「ふわぁ……」
「ちょっ、兎岳さん次の時間が始まるから寝ないでくれたまえ!」
あくびをだして眠りの時間につこうとすると、前の席の飯田に起こされる。
入学してから数日が経ち、今日、オレらはいよいよヒーローとしての授業を受けることになる。
「わ~た~し~が~!」
あ、オールマイトの声だ。
「普通にドアから来た!」
「「「おぉぉ……!」」」
オールマイトが普通にドアを開けて中に入ってくると感嘆の声が教室内に響く。
今どきのヒーローコスチュームでは無いが……これもこれで良い。それに、これほどの肉体を持っているのなら、その精神もさぞかし強烈なんだろうな。あぁ……喰ってみたい……!
(……っと、緋色の鳥の影響がでてしまうな)
やはり、精神が個性に引っ張られているな。これ自体は他の個性でもあり得ることだからしょうがないか。
「今日の授業は~!戦闘訓練だ!それに伴ってこれだ!」
そう言って黒板の横をオールマイトを指さすと鞄のような物が出てくる。
あれは、恐らく個性届けと要望に沿って雄英と提携を結んでる会社が作ったヒーローコスチュームだろう。
「これを着てグラウンドβに集合だ!」
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「……何これ?」
更衣室でバックから取り出したヒーローコスチュームを見て唖然とする。
コスチュームは黒いバニーガールのような服とブーツと一体化した黒のハイソックス。太腿と二の腕に弾丸が納めれるホルダーがある。どうみてもバニーガールを意識しているだろうし、二の腕のホルダーは手枷にも見える。端から見てもかなりヤバイ服装だ。
でも仕方ない。着替えるか。
「え、緋鳥ちゃんのそれがコスチュームなん!?」
「ケロ……体のラインが出ているわね」
「はい、服を着ていないよりも羞恥心がでますわね」
「まぁ、見た目には目を瞑るが……これ、かなり動きやすい。それに、要望通りだ」
麗日、蛙吹、八百万から同情の視線を向けられながらコスチュームに着替える。
オレの要望は『動きやすさ』と『弾丸の収納』。それ自体は答えてくれている。
「さて、行くか」
「凄い胆力ですね……」
「うん……ポロリとかありそうなんよ」
「ケロ……心配だわ」
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「格好から入るのも大切な事だぜ少年少女!自覚するんだ、今日から自分は――――ヒーローだと!」
「な、なぁあれ……!」
「ヒーロー科最高……!」
「…………」
紫ブドウのやつ、オレの胸をガン見しているな。後でしばこ。
それでオールマイトの説明だとバトル形式は2VS2のチーム戦でヒーローサイドとヴィランサイドに別れ、ヒーローサイドはヴィランサイドの捕縛か爆弾の模型に触れること、ヴィランは時間まで爆弾の模型を死守することが勝利条件らしい。そしてチーム決めはくじ引きで決まるらしい。
「先生!一つよろしいでしょうか」
「何だね飯田少年!」
「2VS2でやるのなら、一人だけ余る計算になります!それはどういうことでしょうか!」
「チームにおいて一つだけ、三人のところを作る!ヒーローとヴィランが人数に差があることは良くあることだからね」
つまり、ヒーローかヴィランが三人の場所もあると言うことか。まぁ、どうにかなるだろう。
「それでは、チームを決めていこう!」
さて、オレのチームは……Iか。
「それじゃあ、よろしくな尾白と葉隠」
「あ、ああ……」
「うん、よろしくね!」
尾白の服は柔道着を模したもの。葉隠は……軍手とブーツか。オレ以上にヤバいコスチュームだな。羞恥心と言うものが無いのだろうか。
「それにしても、凄いコスチュームだね!」
「それを言ったら、葉隠のコスチュームもそうだろ。どう考えてもほぼ全裸じゃん」
「あ、尾白君はじろじろ見ないでね///」
「う、うん……」
「見たところで見えるのものが無いけどな」
オレは二人と雑談していると、待機場所のモニターに第一試合の戦闘訓練が映し出される。
成る程、こんな感じで見られるのか。
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そして第一試合が終了し、第二試合……オレたちの番になった。
「ふーん、ここがそのビルか」
「どうかしたの?」
「いや、何でもない」
爆弾をおいて準備をしていく。
敵は轟焦凍と障子目蔵。どちらも厄介な個性だ。だが、近距離戦に持ち込めば勝ち目はあるだろうが……轟焦凍は多分放出系。
『では、始め!』
オールマイトの声が聞こえるのと同時にサイレンがなる。
さて、相手はどう動く――――
「避けろ!」
本能的に危険な感じがしてジャンプして切り揉み回転をした瞬間、床や壁、爆弾の模型が氷に覆われた。
これは……轟の個性か!やはり、氷の個性を持っていたか!
「なっ!」
「寒い!冷たい!」
「我慢しろ。……オレは助ける事ができない」
足を凍結されて動けない二人を見放してオレは扉を蹴破って部屋の外にでて疾走する。
ヴィランだったら、足手まといは確実に切り捨てる。それなら、オレはヒーローサイドを即効で倒す!
「なっ!?」
「はあ!」
廊下を滑るように疾走し、角から現れた障子の顔面にドロップキックを打ち込んで頭を壁にめり込ませる。
まずは、一人!
「ッ!!」
次の瞬間、横にいた轟から放出された氷を凍結される直前で回避する。
「中々の反応速度だな……!」
「生憎と、こっちもお前と同じように戦闘技術を叩き込まれているからな!」
轟と僅かに話した後、再び加速する。
戦いを始めようか!