焔の行く末   作:ラウガメア

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太陽の遺灰

…旅のお方、また暖かな遺灰をお持ちになりました。

これはあの時代の希望を背負ったものの遺灰…

得られるものは多く、また全て語り継がれるべきもの。

時に、どこで拾われましたかの?

婆めに聞かせてくださりませ。

 

…ほう、それはそれは…

 

そうか、あの滅びの世に、遂に見つけおったか…

やはりこれは語られるべきものの遺灰ですじゃ。

貴方様もそう思いますじゃろ?

アッハハハハ…

 

ああ、旅のお方、婆めに、何か入り用ですかのう?

…ふむ、では遺灰を下さったお礼に、この遺灰の者の道を。

婆めは語り部。であればそうするしかあるまいて…

 

聖職者の初歩的な奇跡

HPを回復する

 

奇跡とは、神々の物語を学び

その恩恵を祈り受ける業である

「回復」は最も短い物語である

『回復』より抜粋

 

ある男がいた

盾と鎧に太陽を描き、鉄桶兜(バケツヘルム)を被った男がいた

ただの直剣を太陽の直剣と言い張り

振るい続けた男がいた

名も無き戦神を信じ、探し続けた男がいた

その男は愚かしいほどに真っ直ぐで明るかった

召喚に快く応じ、奇妙なポーズ(太陽賛美)で参上しその明るい気質で

灰色の旅路を金色に彩った

己の使命を持ちながらも他人に力を貸し続けた

男の最後は定かではない

曰く、道半ばで息絶えたとも

曰く、虫に憑かれて気を遣ったとも

曰く、神々の虚構を知り絶望したとも

…曰く、太陽の光の王を討ち取ったとも

しかし、一つだけ確かなことがある

その男の右手には、常にただの(太陽の)直剣があった。

 

太陽の騎士、アストラのソラールの直剣

変哲のないロングソードの1つであるが

質が良い上によく鍛えられ、手入れもされている

 

使いやすく頼れる武器ではあるが

その名前は多少大げさかもしれない

『太陽の直剣』より抜粋

 

多くの人々が男のことを語り継いだ

男の姿は、希望だったと

男の姿は、輝いていたと

男の姿は、太陽だったと

そうして長い年月が過ぎ

火は翳り、薪の王たちが目覚めた時

太陽の(ただの)直剣は、真に太陽(奇跡)の力を得た

 

 

雷の力を宿した古い直剣

見かけは変哲のないロングソードでしかないが

宿した力は、確かに太陽のそれである

それは、偏執にも似た思いの賜物だったろうか

戦技は「太陽の誓い」

太陽の誓いと共に剣を掲げ

周囲も含め、攻撃力とカット率を高める

太陽の戦士は、古来協力者であったという

『太陽の直剣』より抜粋

 

奇跡とは物語。

あの男の物語は、あの時代を照らす太陽であった。

探し求めた太陽は、その実、己の内にあったのだ。

 

旅のお方、別の話を聞きたくば、

また遺灰をお持ち下さりませ。

何せ、婆めは語り部。語り継ぐことしか出来ぬ。

あの時代を知る、たった1人の生き残りなのじゃから。

アハハ…ッ。

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