……
俺はそれを見切り、
倒木の下に滑り込むようにして回避し、
その勢いのままに俺は全身の力を脚に込める程に飛びあがり、
俺は
俺は手に握りしめたハンターナイフを思い切り
頭蓋は固く、刃は通らない、胴は強靭な筋肉に覆われていて、刃の通りが悪い、
普段なら狙われない首に突き立てるのが、間違いなく
どうやら俺のその読みは的中したようで、
背中に居た俺は樹木に激しく衝突したせいで、体が軋むような音が聞こえたと思えば、
無茶をし過ぎた………っ……
なんとか俺は起き上がり、よろよろとした足取りではあるが、しっかりと立つ、
未だに立ち上がる俺を
”分にあわない”と判断したのか、首元から桃色の毛を紅く染めながら流れてる鮮血を場に残し、森の奥へと姿を消していた。
………どうやら、撃退…出来たらしい。
俺は酷く安心し、その場に崩れ落ちるように座り込んだ、先程まで感じていた、力の増大は無くなり、
真逆の、強い倦怠感を身体に感じていた、
まるで体がマカライトにでもなったみたいだ……。
それに息が上手く出来なくなっていた、衝撃が身体に残っているのだ、背中はとても熱く、奥からじんじんと響くように熱を感じる、
俺はポーチから緑色の液体で満たされた小瓶をひとつ取りだし、一気に呷るように飲み込む。
すると、身体の痛みが引いていき、少しは倦怠感も取れたように感じた、念には念を置いて持ってきておいた回復薬グレート、初めて飲んだが、本当に凄まじい効力だ……。
さてと………とりあえず1度アステラに帰還した方が良さそうだ……
出来ればクエスト対象を確保してから帰りたいところだけれども、それで再び別の個体のババコンガに襲われてしまうようじゃ、目も当てられない……。
ぴゅうぴゅう、と高い指笛を鳴らすと、しばらくした後、翼竜が深い森の、日が差す隙間から飛びおりて、俺の近くに止まり、ぐぁ、と短く鳴く、なんだか翼竜の顔は怒っているように見えた、
鳴き声は”無茶をするな”と言わんばかりで、翼竜は目を閉じて、翼をバタバタと荒ぶらせている、
「悪いな。」
そう言葉が通じるはずも無い翼竜に言ってやる。
俺は翼竜とスリンガーの金具を繋ぎ、また指笛を鳴らし、木の葉を揺らして俺は森から飛び出した、
ゆっくりと翼竜はアステラまで飛んでゆき、段々沈んでいく太陽が俺の背を茜色に染めていく、
こんなに時間が経っていたのか。
………
……………
………
「……これは…、ふむ、これは……本当に古代樹で?。」
青い縁のメガネを指先で軽く上げ、目を凝らして俺の服についていた桃毛を研究班の女性がしっかりと観察する。
「あぁ、俺はこの目でしっかりと見て、討伐には至らなかったが…なんとか撃退したんだ。」
そう伝えると研究班の女性は少し息をつき、こちらを見てくる。
「わかりました、リーダーに継ぎます、少々お待ちください。」
女性はキッとそう言うと、施設の奥の方に入っていく。
暫く待っていると、部屋の奥から目の下に深い隈を浮かべている研究班のリーダーがゆっくりと出てくる
その顔は酷く疲れているようで、長らく研究を続けていた事を匂わせた。
「…やぁ、君は…すまない、名前が思い出せないや、」
「気にしないでください、俺は普段から採取ほどしか行っていませんでしたので。」
そう丁重にリーダーに言うと、俺は桃毛獣の毛を手渡す、
「………この毛は……どうやら
そう早口に少し興奮気味でリーダーが言うと俺の手を強く握ってくる、
「ありがとう、君のおかげでまだ確かでは無かったモンスターの存在を完全に明らかに出来た、また君には正当な報酬を与えるように、ギルドに僕の名前から直接報告させてもらうよ。」
先程まで少し濁っていたリーダーの目には光が戻っていた。
…熱い男だな……
俺は、そう思わざる得なかった。
遅れて申し訳ない…