おわり
*・・・
「楼くん、お手紙が届いてましたよ。…あら、育くんからじゃないですか!」
あれから数年後。すっかりハツラツと喋れるようになった看薬院が俺に手紙を回す。
「…ぼくは1人でも上手くやってけてるよ、か。」
受け取った手紙を読み上げながら、かつての相棒を思い出し、俺はふと笑みをこぼした。
愛教は助けを求めている人を救うため、世界中を旅して回っているそうだ。
今は看薬院が相模と共に研究所を引き継ぎ、看護師の知識を生かして特効薬の開発に力を尽くしている。優しさはそのままに、否定する事を学んだ看薬院は何歩か大人になったらしい。
その助手として安心院がいる。以前のように完璧な話術を持ったカウンセラーではなくなったが、不安を抱いた患者に自分らしく寄り添って、一生懸命に生きている。
相模はぎこちない態度だったが、少しずつ前を向き始め、今まで培った知識と残ったデータを力に、薬の開発で多くの人の命を救うことで罪を償うことを誓った。
そう、安心院と相模といえばだが、あれからもう一度やり直しついに結婚した。
二度と道を間違えることがないよう、不器用ながら大切に、支え合って生きていくそうだ。
そして俺は今も葬儀屋をやっている。たまに、手の空いた時に研究室へ訪れては手伝いをするのだ。
ひらけた窓から空を見上げた。
青い空に飛行機雲がどこまでものびていく。
思い通りの未来じゃなかったかも。
あの時いて欲しかった人はもういないのかも。
奪い奪われゆく日々の中で、目の前で大切な人が命を絶ったとしても。理不尽が進むべき道を阻もうとも。
それでも、その中で俺達は生きなきゃいけない。
今日も、生きる。
エピローグ
■望の彼方へ、D30PV294S4
___生存者
黒幕 相模迅くんの裏シートでございます。
黒幕助手 蓮桜雪雫さんの裏シートでございます。
主人公、生存 菊地原楼くんの裏シートでございます。
相棒、生存 愛教育くんの裏シートてございます。こちら、親御様に頂いたものをそのまま主催が写させて頂きました。
生存 安心院日和さんの裏シートでございます。
生存 看薬院カルテさんの裏シートは親御様と連絡がつかなくなってしまった為、用意することができませんでした。申し訳ありません。