艦隊これくしょん【艦これ】 汎用決戦重巡洋艦が建造されました!(リメイク版) 作:ライドウ
久々にこっちの更新をば
作戦を開始してから数刻、始まってからずっと硫黄島の方角を見続ける。
最初の一撃で全てを終わらせようと準備をしていたところ、上層部付きの憲兵に言い渡されたのは最後までの待機命令。
余程のことがない限り、俺を出撃させたくないらしい。
まあ、上層部の考えることは分かる。
今回突飛的に発生した海戦は今までの海戦、遭遇戦、突破戦とは違い、”総力戦”なおかつ国民に危険が迫るほどの近さでの戦いだ。
第1波…つまり、
「そんなに硫黄島の事が心配〜?」
「…まぁな。」
「うそ、本当は桜ちゃんが心配なんでしょ〜」
「…悪いか?」
茶化しながら俺の隣に立つ龍田。ちらりと見てみれば”軽巡洋艦 龍田”の指定制服…その改二制服を身にまとっていた。
だけど左手のある場所を見てみれば見えるのはゴテゴテした灰色の腕。悪夢後に建造された明石によって調整された”無理は効かないが戦闘はできる”義手である。
「うぅん。そんなことだろうと思ったよ」
よいしょ。と小さく呟きながら防波堤の縁に座る。
目を凝らせば今でも砲火の閃光と敵の爆発がキラキラと光り輝き、誰も知らない一般人が見ればただの海の反射だと思うのだろう。
「…お前は、心配じゃないのか?」
「心配よ〜?あの子たち卒業したとはいえまだまだ弱いもの〜。」
「…その基準値、絶対俺だろ。」
「当たり前じゃない」
龍田の育成は悪夢前と比べてもかなりキツいものになっている。悪夢前の育成方針としては競争性とし、個人のスタイルにおまかせというものだった。だからなのか戦列を組めたやつほど重宝されたし、今でも2つ名エースの名残が残っている。だけどその代わりに戦列を組める艦娘たちとエースに匹敵するほどの個人との連携は壊滅的だった。(俺はスタンドプレー派、龍田は戦列派だったけど仲と連携自体は良好だった。)
あの
幸い、その悪夢のさなかにそんな育て方をしていたクソ教官のヤツは戦艦棲姫に恥辱されながら死んで行ったし文句はない。
対して龍田の教育というのはまず、艦娘…と言うよりか人間の尊厳を叩き折る。食事は最低限、休憩時間はわずか1日で10分。規律を破れば即失格で喧嘩を起こせばいかなる理由であっても両成敗で出世コースから外され永遠に船団護衛任務に配属される。睡眠時間は休憩時間に取るなどまるでやっていることは悪夢前のクソ教官以上のクソだがそのおかげで悪夢後の日本海軍の練度は最高潮、連携と規律を守りスタンドプレーは許容範囲までを守り通すまさに無敵な軍隊を龍田1人で作り上げたのだ。
もちろん、龍田も龍田で人間からの志願艦娘を使い物にならなくした際に訴えられたが…
(その時に返したセリフが「この程度で根をあげるなら戦場では真っ先に死にますが。よろしいのでしょうか?」だからなぁ…)
龍田の言ってることは何ら間違いではないだが、その基準値が、艦娘としての枠組みから外れてしまった俺な時点でお察しだ。
「せめて、横須賀の大和型姉妹か日本にしてやれよ。」
「その答えはNOよ。日本さんはみんなの元々の目標だし、大和型のあの子たちも問題児なのよ。」
ぷんぷん。と可愛らしく口で言う龍田。
しかし震える右手を抑えているように、やはり心配なものは心配らしい、よく見ればチラチラと涙がこぼれている。
「…」
俺は無言で防波堤から降りて、愛用の刀を引き抜く。
「ちょっと?」
龍田に呼び止められて振り向くと、わかっていたかのように出撃命令の指令書と、わざとらしく見せつけられる目薬。
「…お前、今度硫黄島旅館に来た時サービスしてやらん」
「そ、そんなぁ〜!!」
また暫くは別の小説に専念します…