Persona4 THE NEW SAKURA WARS   作:ぺるクマ!

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#2「新たなる2つ物語 2/2」

「危ないっ!?」

 

「鳴上っ!!」

 

 降魔の鋭い爪が鳴上に襲い掛かる。この距離では自分とさくらの刀で防ごうにも間に合わない。

 

 

 

ドオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!! 

 

 

 

 瞬間、降魔の側方から激しい衝撃が走り、帝劇の近くの建物まで吹っ飛ばされた。何とか鳴上の身に危害が及ぶことは防げたようだ。そして、先ほどの降魔を吹き飛ばしたのは手に特大のハンマーを携えた赤い機体だった。あの機体を操縦するパイロットを自分は知っている。

 

「あの機体は……初穂!?」

 

『神山ぁ! さくら! 大丈夫か?』

 

「あ、ああ!」

 

 服に携帯している無線から聞こえる勝気明るい少女の声。そう、同じ帝国華撃団の隊員【東雲初穂】の声だ。

 

『一応今の状況を伝えとくぞ! 帝劇周辺にまた降魔が出現してんだ。他にも浅草にかなりの数が出たらしいけどよ、ここはあたしとクラリス、浅草はあざみとアナスタシアが対処してるから問題ねえ!』

 

「そうか! 助かる!!」

 

 なるほど、初穂の他にクラリス、あざみとアナスタシアが出動しているなら大丈夫だ。あの数の降魔なら楽に対処できるはずだ。

 ふと見ると、霊視戦闘機を見るのが初めてらしい鳴上少年は今目の前で繰り広げられている初穂たちと降魔たちの戦いを呆然と見つめていた。

 

「安心して下さい。彼女たちは帝国華撃団ですよ」

 

「??」

 

「知らないんですか? 帝国華撃団はこの帝都を魔の力から守るための防衛隊。あの霊視戦闘機に搭乗して降魔と戦うんです!」

 

「えっ?」

 

 どうやらさくらが先に説明してくれているらしい。これは説明の手間が省けたと安堵しつつ、周囲の人たちの安全に気を配りながら初穂たちの戦闘を見守る。降魔は次々と湧き出てくるが、初穂や後から到着したクラリスの助力もあってあっさりと撃退していく。

 

「皆、調子いいですね」

 

「ああ、俺たちも出る幕はなさそうだな」

 

「俺たち……?」

 

「あっ……」

 

 これで、もう大丈夫。だが、思わず呟いてしまった言葉に不思議そうに尋ねる鳴上にしまったと思った。自分とさくらも実は帝国華撃団の一員なのだが、それを一般人である悠に知られるのはまずい。どう説明したらいいかと考えたその時だった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー同時刻ー

 

 

「くくく……ここまでは予想通り……さて、今回はどんな結果が出るかな?」

 

 

 男は帝劇の屋上から不気味にそう呟いた。そして、指をパチンと鳴らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、何ですか!?」

 

「こ、これは……霧?」

 

 それは突然だった。神山が口を開こうとしたと同時に、帝劇周辺に正体不明の霧が発生した。突如として発生した霧に神山とさくらだけでなく、霊視戦闘機に搭乗している隊員たちも困惑している。

 

「こ、これって!?」

 

「巷で騒ぎになってた……()()()!?」

 

「夢遊霧……?」

 

「ええ、最近帝都で昼夜問わず霧が発生することが多くなったんです。そして、この霧のせいで体調を崩す人が続出して中には入院している方も……」

 

「えっ……?」

 

 見てみると、さくらの言葉が真実であることを示すように近くで帝国華撃団の戦闘を見ていた野次馬たちが苦しそうに咳き込んだりもがいたりしている姿が見受けられた。

 

「そこから再び降魔が現れるようになって。というか鳴上、いつの間に眼鏡をかけたんだ?」

 

『警告! 警告!! 帝劇周辺に再び降魔発生!! 初穂さんたちの方に向かっています!』

 

 無線から本部のカオルからそんな緊急連絡が入った直後、どこからか禍々しい魔方陣が出現し複数の降魔が出現した。それに気づいた初穂たちは武器を構えて颯爽と対処に向かう。だが、

 

『ぐああっ!!』

 

『きゃあああああっ!』

 

「初穂っ! クラリスっ! 大丈夫か!?」

 

『この降魔たち……さっきと全然違う……』

 

『……視界も悪いし……まずい……』

 

 先ほどの戦闘が嘘のように今度は降魔たちが霊視戦闘機たちを圧倒している。段々と濃くなる霧のせいで機体の視界が悪化しているのが原因かもしれないが、それだけでなく降魔の戦闘力も先ほどのものとは全く別物だった。まるで、霧が降魔たちに力を増強させているようだ。

 

「誠十郎さんっ! 私たちも応援に!!」

 

「ああっ!」

 

 苦戦する隊員たちを目の前にこれは自分たちも出撃せねばと思ったその時、

 

 

「……う……う……うえええええん…………おかあさん……どこぉ……?」

 

 

 その時、霧のせいで薄っすらとしか見えないが、幼いの女の子の泣き声が聞こえた。どうやら霧の中で親とはぐれてしまったようだ。その時、女の子の声に気づいた降魔が唸り声を上げながらそちらの方に走ってきた。

 

「あ、あいつ……!」

 

「危ないっ!?」

 

 目の前でまた誰かが降魔の犠牲になるのはダメだ。神山は力の限りを尽くして駆け付けようとしたその時、

 

 

「ぐっ……!」

 

 

 女の子を庇うように横から入ってきた悠がいつの間にか持っていた剣で降魔の攻撃を受け止めていた。だが、生身の人間と降魔では力の差があり過ぎたのか、耐えきることが出来ず悠はそのまま近くの壁に激突してしまった。

 

「えっ……? えっ…………?」

 

「もう大丈夫だよ。ケガしてない?」

 

「鳴上っ!? おい、鳴上っ!?」

 

 壁に激突した痛みが尋常ではないのか、悠はその場から動けない。助けてもらった女の子は何が起こったのか分からず呆然としているが、その隙に神山とさくらが駆けつけて保護に成功する。

 

 

 

グオオオオオオオオオオオオオッ!! 

 

 

 

 だが、それにより降魔のターゲットは悠へと変わった。この事態に神山だけでなく、全帝国華撃団隊員の顔色が青ざめる。

 

「カオルさんっ!? 早く俺の無限を降下させてください!! 早く!!」

 

『む、無理です! 現状あの少年を助けるには東雲さんたちが対処しなくては!』

 

『そうは言っても、こっちに降魔たちが湧いて出てそっちに行けねえ!?』

 

『それに、この距離では私の重魔法でも間に合いません!』

 

 打つ手はいくらでも思いつくが、現実はいとも簡単に潰していく。最善策など存在しない状況に追い込まれた。

 

「誠十郎さんっ! 私が行きます!!」

 

「ダメだ! さくらっ!!」

 

 腰に携えた剣を抜刀して悠を助けようと走り出したさくらを神山は必死に止めようとする。いくら間に合わないからと言って、霊視戦闘機無しで降魔に立ち向かうなど無謀にもほどがある。このままではさくらまで犠牲になってしまう。

 

 もはや打つ手がない、ここまでなのかと思ったその時だった。

 

 

「えっ!?」

 

 

 絶望しかけそうになりかけた際に目に映ったのは信じられない光景だった。なんと、降魔が悠に襲い掛かる寸前で突然動きを止めたのだ。それどころか、大きな体を震わせながら後退していく。まるで、悠の存在に怯えるかのように。

 

 

「ど、どういうこと……?」

 

 

 ありえない状況に戸惑いを隠せなかったが、それはまだ終わりではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(……ああ、良かった)

 

 壁まで吹っ飛ばされたせいか、意識が朦朧としている。だが、そんな中でも悠は不思議に庇った女の子の方を見やって安堵していた。見るに、あの子は降魔に襲われることなく逃げ切ったようだ。だが、逆に自分がピンチに陥っている。事実、今こっちに降魔が一体向かっているのを感じる。

 

(ああ、またやってしまったな……陽介たちや叔父さん、菜々子たちに合わせる顔がないな…………ん?)

 

 その時、今にも自分を襲うとした降魔の動きが止まっているのが見えた。悠の周りに青白い光が発生していた。そこから凄まじい霊力が発せられているのが肌で感じる。

 

 

 

我は汝……汝は我……

 

 

 

 聞こえる。今度はハッキリと聞こえた。そうだ、これは何度も聞いた己の中に潜むあの声……

 

 

 それを感じた悠がふと上を向くと空から青白く光る【愚者】のイラストが描かれたタロットカードが降りてきた。

 

 

「な、何だ……あれは……」

 

「…………」

 

 

 近くで見ていた神山とさくらがそう呟くのを他所に悠は不敵な笑みを浮かべながら、着ていた学ランのボタンを全て開けてからそのカードに手を伸ばす。

 

 

 

 

 

汝…己が双眸を見開きて…今こそ、発せよ!! 

 

 

 

 

 

ーカッ!ー

「ペルソナっ!!」

 

 

 

 ありったけの力を使ってタロットカードを砕く。瞬間、青白い光が輝きを増して悠の背後から化身のようなバケモノが出現した。

 

 

 隙間から光る金色の瞳を覗かせる鉄の仮面。

 学ランをイメージさせる黒いコート。

 右手には巨大な大剣。

 

 

 これぞ、悠が最初に目覚めた己の原点と言えるペルソナ『イザナギ』である。

 

「な、鳴上!?」

 

「あ……あれは……? 降魔……?」

 

「いや、降魔じゃない! あれは全く違う……」

 

『て、帝劇付近で未確認の霊力パターンを確認しました! しかも今までにない高度なものです! 神山隊長!! 現場では一体何が……!?』

 

 突如、イザナギの出現でにより初穂たちの相手をしていた降魔たちがターゲットを悠に切り変わった。

 

『お、おい! まずいぞ!! あいつら、あの変なやつに向かってやがる!』

『急いでいかないと……って、視界が……』

 

 降魔たちが方向転換し一斉にイザナギへ襲い掛かる。しかし、

 

 

「やれっ! イザナギ!!」

 

 

 悠の声に反応し、イザナギは改めて大剣を握り締める。刹那……

 

 

 

ー!!ー

 

 

 

 大剣を横に振ったことにより繰り出した斬撃が複数の降魔たちに命中。もろに当たった降魔たちは苦しむ間もなく建物に直撃し、そのまま動かなくなった。

 

「「なっ!?」」

 

 神山たちは驚愕する。それほど目の前の光景が信じらなかったからだ。ましてや、霊視甲冑や霊視戦闘機無しの生身の人間が降魔を倒すなど。

 唖然としている最中でもイザナギは次々と襲い掛かる降魔たちを大剣で倒していった。

 

『嘘だろ……こんな視界が悪い中で……』

『まるで霧の中でも……全てが見えている……いや、見透かしている?』

 

 次々と四方から遅う降魔たちをイザナギはいとも簡単に斬り続ける。クラリスの呟く通り、まるで霧に隠れた真実を見透かしているように。

 

「ぐっ」

 

「鳴上っ!?」

 

 すると、イザナギの攻撃を運よく躱した一体の降魔が肩と腹に噛み付いた。イザナギが攻撃を受けた瞬間、悠が苦痛の表情を浮かべる。自身のペルソナが攻撃を受けた場合、痛みは自分にフィードバックするのだ。だが、

 

 

ドオオオオオオオオオオンッ!!

 

 

 苦痛の表情を浮かべながらもイザナギは無理やり降魔を引き離して勢いよく地面に叩きつけた。降魔は苦しむ間もなく息絶え、現場には静けさが戻った。

 

「あ……あの降魔たちをあっという間に……」

 

「すごい……」

 

『み、皆さん!? 気を付けて下さい!! 未確認反応の近辺に大型降魔が出現します!』

 

 すると、本部からの通信通りに突如不気味な魔方陣から出現した先ほどの降魔よりも一回り大きい個体が現れる。大型は霊視戦闘機には目もくれず一目散にイザナギへ襲い掛かる。だが、イザナギは立ち向かうことはせず悠然とその場から動こうとしなかった。そして、大型降魔との距離が射程内に入ったその時、

 

 

ーカッ!ー

「イザナギッ!!」

 

 

 悠がそう唱えてイザナギが掌を大型降魔に向けたと同時に、頭上から雷が直撃する。大型降魔は断末魔を上げる間もなくその場に倒れて動かなくなった。

 それと同時に帝劇周辺に発生していた霧は徐々に晴れて行き、視界が元通りになる。加えて、これ以上降魔たちが現れる気配もない。それを知らせるかのようにイザナギはタロットカードに戻って消失していた。

 

 戦闘終了、この世界での初となるペルソナによる戦闘は快勝で幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、鳴上……?」

 

 神山は目の前で起きた出来事が信じられなかった。降魔は霊視戦闘機でしか倒せないはず。だが、あの少年は自分たちの知らない何らかの方法で使い魔のような怪物を召喚して見事打ち倒して見せた。一体あれは何なのかを問いたいところだが、今の戦闘が圧巻過ぎて言葉が出なかった。それはさくらたちも同じらしく、唯々呆然としていた。

 

 

「……ふっ」

 

 

 ふと悠はこちらの方を向いて、不敵に笑った。学ランのボタンを全開して黒いフレームのメガネを掛けたその姿。神山は思わずまるで番長のようだと不思議に思ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~戦闘が終わって~

 

 

「それで……? 先ほどの戦闘はどういうことでしょう?」

 

 

 あの戦闘の後、原因不明の霧は晴れて、帝都には再び平和な時が流れ始めた。その余韻に浸る暇はなく、悠は霊視戦闘機から降りてきた少女たちに今の何だったのかと質問攻めの嵐に遭ってそれどころではなかった。

 話があると神山に言われて劇場に連れて行かれて現在、支配人室という場所でこの劇場の支配人だという妙齢の女性から尋問を受けていた。

 

「すみれさん! 鳴上は……!」

 

 訝し気に悠を見つめる支配人……もとい、【神崎すみれ】に神山は必死に説得する。確かに得体の知れない能力を持っていることは間違いないが、それでもこの青年の正義はあると何度も説明してくれた。

 だが、すみれは聞く耳を持ってくれなかったので悠は納得してもらうためにも己の力について説明することにした。

 

「俺のあのチカラは【ペルソナ】というものです。降魔と呼ばれるものではありません」

 

「ぺるそな……?」

 

「……【PERSONA】。確か西洋の言葉で【心の仮面】という意味でしたか」

 

「はい。ペルソナは心の力……自分の中にある本当の自分と向き合うことで得られる鎧の仮面なんです」

 

 悠はペルソナとはどのような力なのかを説明するために、己が昨年経験した稲羽での連続殺人事件のことを話した。またも自分が未来か別の世界から迷い込んだという事実は伏せた。

 

 

 

 

「”テレビの世界"……"霧"…………"そこで見せられた本当の自分"」

 

「耳を疑う内容ですが、先ほどの戦闘を見せられたからには納得するしかなさそうですね」

 

 話を一通り聞き終えた神山とすみれの秘書【竜胆カオル】は呑み込めないこともあったようだが、ひとまず納得した様子だった。しかし、すみれは何か考え込んでいるようで厳しい表情を保ったままだ。すると、

 

「かつて、帝国華撃団の前身である【対降魔部隊】の隊員たちは霊視戦闘機……その前の霊視甲冑も無しに生身で降魔と戦っていました。それは今では考えられないほどの高い霊力と降魔と対抗できる神剣などがあったからです」

 

「……!!」

 

「しかし、あなたは…その対降魔部隊の関係者ではないでしょう。ですが、昨今になって霧の事件が多発してきた時期にあなたがこの帝都にやって来た。このことには、()()()()()()()のかしら?」

 

 すみれは改めて悠をジッと観察し、暫し沈黙を保ったところで皆に告げた。

 

 

「決めましたわ。しばらくの間、帝国華撃団でこの青年【鳴上悠】の面倒を見ましょう」

 

 

「えっ?」

 

 突然そんなことを宣ったすみれに支配人室の一同は驚愕する。その様子を見て、すみれは淡々とした調子で説明した。

 

「今この帝都で起こっている霧にまつわる事件は現時点で我々での対処は難しい状況です。ですが、彼はこの状況を改善できるかもしれない鍵を握っている」

 

「!!っ……」

 

「それに、彼は今行くところもなくて困っているのでしょう? 私たち帝国華撃団の活動に協力してくれれば衣食住も保障しますし、私たちも事件の解決へ前進できる。お互い得な関係が築けるとは思いません?」

 

 すみれの提案は確かに今行く当てのない悠にとっては魅力的だ。当然、悠はこの提案を受け入れるつもりだが、それは他にも理由があった。

 

 あの降魔……否、この視界を遮る霧に嫌悪感を抱いていた。この霧は忘れもしない、自分の世界で自分たちを何度も苦しめたあのテレビの世界に間違いなかった。どういう経緯でこの世界にも発生しているのかは分からないが、確かに分かることがある。何者かがこの霧でこの世界の人たちを貶めようとしているということだ。

 

(……俺はそれを止めてやる。この人たちと一緒に)

 

 改めて、こちらを見つめるすみれやカオル、そして神山や支配人室のドアの隙間から様子を伺っている少女たちを一瞥した。

 

 

 

「はい。俺のペルソナの力が役に立つなら、喜んで!」

 

 

 

 悠の力強い返答を聞いたすみれは嬉しそうに手を合わせ、神山も喜びを露わにするように表情を和らげた。

 

「よろしい! カオルさん、確か帝劇に空いている部屋はあったわよね?」

 

「え、ええ……屋根裏部屋なら」

 

「それと鳴上くん、あなたには戦闘の他にこの帝劇で仕事をしてもらうことになりますけど、何か特技はおあり?」

 

「料理に裁縫、家事は一通りこなせます。それに、中華料理屋や学童保育、病院の清掃のアルバイトもしたことも」

 

「まあっ!」

 

 良い返事が聞けて上機嫌なのか、すみれはとんとん拍子で悠がこの大帝国劇場で住むことの段取りが進んで行く。カオルは不信感が拭えないのか、渋々と言った表情でメモを取っているが、チラッとこちらを訝し気に見ていた。

 

 

「では……改めて鳴上悠くん、ようこそ帝国華撃団へ。私たちはあなたを心から歓迎します。神山君、彼に劇場内を案内してあげなさい」

 

「はいっ! 鳴上、俺はお前を心から歓迎するよ。これからはよろしく頼む!」

 

「よろしくお願いします!」

 

 

 再び神山と悠は固い握手を交わした。

 

 

 

――――帝国華撃団と霧にまつわる事件を追うことになった。

 

 

 その後、悠はこれから住ませてもらう屋根裏部屋に案内され、そこがとても汚れていたので、神山と一緒に掃除することになったのは別の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…まさか………内なる心の力を扱える者がいるとは………それにあの降魔たちを易々と……何者だ……? あの男は……」

 

 一方、帝都の裏路地でその男は呟きながら手帳に何か記していた。黒いフードで顔を隠しているので表情は読めないが、その声色はどこか喜々としたものだった。

 

 

「だが、あの霧が降魔たちに及ぼすの現象のデータは十分取れた……次の段階に進めると……あの方に伝えなくてはな…………くくくく……」

 

 

 何かを書き終え手帳を閉じると、男は裏路地の闇に紛れて姿を消した。一瞬落ちていた鏡の破片に映った姿には首元にヘットフォンが下げられていた。

 

 

 

 

ーto be continuded




次回予告

先日駅で出会った鳴上が帝国華撃団に入ってきた。
どんな仕事でもこなし、僅かな期間でさくらたちとも打ち解けている。
どうやら上手く帝劇に馴染めている感じだ。
でも、どこか俺たちに遠慮している節が見受けられる。
俺たちは彼の支えになれるだろうか……?

次回、Persona4 THE NEW SAKURA WARS
【仲間となる日】
太正桜に浪漫の嵐!

鳴上!お前は独りじゃないッ!!
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