転生地球人が宇宙最強になるまで   作:桐山将幸

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第三十五話:転生地球人が戦友の兄と出会うまで

 うららかな日差し、眼下には豊かな濃緑色の密林地帯が広がり、空は青。

 鳥は鳴き、獣は吠える、しかし静かな景色――――が、突如、無数の爆炎に包まれた。

 

 「ぬおおおッッッ!!!」

 

 「き、来たぞっ!! どうするっ!?」

 

 爆発と共に撒き散らされるのは、煙、炎、そして大量の鉄片、更には幾筋もの鉛玉。

 たった二人で宙に浮く俺達二人、その全周囲を取り囲む爆発……当然、これは攻撃だ!

 

 「好きにやれ、まだ地上に手は出すなよ、それと、殺しは――――」

 

 「ああ、わかってる!!」

 

 俺達が空中で分かれると、大量の砲弾と弾丸が、いわゆる弾幕となって襲いかかる。

 だが、砲弾も、対空機銃弾も、俺達にとっては止まっているも同じだ。

 当たれば有効打も出るが、当たらない、故に、どうということはない。

 

 「時限信管の設定をズラしてあるのだけは多少面倒だが――――むッッ!?」

 

 迫る小型の弾丸、速度は目測でマッハ3!

 弾数……一秒に数十……。

 

 「……なるほどッッ!! いよいよ後がないとなれば、こんなものも出てくるかッッ!!」

 

 最新型の対空機銃、たしかにこれなら、当たりさえすれば命に届く。

 だが――――

 

 「これさえ通じぬと分かれば、貴様らの士気も持ちはすまいッッ!!?」

 

 俺は射撃の矢面に立ち、手を輝かせる。

 この際、気をつけなくてはならないのは二点、跳弾がプリカ、そして、()()()()()()()()()()()

 

 「ツアアアアアーッッッ!!!」

 

 タングステン製の重い弾丸を弾く、弾く、弾き続ける!!

 毎秒数十発、毎分数千、だが、師匠の拳より幾分か遅くて軽い。

 

 「わざわざ相手してるのか!?」

 

 「少しくらい運動しなくては、仕事とはいえ身体が鈍る!」

 

 ひたすら飛び回って攻撃を避け続けるプリカを他所に、俺は自分に挑戦する弾丸を全て弾き飛ばしてゆく。

 二千、三千、四千……数万を超えたとき、ふと、対空砲火がやんだ。

 

 「なんだ、弾切れか」

 

 「砲身がいかれたのかも」

 

 「どっちにしろ、そろそろ降りよう……最初っから、相手にすることなかったのに」

 

 プリカが口をとがらせて言う。

 確かに、こんな対空砲火は無視して突撃してしまっても構わないし、そもそも地上から侵入すれば攻撃も受けない。

 だが……。

 

 「火力を削って安全に戦闘し、かつ、力の差を見せつける、この戦いで必要なのはこの2つだ」

 

 「おまえから出るとは思えないセリフだなあ、ソシルミ」

 

 プリカはそんな風に言いながら、どこか嬉しそうにしている。

 ……何が嬉しいのか?

 

 「何が嬉しいんだ、プリカ」

 

 「あっ!? え、ああ……えっと……?」

 

 うっかり口に出てしまった。

 余計なことを聞いた、でも、知りたかったのは事実だ、プリカが俺の何を見て喜ぶのか、どうして喜ぶのか。

 ……最近はこんなことばかりだ。

 俺がそう思いながら、黙りこくって見ていると、プリカは突然、笑い出した。

 

 「ぶっ……クク……!」

 

 「なんだいきなり、……ハハ、ハハ」

 

 それに合わせるように、俺も笑ってしまう。

 出会って12年、関係が結実して、5年。

 それで今更こんな甘酸っぱいのもどうかと思うが、だが、それでも、こんな……幸せが『結晶』にならぬまま、ふわふわと漂う、こんな二人も、悪くない。

 

 

 

 ガサガサと木々の枝をかき分け、俺達は地上へと降りる。

 周囲に漂う、粘ついたような、怖じ気のするような感覚(俺はこれによく慣れていて、むしろ心地良さすら感じる)。

 木陰からこちらを伺うのは、多種多様な……異形。

 

 「来る前から感じてはいたが、やはり、ここに巣食っていたのは魔族だったか」

 

 「魔族で良かったな」

 

 皮肉げな言葉とともにジト目をぶつけて来るプリカ。

 周囲への警戒を残したままそちらを見てやると、プリカは俺の表情をよく見て、仕方ない、というような、あるいは、しょうがないからお前と喜びをわかちあってやろう、というような感じで、笑みを浮かべた。

 俺はそんなに嬉しそうにしているのだろうか、いや……しているのだろう。

 

 「久しぶりだなあ、魔族ども、今日はお前等に――――」

 

 俺が語りかけた次の瞬間、全周囲より俺達に迫りくる弾丸。

 弾く必要すらない、俺は並んで立っているプリカの袖を、腕の端でごく軽く押す。

 その瞬間、プリカは一歩前に出て、全周囲に『気迫』を叩きつけた!

 

 「っがあ!!!!」

 

 俺にすらビリビリ来る凄まじい、ただの気迫。

 続いて、勢いを完全に殺された鉛玉がボトボトと落ちる音がする。

 

 「ッッ……流石プリカ、地上最強のエネルギー量だ」

 

 「茶化すな、来るぞ」

 

 弾丸が効かぬと見るや、大量の魔族どもは、剣を抜き、あるいは銃に着剣し、突撃を始めてきた。

 

 「くっそー!! たたんじまえ!!」

 

 「やぶれかぶれだ!!!」

 

 「グゴオオオオオ!!」

 

 人間より遥かに優れた能力を活かすには正しいが、俺達の化け物度合いを見てもなお、これとはな。

 

 「プリカ、ぼ……防御、頼む」

 

 「はいはい」

 

 「あ、それと、やつらが自爆を仕掛けてきたら、それも止めてくれ」

 

 「注文が多いなあ……」

 

 プリカは小さめの『スター・ブラック・バイナリー』を作り出し、音を立てて振り回す。

 (エネルギー弾を作り出して振り回す技だ、俺は技名を忘れる度に覚え込まされ、5年経った今ではもう忘れることはなくなった)

 スター・ブラック・バイナリーが巻き込むのは魔族……ではなく、魔族が持った武器、小脇に抱えた爆弾、どこからか放たれ、迫りくる砲弾だ。

 一気に武器を失い、丸腰になった魔族共は――――。

 

 「これで、やりやすくなったッッッ!!!」

 

 「ひぃぃぃっ!?」

 

 ――――徒手空拳では地上最強、この俺の格好の餌食である!!

 

 

 

 あちこちから煙が上がり、硝煙と血なまぐさい匂いが森の香りを押しつぶす中、俺は木陰に座り込み、魔族共を眺めた。

 一斉に正座した魔族の群れ、数百が広がる光景……壮観だ、別に見たくもないが。

 魔族どもは土下座したまま、俺と、立ったままエネルギー弾をちらつかせているプリカをチラチラ見る。

 

 「い、命だけは……」

 

 「助けてください……!」

 

 「ゴアア……」

 

 ぽろぽろと命乞いを口に出す魔族に、1人たりとも無傷のものはいない。

 だが……致命傷を負った者もいなかった。

 俺は魔族達の言葉に、答えてやることにする。

 

 「よろしい! 君達の投降を認めよう、日差しの入らない輸送機を用意したから、あっちの開けた所で乗り込むぞ」

 

 「「……へ?」」

 

 魔族共の間抜けな声が重なる。

 だが、俺とプリカは平然としていた。

 そもそも、わざわざ武器を奪ってから徒手空拳を仕掛けたのも、『そのため』だからである。

 

 「お、おれたちを殺さないのか……?」

 

 「殺さない、最初からそのつもりでここに来た、いやあ、降伏してくれてよかったよ」

 

 言葉に続けて、軽くと笑う俺、プリカはしかめっ面でエネルギーを構えたまま。

 俺はそんなプリカを普段とはあべこべのジト目で見るが……まあ、警戒するのは当然だ。

 俺とプリカは、手を頭の後ろに置かせてから森林の開けた所まで誘導し始める。

 奇っ怪なシチュエーションと俺達二人の温度差にビビったであろう魔族が、ついに叫んだ。

 

 「お、おれたち……どこへ連れてかれるんだ!!!?」

 

 

 

 金属を叩きつけ合う音、金属で石を叩く音。

 聞き慣れた……剣戟の音だ。

 

 「うらあ!!」

 

 「ちゃあ!!!」

 

 二人の男、魔族の男が武舞台の上で試合を繰り広げる試合を、俺とプリカは、観客席で優雅に観戦している。

 うるさくも穏やかな時間……だが、前の席の魔族がいきなり振り返って、俺に語りかけた。

 

 「な、なあ、あんた……あんたほどの武道家が、あんなしょっぱい試合見てて楽しいかよ」

 

 「強者であっても、技術はそうとは限らない、技術で劣っていても、学ぶ所がないわけではない」

 

 「……武道家ってのは、マジメなんだなあ」

 

 「楽しい、とハッキリ言うべきだったか」

 

 会話をすれ違わせた俺と魔族が気まずそうにしていると、隣のプリカがこらえるように笑った。

 何故笑っているのかと聞くと、随分楽しそうだから……らしい。

 

 「それで、なんでここに連れてきたばかりのおまえたちが、試合なんて見てるんだ?」

 

 「い……いや、なぁ……」

 

 プリカの言う『ここ』とは、魔界のこと。

 『おまえたち』とは、輸送機に詰め込んで連行した、魔族どものことだ。

 

 「門番のゴラ……さま、がな、まだまだ登録の手続きに時間がかかるから、広場にいろって」

 

 登録とは、戸籍のこと。

 俺達に連れてこられた魔族どもは、これからここで暮らすのだ。

 

 「ふーん、魔界もいろいろ大変なんだなあ」

 

 「人間もそうだろ? 組織っちゅうもんがあれば、手続きがあるんだよなあ……」

 

 「そうだ、そう、手続き、勢力壊滅によって野生化した魔族による被害への対処を嘆願された国王は、魔族退治で名高いタンドール王国に助けを求め、下心と善意からそれを受けたチャパ王陛下はそれを一番弟子に丸投げ、一番弟子は天界と魔界の間を行ったり来たりして、ようやく、魔族を確保し、この魔界に収容することで保護する施策を固めたのだ」

 

 「長い長い、うんざりしたのはわかったけど、もっとゆっくり話せソシルミ、あと、後半はおまえがやりたがったんだろ」

 

 「た、助けてくれたのはありがたいけど、なんで人間のあんたがそんな……」

 

 「ただの善意だ、人道主義と言い換えてもいい、世界のどこにでもある、つまらないもんだ」

 

 「……だが、おまえのつまらん人道主義は、世界を変えつつある……そうじゃないか? なあ、ソシルミ」

 

 後ろから男の声がかかった。

 声の主の肌は紫、猛烈なパワーと妖気をたぎらせたその男の名は、シュラ。

 

 「う、うわっ! シュ、シュラ……さま!?」

 

 「そうかしこまることはないよ」

 

 魔族同士はパワーバランスに敏感だ、魔族はシュラに優しい言葉をかけられながらも、逃げるように席を離れていった。

 

 「こいつの思いつきで、迷惑かけてないよな」

 

 「なに、地上で勝手に死ぬ魔族に同情などしないが、降伏して助けを求める者を見過ごすほど、われわれは薄情ではない」

 

 プリカが確認するようにぶつけた心配を、シュラは見事に跳ね返してくれた。

 

 「ありがとう、シュラ」

 

 「おまえが感謝することではない、だが……そうだな、礼を言いたいなら、新しい試合相手を連れてきてくれ」

 

 「そういうことなら、うちの道場から何人か出せる、生身じゃ流石に一歩劣るが、武器術なら……」

 

 「おいおい、おまえの同門じゃあ結局、おまえと変わらないだろう、いっそ、武泰斗の系譜、カメセン流だとかツルセン流だとかを引っ張ってこれないのか?」

 

 「亀仙流に……鶴仙流か、面白い、どう思う、プリカ」

 

 「いや、亀仙流はともかく、鶴仙流は、鶴仙人が魔族嫌いだからな……」

 

 プリカはそう言うが、俺はこの提案に可能性を感じる。

 優れたエネルギー技の蓄積を持つ鶴仙流と、生来、エネルギーを自在に操る地球上の異種族、それらが出会った時に何が起こるのか。

 問題となる鶴仙人の魔族への恨みも、その首魁であったピッコロ大魔王の撃破以来、次第に薄れてきている、もしかすると、これはいけるのかもしれない!

 

 「……な、シュラ、こういうやつなんだ」

 

 「だから好き、か?」

 

 「からかうな、オレは魔族は好きじゃない」

 

 「それなのに着いてくるなんて、随分とカレに入れ込んでいるのね」

 

 いつの間にか、プリカの後ろにピンク色の女魔族、メラが立っている。

 考え込みすぎた。

 

 「えーっと、鶴仙流を連れてくる話の後……」

 

 「はぁ……ソシルミ、説得は付き合うけど、ムチャだと思うぞ、いくらなんでもな」

 

 「ありがとな、プリカ」

 

 その優しい妥協に感謝を、と言ったところか。

 

 「ルシフェルのやつには馴れ合いなどと言われたが、隣り合った世界同士、互いに高めあい、助け合うことに、意味はあるはずだ」

 

 「さすが、次代の神として目されるだけのことはあるな、ソシルミ」

 

 「それはどうも、俺にその予定はないがな」

 

 シュラは、フられてしまった、とでも言うように肩をすくめた。

 ……俺が地球の大物になれば、シュラとは二大巨頭か……それも、悪くない。

 そんな風に考えていると、長く続いていた試合もやっと終わり、ガヤガヤと次の試合の準備が始まっている。

 

 「さてソシルミ、ここいらで、地上と魔界の友情を記念し……一汗流そうじゃないか」

 

 「それはいい、シュラ、友情に答えよう」

 

 そう言って道着をはだけるシュラ、その奥に潜む肉体は、8年前のあの戦いの時より、格段に厚みを増した。

 技量はどうだ? 気力は? また、俺を奇跡に追い込んでくれるか?

 

 「あら、カレを取られちゃったわよ、プリカさん」

 

 「シュラは女じゃない、それに、男としてもオレは負ける気がしないね」

 

 「?」

 

 シュラ、メラが同時に首を傾げ、俺とプリカがニヤリと笑みを交わした。

 

 「そういうわけだ、遠慮は要らない、存分にやろう、シュラ!!」

 

 「うむッ!!」

 

 俺達が一息に武舞台へと飛び込むと試合予定を書き込まれた石版が『シュラVSソシルミ』のなぐり書きに変わった。

 観客席からは、多種多様な歓声が聞こえてくる。

 

 「うおーっ!! シュラさまーっ、その人間のはらわたを見せてくだせえー!!」

 

 「ソシルミーっ! いけすかねえシュラのやろうをぶっ殺せー!!」

 

 「すばらしい、あの二人の再試合とは……」

 

 俺という異分子の乱入は様々な反応を引き起こし、一方で、俺にとっては、さっきの魔族が言う『しょっぱい試合』さえもが、未知なる刺激だ。

 俺の武の道にとって、魔族どもに慈悲を示すのは単なる脇道だったかもしれないが……ここに来て、ようやく。

 

 「これが、おまえの見たかった景色か?」

 

 「思ってもみなかった、いい景色だ」

 

 ……ようやくだ、10年以上の長きに渡る俺と魔族との戦い、付き合いは、ようやく、飛び散る血の華ではなく、友情の花を咲かせつつある。

 俺が考えた頭でっかちの理想と、プリカのほんの少しの優しさが支え合って、ようやく得た成果だ。

 魔族を叩きのめして改心させるなんて考えを持つ気はない、それでも、彼等と俺達が共に生き延びて、新たな未来を紡ぐことが出来るのであれば、きっと、それは素晴らしいことなのだろう。

 例えそれが、新たな戦いの歴史であろうとも。

 

 

 

 8年前に家ごと破壊され、新たに建て替えられた自宅。

 その鍛錬場で、今まさにヨガを始めようとしていた俺の前に、やけに真剣な顔の相棒、……恋人、プリカが現れた。

 プリカはじっと俺を見る、ジト目でも睨むのでもなく見据える。

 そして、何度か躊躇するように口を開こうとしてはつぐみ、もごもごして、それからやっと、しっかり声を出した。

 

 「ソシルミ、話がある」

 

 「何だ、出し抜けに」

 

 あくまでなんでもないように聞く俺だが、プリカの満身に漲る決意、体格相応に高い、だが、響く声を前に、若干たじろいでいた。

 一体何を話そうというのか?

 訓練方針の話か、家の改築か、鉄人拳(今は27号だ、ナンバーが増えるのが早い)では満足できなくなったから巨大ロボでも作らせろと言うのか。

 それとも……別れ話か、逆に、我慢できず子供が欲しくなったか。

 聞き返す一瞬と、それにプリカが答えるまでの一瞬を足し合わせた瞬間に、悪い想像、いい想像、どうでもいい想像が脳裏をめぐる。

 

 「ソシルミ」

 

 「だから、何だ」

 

 俺がじっとプリカの目を見据えると、若干だが、その目が泳いだ。

 

 「ああ、その、な、オレ……」

 

 「……うむ」

 

 「今日の晩飯、オレが作るよ、やってみたいんだ、料理」

 

 「はァ!!?」

 

 

 

 普段はロボットだらけの厨房を、小柄な影がちょろちょろと動き回る。

 言うまでもなく、ジャージの上から割烹着を着込んだその影は、プリカだ。

 

 「えーっと、まず食材を切って、切る時にはどうやれば……タマネギは濡らすといいんだっけ?」

 

 戦闘とプリカのことに限っては極めて単純な俺にとっては、それだけで眼福なのに、そうしているわけが、自分に料理を作ってくれるためというのだから、たまらない。

 品目はシチュー、つまり、俺が幾度となく振る舞ってきた得意料理を、俺に食わせてくれるという。

 俺は隅っこに置いた椅子から高みの見物だ。

 

 「ちゃんと指を切らないように、慎重に刃を……あっ!!」

 

 プリカが叫ぶと同時に、大きな破砕音!

 続けて風音……俺の眉間に飛来する何か、掴んで見ればそれは、中程から折れた刺身包丁の刃だった。

 ……刺身包丁!?

 

 「おい待て! なんでシチューに刺身包丁が要るんだ!?」

 

 「さし……あ、い、いや……一番切れそうだったから……」

 

 どう考えてもシチューに刺身包丁は要らない、シチューは刺身ではない。

 というか、そもそも、プリカは包丁に種類があることを知らないらしい、家庭科の時間何してたんだ?

 

 「…………なあ、プリカ、手伝おうか?」

 

 「いい、オレだけでやる!」

 

 強い決意を前に、上げかけた腰を再び下ろした俺だが、体が下がるのと同時に額からゆっくりと汗がつたう。

 流石に食材を食器用洗剤で洗うようなポカはしないようだが、まな板は真っ二つ(包丁の刃渡りを越えている、どうやったんだ!)、ジャガイモは中心部だけを残して全て剥かれ(焼酎の大吟醸を作る気か?)、人参はいつの間にかみじん切りだ(まるで偏食の子供に食わせるようだが、俺もプリカも、害がなければなんでも食う)。

 これは……耐えられない!

 

 「はっはっは!! いやあ、お前、それでよくロボットなんて組み上げられるなぁ!」

 

 「それとこれとは話が別だ! くそ!!」

 

 もはや涙声である。

 これで、普通の女の子が相手ならまずケガを心配するところだが、プリカは地上最強候補の一人、大船に乗った気持ちで眺めていればいい、氷山に激突しようと、山に登ろうと、壊れるのはそちらの方だ。

 

 「いいか! 料理は科学だとか訳知り顔で言うやつもいるけどな! 組み立てと実験と料理はそれぞれ別だ! 違う技能だ! 一緒にするな!!」

 

 プリカが振り向きながら怒りを顕にした瞬間、蛇口が切り飛ばされ、コロコロと床に転がった。

 料理はプリカにとって12年ぶり、いや、野人としての暮らしの中での料理など料理とは呼べないとすれば、少なくとも20年ぶりか?

 サイヤ人に全く慣れない仕事をさせれば、こんなものなのか。

 

 「はぁ……はぁ……なあ、ソシルミ」

 

 「手伝う?」

 

 こらえきれない笑いを抑えながら俺が聞くと、プリカは首を横に振って、それから、転がった蛇口と包丁を見比べて言う。

 

 「あー、いや……もし、とんでもなく強い敵がいて、武器を使えば勝てるかもって思ったら、使うか?」

 

 「……最後の手段だ、それも、都合よく使う機会に恵まれたら、の話になる」

 

 「そっか」

 

 一瞬だけ見せた意味深な問いかけを捨てて、プリカは再び台所に向かい合う。

 流石に幾度もの失敗を経て、刃物の使い方は上達してきたようだ、そこからはすいすいと切って、具の準備を完了させた。

 セオリー通りならば、次は鍋に具を入れて焼く所なのだが……プリカもちゃんと予習してきたらしい。

 鍋を火にかけ、具を入れる……油を引かずに。

 

 「く、くそ、張り付く! くぁっ!!」

 

 鍋に向かって格闘するプリカ、助言の一つでも入れてやろうかと思うが、また怒りそうだ。

 と、ここに来て、笑いっぱなしの俺の内心に、一つ疑問が湧く。

 

 「それで、なんでいきなり料理なんて? 別に、家事の分担なんて気にするタマでもないだろ」

 

 「くああっ!! チ、チチとちょっと!」

 

 余裕なく叫び、ガンガンと鍋を叩くようにかき混ぜながら、プリカが答える。

 まるで奇妙な楽器を演奏しているようだ、伸びた尻尾と金属音は『おさるのジョージ』にも見えた。

 我ながらなんて失礼な、でも仕方ないじゃないか。

 

 「女子力……ってとこか、だが、もうゴリラだぞ見てると」

 

 「ウ、ウホっ!! じゃ、なくてだなぁ……!」

 

 若干乗ってくれたことに敬意を払い、俺はそっとヨガの姿勢で笑い封じ込める。

 プリカは美しいヨガのポーズを取る俺の意図に気付いたようで、苦虫を噛み潰したような顔をしながら、答えた。

 

 「悟空と悟飯がとんでもない量食うのが、たまらなく嬉しいんだとさ!!」

 

 「うんうん、食いっぷりがいいのは作る側にとっちゃ嬉しいことだからな」

 

 「ふ、深く同意するな! なんかイヤだ!!」

 

 「褒めてるのに……」

 

 それにしても、悟空、悟飯、それに有力な武道家であるチチ自身で囲む食卓。

 常人で言えば宴会の規模だ、いかに超人レベルに片足突っ込んだ武道家とはいえ、苦労するだろうに。

 それでも嬉しいというのは筋金入りだ。

 

 「チチは、夫と子供にたらふく食わせること、その喜びが女の本懐って……」

 

 大鍋から響く音、目を見開いて必死で振り回すヘラ、その姿は魔女どころか、一種のシャーマンにすら見える。

 女どころではない。

 

 「別に、お前は普段女っぽくなろうとかしてないだろ、ハタチこえてジャージとか、普通の女なら……」

 

 「オ、オレはこれでいいんだよ! おまえはこれが好きなんだから、女としてのオレはこれが一張羅だ、悪いか!」

 

 嬉しい言葉だが、容赦する気はない。

 俺は浮かびそうないやらしいニヤけ面の、いやらしさの意味を変えて、更にからかってやる。

 

 「女なのはどうでもいいって言うにしては、この間、悟飯に『おばさん』って言われてショックそうだったなァ」

 

 「バ……!! バカ!! おまえ、それは関係ないだろ! オレはおばさんなんて歳じゃないし、そもそも、根っからの女でもないから余計に――――」

 

 「――――分かったけど、鍋、煙吹いてるぞ」

 

 「うわああああっ!!?」

 

 プリカはヘラを高く振り上げ、鍋を突き破らんばかりに振り下ろそうとしている!

 潮時だ、俺はプリカからヘラをひったくり、強引にでも手伝ってやることにした。

 なに、料理は作ってもらうのもいいが、共同作業と言うのも、悪くない。

 

 

 

 水っぽい、サラサラとした白い液体をスプーンですくい取って口に運ぶ、二人。

 シチューのはずのその料理、その出来はと言うと、辛うじて害なく食せるレベルだ。

 

 「モニュ……マク……んむ、失敗した妙なものも、食えない程でないなら、それも味わいだ」

 

 「知ったふうな口きくな」

 

 文句を言って睨むプリカだが、どこかその視線は満足げだ。

 ……ああ、そうだ、プリカは何か……こういう、変化を求めて、料理をするなんて言い出したんだろう。

 変化が欲しくなるなら、そこには必ず閉塞がある、今何かを感じるとするなら、それは……。

 

 「なあプリカ」

 

 「ん」

 

 「もうそろそろ、ラディッツ戦だな」

 

 プリカはぴくりと反応し、それから、食い物を飲み込んで、俺の言葉に答えた。

 ニンジンの溶け込んだシチュー……らしき食い物は、やはり水臭く、粥のような雰囲気を纏っている。

 飲み込んだというのは、噛んで呑んだということではなく、そのままの意味だ。

 

 「ラディッツ、どうするつもりだ」

 

 「万一パワーアップしていても、数を揃えて、連携が取れれば倒せるはずだ、こっちもそれなりに鍛えてきた」

 

 「……倒せる、か」

 

 若干、含みを持たせた感じで、プリカは俺の言葉を復唱する。

 その言葉がプリカを不安にしているとするなら、俺は訂正しなくてはならない。

 

 「ラディッツは根っからのサイヤ人だ、余程でなくては改心は期待できない、偽装降伏も平然としてくるだろう、……諦めるつもりでいるよ、地球の安全が優先だ」

 

 「……そうか、そうだな」

 

 自分でも分かるほど暗い声で宣言する俺に、プリカはただただ、納得だけを意思表示する。

 ここまで突っ走ってきた俺が、簡単に理想を手放したと非難する……感じでもない。

 プリカは安全志向、むしろそっちの方が好みだし、俺だって、殺さないのはリスクとコストを支払って買う高価な美徳だと分かっていた。

 俺は結局、それ以上掘り下げることはせず、無難な言葉で、会話を閉めるることにした。

 

 「なに、十分な戦力がある、ドラゴンボールもある、後は、誰かがポカをするか、また何か湧くとかしなきゃ大丈夫だ」

 

 「それが不安なんだけどなあ」

 

 「まあ、なんとかするさ」

 

 いつの間にかカラになったシチューのどんぶりを持って、プリカは席を立つ。

 そしてガリガリと頭を掻いてから、俺の言葉に続けた。

 

 「ああ、なんとかしよう、ソシルミ」

 

 「だがシチューは……流石にお前がなんとかしてくれ、ハラはサイヤ人の方がでかいだろ」

 

 プリカはビクっと震え、こちらを弱った目で見る。

 

 「わ、わたし少食だから……」

 

 「かぁっ! 気持ちわりぃ!」

 

 蹴られた。

 

 

 

 

 空を見る、すると、目に映るのは空ではなく、自宅の地下に建設された広大な鍛錬施設の天井だ。

 だが、俺とプリカは同時に空を見つめた……見つめざるを得なかった。

 俺はただ一言だけ、確認するように呟く。

 

 「来たな」

 

 「ああ」

 

 追ってやってきた答えに、俺は事態を確信する――――ラディッツが来たのだ。

 正確な大きさは分からないものの、俺達を圧倒する巨大なエネルギーの奔流。

 無意味な破壊をもたらすものに特徴的な、怖じ気のするような気配。

 戦闘民族、戦闘種族、サイヤ人、その文化を引き継ぐ最後の数人の一人、孫悟空の兄貴が、この地球にやってきたのだ。

 

 「この気なら……倒せる、そうだな、プリカ」

 

 「……倒せない相手じゃない」

 

 「ああ、この分なら二人でも行けるかもしれんが、わざわざ危険を犯す理由もないしな、悟空と合流しよう」

 

 俺はすぐにでも家を出ようと、汗を拭い、道着をそのままに、靴だけを履き替えにかかる。

 だが、プリカは俺の言葉に異論があるようで、立ち止まって更に一つ、提案をしてきた。

 

 「ソシルミ、ピッコロも助けに行こう、元の歴史と違うから、何が起こるかわからない」

 

 「それはいいが……、手分けするのか、危険が大きい気もするが」

 

 「よっぽどヘマをしないなら、どっちにしろ、ラディッツと会うときは二人のはずだ」

 

 「……なるほど」

 

 エネルギーの探知能力は俺が優れているが、敵の居場所と強さを見るくらいのことなら、プリカにも出来る。

 最悪、気を消して隠れればいいし、共闘を拒まれても、まるっきり一人で戦うハメになるよりはいいだろう。

 この作戦は、十分価値あるものに思えた。

 

 「おまえは悟空、オレはピッコロでいこう、おまえと因縁あるピッコロが出会ったら、何が起こるかわかんないしな」

 

 「……分かった!! ピッコロを頼むぞ、プリカッッッ!!」

 

 「そっちこそ、悟空をよろしく!!」

 

 俺達は同時に玄関を飛び出し、そのまま、違う方角の空へと消えていった。

 この戦いはあくまで前哨戦、誰も死なせず戦おうなんてのは甘いかもしれないが、ここで死人を出している場合ではない。

 『Z』と冠される新たな歴史にも、俺達による変化が生まれようとしていた。

 

 

 

 「ミソシル、おめえもわかったんか!?」

 

 「ああ、すぐに発つぞ悟空、奴の狙いはお前だ、チチさんと悟飯を巻き込むわけにはいかん」

 

 「そ、それとミソシル、プリカの気があの強えやつと、あとピッコロにいる方に行っちまってるみてえなんだけど……」

 

 「それは、道中で説明する」

 

 悟空の家に、俺が駆けつけると、悟空の側でもそれが分かっていたようで、冷や汗をかいた悟空が俺を迎えてくれた。

 エネルギーを感知する力はないものの、悟空の妻子も、大黒柱の動揺を感じ取って、慌てた様子で駆け出してくる。

 

 「な、なにかあったんだか!?」

 

 「おとうさん……? あ、ソシルミさん!」

 

 「久しぶりだな悟飯くん、お父さんはちょっと急用が出来てな、俺と一緒に出かけることになったんだ」

 

 「ああ、ちょっとだけ待っててくれよな、すぐに帰ってくるから、チチ、悟飯を頼む!」

 

 ……『すぐに帰ってくるから』、その言葉が、元の歴史で悟空を襲った運命を思わせ、一瞬、俺の背筋を凍らせようとする。

 その一瞬の躊躇の内に、悟空はすでに筋斗雲を呼び、飛び乗ろうとしていた。

 情に厚いくせに決断が早い、流石は戦闘民族、か。

 

 「よっと、ミソシル、早く行くぞ!!」

 

 「悟空さ……!!」

 

 「大丈夫ですチチさん、悟空に俺、それとプリカもいるんです、大船……なんて言ったら、調子に乗りすぎかもしれませんが、なんとかしてみせます」

 

 「……ソシルミさん、悟空さ、無事でいてけろ、プリカさんにも、よろしく頼むだ」

 

 俺は無言で頷き、悟空と共にゆっくりと、だが迅速に家を飛び立った。

 ちらと隣を見れば、自分を不安げに見る妻子に、悟空はこれまでにない緊張感を覚えている様子だが……その緊張は、決して悪いものではないと俺には分かる。

 この緊張感が、今の悟空にはベストコンディションだ。

 守るものがあるから強くなる、それだけで悟空の強さは説明できない。

 それでも……確かにその言葉通りの力が、今の悟空には漲っていた。

 

 

 

 「おいミソシル! な、なんかヘンだぞ!?」

 

 「…………ああ」

 

 悟空が俺を呼ぶ、だが、俺の神経は遠く、遥か数百キロ先で起きている出来事に集中しているのだ。

 返答すらしている余力は……。

 

 「ミソシル!!」

 

 「分かっているッッ!! い、いや、すまん、ああ、この状況は……おかしい」

 

 悟空の家を飛び立って数分、俺達は遠くの気の流れに集中しながら、全速力でプリカのいる方へと飛んでいた。

 だが、様子がおかしい、プリカは、ラディッツと出会って少し静止した後、こちらに向かってきているのだ。

 一体どうなっている、何かの作戦……いや、流石に俺に何も言わず始めるはずが……。

 飛行中の風圧がなければ、おれはじっとりと汗を……冷や汗ではなく、脂汗をかいていたに違いない。

 

 「そろそろ二人が見えてくるぞ、ミソシル、しっかりしろ!」

 

 「ああ、悟空、分かってる」

 

 返答する余裕もない俺に、悟空は少し軽い口調で、だが、緊張した様子で語りかけてきた。

 

 「な、なあ、実はプリカとあいつは仲良くなっちまって、一緒にオラたちに挨拶しに来てるとかじゃねえかなって!」

 

 「…………仲良く、か」

 

 努めて明るくしているのであろう悟空の言葉を前に、また俺は考え込む。

 そうだ、いや、そんなことは流石にないにしろ、ラディッツの強さを前に、一度油断させておいてから三人で倒すつもりなのかもしれない。

 だが……そこまでラディッツは強いのか、強いのならば、なぜピッコロや他の仲間を呼ばない?

 

 「ご……ごめん、ミソシル! 別に変な意味じゃねえから、な!?」

 

 俺は別に怒っちゃいない、ただ答える余裕がないだけ……駄目だ、悪い想像ばかりが、脳裏をよぎる。

 プリカは何を考えている? ラディッツ戦については何度か話した、だが、こんなプランはない、アドリブなら、どう合わせればいい……?

 いや、それより先に、ちゃんと悟空に応答しなくては、まずは謝罪を……そう思った瞬間、莫大なエネルギーの塊がこちらに飛来した!!

 

 「~~~~ッッッ!!?」

 

 「ひゃあっ!!!?」

 

 すんでの所でエネルギーの塊……ビーム二筋、球体一つを回避した俺と悟空だが、その余波だけで空中をよろめく。

 そのよろめきの数瞬、それが俺達にとっては致命的な隙となった。

 飛来するニつの影のうち、一つは停止し、超高速のままこちらに向かって――――

 

 「ぐげっ――――」

 

 「悟空ッッッッ!!!」

 

 飛来した影に、悟空が轢かれ、遥か遠くへと弾き飛ばされていく。

 ……死んではいない、だが、無事かまでは分からない、俺は無事を祈りながら、影の気配に集中する。

 影は悟空を弾いたあと、もう一つの影と並んで俺を見た、違う、影ではない、目の前にいるのは、ラディッツと、そして……プリカだ!

 

 「ふん、きさまの助言通り、カカロットは一度排除した……それで? そいつがきさまの言っていた男か、プリカ」

 

 「はい」

 

 何故だ、何故二人が一緒にいる。

 ラディッツ、悟空の兄。

 母星である惑星ベジータの壊滅を逃れたサイヤ人の一人であり、種族的な生業である惑星侵略のための戦力として、同じく生き残りの弟である悟空を……いや、どうでもいい、目の前にいるこの男は、殺戮をなんとも思わない虐殺者だ!

 纏うエネルギーも不快そのもの、そんな男が、そんな男と……。

 

 「プリカ……!?」

 

 「おい、分かっているんだろうな」

 

 「……はい」

 

 まさか、俺を裏切ったのか。

 俺の心に忍び寄っていたその予感が、ついに襲いかかってきて、俺を支配する。

 血の気が引いている、呼吸が安定しない、目がかすむ、いかん、動揺すれば気の安定までもが失われる。

 ……違う、そんなはずはない、プリカが俺を裏切るなど、ましてや地球や悟空を犠牲にするなど。

 ありえない、何故だ。

 ありえない、だが、目の前にはプリカとラディッツが並んでいる。

 物事には理由があるはずだ、だが思いつかない、俺を騙していた?

 わざわざ騙す理由がない、じゃあ――――

 

 「――――っ!!!」

 

 「ガ……ブ……ッッッ!!!?」

 

 いつの間にか、俺のみぞおちに、深々と拳が突き刺さっていた。

 かすみ、更に濡れた視界の中心に映るのは、めり込んだ拳の持ち主は、俺の愛する人。

 分からない、なぜ。

 

 「……これで、いいのですか」

 

 冷たい声で、プリカが確認を取る、相手はラディッツだ。

 遠のいてゆく意識の中で、プリカの声だけは、ばかにはっきりと聞こえる。

 

 「ラディッツ……お兄様」

 

 不可解な、しかし、どこか致命的な、その言葉までも。

 

 

→つづく




SAGAでお会いしていない方はお久しぶりです、SAGAでお会いした方も……まあ、お久しぶり。
桐山です。


ということで、ついにZ編突入です、期待されていた方には申し訳ありませんが、『新キャラ』はナシということで。

5年の月日を経て絆を深め、かつての因縁を良縁へと変えたソシルミの前に立ちふさがったのは、新たなる敵。
……そして、7年の戦いを共に走り抜けた相棒にして、将来を誓い合った恋人の姿であった。
プリカの裏切り、その理由は、原因は、一体。
最強戦力の裏切りを前に、地球は、悟空は、プリカは、そしてソシルミは、一体どうなってしまうのだろうか。

次回もお楽しみに!
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