Cの陰謀   作:ワタリ3@ぼちぼち浮上

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デモンズ軍団だと!?


EP14 劇場版編 仮面ライダーW リビングデッド Part6

 

 

『ふははははは…!!』

 

アダプターによって強化されたダミー・ドーパント。

姿は相変わらずののっぺらぼうだが、先程とは比べ物にもならない殺気がダブル達に降り注ぐ。

 

 

『いでよ…我が死の(しもべ)達よ!!』

 

 

ダミー・ドーパントは右腕を天にかざすと彼の周りに7つの稲妻が落ち、その中から見覚えのある”ドーパント達”が現れる。

 

 

『マグマ』『Tレックス』『コックローチ』『アノマロカリス』『バット』『スパイダー』『アントライオン』

 

 

どれも過去にダブルとスカルが対峙した事のあるドーパント達であり、強化されたダミー・ドーパントは7体の模造品達(ダミーズ・ドーパント)を操る事ができる。

 

『僕達が倒してきたドーパントと…。』

『恐らく、鳴海荘吉が倒したドーパントだ。』

『その偽物を召喚した…って事か?』

 

しかし召喚されたドーパント達は、過去に戦った個体と比べ、()()()()()()がかなり異なっており。また体内から発せられるエネルギー量も段違いであった。

 

『…いや、ただの偽物じゃない。ガイアメモリの力を100%引き出している。僕達と戦った本物以上に手強そうだ。』

 

ガイアメモリの力は、使用者の相性や意思によって大きく左右される。

しかし、ダミーズ・ドーパントは、本来ガイアメモリが持つ能力を完全に引き出している、本物以上の模造品…()()()()()()()()()()()()

 

『その通り…そして俺も!』

 

ダミー・ドーパントは腰に手をかざすと、サイクロンメモリとジョーカーメモリが挿さっているダブルドライバーが出現する。

 

『サイクロン!ジョーカー!』

 

 

風が吹き荒れ、ダミー・ドーパントは仮面ライダーWサイクロンジョーカーへと変身してしまう。

 

 

『な!?あの野郎『ダブル』になりやがった!!』

 

 

対峙する二人のダブル。

声も雰囲気もスペックも完全にコピーした偽物のダブルは、本物と比べても違いを見出せない程、瓜二つの姿をしていた。

 

 

『さぁ、行きなぁ!』

 

 

「「「「グルァーーーーーー!!!」」」」

 

偽ダブルが翔太郎の声でダミーズ・ドーパントに指示を出すと、雄叫びを上げながらそれぞれガイアメモリの能力を発動させる。

 

マグマ・ドーパントは火山を背負ったゴーレムの様な巨人に…

Tレックス・ドーパントは瓦礫や岩を集めながらより巨大な大怪獣に…

コックローチ・ドーパントは、身の毛もよだつ程の分身を数百体召喚し…

アノマロカリス・ドーパントは空を海のように泳ぐ巨大生物に…

バット・ドーパントは恐ろしい牙と翼を生やした巨大蝙蝠に…

スパイダー・ドーパントは鋭く巨大な8本足を地面に突き立てアラクネーの様な魔物に…

アントライオン・ドーパントは凶悪な顎を生やした醜い巨大モンスターに…

 

偽ダブルはTレックス・ドーパントの上に乗ると、翔太郎の声で高笑いしながらダブルとスカルに襲いかかる。

 

『おいおいおいおい!!』

 

巨大生物の大群に二人の仮面ライダーはバイクを走らせ逃げる事しかできなかった。

かつてのTレックス戦やアノマロカリス戦と違い、ここまで大型ドーパントが集まると、流石のダブルでも対処ができない。

 

『っく!このまま町に出たら、被害尋常じゃないぞ!』

 

幸い、人気のない場所で戦っているが、最悪なパターンを想定する。

 

『リボルギャリーだけでは戦力不足だ。』

 

大型マシンでも一体抑えるのがやっとだろう。

 

『おいスカル、何かいい案はないか?!』

『…っく、既に援軍は呼んで、ある!』

 

敵の攻撃を避けながら既に、スカルはある人物達に連絡を取っていた。

 

『援軍だと?!…!』

『翔太郎!!』

 

マグマ・ドーパントから放たれた火山弾がハードボイルダーに当たり、バイクから投げ出されるダブル。

 

『『うあぁーーーー!!|』』

『ダブル!?』

 

スカルが援護に回ろうとUターンするも、数百をも超えるコックローチの大群が彼の周りを取り囲み妨害する。

 

『ぐぉーーーーー!!』

『まずい!』

 

『サイクロン!メタル!』

 

マグマ・ドーパントは巨大な足を振りかざし、咄嗟に”サイクロンメタル”に形態を変えたダブルはメタルシャフトでそれを受け止める。

しかし、真横からバット・ドーパントが現れ、超音波を放つとダブルの鼓膜や脳に激痛が走り力が緩んでしまう。マグマ・ドーパントが踏み抜くと、高熱を帯びた足裏の下敷きになってしまったダブル。メタルの防御力でもそう長くは持たない。

 

 

『っがぁ……!!!』

 

 

胸が押し潰される感覚に苦しむダブル。

 

 

 

絶体絶命、だがその時。

 

 

 

 

『クリスマスプレゼントだ!』

 

 

 

 

3発のロケットミサイルがマグマ・ドーパントの胸に命中し、衝撃によって足が浮き上がる。その隙にダブルは”ルナジョーカー”に形態を変え、腕を伸ばすことで高熱の足裏からなんとか脱出をする。

 

 

『お前…まさかルパンか!?』

 

『そのまさかさダブル。』

 

ダブル(翔太郎)は信じられないと言う眼差しで彼を見る。

以前博物館を襲撃し敵対した”風都の夜風”こと『仮面ライダールパン』が自分達(ダブル)を助けたのだ。

カスタマイズされたライドロンLを走らせ、車体後方に装備されたロケットランチャーを次々と巨大ドーパント達に向けて発射し牽制する。

 

さらにスカル側でも地面から()()()()()が現れ、コックローチの集団を巨大な尻尾で薙ぎ払うと、スカルはまるで来るのがわかっていたように大蛇に向けて頷き、大蛇の頭に乗っかり脱出する。

 

 

『ダブル』『スカル』『ルパン』がそれぞれ集合すると、紫色の大蛇も姿を人型の『コブラ』に戻し、彼らの元に並ぶ。

 

『君たちが、スカルの言っていた“援軍”』

『まさか、お前達だったとはな…。』

 

怪盗ルパン。

敵か味方か解らないコブラ。

そして謎の戦士スカル。

 

まさかの援軍に驚くダブル(二人)だったが、今の状況を打破するには一人でも戦力が欲しかった。

 

『個人的にアイツ(ダミー・ドーパント)には借りがある。今回は共闘といこうぜ仮面ライダーWさんよ?』

『これ程の脅威は俺も看過できない。力を貸そう。』

 

昨日の敵は今日の友と言うべきか。

少なからず今回に関しては彼らの協力に感謝を述べるダブル。

 

『しかし、今回は敵は強大だ。僕達の力では苦戦は免れない。』

 

以前戦った時よりも、巨大で強力になったドーパント達。スカル、ルパン、コブラ、三人の戦闘力は未知数で決め手にかける。

 

『その通り…ダミーズ・ドーパントは模造品とはいえど、ガイアメモリが持っていた本来の力をフルに活かす。勝ちたいのならば、今の自分を越えるしかない。…これを使え。』

 

コブラはあるアイテムをダブルに見せる。

 

『なんだそれ?』

 

彼が持っていたのは『E』『V』『L』の3文字の造形が入った特殊な形状のアイテムだった。

 

『俺が開発した純正メモリ用強化アイテム。”エボリューションアダプター“だ…ただまぁ、まだこれは試作品で短い時間しかつかえないが、圧倒的な力を君たちに与える事が出来るだろう。』

 

『エボリューション…進化という意味か。』

『…っと!?』

 

コブラが投げ渡しダブルは咄嗟にキャッチする。

クリアブラックをベースに金色のラインが入ってるそのアイテムには2本のガイアメモリがセットできる挿入口がある。

 

『…試作機と言ったね?僕達で性能を試すつもりかい?』

『そうだ。俺は研究者だからな。だが今の状況を打破するにはそれを使うしか道はない。』

 

コブラの一番の目的はエボリューション・アダプターを使ったダブルの詳細なデータ。

未知のアイテムを使うことに抵抗のあるフィリップだったが、翔太郎は「望むところだ」と使うことを決断する。

 

『大丈夫だフィリップ。多少のリスクを負ってでもアイツを倒さねーと、風都が危険だ。…これ以上町を泣かせてたまるか!』

『まったく…君ってやつは。』

『ダミー・ドーパントを倒せば他のドーパントも消える。俺たち(スカル・ルパン)で押さえ込むから思う存分戦え。』

『言われるまでもねぇ。』

 

ジョーカーメモリとサイクロンメモリを取り出すと、それぞれアダプターに挿入する。

 

『サイクロン!ジョーカー!エボリューション!』

 

アダプターから渋いジャズ調な待機音が流れ、それをドライバーにセットし、そのままVの文字を割るように展開する。

 

 

 

『エボリューション!!!』

 

 

 

アダプターのEが緑に、Lが紫に発光し、ダブルは通常のサイクロンジョーカーに形態を変える。

しかし両サイドのガイアメモリから膨大なエネルギーが溢れ出し、ダブルの体が緑と紫に輝き出すと、彼らの周りに灰色の制御装甲が現れる。

押さえつけるように腕、足、胸の順番で装甲が装着され、最後にV文字のアンテナが付いた装甲が頭部に装着されると、複眼が緑と紫のオッドアイに変化し、装甲も灰色からサイクロンジョーカーカラーに色が浮き上がる。

 

全体的なシルエットがマッシブになり、スペックが格段に強化された進化した仮面ライダーW。”サイクロンジョーカー・エヴォリューション”が誕生する。

 

 

ダブルを中心に整列する風都の仮面ライダー達

その光景にダミー・ドーパントは一瞬たじろぐも、強化されたダミーの力を過信しダミーズ達に命令を下す。

 

『いけぇ!!』

 

一斉に襲いかかってくるダミーズ・ドーパント。

一番槍の如くルパンがライドロンLを遠隔操作し、ロケットランチャーでドーパント達の猛進を妨害。その隙を突いてコブラが駆け出しコブラメモリのレバーを2回引く。

 

『ジャイアント・コブラ!』

 

『ファイナルフォームライド…コ・コ・コ・コブラ!…ってね!』

 

体が変形し大蛇の姿になったコブラ。

ディケイドが使うファイナルフォームライドを彷彿とさせる巨大な影はコックローチの大群を押し潰しながら巨大な尻尾や口から出すエネルギーブレスによってドーパント達をそれぞれライダーの元へ弾き飛ばす。

 

それを止めるようにマグマ・ドーパントがコブラを掴み、怪力を生かしその長い胴体を引きちぎろうとする。

コブラも負けじと高温に耐えながら腕に巻きつき、顔面めがけてエネルギーブレスを放つと、マグマ・ドーパントは怯み、その隙に腕から抜け出しそのまま突進する。

体制を崩したマグマ・ドーパントは近くにいたダブルに標的を変えると、ゆっくり立ち上がり、ダブル目がけて火山弾を放った。

 

『『は!!』』

 

しかしダブルは瞬時にそれを避け、重そうな見た目とは裏腹に、風を纏いながらマグマ・ドーパントの腕に乗ると、そのまま目にも止まらない速さで体を駆け上がっていき、巨大な顔面を殴り抜ける。

強化されたサイクロンメモリの力で、マグマドーパントの周りに巨大な竜巻を発生させたダブルは、周りにいたコックローチ・ドーパントの大群を大量に巻き上げながら、アダプターのEの部分を押し込む。

 

『サイクロン!マキシマムドライブ』

 

『『サイクロンストライク』』

 

竜巻の風に乗りながら、渦の中を漂うコックローチ・ドーパント達を次々とエネルギーを纏った手刀で撃破していき、最後に上空まで運ばれたダブルは真下にいるマグマドーパントに向けサイクロンメモリの力を宿したライダーキックを叩き込む。

 

『ぐぁあああーーーーー!!』

 

頭から貫かれたマグマドーパント。

ダブルは地面に着地すると、ゆっくりと歩み出し、その背景でマグマ・ドーパントは大爆発を起こしながら消滅する。

 

 

 

 

 

コブラは空中にいるアノマロカリス・ドーパントに飛びつき、その長い胴体を全身に巻き付けた。

 

大蛇の締め付けは、人の骨を容易に砕くほどの力を持つと言われている。

 

それが何十倍にもなっている大蛇に締め付けられたアノマロカリス・ドーパントはギチギチと殻が砕ける音を響かせながら、圧力によって口から汁やグロテスクな物を吐き出しながら地面に墜落する。

 

 

『うーわ、えっぐいな…』

 

それを見たルパンはドン引きするしか無かった。

 

『こっちもやるかな!』『バインド』

 

ハンドル部分にバインドメモリを挿すとライドロンLの先端からチェーンが発射され、空中にいるバット・ドーパントに巻きつく。

 

『ギェーーーーーーーーー!!!!』

『っち、うるせーな!!』

 

バット・ドーパントが超音波で抵抗するも、ルパンは最後のロケットミサイルを撃ち込み黙らせる。

そしてロケットランチャーをパージする事で車体を軽くし、アクセルを思いっきり踏み抜くと、猛スピードでバット・ドーパントを引きずりまわす。

最後にドリフトをかまし、遠心力でドーパントを石壁に叩きつけたルパン。

トドメを刺そうと身を乗り上げると、車体が砂に沈み、何かに引き摺り込まれるように、地面に吸い込まれる。

 

『うっそだろ!?』

 

背後を見るといつのまにか巨大な蟻地獄ができており、アクセルを入れるも柔らかい土でタイヤがはまり動けない。

 

ルパンに噛みつこうと襲いかかる巨大なアントライオン・ドーパント。

だがルパンはあるメモリを運転席に付いているマキシマムスロットに入れる。

 

『ロケット!マキシマムドライブ!』

『こんがりジューシーに焼けな!!』

 

“V2ロケットメモリ”のマキシマムドライブが発動したライドロンL。

車体後方に巨大なロケットブースターが出現すると一気に火を噴かせ、後ろにいたアントライオン・ドーパントを燃やしながら、車体は蟻地獄から勢いよく飛び出し脱出する。

 

 

 

 

 

 

『スパイダー・ドーパントか。』

 

巨大な足を地面に突き立てスカルに襲かかってくるスパイダードーパント。

鳴海荘吉と深い関係があるドーパントであったが、コブラから聞いていた話以上のことは何も分からなかった。

 

 

もはや用済み。

 

 

『ゾンビ!マキシマムドライブ』

 

ゾンビメモリを腰についているマキシマムスロットに挿れたスカル。

 

『『『ぐらぁあああああ!!!』』』

 

彼の周りにスカルに似たゾンビが6体現れ、不気味なオーラと雄叫びを上げながらスパイダー・ドーパントの足に喰らい付く。

スパイダードーパントも蜘蛛爆弾で反撃し、ゾンビ達を攻撃するが、彼らは不死の存在。再び立ち上がると再び飛びつき、食い始める。

 

足を食い尽くされ動けなくなったスパイダー・ドーパント。

スカルはジャンプし、禍々しいエネルギーを纏ったライダーキックをゾンビ達を巻き込んで放った。

 

 

 

 

 

『くるなぁ!!』

『残りはお前だけだ!』

 

残るはTレックスとそれに乗ったダミー。

Tレックス・ドーパントを操り、ダブルを攻撃するが、風の力で吹き飛ばされ偽ダブルは落下。

そのままTレックス・ドーパントに一瞬で接近したダブルは、頭部を蹴り上げ一撃で再起不能にする。

 

 

『っくそ!!』

 

本物に襲いかかる偽物。

偽ダブルは正確に、翔太郎とフィリップの動きや能力をコピーしているが、進化したダブルの前には手も足も出なかった。

攻撃を繰り出すたびに、風で弾かれ、仰け反った隙に瞬時にカウンターを打ち込まれる。

 

『ぐぉは!!』

 

腹部にダブルの拳が沈み込み、胃のものを吐き出しそうになる偽ダブル。

“サイクロン”のスピードに加え“ジョーカー”の性能も向上しており、正確に急所を突く事ができる。偽ダブルに蓄積されたダメージは既に限界を迎えていた。

 

追い詰められた偽ダブルはジョーカーメモリをマキシマムスロットに挿れ、対する本物のダブルもL側のアダプターを押し込む。

 

 

『『ジョーカー!マキシマムドライブ!』』

 

お互いのマキシマムドライブが発動し、2人のダブルは風を纏いながら宙に浮く。

 

睨み合い、待機音が鳴り響く中、同時にボタンを押す。

 

『はあーーーーーーー!!』

『『エボリューション・エクストリーム!!』』

 

辺りを吹き飛ばしながら、ぶつかり合う二つのライダーキック。

 

 

 

『『『はーーーーーーーー!!!』』』

 

 

湧き出るマキシマムドライブのパワーに耐えきれずヒビが入るエボリューション・アダプター。

ダミー・ドーパントも強化されたガイアメモリの力に肉体が耐えきれず徐々に悲鳴を上げていく。

 

魂と魂のぶつかり合い。

 

長いぶつかり合いの末、耐えきれなくなったダミー・ドーパントは元ののっぺらぼうな姿に戻ると、そのままエボリューションエクストリームに体を貫かれ、悲鳴を上げながら爆発する。

 

 

『ぐあぁあああーーーーーーーー!!』

 

 

タッチの差でエボリューション・アダプターが壊れ、通常のサイクロンジョーカーに戻ったダブル。

 

 

勝者は本物のダブルであった。

 

 

「がっ!!」

 

ガイアメモリが砕け、元の姿に戻った神父。

全てのダミーズ・ドーパントが消滅し、激戦が嘘だったかのように静けさを取り戻した採石場跡。

 

 

完全に倒したと判断したスカル、コブラ、ルパンの三人は目を合わせ互いに頷き、ルパンが一足先にその場を後にする。

 

スカルとコブラは合流し、バイクに跨り去ろうとした瞬間、変身を解いた翔太郎が呼び止める。

 

「待てコブラ!!」

『…なんだ、左翔太郎。敵は倒した、もう用はない筈だが?』

「いやあるぜ……お前、おやっさんの遺体を何処にやった。」

 

ずっと気がかりだった遺体の行方。

あの日、遺体を担いでいたコブラなら確実に知っていると感が訴える。

 

『……知ってどうする?』

 

知っているような反応を返すコブラ。

フィリップと亜樹子もその場に到着し、翔太郎とコブラの間から一触即発の雰囲気を感じ取る。

 

「もしお前が持っていると言うなら…取り返す。」

 

激闘を終えた後でも、戦う姿勢を見せる翔太郎。

コブラはここで言うべきかどうか悩んでいると、ふとスカルと目があう。

 

『…スカル。』

 

『……俺は構わない。』

 

『任せるよ。』

 

そう言い残しコブラはバイクを走らせ、その場を後にした

翔太郎は咄嗟にコブラを呼び止めようとするも、スカルがそれを止める。

 

 

 

スカルはゆっくりと帽子を取り、頭部の変身を解いた。

 

 

「お…おやっさん!?」

「お父さん!!」

「そんな馬鹿な、あり得ない!!」

 

 

そこには真っ白な顔色をした鳴海荘吉がいた。

目に光は無く、まるで死体が動いているような不気味さを感じる。

 

「コブラから与えられたゾンビメモリの力で蘇った。だが、今の俺はただの髑髏。もう俺の中に鳴海荘吉は居ない。」

 

「何言ってるんだおやっさん!戻ろうぜ…俺達の探偵事務所に!」

 

恩師と再会し涙目になる翔太郎だったが、フィリップはある違和感を感じる。

 

「…君は本当に鳴海荘吉かい?」

「はぁ!?何言ってんだ!?」

 

彼の発言に翔太郎は驚く。

目の前にいる鳴海荘吉からはまったく生気を感じ取れず、まるでロボットと会話しているような感覚だった。

言い回しもどこか妙だ。

『ゾンビ』というメモリの力で復活したと言っていたが、死者蘇生を信じてないフィリップは彼を疑うしかなかった。

 

「さあな。俺は鳴海荘吉の記憶は覚えていない。」

 

「記憶喪失って事かい?」

「お前達のことは記憶にない…ただそれだけだ。」

 

バイクをふかせ、その場を後にしようとするスカル。

 

「ま、待ってくれおやっさん!俺はまだ貴方に教えてもらいたい事が沢山ある!俺は半人前で、本当は帽子を被る資格なんて…!」

「俺はお前に教える事なんてない。」

「…!!」

 

 

 

「だが、…少なくとも、帽子は様になっていると思うぜ?一人前って証拠だ。」

 

「え?」

 

「…ふん、じゃあな。」

 

呆気に取られる翔太郎に少し微笑んだスカルは、帽子を再び被るとバイクを走らせた。

 

 

 

「…おやっさん」

 

 

 

翔太郎の気持ちは複雑であった。

帽子が様になっていると褒められた事に、喜ぶべきか。

自分達のことを覚えていない事に、悲しむべきか。

 

「翔太郎君?」

 

心配そうに翔太郎の顔を覗き込んだ亜樹子。

彼女も父親が生き返ったと知り複雑な心境だろう。

表情を見られないように、しばらく帽子で顔を隠した翔太郎。

そしてある決意を固め、様になっていると言われた帽子をかぶる。

 

「…風都の為に戦い続ければ、おやっさんにまた会える筈だ。その時に思い出させようぜ、俺たちの事。」

「…うん、そうだね。」

 

翔太郎と亜樹子はお互いに決心をし、スカルが走り去った方角を眺めていた。

 

対してフィリップは眉を顰めながら思考していた。

 

(コブラは何故鳴海荘吉を生き返らせた…。組織の幹部であればそんな不利益な事はしない筈。…コブラ個人の別の目的があるのか?さっきのエボリューション・アダプターといい、以前の仮面ライダールパンのサポートといい…彼の目的は一体なんなんだ。)

 

フィリップは目的が分からないコブラに対し警戒するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

後日、流牙はエボリューション・アダプターを使ったダブルの戦闘データを元に新たなアイテムの開発に勤しんでいた。

 

『それは、新型のドライバーとメモリか?』

 

スカルは興味深そうにモニターを眺める。

そこには二つの設計図のデータがあり、片方は特殊な形状をした新型メモリ。もう片方はダブルドライバーとは全く異なる2本のガイアメモリの力を引き出す事ができる新型のドライバーであった。

 

「はい。ダブルがエボリューション・アダプターを使ってくれたおかげで貴重なデータが採れました。」

 

翔太郎達が持つ純正メモリに流牙の“ライダーシステム”を加える事ができる強化アダプターをさらに改造し『進化の記憶』を植え込んだエボリューション・アダプター。その機能を一体化した新型ドライバーの開発には2本のガイアメモリを使う仮面ライダーWのデータが必要不可欠であった。

 

「ドライバーの方はまだ時間が掛かるかもしれませんが…メモリは実物があればすぐに完成しそうです…貸してくれるかな義兄さん」

 

 

 

設計図には『V3ナスカメモリ&エボリューション・ドライバー』と書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

仮面ライダーW サイクロンジョーカー・エボリューション

イメージイラスト:

【挿絵表示】

 

 

 




劇場限定フォーム枠登場

マンガは完結してから全巻買うタイプですが、我慢できず12巻まで風都探偵を買いました。(序盤は漫画雑誌で読んでいる。)
じっくりと読んでダブルの知識を補完したいので、次の投稿は遅めかもしれません!!

登場してほしい平成2期、令和ライダー(外伝執筆の参考にします)

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