あと帯島ちゃんかわいい。褐色最高。
「失礼します!みかんを持ってきたっス!」
「わざわざすみません。こちらから受け取りに行こうと思っていたのですが。」
「いえいえ、自分もうちのみかんを買ってくれるのはとてもありがたいっすから!これぐらいはさせて欲しいっス!」
元気よく入ってきたのは弓場隊の攻撃手である帯島さん。彼女の家はみかん農家を営んでおり、フルーツ好きな私としては直接安く買えるということで頻繁に買わせて頂いている。彼女自身もとても元気よく、実に可愛らしい娘だ。
お茶でもどうですか、と誘うと嬉しそうにうなずいてくれたため、椅子に座るよう促す。そうだ、とれたてのみかんを持ってきてくれたしみかんジュースでも作ろう。
「そういえば今年は豊作だったんですね。いつもより量が多い気がします。」
「はい。それもありますけどうちの親がいつも買ってくれるからってことでサービスだと言ってたっス。」
「それはありがたい。隊室でよく食べるので嬉しい限りです。」
なんて話をしつつ、即席みかんジュースとお菓子を出す。帯島さんの所のみかんは甘味と酸味のバランスがよくジュース、スイーツ何にでも合うのだ。
「そういえば上地さんってどうして部隊を組んでるのにランク戦とかでないんすか?」
帯島さんと話しているとランク戦、そして私の部隊のことを聞いてきた。
「うーん、なんと言いましょうか。あまり興味がないっていうかんじですかね。」
そう、興味がないのだ。C級からB級に上がるために個人ランク戦にはちょくちょく顔を出し、そこで意気投合したメンバーで隊を組んだ。今だって全くランク戦をしていないわけではない。たまにブースに出向くことだってある。だが、私の本職は防衛任務だと考えているため、ランク戦にあまり重きをおいていない、それだけなのだ。
「でも最近は忍田さんに出るよう言われているので今期のランク戦は出ようかと考えてますよ。最下位スタートですけど。」
「本当っすか!?自分、上地さんと戦ったことないのですごい楽しみっス!他の方々とも初めて戦うので本当に楽しみっス!」
「そんな期待しないでくださいね?」
その後、ランク戦や彼女がオールラウンダーとして頑張っていることなど、を話していると弓場隊の防衛任務の時間が迫ってきた。
「それじゃあ自分は防衛任務にいってくるっス!ランク戦楽しみにしてます!」
「はい、気をつけてくださいね。」
小走りで去っていく彼女の背中が角を曲がるまで手を振り、見えなくなると相談室に戻る。それにしても……
「ランク戦ですか……」
グラスを洗いながらふと考える。どんな戦いになるのだろかと想像する。他の隊とバチバチやりあう自分はあまり想像できないが、部隊のメンバーと共闘する事は楽しみでもある。おっと、気がつかないうちに口角が上がっている。私も案外バトルジャンキーなのかもしれない。
午後6時。おそらく今日はもう来客はないだろうし貰ったみかんを相談室を出て
「……おかえりなさい。」
「ただいま戻りました。長門さん、今日は帯島さんからみかんを頂いたので皆さんで頂きましょう。」
私を出迎えてくれたのはうちのオペレーターである
「……なんとなく。」
だそうだ。まぁうちとしては戦闘員としても頼れるから一石二鳥なのだが。
「今日はもう寮に帰りましょうか。晩ご飯はカレーうどんにしましょう。昨日はカレーライスでしたからね。」
「……」
無言のまま立ち上がり帰る支度をする長門さんを待つ。明日は他の方々も来るらしいのでみかんは明日みんなでたべましょう。
「おや?」
携帯がメッセージを受信した。確認してみると弓場さんだった。
『お前、次のランク戦出るそうじゃねぇか。もし当たっても手加減しねぇからな。』
帯島さんから話を聞いたのだろう。弓場さんもどうやら私達のランク戦参加を楽しみにしてくれているようだ。簡単に返信しているうちに長門さんが待っていた。さて、早く帰って晩ご飯を食べましょう。
〜弓場隊隊室〜
「おっ……へぇ、あいつおもしれぇじゃねぇか。」
「隊長、どうしたんすか?」
「いや、なんでもねぇよ。おら、防衛任務いくぞ。」
(言うじゃねぇかあいつ。俄然楽しみになってきたぜ)
『どてっ腹に風穴開けてあげますよ。』