ダンジョンでハイエルフに出会うのは間違っているだろうか   作:98zin

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前書きとか凄い苦手な人です


プロローグ

ハァ、、ハァ、、、

 

足がちぎれそうだ

どれくらい走ったかな

出口はどこだ

足を止めたい

 

ドッ!ドッ!ドッ!ドッ!

 

だけどこの地獄から響いてくるような音が僕の足を止めさせてはくれない

止めた瞬間僕の命の終わりが決定する

「いや、、今でも9割確定しているかな、、」

1人で全く笑えないジョークを飛ばす

どうしてこんな上層にミノタウロスがっ!

 

ヴォオオオオ!!

 

なんと、詰んだね。コレ

正面からもう1匹、醜悪な顔面をしたミノタウロスが現れた!

僕、絶体絶命!

 

「いや、死んだね」

 

後ろからは、逃げまどう僕にイライラしているだろうミノタウロス

前からは、エサが自分からやってきたぞという顔でニタリとよだれを垂らすミノタウロス

 

最期に見る顔はこんなに汚い顔だとはね

オラリオに来るまでいっしょに居た白髪のあの子じゃないけど

最期くらい可愛い女の子の顔が見たかったな、、

 

窮鼠猫を嚙むじゃないけど、無駄だと分かってるけど、一矢報いようと腰からギルドでもらった長剣を抜刀する

このまま死ぬのは違う、と心は勇敢だけど体は正直だ

足は震えて手には力が入らない

さっきまで全力で走っていたから息は荒く心臓の鼓動は生きてきた中で一番速い

「う、うわぁぁぁ!」

情けない声を上げ、恥も隙も顧みず突貫する

繰り出した大振りの攻撃はミノタウロスの左肩に吸い込まれていき深々と切り込む、、はずもなくキンッと弾かれた

手はジーンと痺れ、弾かれた衝撃で大きくのけぞり長剣を落としてしまう

こんな隙をミノタウロスたちが逃してくれるはずもなく

 

『『ヴォオオオオ!!』』

 

うげ、一気に来た

どっちに喰われるほうがマシかな

頑張って追いかけてきてくれたミノタウロスのほうがいいな

走馬灯って無いのかな

けど、やっぱり死ぬ前って凄い長く感じるんだね

すこし寒いな

もう死んじゃったんだろうか

だけど、目の前にはまだ汚い口を開けたままのミノタウロスの顔があるんだけど

、、、って止まってる?

ん?凍ってる?

後ろのミノタウロスは?と振り向こうとした瞬間、自分の体も凍ってることに気づいた

 

なんじゃこれ

 

そう言葉にしたかったけど、分厚い氷に阻まれ声を出すことはかなわない

あれ、目の前がどんどん見えなくなる、、

遠のいていく意識の中

 

「リ、リヴェリア様!ミノタウロスだけじゃなくてヒューマンまで凍ってますよ!?」

 

そんな声が聞こえた

 

 

 

 

 

 

 

 

「、、、い、、おい、大丈夫か?」

そんな声に意識を引き上げられ目を覚ます

「う、うーん、、」

重たい瞼をこじ開け、目を開く

「!?」

翡翠色の髪、涼しげな目元、高い鼻筋、とんがった耳、控えめな唇、キラリと輝く美しいエメラルドの瞳

何て美しい人なんだろう

思わず惚けてしまいその顔から目が離せない

「あ、起きました!ちょっとあなた!いつまでもリヴェリア様に膝枕をさせないでください!」

その声で気づいたけど後頭部に感じる柔らかい感触、頭にそっと添えられた手

自分がどういう状況にあるか瞬時に把握し、一気に紅潮する

こんな綺麗な人に膝枕をしてもらって心臓はさっきとは違う意味でバクバク

「大丈夫か?」

もう一度聞こえた凛とした美しい声、吐息が僕のおでこにかかる

大丈夫じゃないです。全然大丈夫じゃないです。

今にももう一度失神してしまいそうなほど大丈夫じゃない

あの子が言ってたこと、間違いなんかじゃない

 

代わりに僕が結論を出してあげよう

 

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか?

 

間違ってなんかいない

 

この時まったく同じ結論を彼も出していることなど知る由もないのだけど

 

 

 




1巻から読み直してます
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