二次 断編集   作:むにゃ枕

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TS転生宇宙世紀1

 私はランディ・ペイル。サイド4ムーアの御令嬢をしている。実家は娯楽産業で生計を立てていてかなりリッチな暮らしをしている上流階級だ。ランディという名前は男の名前に思えるが普通に女性名としても使われているそうで、私の両親が適当に名付けた訳では無いらしい。

 

 中年のおっさんサラリーマンであった前世と比べていい暮らしをしている五歳児の私だが問題が一つある。今年がUC0066であるということだ。一年戦争が始まるUC0079まで14年しかない。戦争回避を出来るほどの政治力を私自身も我が家も持っていないので戦争は避けられないだろう。

 

 曖昧になった前世の記憶ではスペースコロニーは破壊されていたのだ。地球にはコロニーが落とされたし、サイド4ムーアなんていう一年戦争では名前も知られていないコロニーも普通に破壊されるだろう。

 

 私は死ぬのが怖い。自分の存在が無くなってしまうのにたまらなく恐怖を感じている。寝る時には自分がそのまま目覚めないのかと想像して恐怖に駆られる。家族なんか放っておいて私は生き延びたい。絶対に死にたくない。

 

 そこで私は逃げられる場所を探すべく本を読んだのだ。その結果見つかったのが木星だ。木星は重要なエネルギー資源の採掘場所であって一年戦争に巻き込まれることが無いはずだ。だから私はそこに逃げると決めたのだ。

 

 そのために私は勉強を頑張った。元元前世では頭の出来があまり良くなかったのだが、ペイル家では家庭教師を雇ったりして詰め込み教育をされる。一人前の淑女になるためのマナー教育だったり、教養を身に着けるために様々な古典を読まされたりした。

 

 当然、私は前世では一般人だったのでこんな狭苦しい暮らしが嫌になった。ますます木星に行く理由が増えたのだ。唯一の救いはご飯が美味しいことぐらいだろう。特別農場区画とかいうものがコロニーには存在していて富裕層はそこで美味しい牛やら豚やらを育てたり、新鮮な農作物を栽培したりしている。

 

 家族関係としては私には6歳年上のクロ―ディアという姉がいる。クロ―ディアは私が社交の場に出たりするのを嫌がるのを宥めすかすのが最近の役割だ。仲は良く遊んでもらったりするが私に女の子の遊びを教えてくるのが残念なところだ。

 

 私の仲のいい友達としては、イオ・フレミングやコーネリアス・カカがいる。イオはフレミング家というムーアの首長の息子だ。前世風に言えば首相の息子みたいな感じだろうか。コーネリアスも同様に名家の出身で機械いじりが得意だ。

 

 イオは飛行機の操縦をガンガンしている。私も幾度となくせがんでは乗せてもらった。コーネリアスからは整備の方法を教えてもらった。私は機械が大好きだ。理由としては格好いいから。

 

 私はクロ―ディア、イオ、コーネリアスに自分の知っている未来を黙っていることが辛くなった。そして10歳になったある日、私の知ってる未来のことを打ち明けた。

 

「ムンゾがジオン公国を名乗って戦争が始まるって?9年後に?おいおいクロ―ディア、ランディはどうしちまったんだ?」

「さあ。ランディは変わった子だから………」

「本当だもん。UC0079にジオン軍が攻めてきてコロニーが壊されちゃうの!みんな死んじゃうんだよ!!私は最初一人で逃げようと思ったんだけどみんなを置いていけないと思ったの!」

「なあ勘弁してくれよ。最近飛行機に乗せてなかったから拗ねてんのか?」

「違うもん!みんなが死んじゃいやだから言ってるの!!」

「クロ―ディア、パス」

「ちょっとイオ!あなたが構ってあげなかったからランディが拗ねちゃったんだからね」

「本当だもん!お姉ちゃんは信じてくれるよね?コーネリアスも?」

「まあ可能性は完全に否定できなくないんじゃないかな?」

「コーネリアス!」

「そういっても信憑性はないかな」

「こーねりあすうう!!うわあああああん」

 

 

 

私はボロ泣きした。折角勇気を振り絞ったのに信じてくれなかったのだ。

結局はイオが私の頭をなでてくれたので、仕方なく私は泣き止んだ。

 

こんな感じで私の日々は過ぎて行った。私は頑張って勉強したので宇宙船の航海士の資格とか技師の資格とかをとって木星行きに備えた。

 

 クロ―ディアお姉ちゃんを始め家族みんなに反対されたし、コーネリアスも反対した。だけれどもイオはお前が好きなようにやれと賛成してくれた。

 

 そしてUC0078、18才になった私は木星資源採掘船ジュピトリスに乗り込むことになった。私だけが生き残ってコロニーの皆が死んでしまうと考えると罪悪感に胸がつぶれそうになったが仕方が無かった。どうしても死ぬのが怖いのだ。誇りを失っても両親を失っても、友達を失っても私は死にたくなかった。

 

 自分が汚いという自覚はあった。自らが汚物のように思えた。

 

 私の木星行きは、クロ―ディアお姉ちゃんを始め家族みんなに反対されたし、コーネリアスも反対した。だけれどもイオは賛成してくれた。

 ジュピトリスまではイオが密かに送ってくれることになった。

 

 

 

「ねえ、イオ。私ってずるいよね」

「ああ!?木星船団なんて乗りたがる奴はいない中お前は乗るんだろう、立派じゃねえか」

「違うの。私戦争から逃げて木星に行くのよ。ムーアのみんなはジオンに殺されちゃうわ」

「またそれか。そんなことには俺がさせねえよ!だから安心して行ってこい」

「イオ、送ってくれてありがとう。これだけは約束して、絶対に生きるって。お姉ちゃんとコーネリアスにもよろしく」

「ランディ。頑張れよ」

「うん」

「じゃあな」

 

 ジュピトリスからランチが下ろされる。艦内にはノーマルスーツを着た男がいた。

 

「ランディ・ペイル一等航海士でしょうか?」

「はい。そうです。よろしくお願いします」

「こちらこそよろしく」

「失礼。私はパプテマス・シロッコ。このジュピトリスの船長補佐を行っております」

「あっ!!!!!」

「どうかしましたか?」

「お前の存在忘れてたああああああああああ!!!!!!!!!!!」

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