そして本編の方が短くなってしまったので閑話を入れました。
キャラクター紹介
名前 辻風 来
性別 男性
年齢 700歳以上(精神年齢)
身長 183㎝
体重 67㎏
天職 剣士
得意武器 刀
得意属性 雷
誕生日 九月十五日
星座 乙女座
好物 団子
この物語のもう一人の主人公。メインヒロインの膵花とは前世からの夫婦。ハジメの数少ない親友。坂上龍太郎とはそこそこ仲が良い。天之河光輝より力が強く、来にとってハジメは大切な親友なので、ハジメを痛めつけようとした輩は全員彼の餌食になっている(勿論檜山達小悪党組も入る)。性格は光輝に似ていると思われがちだが、全くの別物。彼は自分の実力を理解したうえで物事を為すだけの覚悟を有するが、光輝は自分の力を正しく把握できていないうえに自分にとって都合の良いようにしか考えることができない。
剣術は(多分)地球最強。特に居合に関しては達人の域に達している(ありふれた銃で撃つ弾なら余裕で斬れる)。まだ披露していないが、二刀流でも戦う。また、索敵能力も非常に高く、クラスでも随一の存在感の無さを誇る遠藤でさえ来からは逃れられない。
本作ではハジメの作った刀で戦うが、ベヒモス戦で刀身の真ん中が、ヒュドラ戦で残った刀身が折れたため、オルクス大迷宮最深部に位置するオスカー・オルクスの住処に保管してあった〝七星刀〟のうちの一つ、〝舞鱗〟を使用する。
光輝達が王宮に戻って二日、王宮にハジメ、香織、雫、ユエ、膵花が入って来た。
「ったく、あいつら毎度毎度面倒かけさせやがって」
「まあまあ、そう怒らないの」
「ちょっ、止めてくれよ膵花さん!」
膵花に頭を撫でられ、恥ずかしそうに顔を赤らめるハジメ。そこへ一人の美少年が走って来た。ランデル殿下だ。
「おお、香織! 膵花! 無事だったのだな?」
ランデル殿下は真っ先に香織と膵花の名を呼んだ。それに二人は快く返した。
「ええ、ハジメくんのお陰で五体満足です」
「私があそこで死ぬわけないでしょう?ふふ、殿下は心配性ですねぇ」
「わわっ!? 余の頭を撫でるでない!」
「あらあら、可愛い」
香織は中腰になってランデル殿下に話し、膵花は先ほどハジメにやったように頭を撫でている。完全にランデル殿下を親戚の子のように見ている。
「む?そちらの子は誰なのだ?」
ランデル殿下はハジメの隣に抱きついている金髪碧眼の美少女に気がつき、尋ねる。
「……ユエ」
「ユエか、いい名を付けてもらったな。余はランデル、歳の近い者同士、仲良くしようではないか」
ユエは自分の名前で褒められて嬉しそうに顔を赤らめ、ハジメに抱きつく力を強めた。だがユエとランデル殿下の歳の差はかなり離れている。
「私はさんびゃ……十三歳」
流石に実年齢を言うのは不味いと思ったのだろうか、取り敢えず外見年齢を言った。三百十歳も年齢を誤魔化している。最早鯖を読むという次元を通り越している。
そこへまた一人向かってきた。光輝だ。ハジメ達にとって一番会いたくない相手だった。
「香織! 膵花! 生きていたのか!!」
ユエを除く全員が目を細めた。
「天之河くん、もう私達に関わらないでって言ったでしょ?」
膵花が嫌悪感剥き出しで光輝と相対する。なのにこのおバカ勇者と来たら、自分が何故膵花に嫌われているのかが解ってない。
「君達を置いていってしまったことはすまなかったと思っている……ん? おい南雲、隣にいる少女は誰だ?」
光輝がユエの存在に気づいた。ランデル殿下と大して変わってない。
「はぁ、こいつはユエ、道中で出会った」
「そうか、君はユエっていうんだな? 俺は天之河光輝、よろしく」
光輝が無駄に輝く。それにユエは、
(……この人は苦手……)
と思った。
更にメルド達も加わり、廊下が騒がしくなってしまったのは、また別の話。
翌日、遂に帝国の使者が訪れた。
現在、光輝達、迷宮攻略に赴いたメンバーと王国の重鎮達、そしてイシュタル率いる司祭数人が謁見の間勢ぞろいし、レッドカーペットの中央に帝国の使者が五人程立ったままエリヒド陛下と向かい合っていた。その中にハジメ達もいる。
「使者殿、よくぞ参られた。勇者方の至上の武勇、存分に確かめられるがよかろう」
「陛下、この度は急な訪問の願い、聞き入れてくださりまことに感謝いたします。して、どなたがあのベヒモスを倒したのでしょうか? やはり勇者様でしょうか」
「いや、ベヒモスを倒したのは光輝殿ではなく……」
「俺だ」
その場にいた全員がハジメの方を向いた。相変わらず無能、という言葉が飛び交うが、今のハジメにとっては最早痛くも痒くも無くなっていた。
「俺がベヒモスを倒した」
使者はハジメを値踏みするように見ると、陛下に提案をする。
「陛下、こういうのはどうですかな? 私の護衛一人と模擬戦をする、というのです。それでこの方の実力も一目瞭然でしょう」
「ちっ、まあいい。その申し出、俺は受ける」
急遽、無能対帝国使者の護衛の模擬戦をすることになった。
ハジメの対戦相手は平凡そうな男だった。高すぎず低すぎない身長、特徴という特徴がなく、人ごみに紛れたらすぐ見失ってしまいそうな平凡な顔。一見すると全く強そうに見えない。
刃引きした大型の剣をだらんと無造作にぶら下げており。構えらしい構えもとっていなかった。
ハジメは小手調べとして最初の一撃は軽めの攻撃を繰り出すことにした。軽めと言っても十分強烈なのだが。
「やぁッ!!」
ハジメは並みの戦士では視認することも難しい速度で護衛に斬りかかった。だが、その一撃は弾かれてしまった。
「っくッ!」
ハジメは大きく後ろに吹き飛ばされるも、見事な着地を決める。
「あの一撃を弾いたか……中々やるじゃないか。天之河なら勝てなかっただろうよ」
早速光輝をディスった。ディスられた光輝は怒りを露わにしている。
「……けど、俺の師匠よりは圧倒的に弱いな」
そして護衛も馬鹿にした。護衛の方は乱暴な口調で呆れた視線をハジメに送った。
「おいおい、随分と舐められたものだな。この模擬戦が終わればお前の師匠とやらを紹介してくれよ?」
ハジメを含む召喚組が複雑な表情を見せる。
「あん? 何か訳ありか?何が遭っ……」
「余所見!」
護衛の隙を突き、ハジメは横に剣を薙ぎ払った。今度は本気だった。しかし、またしても防がれた。
「危ねぇ~、完全に気を取られてた。だが、さっきよりも威力はあるが、防げないことはないな」
「それはどうかな?」
ハジメは不敵な笑みを浮かべた。護衛が首をかしげていると、ハジメが
香織、雫、ユエ、膵花以外の誰もが自爆して果てたと思い込んだ。だが、煙が晴れると、全員が驚愕した。護衛の方は剣が砕け、上半身の装備が全て吹き飛んでいた。更に右耳のイヤリングが無くなり、対決前とは全くの別人がそこに倒れていた。
一方のハジメは全くの無傷。煤一つ付いてない。
「やっぱあいつには誰も勝てねぇよな」
倒れている護衛の姿を見た瞬間、周囲が喧騒に包まれる。
「ガ、ガハルド殿!?」
「皇帝陛下!?」
先程ハジメが破った護衛の一人こそ、ヘルシャー帝国現皇帝、ガハルド・D・ヘルシャーだったのだ。フットワークが物凄く軽く、こういった手は日常茶飯事だ。
「貴様!陛下に向かって何たる無礼を……!」
「よせ」
他の護衛がハジメに突っかかろうとするが、ガハルド皇帝が止めた。皇帝はゆっくり身体を起こし、鞘を杖代わりにハジメの許へ歩み寄った。
「小僧、見事だった。名は何と言う?」
「ハジメ。南雲ハジメだ」
「俺はガハルド・D・ヘルシャー。ハジメ、中々の試合だったな。上半身の装備と武器を吹き飛ばされたのは初めてだ」
皇帝はハジメの強さを身をもって認めた。その後、治療を終えた皇帝は光輝にも模擬戦を申し込み、光輝も了承したが、結果は光輝の惨敗に終わった。
二度の模擬戦の後、予定されていた晩餐で帝国から一応勇者も認めると言質を取ることができ、今回の訪問の目的は達成された。
しかし、皇帝の本音は面倒そうだった。
「ハジメは十分強い。この俺を打倒したんだからな。だが勇者、ありゃ、ダメだな。ただの子供だ。あいつは自分の弱さを全く見ていない。理想とか正義とかそういう類のものを何の疑いも無く信じている口だ。しかもなまじ実力とカリスマがあるときた、タチが悪い。自分の理想で周りを殺すタイプだな。〝神の使徒〟である以上蔑ろにはできねぇ。取りあえず合わせて上手くやるしかねぇだろう」
「それで、あわよくば試合で殺すつもりだったのですか?」
「ああ? 違ぇよ。あいつの腑抜けた精神を少しは叩き治せるかと思っただけだ。あのままやっても教皇が邪魔して絶対殺れなかっただろうよ。まぁ、ハジメに関しては、殺らせるつもりだっただろうがな」
光輝達勇者一行の中で興味を持ったのはハジメだけだった。彼らは一部を除いて数か月前までただの学生。それも戦の無い平和な国の。戦場の心構えなどできているはずがない。
「しかしまぁ、魔人共との戦争が本格化したら変わるかもな。見るとしてもそれからだろうよ。今は、小僧共に巻き込まれないよう上手く立ち回ることが重要だ。教皇には気を付けろ」
「御意」
その時、使者の一人が皇帝に報告しに来た。
「皇帝陛下! 取り急ぎご連絡したいことが!」
「おい、静かにしろ」
「申し訳ございません。実は……」
皇帝は使者からの報告を聞くと、顔をしかめた。この時はまだ、知る由も無かった。
翌朝、雫は香織、膵花を連れて早朝訓練をしていた。そこを偶々通りかかった皇帝が気に入り、こんなことを告げた。
「ほう、こんな朝早くから訓練か……いい心掛けじゃないか。どうだ? 三人共俺の愛人になる気は無いか?」
皇帝はクラス三大女神全員を愛人に誘った。その誘いに対する応えは勿論、
「「「お断りします」」」
阿吽の呼吸で皇帝に告げた。
「いいのか? 俺の愛人になれば今よりもっといい暮らしができるんだぞ?」
「……そのようなことは一度私を破ってから言ってください。帝国では強い者が偉いのでしょう?」
「わ、私にはハジメくんがいますので……」
「今ここにはいませんが、私には最愛の夫がいますので絶対あり得ません! 私も夫も貴方よりも確実に強いので」
雫は帝国での上下関係を利用して、香織は丁寧に、膵花は強気で皇帝の申し出を断った。
「くっ、ははははは。こりゃ一本取られたなぁ。だが焦らんさ。俺は何時でも歓迎するぜ?」
皇帝は高らかに笑いながら引き下がった。その時、偶々近くにいた光輝を見て鼻で笑った。光輝はこの男とは絶対に馬が合わないと感じてしばらく不機嫌だったという……
閑話 もう一人の転移者
これは、クラスメイト達がトータスに召喚される二か月前にまで遡る。一人の武闘家がトータスに降り立った。彼女は金髪黒眼で年齢は日本でいえば成人に当たる女性だ。
「……ここは一体何処なんだよぉぉぉぉぉぉ!?」
街中に響く程の大声で叫んだ。周りの人々がおかしなものを見る目で彼女を見る。
武闘家の彼女はその後町中を彷徨い歩いた。そこで、ギルドがこの世界にもあることを知り、早速ブルックのギルド支部に駆け込んだ。カウンターに向かうと、中々元気で恰幅のよい中年の女性がいた。
「ここで冒険者登録ができるって聞いたんだが、できるのか?」
「そうだよ。していくかい? 登録料は二十ルタだよ」
「うっ……」
(カリトじゃないのかよ……)
彼女は困り果てた。トータスで流通している通貨を持っていなかったのだ。
「アタイは今無一文だから、取り敢えず持ってる素材を買い取ってはくれないか?」
「一文無しなんで何やってんだい。ちゃんと上乗せしてあげるから、不自由すんじゃないよ?」
仕方なく、持っていた魔物の素材を手渡した。受付嬢は驚愕した表情で素材を手に取る。
「こ、これは……! 今まで見たことない物ばかりじゃないか! 一体何者なんだい? あんた。でも、いいのかい? 中央ならもっと高い値段で売れるよ?」
「そうなのか? だが一刻も早く金が欲しいんだよ。早く換金してくれないか?」
「そう人を急かすもんじゃないよ。あんた」
その場にいた冒険者達は全員呆然としていた。一人の武闘家が受付嬢とほぼ同じ口調で対話しているのだ。
「はい、7500ルタだよ。珍しい物ばっかりだね。ステータスプレートはあるかい?」
「ん?ステータスプレート? 何だそりゃ?」
「あんた……相当な田舎者だね……」
「田舎生まれじゃないよ!!」
彼女はステータスプレートの存在すら知らなかった。なにせ異世界人なのだから。
そんなこんなで、彼女は自分のステータスプレートを作り、冒険者登録を済ませた。
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プリズム・ヘールボップ 25歳 女 レベル:64
天職:拳士 職業:冒険者 青
筋力:7200 [+3000]
体力:5900 [+3000]
耐性:4800 [+3000]
敏捷:2700 [+3000]
魔力:6400 [+3000]
魔耐:3700 [+3000]
技能:光属性適正・物理攻撃強化・闘争心・千里眼・言語理解
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「さ~て、どこへ行こうかな」
無事に冒険者になることができた彼女、ヘールボップはブルックの町をぶらぶら歩きまわっていた。
「よし、適当にモンスター探してフルボッコにしようかねぇ……」
そうと決まれば早速、ヘールボップは町の外へ出た。
宿場町ホルアドにあるオルクス大迷宮に到着したヘールボップは一人で入っていった。
一階層で彼女は、ラットマンと交戦していた。
「なんだいこの無駄にマッチョなネズミは」
ヘールボップはラットマンの顔面を思いっ切り殴り飛ばし、ラットマンの命を奪う。
「めちゃくちゃ弱いね。〝白狐〟と比べるまでもないね」
その後もヘールボップは魔物をたこ殴りにし、二十階層あたりで引き返した……
次回
第十五閃 ハルツィナ樹海
オリ主ヒロインにミレディ・ライセンを追加しようと思っていますが、入れてもいいと思いますか?
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入れてもいい(むしろ入れてくれ)
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原作重視(入れるな)
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死亡回避ならOK