艦隊これくしょん【艦これ】 汎用決戦重巡洋艦が建造されました!(リメイク版) 作:ライドウ
横須賀提督は一日にしてならず
「ふぅ、この老骨には長旅は中々応えるのぉ・・・」
とある輸送船の休憩室にて、横須賀提督元帥はそう言いながらベンチに腰掛けた。
御年83歳にもなる老兵で、若いころには刀一本で深海棲艦を撃退したという逸話も持つ人物だ。
「そう言いながら、私たちについてきて秋シーズンのバカンスを楽しもうとしてない?」
「ほっ、ほっほっほっ・・・な、何のことかの。」
緑茶を二本購入し、元帥に渡す艦娘。大和型戦艦3番艦の信濃だ。
大和型の期待すべき3番艦として生まれ、大和、武蔵と共に大戦を生き抜き、今なお船体が現存している数少ない艦娘の一人でもある。
そして、彼女が指摘した通り元帥の隣にはかなり大きめのボストンバックがあった。
「ちょっ、私たちより荷物多いじゃん。どれだけ楽しみなんですか?」
「ほほほ、今年こそ桜殿特性秋のサンマ定食を食べるんじゃ!!」
そして、大和型4番艦の紀伊に荷物を暴かれたために、内心でためていた本音をこぼす。
「「でも提督」」
「・・・なんじゃ?」
しかし残念なことに
「「提督、明日までしか硫黄島鎮守府に居られないじゃん」」
「・・・・・・あ”っ、そうじゃったあああああぁぁぁぁっ!!」
横須賀提督元帥は、書類や報告書や様々な会議のため一泊二日なのである。
硫黄島警備府
「遠路はるばる、ようこそ。横須賀提督閣下」
「これ、ここには私と君しかいないよ。そんなかしこまらなくても大丈夫じゃ」
輸送船から降りてきた横須賀提督・・・”
「・・・そうですね、新高さん。しかし、一泊二日とはいえ横須賀の方は大丈夫なのでしょうか。」
「なに、わしが一日二日居ないぐらいで、だめになるような教育はしとらんわい。」
提督さんが、新高さんと楽しそうに話している傍ら・・・
なんか後ろから私に突撃してくる女性二人が・・・
「「桜――――っ!!」」
「わわっ、信濃さんっ紀伊さんっ、危ないですよ!!」
「あはは~、ごめんごめん。」
「でも久しぶり~」
私よりも大柄な二人に抱きかかえられる形となっており、どこか気恥ずかしさを感じる。
しかも、信濃さんに関しては頭をなでてきており、子ども扱いされているような気がする。
「もう、お二人とも。おふざけが過ぎますよ?」
ぷんぷん、と怒ると二人がしょぼん・・・といった、雰囲気を醸し出す。
なにやら、飼い主に怒られてしょげている大型犬のような気がするけど・・・
「では、新高さん、こちらに・・・桜!そのお二人を客室に頼む!!」
「は~い!わかりました~」
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信濃さんと紀伊さんを相部屋に案内した後、私は提督室に戻りお茶の用意をしておく。
先に提督さんが戻ってきて、そのあとに戦艦棲姫さんが少しおびえた様子で座る。
「ヨ、横須賀提督ガ来ルトイウガ、大丈夫ナンダロウナ」
「あの御方はそこまで好戦的じゃないから安心してください。」
ソウカ。と、戦艦棲姫さんが手のひらにのの字を書きながら落ち着こうとしている。
「じゃあ、桜・・・横須賀提督をお呼びしてきてくれVIP室001だ。」
「分りました。」
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コンコン・・・
「新高提督さま、硫黄島提督がお呼びです。お迎えに上がりました。」
ドアをノックし、そういうとドアの開く音がする。
「ん?おぉ、すまぬ。今行くからちょっと待ってくれぬか・・・」
どうやら、お手洗いに入っていたらしい。
分りました。と返事をしてドアから一歩下がって待機する。
「すまない、またせたかな?」
「いえ、ではご案内します。」
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「ふむ、この警備府は寂しいな・・・」
新高提督がそういう、確かに今のこの硫黄島警備府は、人気もなくとても寂し印象がかなり見受けられる。
「ええ、第1防戦隊の面々は・・・現在、建造もドロップも報告されておりませんし、何よりシーズンではないため、私と電ちゃんの二人しかいません。」
そう、第1防戦隊の隊員は現在のところ私以外確認されていない、それにシーズン外のため、他鎮守府からのアルバイト艦娘もいないし、臨時でこのホテル(一応宿舎の扱い)の従業員は私と電ちゃんの二人だけだ。
それに第6駆逐隊の面々はこの硫黄島所属だが、今のところは有休(一度遠征から戻ってきた後でである)で東京に旅行中だ。え、なんで暁ちゃん、響ちゃん、雷ちゃんが有休なのに電ちゃんが有休じゃないかって・・・?電ちゃんは、すでに有休を使い切っているんです。だから、この硫黄島鎮守府には、妖精さんたちと提督さん、私と電ちゃんしかいないのだ。・・・長門さんたちはどうしたって?いつの間にかお帰りになっていました。ちなみに天龍さんは格闘戦の講師の為に横須賀に出張に行っている。
「そうか・・・戦友が居なくて、寂しくはないのかね・・・?」
「・・・ええ、寂しい。とは、思います。ですが、それを口にすると提督さんが謝っちゃうので・・・」
「ほっほっほっ、そうか・・・そうじゃ、桜殿、夕食に桜特性秋のサンマ定食をいただきたいのだが・・・」
「大丈夫です、ちゃんと仕入れてありますから。」
そんな他愛ない会話をしていると、いつの間にか提督室の前にたどり着く。
「新高提督、この扉の先では何があっても、動揺しないでください。」
「んむ?宗提督とのこどもでもいるのかね?」
「も、もう!冗談はよしてくださいっ。」
ガチャリ、とドアを開けると
「あわわわ!?ちょっ、だ、大丈夫か!?」
「ワタシハダイジョウブ、ワタシハダイジョウブ、ワタシハダイジョウブ・・・・・・・」ブクブクブクブク・・・
「ぜ、全然大丈夫じゃないじゃないか!!
「「・・・・・・」」
泡を吹いて気絶しかけている戦艦棲姫さんと、慌てている提督さんがそこにいたのであった。
おまけその2
おゆはんの用意をするのです!
こんにちは、電なのです!
今私は、厨房で御夕飯の準備をしているのですが・・・
何分、大和型戦艦のお二人がいるために・・・
「こっちの準備は完了したのです!!そっちはどうなのですか!?」
「!!」(大型のフライパンを使い、かなり大きいステーキを焼いてる。)
「・・・」(包丁を華麗に振り回して、野菜を斬り続けている)
「~~~!」(早業で、きれいにサラダを盛り付けている)
厨房は・・・戦場と化していましたなのです。