Cの陰謀   作:ワタリ3@ぼちぼち浮上

5 / 22
ごめんなさい!超久々の投稿です!


EP5 Lが予告/夜風の如く怪盗ライダー Part1

 

風の町『風都』

この町で起こる様々な怪事件には人間を怪物(ドーパント)に変える悪魔の小箱『ガイアメモリ』と呼ばれる物が大きく関わっている。

闇の商人はそれらをばら撒き、手に入れた者は己を解放し、欲望のまま悪行に手を染める…この町ではよくある事だ。

 

 

 

雲が月を隠し、月明かりが届かないある日の夜。

 

長い残業を終え、夜遅く帰宅しようとした若いOL

彼女は今、暗い夜の風都を素足で走り回っていた。

 

その表情は恐怖に歪み、裸足である理由は

『怪人』から逃げる為、履いていたヒールを脱ぎ捨てたからである

 

「い、行き止まり!?」

 

地面に落ちていた小石や破片を踏んでしまったことによる痛みと闘いながら、ドーパントからなんとか逃げ回るも、不幸なことにフェンスが彼女の行手を阻んでしまう。

 

…追いつかれる。

女性は恐怖で震えながらゆっくり振り向く…

そこには醜い化け物がいた。

 

『追いついたよ美空…へへへ』

 

ジャラジャラと身体中に巻かれているチェーンの音を鳴らし近づいてくるドーパント。

黒い拘束具を彷彿とさせるそのドーパントは手錠の様なものを取り出しじりじりと女性との距離を詰めていく。

 

『君を監禁したい…僕だけのものになってよ美空ぁ』

 

人間ではない口元から涎をたらす化け物。

 

「いやだ…誰か…」

 

ガイアメモリによって強化された人間から逃げ切るなど不可能に近い。

女性の名前を呼んだ事でドーパントの正体は彼女を知る者だと分かるが女性には心当たりがない。

 

 

絶対絶命…まさにその時

 

 

一枚の赤いカードが風を切った。

 

 

『な、なんだ!?』

 

ドーパントと女性の間にその赤いカードが地面に突き刺さる。

 

『あぁ?これは?』

 

ドーパントはそれを拾い上げカードを見ると、その赤いカードには大きくLのイニシャルが入っており『お前のお宝をいただきに参上』とメッセージが書かれていた。

 

瞬間、カードが閃光弾のように爆発する。

 

『ぐお!?』

 

突然の閃光で目が眩んだドーパント

その隙を付き空から落ちてきた影がドーパントを蹴り飛ばし、女性から引き離すと、守る様に彼女の正面に華麗に着地した。

 

「あ、貴方は?」

 

まず目に入ったのは風都の夜風によって静かに靡く漆黒のマント。

そしてシルクハットを被った紳士のようなシルエット

そして赤い複眼の仮面

 

それはまるで都市伝説で有名な『仮面ライダー』のような存在だった。

 

「仮面…ライダー?」

 

女性は思わず呟く。

 

『仮面ライダー…良い響きだ。それいただき!』

 

強風が吹き、厚い雲に隠れていた月が姿を現し、仮面の戦士を照らす。

 

上品なワインレッドの体、全身には様々な宝石が付いた金色の装飾。

シルクハットとカイゼル髭のような意匠を凝らしたその仮面は、マントと右手に持つステッキと合わせることで『怪盗アルセーヌ・ルパン』を彷彿とさせる姿をしていた。

 

『では名乗らせてもらおう。 俺は闇を翔ける風都の夜風…仮面ライダールパン』

 

シルクハットのつばに手を当て、ポーズを決める仮面ライダールパン。

彼の腰には黄金のロストドライバーが巻かれており、そのスロットにはファングメモリを彷彿とさせる変形機構を持つ、ワインレッドのガイアメモリ『LUPIN』が挿入されている。

 

『可憐なお嬢様、今のうちにお家に帰りさないな。』

 

「ありがとう仮面ライダー!」

 

『行かせるか!!』

 

ドーパントは体のチェーンを女性に向けて飛ばすが、ルパンが割って入りステッキでチェーンを弾く。

 

『チェーンを使うドーパントか。便利そうだな』

 

ルパンは横目で女性が逃げた事を確認すると右手に持っていたステッキ型の武器『ルパンステッキ』をドーパントに向ける

 

『さぁ、君のお宝を貰い受ける。』

 

『邪魔をするなぁーーーーー!!!』

 

ドーパントは叫びながらチェーンを投げルパンを拘束。

ギチギチと音を立てながらチェーンの拘束は徐々に強くなっていく。

人間だったらすぐに骨が粉々になるだろう。しかしルパンは仮面の下で余裕の笑みを浮かべた。

 

『俺に拘束は無意味さ。俺は怪盗だぜ?』

 

ルパンはルパンメモリのレバーを一回倒す。

 

『ルパンイリュージョン!』

 

音声が鳴るとルパンの姿が闇に消え、拘束していたチェーンが地面に落ちる。

 

『なに!?…ぐお!?』

 

いつのまにかドーパントの背後に回っていたルパンは彼の膝裏を蹴り、体制を崩したとことで首にステッキの取手を引っかけ、顔面に膝蹴りを喰らわせた。

その後、次々とルパンから繰り出される華麗なステッキ捌きによってドーパントは劣勢に追い詰められていく。

 

『舐めるな!!!』

 

ドーパントはチェーンを増やし、それを両手で持つと鞭のように攻撃をする。

 

『はぁ!!』

 

ルパンはマントを広げながら後方にジャンプし避ける。

がむしゃらにチェーンを振り回すドーパント…。

ルパンに攻撃は当たらないが重い金属製のチェーンは周りのコンクリートや建物を手当たりしだい破壊する。

 

『なんて野蛮な…。俺が美しい戦いを見せてあげようか!』

 

ルパンはルパンメモリのレバーを二回倒した。

 

『ルパンマジック!』

 

体のあちこちにある様々な色の宝石が輝くと、大量の宝石ががルパンの周りに漂う。

ドーパントにステッキを向ける。

すると漂う宝石は機関銃の様に次々とドーパントを襲った。

 

『がぁあああ!!!』

 

大量の宝石に体を貫かれ、膝をつくドーパント。

 

『クライマックス…メモリキャッチだ!』

 

ルパンメモリのレバーを4回倒す。

 

『ルパン!マキシマムドライブ!』

 

ルパンメモリから映像フレームが飛び出し右足にエネルギーとして蓄えられる。そして漆黒のマントを靡かせながら助走をつけ、飛び蹴りの要領で右足に溜まったルパンメモリのエネルギーを一気にドーパント叩きつけた。

 

『ぐぉおおおお!?』

 

ドーパントは吹っ飛びビルの壁にめり込む。

マキシマムドライブを食らった場所から噴水のように大量の宝石が噴き出すと、ドーパントは火花を散らしながら爆発した。

 

 

「が、がぁ。」

 

『お前のお宝…たしかに頂いた。』

 

ドーパントは男性の姿に戻り地面に倒れる。

体内から噴き出た宝石の中で一際大きい宝石がルパンの左手に収まると、宝石は姿を変え、彼が使っていたガイアメモリになる。

 

「か、返せ…っぐ!?がぁ…ぎが…ぐ…が…か、が、がらだが!!」

 

メモリを取り返そうと地面を這いつくばる男性、しかし突如胸を押さえながらもがき苦しむ。

 

『おっと、残った毒素が暴走しているな。悪いな…メモリを強引に抜き取ったりすると、たまーにそうなる。運がなかったな。』

 

「ぐ、っが、お、俺は、ど、どうなる?!」

 

『多分死ぬよ…まぁ当然だな?』

 

「そ、そんな、だ、だずげで!!」

 

助けを乞いながらルパンの足にしがみつく男、しかしルパンはそれを雑に振り払う。

 

『申し訳ないけど…か弱いレディを襲ったんだ。因果応報ってやつだ…じゃ来世でまた会おう…アデュー』

 

「い、いやだ!ぐ、ぐぁーーーーー!!」

 

全身に黒い発疹が現れ、男は絶叫しながら粒子となって消滅する。

ルパンは何事も無かった様に回収したガイアメモリを見つめた。

 

『Bのメモリか。さて君にはどんな力が眠ってるのかな?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いい仕上がりだな』

 

その一部始終を高台から観察していた一体の毒蛇。

その腰には、かつて仮面ライダースカルが使用していた物と同じ、赤いロストドライバーが巻かれていた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________________________

 

 

『園咲若菜のヒーリングプリンセス!』

「おっしゃきたー!」

 

鳴海探偵事務所に所属する探偵『左翔太郎』は

以前、園咲家の屋敷で起きたスイーツドーパントの誘拐事件についての報告書を、ラジオを聴きながら纏めていたが…推しであるアイドル『園咲若菜』の冠番組である『園咲若菜のヒーリングプリンセス』が始まると作業していた手が止る

 

彼女の熱狂的なファンである相棒『フィリップ』も彼女のブロマイドを抱きしめながらラジオに釘付けになる。

 

 

『さてお待ちかね”風都ミステリーツアー“今回は凄いですよ!

ここ最近目撃情報が増えてきた『仮面ライダー』に関する投稿が沢山届いています!特に女性の投稿者が多いですね…モテモテですね仮面ライダー。」

 

「いやー、あはは。」

 

仮面ライダーが女性にモテてると聴いた翔太郎は頭をかきながら「まいったなー」と呟く。

 

ポン!と鳴海探偵事務所の所長である『鳴海亜樹子』のスリッパが翔太郎の頭に炸裂する。

 

「なに照れてんねん。モテてるのは仮面ライダーであって翔太郎君ではありませんよー」

「わ、分かってるよそんくらい!」

 

図星を付かれ、叩かれた部分をさすりながら、目線をキョロキョロとさせる翔太郎。

 

「本当かな〜?」

 

そんな翔太郎をジト目で睨む亜樹子。

 

しかし彼らは勘違いしていた。

ラジオで言っていた“仮面ライダー”とは、翔太郎とフィリップが変身する『仮面ライダーW』を指す言葉ではない事を…。

 

 

『夜風と共に颯爽と現れる漆黒のマント。乙女たちのハートを根こそぎ奪っていく大怪盗…その名も()()()()()()()()()

 

「「「仮面ライダールパン!?」」」

 

3人が同時に驚く。

 

「しょ、翔太郎君達以外にも仮面ライダーがいたんだ…。」

「いや、俺は知らねーぞ!」

 

「僕たち以外の仮面ライダー…ね、興味深い。」

 

自分達の知らない仮面ライダーの存在に、翔太郎は困惑し、フィリップは興味深そうに自分の顎を撫でた。

 

 

『しかしこの仮面ライダールパン、大怪盗という事もあって、彼に貴重な宝石やお宝が奪われるという被害に遭われた方もいるようで、果たして彼は正義の味方なのか、それとも悪党なのか…とってもミステリアスな仮面ライダーですね〜。」

 

「っふ何を言っている若菜姫…そんな奴、仮面ライダーじゃねー。」

 

翔太郎は机に置いてあったコーヒーを一気に飲み干した。

仮面ライダールパンの存在に納得がいかない。

 

「俺は認めねーぞ。」

 

そんな翔太郎の様子を興味深そうに観察するフィリップ。

一言何か言おうとした瞬間、事務所のチャイムがなり、人目を避けているフィリップは出しかけた言葉を戻しガレージにもどる。

 

「あ、依頼人かしら?」

 

亜樹子は出迎えの為、入口のドアを開けると特徴的な紫色のネクタイを巻いたスーツ姿の青年が立っていた。

 

「ごめんください。ここが鳴海探偵事務所であってますか?」

「あ、貴方は確か…。」

 

亜樹子は彼に見覚えがあった。

以前、園咲家に潜入した際に一回だけ彼とすれ違っていたのだ。

園咲家の関係者である事は確かだが、彼自身、屋敷への出入りが少なく詳しい事はなにも分からなかった。

 

「あの…?」

「あ、はい!ここであってますよ!ささ、どうぞー」

 

亜樹子はとりあえず彼を接客用の席に座らせると翔太郎と一緒に彼の話を聞くことにした。

 

「初めまして、私はこういう者です。父…館長は多忙なため、代理の私が来ました。」

 

彼は名刺を取り出し翔太郎と亜樹子にそれぞれ手渡す。

名刺には『風都博物館 館長代理 園咲流牙』と書かれていた。

 

 

「園咲流牙さん…園咲?!」

「も、もしかして…。」

 

「はい、若菜姉さんは私の実の姉です。(^U^)」

 

にっこりと微笑む流牙

 

 

「「えぇーーー!?」」

 

 

いつもラジオで聴いているアイドルの弟である事に、思わず声を上げて驚く二人

 

 

「ご、ごほん!! それで若菜姫の弟さん。うちにどう言ったご要件で?」

 

急に格好をつけ、渋い声で接客し始めた翔太郎。

「なにカッコつけとるねん!」とスリッパでツッコミたい気持ちを抑えながら亜樹子は翔太郎に冷ややかな目線を向ける。

 

「それが…一昨日、当館にこの様なものが届いたんです。」

 

流牙が取り出したのは一枚の赤いカード。

そこには予告状と書かれておりメッセージが添えられている。

 

二人が1番に目を引いたのは予告状を送った者の名前だった。

 

「予告状…仮面ライダールパン!?」

 

_予告状

13日の深夜0時 風都博物館に展示されているお宝『セルメダル』を全て貰い受ける。 風都を翔ける夜風 仮面ライダールパンより_

 

日付は明後日、紛うことなき仮面ライダールパンの犯行予告である。

 

「セルメダルって?」

 

ルパンが狙っているお宝について質問をする亜樹子

流牙は軽く頷くとバッグからタブレットPCを取り出し、保存されている写真を二人に見せる。

 

「これは約800年前に滅んだとされる王国の跡地から発見されました。

伝承によると かつてその国の王が錬金術師に作らせた”未知の力“を秘めたメダルだそうです。未だに謎が多くて現在も研究が続いています。」

 

写真に映ってるのは数枚の銀色のメダル

裏面は共通して十字が彫られ、表面は一枚一枚別々の動物が彫られているなんとも奇妙な遺物であった。

写真からでもその不思議なオーラが感じとれ、素人の目にもこれが相当なお宝だと理解できる。

 

「ほぉ、そんな物が。」

 

翔太郎が興味深そうに写真を見つめる。

 

「当館が研究資金を一部援助した事により実物を数枚だけ展示することが許されてまして…これを盗まれてしまうと当館の信用が大きく落ちてしまいます…。この予告が届いてからすぐに警察と相談して、防犯セキュリティをより一層強化しましたが…。以前彼の被害に遭われた人の話のよると、世界一の防犯システムを持ってしてもなお、仮面ライダールパンの前では意味をなさないと言われました。」

 

「まさに世紀の大泥棒ね。」

 

「なんでも彼は多くの()()()()()()を所有しており、様々な力を利用して盗み出す…との事でした。」

 

「…なんだと?」

 

”ガイアメモリ“という単語に翔太郎が反応する。

 

「ここがガイアメモリ関連の事件の駆け込み寺という話を耳にしたもので。どうか我々に力を貸してください。」

 

二人に深々と頭を下げた流牙。

翔太郎は亜樹子と目を合わせ、軽く頷くと流牙の肩に手を置いた。

 

「ああ…まかせろ。個人的にルパンって野郎は気に食わない。喜んで力を貸すぜ。」

 

ルパンはもしかしたらドーパントかもしれない。だったら尚更仮面ライダーの名を語ることが許せない。翔太郎の中に怒りが沸き起こる。

 

「ありがとうございます!」

 

「亜樹子は先に博物館に向かってくれ。俺はフィリップと話をする。」

「フィリップ?」

 

流牙が名前を聞き返す。

 

「あぁ、俺の相棒だ、少し出不精でね。」

 

 

 

 

 

 

流牙が去った後、事務所のガレージで鉄骨に寄りかかりながらルパンに対する不満が爆発する翔太郎。

 

 

「園咲流牙…若菜姫の弟か興味深いね。」

 

「あ、いや、弟のことはいい。今はルパンとかいう野郎のことだ。」

 

「仮面ライダー『ルパン』… フランスの作家モーリス・ルブランの推理小説に出てくる怪盗『アルセーヌ・ルパン』が由来か。アルセーヌ・ルパンは善良な義賊として書かれている…情報が正しければ仮面ライダールパンもそれに準えて一般人を助けているようだね。」

 

そんなフィリップの話に首を振る翔太郎。

 

「それでも盗人、犯罪者だ。そんな奴が仮面ライダーの名を使うことは…俺が許せねぇ。”仮面ライダー“は風都市民が付けてくれた大切な称号だ…それをルパンなんてふざけた野郎に盗まれてたまるか…」

 

帽子を整え、フィリップがメンテナンスしていたメモリガジェットを回収すると足速にガレージを出ようとする翔太郎

 

「俺が絶対捕まえてやる。ルパンについて情報を集めてくる。」

 

「感情的になってる。ハーフボイルド」

 

フィリップの正論が翔太郎に刺さる。

 

「ば、うるせぇ」

 

そんな事は自分が一番よくわかってる。

 

 

 

 

 

 




実際ルパンメモリはファングメモリよりもズーメモリに造形や構造が近いかも(小説版に登場したガイアメモリ)

なんと仮面ライダールパンが登場!
探偵、警察ときたらやっぱ怪盗でしょ!
見た目はドライブのルパンをWライダーに頑張って変換してください!

登場してほしい平成2期、令和ライダー(外伝執筆の参考にします)

  • オーズ
  • フォーゼ
  • ウィザード
  • 鎧武
  • ドライブ
  • ゴースト
  • エグゼイド
  • ビルド
  • ジオウ
  • 01
  • セイバー
  • リバイス
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。