乾いた荒野の中一台のトラックが道路を走っている。現在、オプティマスはビークルモードで港まで走っていた。前回で言ったように南米へ向かう為、なのだが場所が問題だった。目覚めた研究所は北米、つまり北アメリカ大陸にある。対し向かう場所は南米。つまり南アメリカ大陸なのだ。世界地図を見れば分かるがちゃんと地面は繋がっていて車で行けるのだが、如何せん距離が長く時間がかかる。なので船で行こうという訳である。え?ジェットパック?今のオプティマスにそこまでの技術力は皆無だ。例え技術力があっても見本品が無ければ出来ないのである。流石にジェットパックの設計図はネットに書かれていないだろう。そんな訳でオプティマスは荒野の道路を突っ走っている。そんな中、向いの道からトラック《ピータービルト379》がやってくる。
(ん?あれって…オプティマスの最初のヤツ!スキャンしよ!)
トラックとすれ違う瞬間にオプティマスは《ピータービルト379》をスキャンしビークルモードのフォームを変えていく。平らだった正面はエンジン部分が突き出していき後輪にはタイヤカバーができ車体の色は青と赤にそれぞれ炎のペイントが入り変形は完了する。その後すぐに港に着き、自動車運搬船に乗り南米へ向かった。
船が到着し港に降りたオプティマスはバルベルデに向け走り続け着いたが時は既に遅く村は焼け悲鳴と銃声が鳴り渡っていた。
「くッ!ひと足遅かったか!」
オプティマスは変形し悲鳴が聞こえる方へ走っていった。
崩れかけた建物、乾いた風が吹く中、無数の銃声が鳴り響く。その銃声は必死に逃げる1組の家族に向けられたものだった。
「痛っ!」
少女が転び両親も止まる。結果、テロリストに追いつかれ囲まれた。
「やっと追いついた」
リーダーらしき人物が狡猾な笑みを浮かべそう言って少女を掴もうとすると
「や、やめろ!」
「やかましんだよ!オラッ!」
父親と思われる人が止めようとするが仲間に殴られ止められる。母親は祈る様に手を合わせ願った。
(お願いします。どうか娘を!クリスを助けてください!)
「それじゃ、この娘はいただいてくぜ〜」
そう言って少女〈雪音クリス〉を抱え笑いながら帰ろうと車に近づくが、
BGM:Autobots
「……幼い少女を誘拐とは、許せない行為だ」
テロリストや親子が声のする方へ振り向くとそこにはメガ・ストライカーのリロードをしながら近づいてくる。オプティマスがいた。
「即刻この場からその少女達を置いて去れ!そうすれば今貴様らに向けて発砲はしない」
「う、うああああああああああ!?」
それを聞いたテロリストたちはもの凄い勢いで車に乗り、乗り切れない者は走って去っていった。それを見たオプティマスは家族と同じ目線になる様に体を2,3m縮める。
「これでしばらくは安全だ。大丈夫か?」
「あ、あぁ。大丈夫だ」
(よし!しかし周りスキャンすると地雷ばかりだな。吹き飛ばすか)
オプティマスは元の高さになり地面に向けて発砲する。それが着弾すると大量の爆発が起こり家族は耳を塞ぐ。
「何しているんだ?」
「え?あぁ、この周辺に地雷があった為、除かせてもらった」
父親〈雪音雅律〉に聞かれた事にそう説明しオプティマスは話を切り出す。
「ところで君たちはこの後はどうするんだ?」
そう聞かれ男性は日本に帰国すると言った。だが、荷物は遠い街にある為、どうしようかと悩んでいるらしい。そこでオプティマスが1つ提案をしてきた。
「私に乗るか?」
その言葉に最初は意味も分かっていない家族もすぐに理解する。オプティマスはビークルモードにトランスフォームしドアを開ける。
《さぁ、乗れ》
おそらく、ラジオのスピーカーからそう言った。雪音家族はご厚意に甘えオプティマスに乗り込み動き出した。
街に到着するとオプティマスは人気のない路地に向かいそこで止まる。家族が降りたらまたトランスフォームし雪音家族に向き合う。
「それではここでお別れだ」
そう言って離れようとするがクリスが足を掴む。それにオプティマスも歩みを止め目線が同じになる様にしゃがむ。
「どうした?」
何かあったのか質問すると
「い……いで…いかないで!」
クリスは泣いていた。オプティマスもこれに反応に困ってしまう。
(おいおい!勘弁してくれ!泣かれたら困るって!?)
「ダメだろ。このロボットさんにだってやる事があるんだ」
そう言って雅律はクリスを言い聞かせて離そうとする。
「待て」
だが、それをオプティマスは止めさせる。
「少女よ。名前はなんといった?」
「…クリス……雪音クリス……」
クリスは鼻をすすりながらそう答える。
「そうか、クリスというのか。クリス、もし寂しいのならこう思ってくれ。夜空に浮かぶ中で一際輝く星が私だと」
そう言ってオプティマスは歩いていく。
「…貴方の名前はなんですか?」
ふと、母親〈ソネット・M・雪音〉がそんな質問をしてきた。それにオプティマスは振り返りこう答えた。
「私の名は、オプティマス・プライム。ただのロボットた」
そしてロボット『オプティマス・プライム 』はトランスフォームし去っていった。
その数時間後に雪音親子は飛行機に乗り日本に帰国していた。だが、クリスは彼が恋しいのか沈んでいおり父親「雪音雅律」何かないかと考えた時窓の外を見て思い浮かびクリスを呼ぶ。
「クリス」
雅律に呼ばれたクリスはそちらに振り向き首を傾げる。
「なに?パパ」
すると雅律は窓の外の星空をクリスに見せる。その中に強く蒼く輝く星が1つあった。
「プライムさんは、いつだってクリスを見守ってくれてるよ。だからそんな顔せずに笑って」
クリスはその言葉に笑って頷いた。
場所変わって、
「それでは、やるとするか」
そう言ってオプティマスは両腕にショットガン、背中にライフル一丁と腰に手榴弾を巻く。そしてオプティマスは顔をテロリストの本拠地に向けて走り出しショットガンを撃ち放ち突撃する。
「なんだ!?」「敵襲だ!敵襲!」「援軍を求m、うわあああああああ!?」
オプティマスは基地に入り込み司令塔に向かう。その時飛行場には近づかないようにしながら。オプティマスは司令塔に近づき手榴弾のピンを外し中に投げ込む。流石はトランスフォーマーサイズの手榴弾だろうか。一発で粉々に吹き飛び殲滅は完了した。
「…完了」
そう言ってオプティマスは飛行場に向かう。そこには飛行機や戦闘機のパーツ等が無傷の状態で放置されている。ここを壊さなかった理由はこれ等のパーツを使いジェットパックなどを造る為だ。
「しばらくいるようになるな」
そう言ってオプティマスは作業を始め全滅したテロリストの本拠地に作業の音が鳴り響いた。
次回、オプティマスが日本に降り立つ!……ビークルモードで道路走れるかな?