黒のスピラ冒険記   作:通りすがりの熾天龍

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今回はアスナサイドです。

・・・感想下さい。


ザナルカンドの不毛日和

「・・・」

「・・・・」

「・・・・・」

「観光地か、ここは」

「「「断じて違う!」」」

「でも、これはどう見たって、ねぇ?」

「「「・・・」」」

ザナルカンドがほぼ観光地と化していた・・・。

 

 

 

 

「ユウナ君」

「お久しぶりです、イサールさん」

ユウナの知り合いのようだが・・・。

「あ、アスナは会ったことなかったよね。元召喚士のイサールって人だよ」

リュックがそう教えてくれた。

「ここで何を?」

「ああ、シドさんの仕事を手伝っているんだ」

その言葉にリュックが反応。

「・・・聞いてないよ」

イサールさんには聞こえなかったようで、そのまま続ける。

「かつての聖地、ザナルカンドへお客さんを案内しているんだよ。たくさんの人が見に来る。もちろん、スフィアハンターもね」

ユウナは溜息をつき、リュックが呆れたように首を振った。

「あのオヤジ、何考えてんだか」

多分わたしもユウナと同じような表情になっているのだろう。

わたしとユウナの顔を見て、イサールさんが言った。

「納得いかない、という顔だね。でも、ここはスピラの歴史上、大きな意味を持つ場所なんだ。わかってくれ。・・・っと、仕事の時間だ、ではユウナ君、失礼」

そう言ってイサールさんは歩いて行ってしまった。

「・・・なんかさ、マローダさんがイサールさんのことを言おうとしなかった理由、今ならよくわかる気がするね」

「うん・・・そうだね」

ユウナとリュックがそんなことを言った。

 

 

 

 

それはさておきレッツスフィアハント!ってことで遺跡の中を進むわたし達。

その道中、3人の子供達に出会った。

「あ! ユウナ様!」

真ん中にいる子がユウナを見てそんな声を出す。

「久しぶりだね、パッセくん」

どうやらユウナとは知り合いのようだ。

あれ? パッセって名前、どこかで聞いたような・・・?

「この子はハナ。こっちはタロだよ。僕達、スフィアハンターになったんだ」

あ! マローダさんが言ってた名前だ!

「こども団、だよね。マローダさんから聞いてるよ」

「兄様に会ったの!?」

「うん、元気だったよ」

「そっか、じゃあ、お礼に一つ教えてあげるね。宝物のヒントは『ル』だよ!」

「いいの?」

「うん、ユウナ様ならいいよ」

そんな会話の横で、ハナちゃんがぼそりと一言。

「15ギルも払ったのに・・・」

・・・安すぎるよ。

「それじゃあ、またね、ユウナ様。スフィアハンター・こども団、しゅっぱーつ!」

そう言ってパッセくん達は走って行った。

 

 

 

 

「あーもしもし、聞こえるか?」

前方でそんな声が。

見ると、ルブラン一味の部下がいた。

サッと物陰に隠れるわたし達。

「あのな、確認したいんだけど、ヒントって『さ』だよな? いや、さっきガキどもが『る』とか言っててな。・・・ふんふん、やっぱり『さ』だよな。了解了解!」

そう言って男は走って行った。

「ヒントは『る』と『さ』か」

パインの言葉を合図に考え始めるわたし達。

「『るさ』?」

ユウナがそう言うが・・・。

「絶対違うと思います」

直葉ちゃんが即否定。

「あ、あれは・・・」

わたしの言葉に一斉に同じ方を見る皆。

その先には1匹の・・・

「そっか、『さる』だ!」

リュックがそう言い、皆が納得したように頷く。

 

 

 

 

途中でルブランの部下に何度か出くわし、その度に蹴散らす。

そして、2年前の旅でもきたゼイオン像がある部屋へ。

なんとそこには、なんとシドさんが居た。

そう言えばイサールさんはシドさんの仕事を手伝っているって言ってたね。

「おお! 久しぶりだな!」

そうわたし達に話しかけてきた。

「このシド様からヒントを買いたいってのか?」

・・・へ?

「こら、オヤジ!」

リュックが半ギレ状態に。

「あん?」

「どーいうつもりでこんな変な商売やってるわけ!」

「なんでぇ、文句でもあるってのか?」

娘であるリュックの言葉にそんな反応を返すシドさん。

もう我慢の限界、きっぱりと言わせてもらいます!

「「文句しかありません!」」

わたしはユウナと同時に言った。

「う!? ・・・な、何が不満だってんだよ?」

不満げなシドさん。

リュックがすかさず言い返す。

「アルベドのホームの跡を、見世物にするようなもんだよ!」

「なっ・・・!?」

シドさんは絶句した。

「・・・マズかったか?」

「最低です」

直葉ちゃんがゴミを見るような目で言った。

「そうか・・・」

そしてシドさんは去って行った。

 

 

 

 

幾つか部屋を抜け、ティーダ曰く前回のユウナレスカの最期の場所となった部屋へ。

この部屋に来るのは、わたし達も初めてだ。

干渉に浸るユウナ。

その時、突然高笑いが聞こえた。

「誰!?」

リュックが叫ぶ。

その答えは決まり文句のような言葉だった。

「よくぞここまでやってきた、スフィアハンター諸君! だが、ただでお宝を渡すわけにはいかないぞ!」

その言葉に、パインが冷静に返す。

「やるのか」

「お宝が欲しければ、合言葉を言うのだ!」

「「「「「は?」」」」」

思わず全員揃って疑問形になってしまった?

「合言葉って・・・ヒントのこと?」

直葉ちゃんがそう呟く。

「ってことは、合言葉は『さる』!」

リュックが答えを言うが、

「惜しい! 最初の1文字が足りないぞ!」

最初の1文字、ねぇ・・・。

あ、わかっちゃった。

「答えは『いさる』でしょ!」

一瞬の間・・・そして、

「正解!」

その言葉が聞こえた。

そしてわたし達の後ろからやってきたのは・・・。

「イサールさん!?」

ユウナがその人の名前を言った。

「な、何してるんですか・・・?」

直葉ちゃんが呆然としながらも訊く。

「これが今の仕事だよ。聖地を見物に来た人のお相手さ」

何重ものショックで声も出ないわたしとユウナとリュック。

「かつては、僕もこの地を目指して旅した身だからね。ここで働けるなら本望だよ」

「そうなんですか・・・」

ユウナが悲しそうな声を出すがイサールさんはまるで気づく様子が無い。

「そうそう、忘れていた。はい、正解の記念品」

イサールさんがユウナに記念品を渡す。

「来てくれてありがとう」

そう言って彼は違う方向を向き、叫んだ。

「ザナルカンド遺跡は、いつでも君達を待っているよ!」

そして、イサールさんは戻って行った。

 

「元召喚士も、いろいろだな・・・」

「・・・そうだね」

パインの言葉に、ユウナが返す。

「帰ろっか。なんか、あまりここには居たくないな」

わたしの言葉にユウナとリュックが頷く。

「うん」

「そだね」

と、そこで直葉ちゃんが待ったをかけた。

「3人とも、一番大事なこと、忘れてない?」

一番大事なこと・・・?

パインも続ける。

「検索装置に反応があったんだ。どこかにスフィアがあるはずだろ」

「「「あ」」」

「スフィアハント、再開」

パインが号令。

 

 

 

 

再びスフィアを探すわたし達。

と、ようやくスフィアを発見した。

のだが・・・

「やっぱり居たか・・・」

パインが言う通り、魔物が現れた。

「ここでも合言葉とか訊かれたりして」

リュックが冗談交じりに言う。

「だったら『たおせ』だな。ここは私にやらせて」

パインがそう言い、斬騎王を展開した。

それにしても、この魔物何だか懐かしい形してるね。

確か2年前、ザナルカンドに行く道の最後の辺りで出てきた奴。

 

戦闘終了。

パインが一方的に封殺した。

そしてスフィア回収、のはずが・・・。

「これ割れちゃってるよ~」

スフィアはどう見ても割れていた。

「無駄足だったか」

パインも溜息をついた。

「一応、持って帰ろうか」

直葉ちゃんが言う。

「すっきりしないなぁ、もう」

「うん・・・」

ユウナの言葉にわたしも同意。

リュックも頷いた。

今日の収穫はゼロどころかマイナスか・・・。




ザナルカンド遺跡にてスフィアハントの回でした。
シドが叩かれる回でもあったのです。

この時点のイサールは叩かれてもいいと思う。
しかしそれには失敗しました。

収穫マイナスというのはいろいろとショックな出来事があったからです。


さて、次回はキーリカでスフィア横取りの回。
ヌージの初登場でもありますね。
予定ではリュックサイド。

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