手伝えをは言わん。手だしするな」

 

 

こっちに歩いてくる。

 

 

「聞き分けろ、土御門夏目は―――死んだ」

 

 

その瞬間だった、京子だ倒れた。

 

そして京子は呟きだす。

 

 

「今ある世界なんて、一部にすぎないわ……禁呪なんてルールは、所詮人が決めたものよ……刃……………」

 

 

やけに溜めるな……

 

 

「夏目ちゃんの星が見える……夏目ちゃんは、あなたを待っている。だから、行ってあげて……」

 

 

そこまで言うと、京子は意識を失った。

 

 

「ククク……アッハッハッハッハ!!最高だぜ京子!!」

「刃?」

 

 

冬児が声を出す。

 

 

「あぁ、最高だ。良い事を教えてもらった。それに応えないわけには行かないじゃないか」

 

 

そう言いながら、徐々に力を開放させる。

 

 

「うんうん、良い事を聞いた。聞かせてもらった。それに応えるためには元の姿に戻らないとな……」

「元の姿って……」

 

 

天馬が声を出す。

 

少しいばりながら言ったやる。

 

 

「俺はこの世界を創造した神、創造神だ。俺の姿をその目に焼き付けな!!」

 

 

そして辺りを閃光が包む。

 

 

「「「「「なっ!?」」」」

 

 

閃光が消えると、そこには創造神の姿の俺がいる。

 

 

「創造神ジン、ここに参上」

 

 

名乗りを上げる。

みんなが俺を見ているのを感じながら、次の行動に出る。

 

 

「おいで、『神使』たちよ!!」

 

 

辺り一面に魔法陣が展開される。

金、銀、紅、漆黒、黒、白、白銀、桃、黄、蒼、青、様々な色だ。

 

 

「「「「「御用ですか?マイマスター」」」」」

 

 

天界で様子を見ていたのだろう、今回はまじめに登場した。

いつもみたいに抱き着いたりはしてこなかった。

 

 

「我が眷属、『神使』たちよ!!新たな同士を救い出すために、力を貸してくれ!!」

「「「「「マスターの仰せのままに」」」」」

 

 

『神使』が声をそろえて返事をする。

 

 

「おまえらも来るだろう?」

 

 

冬児、鈴鹿、天馬に言う。

 

 

「あぁ!!」

「もちろんよ!!」

「行きたいけど京子ちゃんは?」

「一緒に連れて行けば問題あるまい。紅!!龍化せよ!!」

「はーい♪」

 

 

紅が元の龍の姿に戻る。

 

 

「さぁ、行くぞ!!俺に掴まれ!!」

 

 

すると、『神使』と冬児、鈴鹿、天馬と京子が掴まる。

いや、触れているって言うのが正しいか。

京子に関しては俺が抱き上げている。

 

 

「それじゃあな」

「ま、まて!!」

 

 

それだけ言い残して、紅の背中に転移した。

 

まってろ夏目、今すぐ生き返らしてやる。

 

……カオスの姉貴はまだこないでくれよな。

 

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