SCP系転生者のヒーローアカデミア   作:丑こく参り

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SCPは欠点を話してしまう

何やかんやあって、個性把握テストは終了した。残り二種目?オレの個性が使える訳ではないからカットした。

 

そして結果は……十位か。まあ、ぼちぼちの成績だな。あんまり個性を使える場面も少なかったし。そして最下位は……緑谷か。ボール投げから成績がガクッと落ちたし、取り敢えず言えば、御愁傷様としか言えない。

 

「因みに、除籍処分は嘘な」

 

「「「「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」」

 

先生の言葉にオレを含めて驚く。

 

何でも合理的虚偽、と言うことらしい。いや、嘘でしょ、あの先生の気配から考えて確実に最下位を除籍処分にするつもりだったろ。それを撤回したと言うことは緑谷に可能性を感じたから、と言うことか。

 

「おい、緑谷」

「は、ははは、はい!!」

「ガチガチ硬直する理由はないだろ」

 

教室に戻る途中、緑谷に話しかける。

 

そこまで緊張する事ではないだろ。……いや、オタクのような感じがするし、女慣れしていないだけか。

 

「相澤先生の言葉を真に受けるな」

「えっ……?」

「あの先生は本気で最下位を除籍処分にするつもりだった。そしてそれを撤回した。それを念頭に置いて今後活動しろ」

「う、うん、分かった……」

 

緑谷にオレの考察を警告して少し足を速める。

 

中学くらいに水泳の授業を受けて着替える際に胸にコンプレックスを持っているやつから恨まれながら胸を揉まれた事がある。あれは元男でもそれなりの恐怖体験だった。それの回避するために早めに着替えた方が良いだろう。

 

「あ……」

 

終わった。更衣室には既に耳朗がいた。こいつは胸にコンプレックスがあるから少しヤバイかも。

 

「デカい……!神は何で持つものと持たざるものを分けたのか……!」

 

上のジャージを脱いで胸を露にしたら耳朗が呪詛のような言葉を呟いている。

 

うっわー……今は理性で押さえているところにさらに発育の暴力を見せつけられたら確実に暴走するな。その前に退散するか。

 

「あら、緋鳥さん」

 

退散失敗。そしてフラグ回収。八百万は普通に巨乳に分類される胸囲の持ち主。そんなのを見て耳朗が押さえきれる訳もなく

 

「寄越せえぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

「え、ひゃあ!?じ、耳朗さん落ち着いて下さい!」

「持つものに持たざるもの気持ちが分かるか!」

「落ち着け!」

「当て付けか!!」

 

暴走した耳朗が八百万の胸を揉みはじめたため後ろに回り後ろからホールドするが、余計に暴走する。

 

あーもう!これだからさっさと戻りたかったのにー!

 

========

「ねぇ、緋鳥ちゃん」

「どうかしたのか、麗日」

 

耳朗の暴走を止めて教室に戻ると麗日が話しかけてきた。

 

何かしらの用事があるのだろうか。

 

「緋鳥ちゃんの個性って何なの?」

「言うのは良いが、有料だぞ?」

「有料なん!?何でなん!?」

 

何でか、と言われてもな……。まあ、個性のデメリットを教える程度は良いか。何せ、デメリットと言うほどデメリットではないし。

 

「それじゃあ、デメリットは教えてやる」

「え……いいの!?」

「教えて教えてー!」

「ケロ、気になるわね」

「はい、私も気になります」

 

何か教えようとしたら女子どもが席の周りに集まってきた。

 

どんだけ気になっているんだよ。

 

「はあ……。前提でオレの個性は突然変異で複数持っていることを理解しておいてくれ」

「複数……それは、とても強いですね」

「強いかどうかは知らん」

 

戦闘と言う面で言うならそこまで強くないが、奇襲ならかなり強い。そしてそれ以上に暗殺の方が強い。

 

「一つ目のデメリットは満腹にならない」

「えっと、雑食性だっけ」

「そうだ、芦戸。オレはどんなものでも食べれるけど満腹感を得るためには普通の料理ならかなりの量が必要になってくるからな」

「太らないのね」

「まあな。二つ目は不死。一定の状態を維持して成長はすれど外的要因で死ぬことがない」

 

実際、死んでもリスポーンする。それはオレが自分を捕食して実証した。……まあ、言わないけど。

 

「それは、強力なメリットですが……同時に大きなデメリットですわね」

「うーん、扱いずらそう」

「まあ、しぶといのは良いことだけどな。そして三つ目はオレは特定の感情を持たない(・・・・・・・・・・・・・)

「感情を……持たない!?」

「ケロ!?」

「恐怖、恋、愛、焦り、哀しみ……そう言った感情が存在しない」

 

これはオレが小学生時代に気づいたことだ。道徳の時間で感動する話を聞いても涙の一つも流さなかった。周りは涙を流していても、だ。

 

恐らく、緋色の鳥が腹を空かしてオレの精神の一部を捕食したのだろう。それを何とかするために他の人間を餌に捧げたが、結果的に幾つかの感情を失ってしまった。

 

「なんやそれ……人としてそんなんダメやん」

「理解はしている。だが、喰われたものは存在しない」

「喰われる……?それは一体……」

「おっと、この情報は何があっても言えない」

 

オレがボロをだしかけたら口を閉じる。

 

緋色の鳥は認識災害の化け物だ。そんなものを教えれば世界がどうなるか分からない。只でさえ成長しているわけだから、どうなるか分からない。

 

「ま、そう言う訳だな。戦闘には関わらないデメリットだから教えたに過ぎないがな。ま、人に恋をすると言う体験をしてみたかったのが名残惜しいけどな」

「愛し、恋をする……それすらもできないって、悲しい人生を送っているんだね」

「悲しいけど、充実しているけどね。満足感が無くならなくて助かったけど」

 

オレの話を直接聞いた女子と盗み聞きしていた男子が重い空気を醸し出してしまう。

 

はあ……同情されたり空気が重くなるから嫌だったんだけどな。

 

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