黒のスピラ冒険記   作:通りすがりの熾天龍

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ティーダサイドだぜ!
キリトの無双っぷりがうまくかけない。



アーロン、参戦

後方からレッティのロングパス。

キャッチして前方からのタックルを避ける。

ゴール前に辿り着き、いざ、ジェクトシュート!

 

相手のディフェンスを一気に2人のも弾けるパワーシュート。

当然、ゴワーズにとっては初見の技。

だからあっさりと決まる。

スピラで知っているのはユウナとアーロンだけ。

二人とも懐かしんでるかな。

 

これで2-0。さっきもシュートを決めたからな。

今度はゴワーズにボールを取られた。ならば。

最高速度でのタックル。これもあっさり決まった。

その隙にボールを上に蹴りだす。

さらに俺も上に向かって泳ぐ。

誰も予想しなかった行動ゆえか、俺は完全にフリー。

もう一度上に蹴り、ボールとともに俺もスフィアプールを飛び出す。

そのまま、オーバーヘッドシュート!

 

3-0。ここで前半戦終了。

前回は前半戦が1-1で、後半戦で俺とワッカが1点ずつ決めて優勝した。

それを考えるとやっぱり圧倒的だな。

「ワッカ、怪我はどうだ?」

選手控室で俺はワッカと話している。

「ああ、だいぶ楽になった。でも半試合は無理だな」

「4分の1ならどうだ」

「それなら、まあいけるかもな」

「よし、後半戦の前半の内に準備しておけよ」

 

 

 

 

さあ、まだまだ行くぜ。後半戦は一気に点を取りに行く!

前半戦はスーパーシュート祭だったがこれからハイスピード勝負だ!

 

一方的にもほどがあると言われそうだが別にいい。

だって相手はゴワーズだから。人間として腐った奴らだし。

また決まった! これで7-0!

身体機能が前回のシン打倒直後の状態で逆行したからこれくらい楽勝だ。

ただ、会場はワッカコール。やっぱりリーダー不在は駄目だな。

まあそのためにワッカに行けるかどうか訊いたんだけどな。

 

さて、後半戦もちょうど半分。引くか。

 

 

 

 

「お疲れ」

「お疲れ様です」

控室に戻ると、キリトとユイが居た。

二人はワッカの応急処置をやってくれた。

ホントに凄いよな。魔術の応用らしいけど。

直接魔術で治療したのとは違うからルール違反にもならない。

選手に白魔法を使うのは禁止されてるからな。

 

「ワッカはだいじょぶそうッスか?」

「ああ、あと2分半だろ? 問題ないさ」

「念のため、終わった後でケアルをかけた方がいいと思います」

 

試合は残り30秒のところでワッカが決めた。

しかも簡易版ジェクトシュート。

それで試合は終了。8-0での圧倒的な勝利だ!

「じゃ、俺は行ってくる」

「ティーダさん、剣をもっていった方がいいですよ!」

もしかして、ユイちゃんは魔物の気配を感知しているのか?

「パパもいつでも戦えるようにしておいてください」

「ああ、わかっている」

 

 

 

スフィアプールの中へ。

そこではワッカが仰向けに浮いていた。

互いにサムズアップ。

そのとき、前回と同じようにサハギンの群れが入ってきた。

だが、前回と違い無数の光がサハギンを貫き、霧散させた。

発生源らしき方を見る。と、キリトが合図しているのが見えた。

アーロンもいる。

こっちに来いってことか。

 

 

 

 

「キリト! アーロン!」

「アーロンさん!」

キリトとアーロンがこっちを向いた。

「ティーダ! ワッカ!」

「お前たち、行けるか?」

アーロンの問いに俺達3人は頷く。

「よし、行くぞ!」

 

 

 

 

4人で次々に出てくる魔物を倒す。

一番凄いのはキリトで、さっきサハギンを葬ったものと同じ光を、投影した剣の先から出して遠くの魔物も簡単に倒し続ける。

なんでも、《天穿剣》という細剣で、《武装完全支配術(エンハンス・アーマメント)》を使ったらしい。

もう何が何やら。とにかく凄いということだけは理解した。

 

と、シーモアが動いた。

奴の召喚獣、アニマ。その祈り子はあいつ自身の母親。

アニマの目が光ると魔物が消滅する。

特殊技、ペインだ。

 

アニマのペインが一体ずつ、しかしかなり早いペースで魔物を屠る。

同時に、キリトの天穿剣の光が魔物を貫いていく。

スタジアムの魔物騒動は、二人の活躍で前回よりも早く終わった。

 

 

 

 

翌日。

「ワッカさん、ホントに出発しちゃうんスか?」

オーラカを代表してダットが尋ねる。

「ゆっくり休んだ方がいいですよ」

続けて、レッティも言った。

だが、

「ユウナの旅は先を急ぐ。休んでるわけにはいかねぇんだよ」

「で、でも・・・」

「おい! シャキッとしろ! ブリッツのシーズンはこれからだろうが!」

そして、ワッカはクリスタルで出来たトロフィーを託し、

「じゃあな、元気でやれよ・・・元気でな!」

「「「「「うっす・・・」」」」」

「声が小さい!」

「「「「「うっす!」」」」」

会話を終わらせたらしきワッカに声をかけようとしたが、

「ティーダ、ちょっと来い」

アーロンに呼び止められてしまった。

 

前回はアーロンに八つ当たりしてしまった。

その反省も含め、今度は怒らない。

「なあ、アーロン。ザナルカンドで、シンに飲み込まれた後、どうしてたんスか」

「まずそれか。泣いたり怒ったりしないのか?」

「泣いても怒ってもしょうがないからな。何も解決しやしない」

「ふっ、スピラに来て、だいぶ成長したようだな」

いや~、実は逆行してるからなんだよね、あはは・・・。

「そうそう、ビサイドからキーリカに向かう途中で、親父と話した」

「!?」

「と言っても、向こうから一方的に一言言われただけなんだけど」

「なるほど・・・ジェクトの意識はまだ生きているようだな」

「間違いないッスね。今のところ、親父の気力を呼び覚ましてやればシンを抑え込めるって感じかな。たぶんだけど」

「ジェクトの今の姿、絶対にユウナ達には言うなよ」

「わかってる。言ったら無駄に苦しませるだけだからな」

 

「ところで、あの青年・・・キリトと言ったか」

アーロンが話題を変えた。

「ああ、あいつ、日本って場所から来たらしいッスよ」

「日本? 聞いたことが無いな」

うーん、アーロンも知らないか。

「そういえばスピラでもザナルカンドでも見覚えが無い服装をしてたな」

「あ、言われてみれば」

「剣を取り出す魔法を使っていたな」

「ああ、あれは魔法じゃなくて魔術って言うらしいッス。なんか魔力の元が違うって言ってたな。あの剣は取り出したんじゃなくて一から作り上げたらしいッスよ。それも一瞬で」

「・・・は?」

「なんでも、頭の中に設計図があるとか」

「・・・」

珍しくアーロンが放心してる。よし、ここは追い打ちだ。

「ちなみにあいつ、あの年で既に娘がいるぞ」

「なん・・・だと・・・」

 

「ところでアーロンはこの後どうするんスか?」

「ユウナのガードになる。ブラスカの頼みでな。お前もユウナのガードになれ。これはジェクトから頼まれたことだから、お前は渋るだろうが・・・」

「ああ、俺もうユウナのガードになってるッスよ」

「ふ、俺がでしゃばるまでもなかった、か」

 

 

 

 

「ユウナ」

「はいっ」

「今この時より、お前のガードを務めたい。ブラスカとの約束だ」

「えっ!?」

「不都合か?」

「いいえ! そんなことありません! あ、ありがとうございます! よろしくお願いします!」

 

ユウナ達と合流して、アーロンがガードに加わった。

ちなみに、キリトとユイちゃんの親子を見て、やっぱり固まったアーロンだった。

気のせいかもしれないが、

「どうせ俺は一生独り身なんだ・・・」

と聞こえた気がした。

 

で、俺はユウナに連れられて海に最も近いテラスへ。

「いくよ」

 ピィー

ユウナが指笛を吹いた。

「どう?」

「随分うまくなったな」

 ピィー

俺も吹く。

「何かあったら吹けよ。そしたら俺、すぐに飛んでいくからさ」

「了解です。キミも助けが必要になったら吹いてね。そしたら私、すぐに飛んでいくから」

「了解ッス!」

そのやり取りが何だかおかしくなって、つい笑ってしまった。

隣を見ると、ユウナも笑っている。

 

「ありがとう」

「え?」

「笑いながら、旅したいんだ」

「そっか」

 

さあ、これから目指すはジョゼ寺院。

「それでは、ガードのみなさん、よろしくお願いします!」

 

 

 

 

ジョゼ寺院へ向かうためにはまず、ルカを出てミヘン街道を通る。

その入り口から少し入ったところにはミヘン像が立っている。

800年前に討伐隊の原点を創った人だ。

 

さて、ここに出てくるラルドという魔物は

「甲羅と足の形からして鈍そうだな」

これはキリトの感想。

「ああ、だがその分しぶとい」

アーロンの言葉。

「なら、これでいくか。投影開始(トレース・オン)

キリトが投影した剣は刃も真っ黒な剣。

確か、《エリュシデータ》だっけ?

キマリとの立ち会いでも使ってたやつ。

剣を血色の光が包み、

「ヴォーパルストライク!」

キリトが勢いよく突き出した剣は、

 ギュヴォン!

という音とともにラルドを貫いた。

うへぇ、あの音ってザナルカンドでもほとんどないジェットエンジンの音じゃないか?

一撃で葬られた魔物に黙祷。というか、

「あれは剣が出す音じゃないだろう・・・」

アーロンのツッコミに全員が頷いた。

ただ、ユイちゃんだけは、

「さすがパパです!」

と言っていたが・・・。




VSゴワーズはティーダが圧倒。
この後ゴワーズは精神がズタボロになって解散するという設定。
やりすぎたかな? でもザマァ、ゴワーズ。

ワッカの治療はキリトの魔術で調べ、それに合った処置を施していくというもの。
これなら魔術、魔法による治癒には当てはまりません。

キリトが使えるのは自分の武器だけではないです。
今回は天穿剣を使いました。
愛用の揺り椅子を投影することも多々あるかと思います。

俺の中では17、8歳は青年として扱っています。
少年って言うには違和感があって・・・。
俺定義では16歳までが少年。

ちょっと自虐的なアーロン。
独り身はコンプレックスなんですよ、たぶん。

最後にアーロンのツッコミ。どうでしたか?
ジェットエンジンの擬音がうまくいかない気がする。


さて、次回はキリトサイド予定。
ミヘンセッションまで行くかどうかはまだわかりません。
それでは、また次回!
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