「議長、お時間です」
そう言われた彼はじっと見ていたモニターから目を離して声をかけた女性に目を向ける。
彼女の名は『黒峰 愛華』、彼の秘書官である。
「想定より調整に時間がかからなかったようだね」
「テストは何度も行っていますから、そこまで時間はかかりませんよ」
さも自分のことだとでもいうように誇らしげに返してくる。
「とはいえ社会から第4回目までは想定時間ギリギリまでかかっていた気がするのだが」
と返すと彼女は居心地が悪そうに
「初期ですから仕方ないじゃないですか」と小さく返答する。
実は既にSCPの収容量の限界が5度存在しその都度今回のSCiPを使って収容を行ってきた。しかしその5回の捜索の中の4回が何らかの不備で準備が予定時刻ギリギリまでかかってしまったのだ。
「5回目も遅れた。不備とかでなく調査に時間がかかって想定終了時刻から大幅に遅れるという」
「それは毎回遅れているじゃないですか! 毎回宇宙についての議論が止まらないのが悪いんですよ……」
「議長だっていつもその会議に混ざってずっと話し合ってr「はて、そうだったかな。まあとりあえず行くとしようか」あ!まったく…」
小言がはじまりそうな彼女の言葉を無理やり遮り立ち上がって歩き出す。
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「議長、久方ぶりでございます。まさか日本支部をこのような計画の重要拠点の一つとして選んでいただけるとは」
「私は日本支部が願い出たと伺いましたが」
「まさか。私共は2回目以降の立ち会いと記録の閲覧を拒否されております。その状態がいきなりこうして立ち会うことができるというのはまさに晴天の霹靂というものです」
黒峰の質問に彼は驚いたように答える
「日本支部は島国にもかかわらず3000程度のSCiPを収容している。しかも設立経緯から本部との確執が強くてね。今回を好機と捉えて僕が推薦したのさ」
「それは大半が平行宇宙の我々*1のことでですね、まさかこちらにも矛先が向かうとは…」
「
「もうそろそろ時間ですね、早速始めましょうか」
日本支部を治めている獅子との会話を続けているうちに計画が遅れることを危惧した黒峰は促す。
すると彼女は彼から離れ、慣れたように指揮を始める。そんな彼女を驚いた表情で見つめる獅子
「流石は財団議長の秘書官殿…見事な働きですね」
「彼女は現場指揮や判断力などは強いんですがね、意外と普段はマイペースなんですよ」
「そうは見えませんが」
「私も良いエージェントになるとは思いましたが、まさかこうして秘書につくとは思いもよらなかったです」
感慨深そうに呟く議長を横目に彼女をよく観察する。
確かに彼女の現場指揮は誰の目から見ても的確に見えるだろう。しかしそれだけならば驚く必要はない。黒峰はここ数年本部で働いていたため今回捜索する大半の職員である日本支部の職員とはほとんど面識がないはずなのである。というのにも関わらず的確な指示をしスムーズな連携をとることができていることに獅子が驚いているのだ。
「判りませんね。現場の指揮というのは一定の信頼と連帯感がなければ難しいもののはず」
「ものの数分でそれを行えるほどまでの社交性を兼ね備えているんですよ。何か秘訣でもあるんでしょうかね」
「なるほど」
議長はこれ以上何も話さずただ目の前の作業に目を向けていた。
ログイン認証中.
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ようこそ、████様
氏名:黒峰 愛華(くろみね まなか)
セキュリティレベル:4
職務:議長補佐、特別機動部隊及び非常時における現場指揮
所在:サイト-01 議長執務室または議長秘書室
来歴:黒峰秘書官は██大学校在学中、██県██市での[編集済]事件でSCP-███に遭遇しました。彼女はSCP-███の特異性を見抜き、民間人のSCP-███からの襲撃を特有の統率力と指揮によって被害を最小限に留める事に成功しました。この現場での判断力が評価され、エージェントとして財団に雇用される事になりました。 現在は秘書として財団に勤務しています。
人物: 生年月日19██年7月10日、東京都████区出身女性。身長は140cmです。普段は白衣をよく着ている為遠くからでも見つけ易いです。
彼女は真面目な性格であり、常に慎重で的確な判断力を同時に持ち合わせています。これにより危機的状況、要人警護や収容違反に対して優れた適応力と対応力を見せます。
また、真面目な性格と共に明るく好奇心と行動力が非常に強く積極的に関わろうとします。その結果として自身が危機的状況に陥り、他者に助けられる事も少なくありません。
しかしこれによりSCiPの発見、財団への攻撃などの事前察知に至る事も少なくはなく、秘書ではありますがエージェントとしての働きは優秀であると評価されています。彼女は現在様々な任務を要請され常に断っている状況です。
頭脳戦を得意としており体力と運動神経はほとんど無く、直接的な攻撃に対しては身を守る程度の行動しか取る事ができません。ただ銃器の扱いに関しては訓練初期から才能を見せ、何度か危機を脱する事もありました。
捜索記録E-2
概要紹介:製造部門がSCP-1485を元に製造した次元間移動発生装置『接触する多元宇宙』を使用した多元宇宙に干渉し収容区画を増設する計画の第4回目の記録です。接続した世界はこちらの世界(以降基本世界と呼称)と酷似しておりサイトの場所や財団支部の位置も同じ場所に建設されていました。
捜索日時:████年██月██日
ID: ████.███.███.██
調査結果:接続世界の財団と合併を行い、あちら側も収容が限界に近づいていたために両世界の限界量を均等にする必要があり基軸世界に幾つかのSCPを移送し、結果として収容限界が解消されませんでした。接続世界での日本支部で新たに発見されたSCP-1200-JPとそれについて日本支部理事が書いた文書が発見され、接続世界の理事会は再構成されました。これにより財団上層部は基本世界の日本支部理事に対しても不信感を持っています。
議長がLobotomyの世界に転送された時、世界の時期は?
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L社結成初期(カルメン登場)
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Lobotomy社設立期
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本編開始期