艦隊これくしょん【艦これ】 汎用決戦重巡洋艦が建造されました!(リメイク版) 作:ライドウ
意識が・・・海の上にでる。
目を開ければ、見たことのある天井、聞いたことのある電子音、見たことのある点滴スタンドが目に入る。
・・・硫黄島の・・・あ、でもあの壁掛け時計の海軍紋章*1は横須賀かな?
天井から釣られている右足は、包帯にまかれており何か視界がおかしいと思ったら、左目が包帯で覆われていた。
(私は、救助されたの・・・?)
コンコン・・・
ドアをノックされたので、音の方向を見る。
そこには、天龍さんがおり右手には手提げを手にしていた。
「て、んりう・・・さ?」
声を出そうとして、上手く言葉が出なかった。
「声を出すな、怪我に響く。頷くか首を振ってくれ。」
目をつぶりながら、私のそばに来てくれる。
このしゃべり方は、間違いなく私がよく知る
手提げをサイドテーブルに置き、中からきれいな花束を取り出す。
そして、多機能エンドテーブルの上に置いてある花瓶の花を取り換え始めた。
声を出そうとして迷っていると、天龍さんが無言でメモ帳とペンを渡してくる。
相変わらず、口数は少ないけど気遣いのできる人だ。
《何か月間、私は眠っていましたか?》
「おおよそ、1か月。秋シーズンは中止、冬シーズンも場合によっては見送るそうだ。」
《そうですか》
言葉が続かない、そうなってしまったのは間違いなく私のせいだ。
私が、深海棲艦になってしまったから・・・いや、そもそも警備府正面海域だと侮って単艦出撃したせいだ。
・・・それよりも、あの子たちはどうなってしまったのだろう。
《私を撃った》
そこまで書いたところで、天龍さんに止められる。
「その二人ならすでに、解体・・・そのあと軍警察にしょっぴかれた。命令を出した呉提督もだ。交戦派の過激な連中も、大本営に潜んでた呉のクソ爺の間者もな。」
悲しそうに左手を血が出るほど握りながら、冷静に語る。
「・・・すまない。こういう時、どうすればいいのか・・・」
天龍さんが、目を細めて私を視界から外す。
・・・ここだけの話、
もう一人と共に、破損した背部艤装を破棄し脚部艤装と刀。そして、艤装ともに右腕を失った今の横須賀の新兵育成教官”龍田”さんを守りながら
その後、彼女たち二人しかいない海軍戦力のうち、天龍さんに敵の討伐命令を下した。
天龍さんは、死ぬ覚悟であの
私は、天龍さんの腕を引き抱きしめてあげる。
「っ、あまり無茶はっ!」
よしよし、と頭をなでてあげると天龍さんはおとなしくなる。実を言うと、私と天龍さんは
「ぐっ・・・すまない。桜・・・桜っ!!」
天龍さんが首に両手を回し、泣きついてくる。
ようやく、泣いてくれた。多分、この一か月間、ずっと泣いていなかったのだろう。
彼女はうまく隠していたみたいだけど、目の下のクマが濃かった。多分3徹以上はしていると思う。
「お前の、左腕と右足を斬り飛ばしたのは、オレだ!!すまない・・・すまない・・・・・・」
小さな泣き声と共に後悔の言葉が飛び出して来る。
おそらく、私を”私という記憶”を持たせたまま救助するには、それが最適だったんだろう。
だからこそ、彼女は”私の右足と左腕を斬り飛ばした”そして、私は助かったが・・・・・・
完全に救助できず、斬り飛ばしたからこそ・・・このまさに深海棲艦の”左腕と右足”という状態なのだろう。
足が痛いわけでもないのに右足をつるされているから、何となくは勘づいていた。
それでも私は天龍さんの頭を撫で続ける。
でも、深海棲艦の腕で撫でられるのはイヤかな・・・?
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しばらく天龍さんを抱きしめて安心させたところで、天龍さんはいつものキリッとした表情に戻る。
「すまない、また。だな」
そういう天龍さんの言葉にクスリと笑う。
トントン「ノックしてもしもーし。なぁんちゃって・・・」
2人してノックされたドアを見れば、また懐かしい人。右腕に義足をつけた龍田さんがいた。
「龍田・・・お前。」
「もぉ、天龍ちゃんったら怪我人の桜さん相手に本気で抱きしめてぇ・・・怪我を悪化させる気なの?」
「うっ・・・」
《龍田さん、あまりそのことは・・・》
私がそうメモに書いて見せると、あら〜、と穏やかな笑みを浮かべていた。
「そういえば、私が来た理由はお見舞いだけじゃないわ〜」
龍田さんは持っていた紙を私に渡してくる。
そこには、私を救助するために発生した損害。それと深海化した私が召喚した深海棲艦による被害と、こと細やかに書かれていた。幸いけが人は出たものの死人は出なかったようだ。
そして、私の他にも救助された艦がいるらしく救助艦娘名の文字が私と・・・えっ、この名前って。
「そうよ〜、あなたの危機って聞きつけたみたいで第1防衛艦隊全員が現れたの。」
今は、
私はその名前を見つつ少しだけ涙をこぼしたのであった。
ちなみに、作戦時のお話は・・・